【完結】彼は皇帝なので、彼女は薬師として尽くすことにしました。

朝日みらい

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19. 再び交わる心 

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私たちの心がどんどん通じ合っている。

戦争の不安や国の問題、それに私たちの個人的なことが重なって、気づけばどれだけ時間が経っていたんだろう。

でも、お互いに支え合うってことが分かるし、心が通じていると感じていた。

「エリナ、もう大丈夫だよ。」  

アラクシウスが、あの低い声で言ってくれる時、私はなんだかふわっと安心感が広がった。

あの忙しい日々の中で、私が思っていた以上に彼は私を気にかけてくれていたんだ。

いや、気づいていなかったわけじゃないんだけど、改めて言葉にしてくれると、心にじんわりと温かさが広がる。

「大丈夫、って…?」

私は少し驚いた顔で彼を見上げると、彼は照れくさそうに笑った。

その笑顔、あんなに強い男が見せる優しさって、私には何よりも心に響くものがあるんだよね。

「うん。君がここにいるだけで、俺は十分だよ。」  

「そう言っても、戦争はどうするの?」  

「ああ、それは…」  

彼が少し考え込んでいると、私はついその無駄に心配してしまう癖が出てしまう。

やっぱり、どうしても彼が戦争のことを気にしているのを見ていると、自分がどれだけ小さく感じるか、どうしても不安になる。

でも、アラクシウスはしっかりと私を見つめ返して、こう言った。

「だからこそ、君にはもっと安心してほしい。俺が忙しい時でも、君は側にいてくれればそれで十分だ。」  

その一言が、私の胸を軽くしてくれる気がした。

私が彼の支えになりたいと思っていたけれど、彼もまた、私を支えようとしてくれているんだって。

実際、彼が言うように、どんなに忙しくても、私がそばにいれば、それだけで彼が少し楽になるんだろうなって思った。

その夜、アラクシウスは私を宮殿の奥に招待してくれた。

最初は驚いたけれど、彼はこう言ったんだ。

「君にはもっと安心できる生活を送らせたい。」  

ああ、もう!

彼の優しさに、私はつい顔がにやけちゃう。

あんなに真剣な顔して言われると、どうしても心がドキドキして、嬉しくてたまらない。

「そんな…私が宮殿の奥に住むなんて。」  

「お前が嫌なら、別に無理には言わない。でも、俺の側にいてくれるなら、もっと安心できる場所を作ってあげたい。」  

「じゃあ…少しだけ、考えてみる。」  

やっぱり、私は彼と一緒にいたい。

彼がそばにいてくれること、それだけで心が満たされる。

だから、少しだけその提案を受け入れてみることにした。

「そこで生活するとして、何か変わることがあったら教えてね。」  

私がそう言うと、アラクシウスは嬉しそうに微笑んで、私の手を握った。

「もちろんだよ、エリナ。君のことは何でも大切にするから。」  

その言葉に、私の心がまた温かくなった。

彼が言う通り、私も彼を支えたい。

でも、彼も私を支えようとしてくれているんだ。

二人の心が再び繋がったこと、そしてその絆がより強くなったことを実感した瞬間だった。

「でも、宮殿に住むと、もっとアラクシウスと過ごせる時間が増えるの?」  

私は少し意地悪に、でも本気で言ってみた。

するとアラクシウスは、ちょっと照れくさそうに笑って答えてくれた。

「もちろんだよ。君が一緒にいてくれるなら、時間がどれだけあっても足りないくらいさ。」  

その言葉に、私は顔を真っ赤にして、ふっと顔を背けてしまった。

恥ずかしくて、どうしていいかわからない。

でも、アラクシウスは私の顔を覗き込むようにして、再び私の手を握ってくれた。

「でも、君がそばにいてくれるなら、どんなことでも乗り越えられる気がするよ。」  

「私も…アラクシウスがいてくれるなら、どんな試練も乗り越えられる。」  

その瞬間、彼は私の頬に優しくキスをした。
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