スキル「共感覚」のおかげで最強の魔法使いになったので魔人を集めて魔王になることにしました 〜最恐魔王の手さぐり建国ライフ!〜

熊乃げん骨

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第六章 戦乱の京

第11話 友人

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 小屋に乗り込んできた陰陽師の男「玄流院《げんりゅういん》興亀《こうき》」。
 スキンヘッドに浅黒い肌。細身ながらも引き締まった体のその男は見た目でいえばサーファーのようだが、玉の一つ一つが握りこぶしほどの大きさもある数珠を首から下げているため坊主なのかもしれない。

「いやぁー! まさかあんなとこでおまえに会えるとはな! ほら遠慮せず食え食え」

「う、うむ」

 現在俺たちはこの男の所有する屋敷に来ている。
 最初は芭蘭《ばらん》との関係を疑われると思い逃げることも考えたが、どうやらこの男は虎徹のことを信頼しているらしく疑われるどころかこうして家に招いて飯をごちそうになっている。

「ところで、もぐ、お主らは、もぐ、どういう関係なんや?」

 遠慮なく料理を頬張りながらハコが聞く。
 口いっぱいに食べてる様子はハムスターみたいで可愛いが恥ずかしいのでやめてほしい。

「俺とこいつは昔からの友人、幼馴染みたいなもんだにしてもあの事件からしばらくして急に書き置きを残していなくなっちまうもんだからよ。皆心配したんだぜ?」

「ふ、確かにお主はそうかもしれぬが他のものは拙者がいなくなってせいせいしただろうよ」

「相変わらずネガティブな奴だなお前は。確かに『元老院』どもはいけすかねえけど他の奴らは意外といいやつだぜ?」

 どうやら虎鉄と陰陽師の連中の確執は根深いみたいだな。
 見つかったのがこの男だったのは幸運だったみたいだ。

「で? なんで今になって戻ってきたんだ? 妹は見つかったのか?」

 チラリ、と虎鉄が俺に目配せをしてくる。
 まあこいつなら何か情報を知ってるかもしれない。俺は虎鉄に頷き、話すことを許可した。

「拙者たちは今あの小屋にいた芭蘭という男を追っている。興亀は何か知っておらぬか?」

「なんだ、虎鉄もあいつを追っていたのか。教えてやりたいところなんだが俺も詳しくは知らねえんだわ。わかってることと言えば2週間前からここらへんで活動してることと、明らかに普通の魔法とは違う異質な技を使うくらいなもんだ。おかげでいつも逃げられちまう」

 どうやら彼らもあいつには手を焼いてるみたいだな。
 彼には悪いが奴を殺させるわけにはいかない。たっぷり情報を吐かせないといけないからな。

「そうか、ならばまだ奴はこの近くにいる可能性が高いというわけか」

「そういうことになるな。こっちとしてはどっか行ってしまって欲しいけどな。ほら魔王国とかさ」


 ぴしり。


 空気が凍る。
 なぜか怯えた目で虎鉄とハコが俺の方を伺ってくる。

「どうした? 手が止まってるぞ」

「そ、そうやな! あーうまいなぁ!」
「と、との? 大丈夫ですか?」

「なんの話だ?」

 さっきの一言が俺の逆鱗に触れたと思っているのか?
 まあ確かにムッとはしたが事情を知らん奴に怒っても仕方ない。
 少し前までは確かに些細なことで記憶が飛ぶほどブチ切れることも何度かあったがなぜか最近はとんと無くなった。
 俺も大人になったということだろうか。

「ん? もう腹一杯になったのか? じゃあ風呂に入ってくれよ、うちの風呂は大きいから二人でも広々入れるぞ!」

「なんとそれはええの! ほれほれせっかくやし一緒に行こうや!」

 ハコが俺の腕をつかみ強引に風呂へ引きずっていく。

「お、おい! 自分で歩けるって!」

「ほな虎鉄はん先入っとるでー」

「う、うむ」

 こうして部屋に虎鉄と玄流院を残して俺たちは風呂に向かうのだった。
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