3 / 6
試練
しおりを挟む
試練
夕陽を背に四人そろって無事、佐々木モータースまで帰ってこれた。
「葵、来年末まで、大変だけど大丈夫?」
「華菜ちゃん、もちろん大丈夫!
今日の楽しかった、大切な思い出が出来たから私は頑張れるよ」
楽しそうにしていた私を心配して言ってくれたみたいだけど、大丈夫一緒に頑張る
大切な友達が苦しむなら、私も一緒に苦しみを共有して、そして最後に一緒に笑いたい
これから一年、私に課せられた試練、皆んながいるから乗り越えられるさ
○
今日から、来年笑える様に頑張るぞ~
あぁ~昨日は楽しかったなぁ~
また、一人で走る夢見ちゃったな~
これって何か意味してるのだろうか?
ただ単に、元々一人でいたからかな~
皆んなとツーリングしたのに、なぜか一人
夢でも、走るの気持ちよかったな~
借りたクロスカブとハンターカブも良かったけど、もうちょっと大きいバイクも乗ってみたいな~
今は、進級しないと前に進めないから、単位を落とさないようにしないと!
ヨシ!
遅刻しないように真面目に、学校行こっと
○
いつもと同じ朝、違うのはツーリングをして、より絆を深まったということ
「おはよぅ~葵~」
「葵~おは~
おや~顔が、ニヤけてはいないか、おかしいな~アハハ」
「葵ちゃん~~おはよぅ~ウフフ」
「おはよう 華菜ちゃん エミちゃん 琴子ちゃん」
この女神様は、本当に優しい人だと思う。
今まで、何の接点も無かった私と、友達になってくれたし、心配してくれたり、気を遣ってくれる
佐々木華菜という女の子と友達になり、周りの冷ややかな目は無くなった、この人の影響力なのだろうか、周りの人も、たまに話しかけてくるようになった。
何の本を読んでいるのかと、話しかけられた時は、正直ビックリしたけど、最近は、普通の話題で話しかけてくるようになった。
でも、本を読む時間が短くなったのも、事実である
私からは無理なとこだったけど、佐々木華菜さん、あなたは私の本当の女神様です。
周りの人の目が気にならなくなったのは、やっぱエスパー琴子がいるからかもしれないな!
たまに周りが引いてる時あるもんなぁ~
たぶん間違いないと思う
こんな事考えてると心読まれるから、他の事考えてまぎらわせないと
危なくニヤけ顔を、また見られるとこだった
危ない危ない
あぁ~ツーリング本当楽しかったなぁ~
ツーリングやバイクの事を考えて、進級出来なかったらヤバイから、ちょっとセーブしないと!
○
いつもと変わらぬ教室の風景、私自身は、たぶん前とほとんど変わってないような気がする
自分から、話しかける事は、ほぼない
ここ最近、春野さんって呼ぶ人がほとんどいなくなった
葵ちゃんや葵と呼ぶ人が増えたのは、やはりあの方の影響なのだろう。
今までの弊害なのだろうか、正直、接し方がいまいち分からない
そういえば華菜ちゃんが、初めて葵~帰ろう~って、教室で言った時、皆んなビックリした顔してたなぁ~
クラスの人に名前で呼ばれた時は、最初は戸惑っていたし、俯いて顔は上げられなかった
今は、皆んなの顔が見れるようになったって事は、だいぶ変われたんじゃないかなって思う。
○
進級出来、ようやくスタートラインに立てたのかもしれない、次は大学進学に向けて頑張るだけ
今年の桜も満開だ
そういえば、小百合さんと出会ったのも、桜が咲くこんな季節だった気がする
小百合さんのバイクカッコよかったよなぁ~
あのバイク見て、免許取りに行っちゃったんだよなぁ~ 我ながら凄い行動力 アハハは
今日から新学期だ、皆んなと同じクラスになれたら良いんだけど……
あぁ~神様、お願いします。
皆んなと同じクラスにして下さい。
「おはよぅ葵~ また同じクラスなら良いね」
「おはよう華菜ちゃん うん、また同じクラスになるように、神頼みしてきた」
「オハ~華菜、葵~」
「葵ちゃん 華菜ちゃん おはよぅ~ クラス替えどうなったかな?」
「おはようエミちゃん、琴子ちゃん 皆んなと同じクラスに慣れたら良いんだけど」
「あったあった、また琴子と同じか~ 華菜~一緒だなぁ~
あっ、葵……
葵まぁ~落ち込むなよ、隣のクラスになっちまったけど、体育は一緒だから……
って、なんて顔してんだよ」
「葵ちゃんと同じクラスにしてもらえるように、先生に抗議してくる!」
もしかして、夢で見た三人に追いつかない夢や、ソロで走った夢が、暗示だったのかな?
未来予知的な?
エミちゃんが言う通り、たぶん私は、凄い顔してるんだろうな……
そんな事より、琴子ちゃんが盛り上がらないうちに、止めないと!
「葵、こればっかりは仕方ないから、エミの言う通り、体育は一緒だから
それに、琴子ドードーどー、文句言ったって変わるわけないどしょ」
「もう~私はお馬さんじゃない~」
良かった、華菜ちゃんが宥めてくれて フウー
そっか~私一人だけ別クラスなんだ
でも、二年のクラスの人が誰もいない訳じゃないし、三人以外にも話し出来るようになったし、少しは寂しいけど、本が有るから寂しくない
げっ田辺君同じクラスなんだ……
ヨシ!琴子ちゃんに報告しておこう!
時間は無常に、過ぎていく
教室の窓から見えていた桜も、今は葉桜
満開に咲いていた桜も、あっという間に散り、新緑の季節えと移り変わり、心地良い暖かさ、教室の窓に吹く風も心地良く眠気を誘ってくる。
「葵 どう帰れる?」
「葵~~終わったか~ 帰ろうぜ~」
「葵ちゃん~ ウフフ」
「はーい」
クラスが変わって三人が迎えに来てくれるのは、なんか嬉しい
もし、私が先に終わったら迎えに行けるかなぁ?
迎えに行くこと考えたら、緊張してきた
って、いつ行くか分からないのに
やだなぁ~私ったら アハハ
でも、これが今の日常なんだよなぁ~寂しいような、皆んなと出会う前と変わらないような、ちょっと考え深い
うん~ん
今まで一人でいる事が、何でもない事だったのに、あの出会いから今は三人を欲している自分が分かる。
とうとうこの日が、やって来てしまった。
私のクラスが先に終わるという危機的状況になってしまった
私から、帰ろうって声私には出来ない、した事がない
どうしよう……
あっ終わったみたいだ、教室の扉が開く、次々人が出てくる
何人かと目が合うが、私には何も出来ない
(あっ
華菜ちゃん~
エミちゃん~
琴子ちゃん~
春野さん待ってるよ~)
あなた様も女神様ですか!
ありがとうございます。
感謝しかないです。
何度も何度もお辞儀をして、感謝を表現してみた。
「葵 お待たせ帰ろう」
「おし葵 帰ろうぜ」
「ちょっと待ってよぅ~ 葵ちゃんお待たせ~」
「あっうん」
やっぱ三人と一緒にいると、落ち着く
本当は、私から帰ろうって誘わなきゃダメだよなぁ~
今度は頑張る!
あぁ~でも緊張した
去年は、華菜ちゃんが一緒だったから、私はついて行けば良かったけど、一人って本当辛い
ちょっと前の私だったら、たぶん先に帰ってただろうな
間違いない!
去年から変わらぬ日常、慣れというのは怖いもので、もし一人で帰る事になったら、本当に帰っていいのか不安になってしまいそうだ。
今まで考えてなかったけど、今日先に終わった事で、ふと考えてしまった。
これもやはり、今まで友達を作らず、友達と言える人がいなかったからなのだろうか?
○
心地の良い季節の春は、短く感じる。
とうとうやって来たのだ、この鬱陶しい梅雨が、ニュース番組で梅雨入りを聴くと、それだけで憂鬱になってしまう。
恵みの雨って聞くけど、やはり梅雨は好きになれない
この鬱陶しい梅雨が明けると、夏がやってくる
あっそうだ、夏のバイクって、止まると地獄だって聞くけど、そんなに地獄なのかなぁ~
怖いもの見たさと言うか、ちょっと乗ってみたいような アハハ
あぁ~ バイク乗りたいなぁ~
どのメーカーのどのバイク買おうかなぁ~
って、ダメダメ邪念が出てる
まずは進学しないと!
もう~鬱陶しい梅雨のせいで、余計な事考えちゃったじゃん
○
今年の梅雨って長いのかなぁ?
まだニュースで梅雨明けしましたって聞かないけど、いつまでグズグズの天気なんだろう!
まぁそのうち明けるだろう
でも明けると、暑いんだよな~
夏は夏で、キツい……
考えただけで、辛くなる
夏休みか~
去年は、バイトと教習所で、忙しかったんだ
本当は、夏休み前に免許取って、バイク乗る予定だったのに、思いの外下手っぴで時間かかり過ぎて、バイクどこの騒ぎじゃなかったんだった
アハハは、我ながら情けない
でも、夏休み前に免許取ってたら、三人と友達になれたのだろうか?
佐々木モータースでの出会いがなかったら、あぁ~怖い怖い
考えると怖いから、考えるのはもうやめよう
○
高校最後の夏休みも、あとわずかとなり、受験勉強だけで何もしてない事に気がついた。
当たり前のことなんだけど、高校最後なのに、青春だね~と言える事もしていない。
まぁ進学しなくても、青春と言える事は私には無いかもしれないが アハハは
この休み中に行った所といえば、図書館、どうしてもと頼まれてバイトの本屋くらいだ。
振り返ると、ちょっと寂しくないかと思ってしまう
そんなことで、今日は、全てをお休みにして、一日自由に使おう!
っていっても、バイクは無いし、借りるのも面倒だから、今日は自転車でちょっとお出かけ
今日の目的地は河原に行って、本とコーヒーを楽しむ、それが今日の目的!
そう何を隠そう、手のひらサイズのコーヒーミルをポチッとしてしまったのだ!
そのコーヒーミルを使って、外でコーヒーが飲みたい、飲んでみたい!
ツーリングの時から、考えてた本を読みながらコーヒーを飲む、やっと実現出来そうだけど、残念なのはバイクが無いこと!
だから今日は、コーヒーツーリングの模擬戦?何と戦うんだ 練習?
う~ん まぁいいや
あぁ~楽しみだ
ってまずは、コーヒー豆を買わないと
コーヒー専門店、ちょっとハードルが高いけど大丈夫!
去年までの私だったら無理だったかもしれないけれど、うん大丈夫!オススメ教えてもらおう
自動ドアが開き、店内に入るとコーヒーの良い香りが漂う。
ここで本を読みたくなってしまった
今日の目的はコーヒーツーリングの練習なんだから!
ん練習なのか?
まぁいい、とりあえず、コーヒー豆の陳列棚を目指そう
うわ種類いっぱい有る
今日最初の挫折、種類が有り過ぎて決められない
どの位の時間がたったのだろう、たぶん数分 棚の前で立ち尽くしていると、「いらっしゃいませ コーヒー豆お探しですか?」 「あっ はい……」
「いっぱい種類有って分からないですよね 酸味やコクとかの好み教えて頂ければ探しますよ」
優しいお姉さんだ、店員だから普通なのだろうけど、とても丁寧に教えてくれた
いっぱい勉強したんだろうなぁ
私が本屋でバイトをしている時と、雲泥の差だ あの店員さんは見習わなければいけないと、少し反省し、ふと考えた、さっきみたいな接客が私に出来るのか
出来もしない事を反省しても仕方ない アハハは
開き直ってやった
あのショーケースは反則だ
コーヒーの香りに釣られて、全てが美味しそうに輝いて見えた
豆だけって思っていたけど、あまりにも美味しそうだったので、サンドイッチ買ってしまった。
お店の策略にハマってしまった
今度、お店でコーヒー飲もう
お腹空いたから、早く目的の河原に行ってサンドイッチ食べよう
コーヒー楽しみだなぁ~
おすすめされた、ルワンダ産ってどんななんだろう
楽しみだ、好みのコーヒーだったらリピートしよう
目的地の河原に到着!
日差しがキツいので、橋の下の日陰で日差しを回避
リュックから、折りたたみの椅子とテーブルを取り出し、テーブルの上に買ってきたコーヒー豆とサンドイッチを置き、まずは休憩
リュックから本を取り出し、物語の中に入り、現実逃避する。
あぁ~楽しい
さてさて、コーヒーでも飲みますか!
リュックからコーヒーミルを取り出し、買ってきたルワンダ産の豆を一杯分入れ、最初は硬いが、すぐにガリガリとしていた音が無くなり、コーヒー豆が挽けたみたいだ。
ちょっと興奮してきた
ミルと一緒にシングルバーナーもポチればよかった
まぁそのうち購入しよう
マグカップの上に、コーヒードリッパーを置き、ミルで挽いた豆をドリッパーに入れポットのお湯を入れ、マグカップにドリップされたコーヒーが姿を見せ、コーヒーの香りが漂う
一口飲んだ瞬間、ホッと心が落ち着く
一緒に買ってきたサンドイッチを一口かじり、コーヒーを飲む
ちょっと贅沢な時間な気がする
一気に食べてしまった。
もう一杯コーヒーを淹れ、また本の中に入っていく
集中し過ぎて、コーヒーが冷めてしまった
楽しいなぁ~
もうそろそろ、現実に戻る事にした
帰ったら勉強頑張ろう!
今度は、椅子もテーブルも自分ので来よう。
○
楽しい時間は、あっという間に終ってしまう
日暮の鳴き声なのか、夕暮れはとてもうるさい
この鳴き声を聴くと夏も、もう終わり
秋か~
読書の秋、食欲の秋
う~ん秋はいい、秋刀魚食べたい
学校に行くのが楽しい、友達と言える人もでき、行きや帰りに三人の大好きな笑顔に逢えるのが一番嬉しい
クラスが別になってしまい、お昼を一人で食べていたら、女神様に怒られ、隣のクラスに毎日行くようになった。
私的には、本を読みたいから一人でもいいのだけど、こんな事は三人に言えない
あの時は、エミ大佐に見られたのが発端だっただ
確かあの時……
「おい葵、
(えっ)
お前なんで一人で食べてるの?
まったく~もう~
華菜~~」
「なに?」
「葵が不憫で……」
「え?
あんたね~ お昼くらい、誰かと食べるようにしなさいよ
また誰とも話さない友達できないとかなの?」
「いやそんな事はないんだけど、クラスのみんなとは、話したりしてる」
「まったく~誤解するような事しないの、葵、お弁当持って私の所に来て」
この一件でクラスの皆んなに迷惑をかけてしまったので、皆んなに謝って回って事なきすんだ
若干皆んなが引いていた事は、気にしないでおこう
あんな目立つ人が来て騒いだら、誰だって引くよな
皆さん本当にすいませんでした
やっぱり、気を使われてるのは、心苦しい
あの時図書室でお昼食べてれば、本を読みながらのお昼
あ~惜しい事をした。
今まで一人でいる事に慣れ過ぎたんだろうな、友達と居るのは楽しい、でも、たまに一人でいたい時もある。
これってどうしたらいいのだろう?
ここ最近の悩みの一つだ
もし何らかの原因で三人と離れたら、たぶん友達と言える人は出来ないだろう。
あんなに、こんな私の事を心配してくれる人はいない、あの三人の優しさに甘え過ぎなんじゃないかって思ってしまう……
一人クラスが離れてしまったのは寂しいけど、離れたからか、今まで以上に気にかけてくれてる
そんな人達に、本が読みたいから一人でご飯食べるなんて口が裂けても言えない
朝読めてるんだから、それで良しとしよう!
○
吐く息が、うっすら白くなり自販機に温かい飲み物が増え、あと数ヶ月で今年も終わりなんだと実感してしまう、私たちといえば、
「葵~ 終わったから帰ろう~」
「はーい」
あまり変わらぬ日常と変化の無い毎日を過ごしている。
皆んなは、将来の目標が有って進学を考えているみたいだけど、いまだに将来の事を決めかねているのは、私だけだ……
「葵、なんか悩んでるんだったら聞くよ」
華菜ちゃん
やっぱりあなたは、女神様!
「あっうん、私、将来どうしたいかが分からなくて……
大学はいこうとおと思ってるけど、その先がどうなりたいか、何をしたいかが、まだ分からなくて」
「なるほどね~
大学を出ないと付けない職種も有るけど、大学を出たからって、その大学に似合う職種に就職しなきゃいけないって事はないと思うんだよね
葵の好きな事は?
大学のことは、おいといて何が好きかだけ考えてみたら」
「ありがとう華菜ちゃん
好きな事を書き出してみるね」
話してスッキリした!
今まで、悩んで心が窮屈で、どよんだ雲の様だったのに、話しただけで晴天の様な気持ちになれた。
○
私の好きな事か~
そうだなぁ~
まずは、本好きは外せないかな。
う~
バイトしてた本屋に就職
ちょっと違うかな~
本と言えば
作家?
編集者?
作家より編集者の方がいいかな
私に本が書けるとは思えない
あとは……
犬より猫かな?
って、そこは違うかアハハ
バイク!
今、一番気になって、好きな事かもしれない
バイク屋さんってのもいいなぁ~
お客さんに、話しかけられたら、ちゃんと返せるだろうか?
今心配しても、しょうがないかアハハ
○
とうとうこの日がやって来た!
この日の為に、いろいろな事を犠牲にし我慢をして来たのだ。
大学入学共通テスト
やれる事は全てやったと思う。
この結果は、神様だけが知っているのかもしれない。
身体が震える、緊張してるのと、気温が低くて寒いのも有る
「おはよぅ葵」
「葵 おハー」
「葵ちゃん~おはよぅ~」
「おはよう 華菜ちゃん、エミちゃん、琴子ちゃん」
「葵ちゃん~ 華菜ちゃん~ エミ~頑張って来た成果を出し切るぞぅ~ おぅ~」
「おー あっ」
つられて、思わずかけ声を出してしまった
あの二人は、なぜ引っかからないんだろう
「まったく~葵ちゃんだけじゃない もぅ~」
「お前、葵が乗るのわかってやってるだろう」
「テヘ
ちょっと~
皆んなして引かなくてもよくない
もぅ~」
「ほらほら遊んでないで、行くよ」
女神の一言で、皆んなの顔つきが変わった。
○
疲れ果てました。
全てを出し切ったと思います。
叩いても、何も出ないんじゃないかと思うくらい、出してやりました。
頭を使い過ぎなのか、かなり疲れました。
さすが女子ですね、これから甘い物を食べに行く事になりました。
って私も女子なんですけどアハハ
私一人だったら、帰ってさっさと寝てますね
カフェで、ケーキとコーヒーを注文しました
たまらない組み合わせ、甘いのとほろ苦いのと交互に
あぁ~たまらん
皆んなの顔に笑顔が戻ってきた。
○
あとは結果を待つだけか~
久しぶりにバイト行こうか、いやその前に佐々木モータースでバイク探そう!
私でも乗れるバイクって、何台くらい有るだろう?
「こんにちは~」
「はーい、いらっしゃいま なんだお前が」
(チェ)
「お前、今舌打ちしただろう」
「…………
ねぇ小百合さんは?」
姉妹で出かけたらしい
せっかく小百合さんにバイクの話したかったのに……
残念……
アレと話してると家と変わらないから、やめておこう
「あ、もし 今大丈夫か?
なんか、ウチのが来てるんだけど、なんかお前に用があるみたいだぜ」
兄のくせに、気がきくじゃないか!
今日のところは、敵意を仕舞っておこう
「帰って来てくれるってよ
ちゃんと礼言っとけよ」
「ぁ…りがと…」
そんな事は分かっている
不覚にも、兄に礼を言ってしまった
○
「ただいまぁ~
葵ちゃん、結構待たせちゃったわね ごめんね」
「そうだね帰って来るのに時間かかっちゃったね
で、葵今日はどうしたの?」
「いえいえ とんでもないです
突然すいません
まだ用事有ったんじゃないんですか?
また今度にしようと思ったんですが、アレじゃなくて、兄が電話しちゃったので……」
「プッ
用事なら大丈夫だけど、今まで大変だったじゃない受験生は、だから華菜と久しぶりにご飯でも、って思っただけだから」
「えーーーー 本当にすいません、私の事なら後でいいので、って帰って来させて、また行ってくださいっていうのも、良くないどすよね
華菜ちゃんも本当にごめんなさい」
「何言ってんの葵
気にし過ぎだって、ご飯なんか何時だって行けるんだから
じゃこうしよう!
葵の用事が済んだら、葵も一緒にご飯行くこと
これは私達を帰って来させた罰と言うことで
もちろん強制です。
どうお姉ちゃん?」
「うん いいわよ~
それで用件は?」
なんて姉妹だ
諦めた方が良さそうだ……
「受験も終わったのでバイク買おかと思って」
「なんだよそんな事か~
なら俺に言えば、良か……」
「葵、あんたなんて顔してんの」
しまったー思いっきり顔に出してしまった
「アハハハハ バイク買う時は、小百合さんにお願いしようと決めてたからアハハハ
整備とか、そういうもろもろは、ね、お兄ちゃんにお願いしようって……」
ヤバイ、兄はどうでもいいけど、あの二人が引いてる
やっちまった~
夕陽を背に四人そろって無事、佐々木モータースまで帰ってこれた。
「葵、来年末まで、大変だけど大丈夫?」
「華菜ちゃん、もちろん大丈夫!
今日の楽しかった、大切な思い出が出来たから私は頑張れるよ」
楽しそうにしていた私を心配して言ってくれたみたいだけど、大丈夫一緒に頑張る
大切な友達が苦しむなら、私も一緒に苦しみを共有して、そして最後に一緒に笑いたい
これから一年、私に課せられた試練、皆んながいるから乗り越えられるさ
○
今日から、来年笑える様に頑張るぞ~
あぁ~昨日は楽しかったなぁ~
また、一人で走る夢見ちゃったな~
これって何か意味してるのだろうか?
ただ単に、元々一人でいたからかな~
皆んなとツーリングしたのに、なぜか一人
夢でも、走るの気持ちよかったな~
借りたクロスカブとハンターカブも良かったけど、もうちょっと大きいバイクも乗ってみたいな~
今は、進級しないと前に進めないから、単位を落とさないようにしないと!
ヨシ!
遅刻しないように真面目に、学校行こっと
○
いつもと同じ朝、違うのはツーリングをして、より絆を深まったということ
「おはよぅ~葵~」
「葵~おは~
おや~顔が、ニヤけてはいないか、おかしいな~アハハ」
「葵ちゃん~~おはよぅ~ウフフ」
「おはよう 華菜ちゃん エミちゃん 琴子ちゃん」
この女神様は、本当に優しい人だと思う。
今まで、何の接点も無かった私と、友達になってくれたし、心配してくれたり、気を遣ってくれる
佐々木華菜という女の子と友達になり、周りの冷ややかな目は無くなった、この人の影響力なのだろうか、周りの人も、たまに話しかけてくるようになった。
何の本を読んでいるのかと、話しかけられた時は、正直ビックリしたけど、最近は、普通の話題で話しかけてくるようになった。
でも、本を読む時間が短くなったのも、事実である
私からは無理なとこだったけど、佐々木華菜さん、あなたは私の本当の女神様です。
周りの人の目が気にならなくなったのは、やっぱエスパー琴子がいるからかもしれないな!
たまに周りが引いてる時あるもんなぁ~
たぶん間違いないと思う
こんな事考えてると心読まれるから、他の事考えてまぎらわせないと
危なくニヤけ顔を、また見られるとこだった
危ない危ない
あぁ~ツーリング本当楽しかったなぁ~
ツーリングやバイクの事を考えて、進級出来なかったらヤバイから、ちょっとセーブしないと!
○
いつもと変わらぬ教室の風景、私自身は、たぶん前とほとんど変わってないような気がする
自分から、話しかける事は、ほぼない
ここ最近、春野さんって呼ぶ人がほとんどいなくなった
葵ちゃんや葵と呼ぶ人が増えたのは、やはりあの方の影響なのだろう。
今までの弊害なのだろうか、正直、接し方がいまいち分からない
そういえば華菜ちゃんが、初めて葵~帰ろう~って、教室で言った時、皆んなビックリした顔してたなぁ~
クラスの人に名前で呼ばれた時は、最初は戸惑っていたし、俯いて顔は上げられなかった
今は、皆んなの顔が見れるようになったって事は、だいぶ変われたんじゃないかなって思う。
○
進級出来、ようやくスタートラインに立てたのかもしれない、次は大学進学に向けて頑張るだけ
今年の桜も満開だ
そういえば、小百合さんと出会ったのも、桜が咲くこんな季節だった気がする
小百合さんのバイクカッコよかったよなぁ~
あのバイク見て、免許取りに行っちゃったんだよなぁ~ 我ながら凄い行動力 アハハは
今日から新学期だ、皆んなと同じクラスになれたら良いんだけど……
あぁ~神様、お願いします。
皆んなと同じクラスにして下さい。
「おはよぅ葵~ また同じクラスなら良いね」
「おはよう華菜ちゃん うん、また同じクラスになるように、神頼みしてきた」
「オハ~華菜、葵~」
「葵ちゃん 華菜ちゃん おはよぅ~ クラス替えどうなったかな?」
「おはようエミちゃん、琴子ちゃん 皆んなと同じクラスに慣れたら良いんだけど」
「あったあった、また琴子と同じか~ 華菜~一緒だなぁ~
あっ、葵……
葵まぁ~落ち込むなよ、隣のクラスになっちまったけど、体育は一緒だから……
って、なんて顔してんだよ」
「葵ちゃんと同じクラスにしてもらえるように、先生に抗議してくる!」
もしかして、夢で見た三人に追いつかない夢や、ソロで走った夢が、暗示だったのかな?
未来予知的な?
エミちゃんが言う通り、たぶん私は、凄い顔してるんだろうな……
そんな事より、琴子ちゃんが盛り上がらないうちに、止めないと!
「葵、こればっかりは仕方ないから、エミの言う通り、体育は一緒だから
それに、琴子ドードーどー、文句言ったって変わるわけないどしょ」
「もう~私はお馬さんじゃない~」
良かった、華菜ちゃんが宥めてくれて フウー
そっか~私一人だけ別クラスなんだ
でも、二年のクラスの人が誰もいない訳じゃないし、三人以外にも話し出来るようになったし、少しは寂しいけど、本が有るから寂しくない
げっ田辺君同じクラスなんだ……
ヨシ!琴子ちゃんに報告しておこう!
時間は無常に、過ぎていく
教室の窓から見えていた桜も、今は葉桜
満開に咲いていた桜も、あっという間に散り、新緑の季節えと移り変わり、心地良い暖かさ、教室の窓に吹く風も心地良く眠気を誘ってくる。
「葵 どう帰れる?」
「葵~~終わったか~ 帰ろうぜ~」
「葵ちゃん~ ウフフ」
「はーい」
クラスが変わって三人が迎えに来てくれるのは、なんか嬉しい
もし、私が先に終わったら迎えに行けるかなぁ?
迎えに行くこと考えたら、緊張してきた
って、いつ行くか分からないのに
やだなぁ~私ったら アハハ
でも、これが今の日常なんだよなぁ~寂しいような、皆んなと出会う前と変わらないような、ちょっと考え深い
うん~ん
今まで一人でいる事が、何でもない事だったのに、あの出会いから今は三人を欲している自分が分かる。
とうとうこの日が、やって来てしまった。
私のクラスが先に終わるという危機的状況になってしまった
私から、帰ろうって声私には出来ない、した事がない
どうしよう……
あっ終わったみたいだ、教室の扉が開く、次々人が出てくる
何人かと目が合うが、私には何も出来ない
(あっ
華菜ちゃん~
エミちゃん~
琴子ちゃん~
春野さん待ってるよ~)
あなた様も女神様ですか!
ありがとうございます。
感謝しかないです。
何度も何度もお辞儀をして、感謝を表現してみた。
「葵 お待たせ帰ろう」
「おし葵 帰ろうぜ」
「ちょっと待ってよぅ~ 葵ちゃんお待たせ~」
「あっうん」
やっぱ三人と一緒にいると、落ち着く
本当は、私から帰ろうって誘わなきゃダメだよなぁ~
今度は頑張る!
あぁ~でも緊張した
去年は、華菜ちゃんが一緒だったから、私はついて行けば良かったけど、一人って本当辛い
ちょっと前の私だったら、たぶん先に帰ってただろうな
間違いない!
去年から変わらぬ日常、慣れというのは怖いもので、もし一人で帰る事になったら、本当に帰っていいのか不安になってしまいそうだ。
今まで考えてなかったけど、今日先に終わった事で、ふと考えてしまった。
これもやはり、今まで友達を作らず、友達と言える人がいなかったからなのだろうか?
○
心地の良い季節の春は、短く感じる。
とうとうやって来たのだ、この鬱陶しい梅雨が、ニュース番組で梅雨入りを聴くと、それだけで憂鬱になってしまう。
恵みの雨って聞くけど、やはり梅雨は好きになれない
この鬱陶しい梅雨が明けると、夏がやってくる
あっそうだ、夏のバイクって、止まると地獄だって聞くけど、そんなに地獄なのかなぁ~
怖いもの見たさと言うか、ちょっと乗ってみたいような アハハ
あぁ~ バイク乗りたいなぁ~
どのメーカーのどのバイク買おうかなぁ~
って、ダメダメ邪念が出てる
まずは進学しないと!
もう~鬱陶しい梅雨のせいで、余計な事考えちゃったじゃん
○
今年の梅雨って長いのかなぁ?
まだニュースで梅雨明けしましたって聞かないけど、いつまでグズグズの天気なんだろう!
まぁそのうち明けるだろう
でも明けると、暑いんだよな~
夏は夏で、キツい……
考えただけで、辛くなる
夏休みか~
去年は、バイトと教習所で、忙しかったんだ
本当は、夏休み前に免許取って、バイク乗る予定だったのに、思いの外下手っぴで時間かかり過ぎて、バイクどこの騒ぎじゃなかったんだった
アハハは、我ながら情けない
でも、夏休み前に免許取ってたら、三人と友達になれたのだろうか?
佐々木モータースでの出会いがなかったら、あぁ~怖い怖い
考えると怖いから、考えるのはもうやめよう
○
高校最後の夏休みも、あとわずかとなり、受験勉強だけで何もしてない事に気がついた。
当たり前のことなんだけど、高校最後なのに、青春だね~と言える事もしていない。
まぁ進学しなくても、青春と言える事は私には無いかもしれないが アハハは
この休み中に行った所といえば、図書館、どうしてもと頼まれてバイトの本屋くらいだ。
振り返ると、ちょっと寂しくないかと思ってしまう
そんなことで、今日は、全てをお休みにして、一日自由に使おう!
っていっても、バイクは無いし、借りるのも面倒だから、今日は自転車でちょっとお出かけ
今日の目的地は河原に行って、本とコーヒーを楽しむ、それが今日の目的!
そう何を隠そう、手のひらサイズのコーヒーミルをポチッとしてしまったのだ!
そのコーヒーミルを使って、外でコーヒーが飲みたい、飲んでみたい!
ツーリングの時から、考えてた本を読みながらコーヒーを飲む、やっと実現出来そうだけど、残念なのはバイクが無いこと!
だから今日は、コーヒーツーリングの模擬戦?何と戦うんだ 練習?
う~ん まぁいいや
あぁ~楽しみだ
ってまずは、コーヒー豆を買わないと
コーヒー専門店、ちょっとハードルが高いけど大丈夫!
去年までの私だったら無理だったかもしれないけれど、うん大丈夫!オススメ教えてもらおう
自動ドアが開き、店内に入るとコーヒーの良い香りが漂う。
ここで本を読みたくなってしまった
今日の目的はコーヒーツーリングの練習なんだから!
ん練習なのか?
まぁいい、とりあえず、コーヒー豆の陳列棚を目指そう
うわ種類いっぱい有る
今日最初の挫折、種類が有り過ぎて決められない
どの位の時間がたったのだろう、たぶん数分 棚の前で立ち尽くしていると、「いらっしゃいませ コーヒー豆お探しですか?」 「あっ はい……」
「いっぱい種類有って分からないですよね 酸味やコクとかの好み教えて頂ければ探しますよ」
優しいお姉さんだ、店員だから普通なのだろうけど、とても丁寧に教えてくれた
いっぱい勉強したんだろうなぁ
私が本屋でバイトをしている時と、雲泥の差だ あの店員さんは見習わなければいけないと、少し反省し、ふと考えた、さっきみたいな接客が私に出来るのか
出来もしない事を反省しても仕方ない アハハは
開き直ってやった
あのショーケースは反則だ
コーヒーの香りに釣られて、全てが美味しそうに輝いて見えた
豆だけって思っていたけど、あまりにも美味しそうだったので、サンドイッチ買ってしまった。
お店の策略にハマってしまった
今度、お店でコーヒー飲もう
お腹空いたから、早く目的の河原に行ってサンドイッチ食べよう
コーヒー楽しみだなぁ~
おすすめされた、ルワンダ産ってどんななんだろう
楽しみだ、好みのコーヒーだったらリピートしよう
目的地の河原に到着!
日差しがキツいので、橋の下の日陰で日差しを回避
リュックから、折りたたみの椅子とテーブルを取り出し、テーブルの上に買ってきたコーヒー豆とサンドイッチを置き、まずは休憩
リュックから本を取り出し、物語の中に入り、現実逃避する。
あぁ~楽しい
さてさて、コーヒーでも飲みますか!
リュックからコーヒーミルを取り出し、買ってきたルワンダ産の豆を一杯分入れ、最初は硬いが、すぐにガリガリとしていた音が無くなり、コーヒー豆が挽けたみたいだ。
ちょっと興奮してきた
ミルと一緒にシングルバーナーもポチればよかった
まぁそのうち購入しよう
マグカップの上に、コーヒードリッパーを置き、ミルで挽いた豆をドリッパーに入れポットのお湯を入れ、マグカップにドリップされたコーヒーが姿を見せ、コーヒーの香りが漂う
一口飲んだ瞬間、ホッと心が落ち着く
一緒に買ってきたサンドイッチを一口かじり、コーヒーを飲む
ちょっと贅沢な時間な気がする
一気に食べてしまった。
もう一杯コーヒーを淹れ、また本の中に入っていく
集中し過ぎて、コーヒーが冷めてしまった
楽しいなぁ~
もうそろそろ、現実に戻る事にした
帰ったら勉強頑張ろう!
今度は、椅子もテーブルも自分ので来よう。
○
楽しい時間は、あっという間に終ってしまう
日暮の鳴き声なのか、夕暮れはとてもうるさい
この鳴き声を聴くと夏も、もう終わり
秋か~
読書の秋、食欲の秋
う~ん秋はいい、秋刀魚食べたい
学校に行くのが楽しい、友達と言える人もでき、行きや帰りに三人の大好きな笑顔に逢えるのが一番嬉しい
クラスが別になってしまい、お昼を一人で食べていたら、女神様に怒られ、隣のクラスに毎日行くようになった。
私的には、本を読みたいから一人でもいいのだけど、こんな事は三人に言えない
あの時は、エミ大佐に見られたのが発端だっただ
確かあの時……
「おい葵、
(えっ)
お前なんで一人で食べてるの?
まったく~もう~
華菜~~」
「なに?」
「葵が不憫で……」
「え?
あんたね~ お昼くらい、誰かと食べるようにしなさいよ
また誰とも話さない友達できないとかなの?」
「いやそんな事はないんだけど、クラスのみんなとは、話したりしてる」
「まったく~誤解するような事しないの、葵、お弁当持って私の所に来て」
この一件でクラスの皆んなに迷惑をかけてしまったので、皆んなに謝って回って事なきすんだ
若干皆んなが引いていた事は、気にしないでおこう
あんな目立つ人が来て騒いだら、誰だって引くよな
皆さん本当にすいませんでした
やっぱり、気を使われてるのは、心苦しい
あの時図書室でお昼食べてれば、本を読みながらのお昼
あ~惜しい事をした。
今まで一人でいる事に慣れ過ぎたんだろうな、友達と居るのは楽しい、でも、たまに一人でいたい時もある。
これってどうしたらいいのだろう?
ここ最近の悩みの一つだ
もし何らかの原因で三人と離れたら、たぶん友達と言える人は出来ないだろう。
あんなに、こんな私の事を心配してくれる人はいない、あの三人の優しさに甘え過ぎなんじゃないかって思ってしまう……
一人クラスが離れてしまったのは寂しいけど、離れたからか、今まで以上に気にかけてくれてる
そんな人達に、本が読みたいから一人でご飯食べるなんて口が裂けても言えない
朝読めてるんだから、それで良しとしよう!
○
吐く息が、うっすら白くなり自販機に温かい飲み物が増え、あと数ヶ月で今年も終わりなんだと実感してしまう、私たちといえば、
「葵~ 終わったから帰ろう~」
「はーい」
あまり変わらぬ日常と変化の無い毎日を過ごしている。
皆んなは、将来の目標が有って進学を考えているみたいだけど、いまだに将来の事を決めかねているのは、私だけだ……
「葵、なんか悩んでるんだったら聞くよ」
華菜ちゃん
やっぱりあなたは、女神様!
「あっうん、私、将来どうしたいかが分からなくて……
大学はいこうとおと思ってるけど、その先がどうなりたいか、何をしたいかが、まだ分からなくて」
「なるほどね~
大学を出ないと付けない職種も有るけど、大学を出たからって、その大学に似合う職種に就職しなきゃいけないって事はないと思うんだよね
葵の好きな事は?
大学のことは、おいといて何が好きかだけ考えてみたら」
「ありがとう華菜ちゃん
好きな事を書き出してみるね」
話してスッキリした!
今まで、悩んで心が窮屈で、どよんだ雲の様だったのに、話しただけで晴天の様な気持ちになれた。
○
私の好きな事か~
そうだなぁ~
まずは、本好きは外せないかな。
う~
バイトしてた本屋に就職
ちょっと違うかな~
本と言えば
作家?
編集者?
作家より編集者の方がいいかな
私に本が書けるとは思えない
あとは……
犬より猫かな?
って、そこは違うかアハハ
バイク!
今、一番気になって、好きな事かもしれない
バイク屋さんってのもいいなぁ~
お客さんに、話しかけられたら、ちゃんと返せるだろうか?
今心配しても、しょうがないかアハハ
○
とうとうこの日がやって来た!
この日の為に、いろいろな事を犠牲にし我慢をして来たのだ。
大学入学共通テスト
やれる事は全てやったと思う。
この結果は、神様だけが知っているのかもしれない。
身体が震える、緊張してるのと、気温が低くて寒いのも有る
「おはよぅ葵」
「葵 おハー」
「葵ちゃん~おはよぅ~」
「おはよう 華菜ちゃん、エミちゃん、琴子ちゃん」
「葵ちゃん~ 華菜ちゃん~ エミ~頑張って来た成果を出し切るぞぅ~ おぅ~」
「おー あっ」
つられて、思わずかけ声を出してしまった
あの二人は、なぜ引っかからないんだろう
「まったく~葵ちゃんだけじゃない もぅ~」
「お前、葵が乗るのわかってやってるだろう」
「テヘ
ちょっと~
皆んなして引かなくてもよくない
もぅ~」
「ほらほら遊んでないで、行くよ」
女神の一言で、皆んなの顔つきが変わった。
○
疲れ果てました。
全てを出し切ったと思います。
叩いても、何も出ないんじゃないかと思うくらい、出してやりました。
頭を使い過ぎなのか、かなり疲れました。
さすが女子ですね、これから甘い物を食べに行く事になりました。
って私も女子なんですけどアハハ
私一人だったら、帰ってさっさと寝てますね
カフェで、ケーキとコーヒーを注文しました
たまらない組み合わせ、甘いのとほろ苦いのと交互に
あぁ~たまらん
皆んなの顔に笑顔が戻ってきた。
○
あとは結果を待つだけか~
久しぶりにバイト行こうか、いやその前に佐々木モータースでバイク探そう!
私でも乗れるバイクって、何台くらい有るだろう?
「こんにちは~」
「はーい、いらっしゃいま なんだお前が」
(チェ)
「お前、今舌打ちしただろう」
「…………
ねぇ小百合さんは?」
姉妹で出かけたらしい
せっかく小百合さんにバイクの話したかったのに……
残念……
アレと話してると家と変わらないから、やめておこう
「あ、もし 今大丈夫か?
なんか、ウチのが来てるんだけど、なんかお前に用があるみたいだぜ」
兄のくせに、気がきくじゃないか!
今日のところは、敵意を仕舞っておこう
「帰って来てくれるってよ
ちゃんと礼言っとけよ」
「ぁ…りがと…」
そんな事は分かっている
不覚にも、兄に礼を言ってしまった
○
「ただいまぁ~
葵ちゃん、結構待たせちゃったわね ごめんね」
「そうだね帰って来るのに時間かかっちゃったね
で、葵今日はどうしたの?」
「いえいえ とんでもないです
突然すいません
まだ用事有ったんじゃないんですか?
また今度にしようと思ったんですが、アレじゃなくて、兄が電話しちゃったので……」
「プッ
用事なら大丈夫だけど、今まで大変だったじゃない受験生は、だから華菜と久しぶりにご飯でも、って思っただけだから」
「えーーーー 本当にすいません、私の事なら後でいいので、って帰って来させて、また行ってくださいっていうのも、良くないどすよね
華菜ちゃんも本当にごめんなさい」
「何言ってんの葵
気にし過ぎだって、ご飯なんか何時だって行けるんだから
じゃこうしよう!
葵の用事が済んだら、葵も一緒にご飯行くこと
これは私達を帰って来させた罰と言うことで
もちろん強制です。
どうお姉ちゃん?」
「うん いいわよ~
それで用件は?」
なんて姉妹だ
諦めた方が良さそうだ……
「受験も終わったのでバイク買おかと思って」
「なんだよそんな事か~
なら俺に言えば、良か……」
「葵、あんたなんて顔してんの」
しまったー思いっきり顔に出してしまった
「アハハハハ バイク買う時は、小百合さんにお願いしようと決めてたからアハハハ
整備とか、そういうもろもろは、ね、お兄ちゃんにお願いしようって……」
ヤバイ、兄はどうでもいいけど、あの二人が引いてる
やっちまった~
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる