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第39話
「心臓を捧げてる奴らはお前だけじゃねぇからな」
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カトレア様は、私にとって正義。
カトレア様と出会っていなければ、
今ここに私は居なかっただろう。
キキョウは殺し屋達に武器を突き立てられていたが、
ふとキキョウの体を炎が纏い出して殺し屋達の武器は
炎に飲まれ、その炎は武器を伝っていき真っ直ぐに殺し屋に向かっていく。
瞬時にそれぞれが武器を引くも遅かった。
周りの殺し屋達は炎に飲み込まれ一掃される。
その炎により立ってるものと膝をつくものがいるがまだ息は絶えていなかった。
炎に焼かれながらもその殺し屋らの目は光り輝いていた。
キキョウ「・・・なるほど」
ラン「・・キキョウ様?」
キキョウ「見て分かったが、殺し屋は心臓を突き刺しただけでは死なないらしい。
もう一つ、殺し屋の中には宝玉というものが存在すると聞く。そいつが殺し屋の心臓だともな。
いわば心臓が二つと言っていい。そしてその宝玉の力を使おうとすると目が光り、怪我を治療する。その宝玉がある場所だが・・・頭の中、だろう?」
「ぐ・・・!」
その殺し屋の目の輝きは増している。
キキョウ「私たちのことを化け物と言うが・・・
そう言うお前たちこそ、化け物だろう」
キキョウは剣に力を込めると殺し屋達を燃やしている炎の威力が増し激しく燃やし尽くし、
そして最後に殺し屋の脳天に剣を突き刺して行ったキキョウ。
すると炎で苦しんでいた殺し屋達からの悲鳴は止み、その場に倒れ伏して完全に動かなくなったのを見た後キキョウは剣を手元から消すと殺し屋と騎士達を取り囲んでいた炎のフィールドもかき消される。
キキョウ1人で殺し屋を殺してしまうことに、生徒たちは唖然とするしかなかった。
ランはキキョウに近寄って傷を癒してあげる。
そして生徒達に振り返り、
ラン「依頼は達成しました。学校へ帰りましょう」
ランはユニコーンを呼ぶと、空から姿を現す複数のユニコーン。
さすがに殺し屋をそのまま放置にすることも出来ないので、ランが魔法の風の力を身に纏うと殺し屋達に突風が吹き荒れ
る。
その突風が吹きやむと倒れていたはずの殺し屋達の姿はどこにもなかった...。
その後ランはリチアを抱え、キキョウがケイリィを抱えてユニコーンに乗れば
それぞれが学校へと飛び去ったのだった。
そんな一部始終見ていた殺し屋が居たとも知らずに・・・。
ー
日が暮れそうなそんな時刻。
ロネの母親は1人、家の中で机に向かって座り一日ロネの死を悲しんでいるとふと窓の外が光ったのを見た。
母親は急ぎ外を出ると、ロネの墓があった場所にはロネの墓はなくなっていて変わりにそこにはロネの後ろ姿があった。
ロネは自分の姿と、自分の両手を見つめている。
服装は人身売買されたときに着ていた布切れのままだったが、手が軽いと思ったら手に付けられていた枷は外されていた。ロネは手を開いたり閉じたりを繰り返していれば・・・
「ロネ・・・?」
ロネ「!」
その声にロネは肩を震わせつつ、母へと振り返った。
ロネ「え・・・お、母さ・・・?」
「どう、して・・・?だって、ロネは・・・」
そう、ロネは、死んだはず・・・その墓が物語って・・・
って、あれ??
「墓が・・・」
ない・・・??
夢でも見ているの・・・??
ロネ「お母さん・・・っ。わたし・・・戻・・・て・・・これた・・わたし・・お兄ちゃんの為に・・・」
「お兄ちゃん・・・?
そうだ、デットは・・・?デットは無事なの?
ここはデットの生まれた家じゃないから、墓は現れてないから分からないけど・・・」
ロネ「だい、じょ、ぶ・・・だと、おもう。でも・・・
わたしね・・・信じられないこと・・・おきた・・・
お話、聞いてくれる・・・?」
「え・・・えぇ・・・」
とりあえず2人は家の中に入ることにした。
ロネと母は机を挟んで向かい合う形で椅子に座る。
「で、ロネは・・・死んだはず、よね・・・?
でも、今ちゃんとロネはここにいる・・・墓だって消えてたし・・・こんなこと・・・あるの?
あなたは本当に・・・ロネ・・・よね?」
ロネは静かに首を縦に振る。
ロネ「・・・わたしは・・・死んだ・・・。
でも・・・神様が生きるチャンス・・・くれた」
「え・・・神様・・・?神様って・・・創造神様のこと?」
ロネは首を振る。
ロネ「・・・創造神様がこの世界の神様を目覚めさせて・・・神様を産んでくれたお陰・・それが・・今わたしがここにいられる・・・理由・・・」
ロネはデットが死んだことで、自らも命を絶ったあの日のことを思い返す。
ーーー
ロネは白い空間の中で目を覚ます。
あれ・・・ここ、は・・・。わたし・・たしか・・・死んで・・・・。
ロネは体を起こして白い空間の中歩き出そうとしたら背後から声がかかる。
「生きたいか」
ロネはバッと振り返る。
ロネ「!お兄ちゃん・・・!?生きて、たの・・・?」
「お前の言ってるお兄ちゃんは、死んだ。たしかに俺はデットそのものだが、違う」
ロネ「なに・・・言、てるの?」
「俺は、そのデットのかすかな絶望から産まれて出てきた。デットは・・・義理の姉だった人も失って・・・そこからデットの中で黒いモヤがかかり、そして今度は妹を守る事ができずに一人置いて死んだ事を悔やまれて・・・俺という存在が産まれた。
まぁ神様的存在ということだ。」
確かに目の前にいる彼はデットにそっくりだが、よく見ればオッドアイだった瞳も髪にも違和感があった。
本物のデットは右目が黄色で左が黒で、
黄色い瞳の方の横の髪が長く左側の横の髪は短いのだが
目の前にいるデットはの瞳は左が黄色で右が黒い瞳であった。
そして横の髪の長さも左が長く右が短いといった感じに本物のデットとは異なっていた。
ロネはお腹にそっと、触れる。そのお腹には自分が人身売買され商品だという証がいつまでもそこに残っていた。
そして顔を上げて目の前の兄ではない兄を見上げる。
ロネ「神様なら・・・お兄ちゃんは・・・生き返らすこと、できないの・・・?シャムアお姉ちゃんは・・・?」
「デットは甦らせることはできる。
だが、姉の方は知らんな。
何時間経ってもこの白い空間に来ないっつーことは・・・神様に見放された存在で、もうあの世に逝っちまったのかもな」
ロネ「・・・!でも・・・お兄ちゃんは、生き返るの・・・?」
「お前の返答次第だ。
兄を甦らせたくば、俺にお前の心臓を捧げろ。そうすればお前ももう一度蘇る事ができて今の世界で新しい人生を新しい名前と共に再び歩む事ができる」
ロネ「新しい・・・人生・・・」
お兄ちゃんが・・・生き返る・・・なら・・・。
ロネ「わか・・・た・・・」
「いいんだな??そのかわり、お前に俺の力を分けてやる。この契約に応じたら、お前は普通の人間じゃなくなる。
死にたくても、死ねねぇ。お前と契約した神が死ぬまで永遠に生きることになる。
お前の兄は歳をとっていくが、お前の中の時間は永遠に止まったままだ」
ロネ「それでも・・・いい・・・お兄ちゃんと、もう一度、いられる、なら・・・」
「・・・そうかよ。まぁ、心臓を捧げてる奴らはお前だけじゃねぇからな」
え・・・?
「ロネ=ファリス。お前が新しい人生を歩む為に、新たな花を捧げる。
・・・ペチュニアだ。その花言葉は心の安らぎだ」
ペチュ・・・ニア・・・・。
デットがロネへと手を伸ばすと、黒いナニカがロネに飛びかかって行きロネの中に入ると心臓を引き抜いた。
心臓が引きちぎられていく音を耳にしつつ、
ロネは痛みに耐えられずにその場に血を吹き出し倒れ意識を手放した。
ロネの心臓を抜き取った黒いナニカは神の元へと戻ると心臓を神に手渡す。
神はその場に倒れるロネを見ると口角あげて妖しく笑っていた...。
カトレア様と出会っていなければ、
今ここに私は居なかっただろう。
キキョウは殺し屋達に武器を突き立てられていたが、
ふとキキョウの体を炎が纏い出して殺し屋達の武器は
炎に飲まれ、その炎は武器を伝っていき真っ直ぐに殺し屋に向かっていく。
瞬時にそれぞれが武器を引くも遅かった。
周りの殺し屋達は炎に飲み込まれ一掃される。
その炎により立ってるものと膝をつくものがいるがまだ息は絶えていなかった。
炎に焼かれながらもその殺し屋らの目は光り輝いていた。
キキョウ「・・・なるほど」
ラン「・・キキョウ様?」
キキョウ「見て分かったが、殺し屋は心臓を突き刺しただけでは死なないらしい。
もう一つ、殺し屋の中には宝玉というものが存在すると聞く。そいつが殺し屋の心臓だともな。
いわば心臓が二つと言っていい。そしてその宝玉の力を使おうとすると目が光り、怪我を治療する。その宝玉がある場所だが・・・頭の中、だろう?」
「ぐ・・・!」
その殺し屋の目の輝きは増している。
キキョウ「私たちのことを化け物と言うが・・・
そう言うお前たちこそ、化け物だろう」
キキョウは剣に力を込めると殺し屋達を燃やしている炎の威力が増し激しく燃やし尽くし、
そして最後に殺し屋の脳天に剣を突き刺して行ったキキョウ。
すると炎で苦しんでいた殺し屋達からの悲鳴は止み、その場に倒れ伏して完全に動かなくなったのを見た後キキョウは剣を手元から消すと殺し屋と騎士達を取り囲んでいた炎のフィールドもかき消される。
キキョウ1人で殺し屋を殺してしまうことに、生徒たちは唖然とするしかなかった。
ランはキキョウに近寄って傷を癒してあげる。
そして生徒達に振り返り、
ラン「依頼は達成しました。学校へ帰りましょう」
ランはユニコーンを呼ぶと、空から姿を現す複数のユニコーン。
さすがに殺し屋をそのまま放置にすることも出来ないので、ランが魔法の風の力を身に纏うと殺し屋達に突風が吹き荒れ
る。
その突風が吹きやむと倒れていたはずの殺し屋達の姿はどこにもなかった...。
その後ランはリチアを抱え、キキョウがケイリィを抱えてユニコーンに乗れば
それぞれが学校へと飛び去ったのだった。
そんな一部始終見ていた殺し屋が居たとも知らずに・・・。
ー
日が暮れそうなそんな時刻。
ロネの母親は1人、家の中で机に向かって座り一日ロネの死を悲しんでいるとふと窓の外が光ったのを見た。
母親は急ぎ外を出ると、ロネの墓があった場所にはロネの墓はなくなっていて変わりにそこにはロネの後ろ姿があった。
ロネは自分の姿と、自分の両手を見つめている。
服装は人身売買されたときに着ていた布切れのままだったが、手が軽いと思ったら手に付けられていた枷は外されていた。ロネは手を開いたり閉じたりを繰り返していれば・・・
「ロネ・・・?」
ロネ「!」
その声にロネは肩を震わせつつ、母へと振り返った。
ロネ「え・・・お、母さ・・・?」
「どう、して・・・?だって、ロネは・・・」
そう、ロネは、死んだはず・・・その墓が物語って・・・
って、あれ??
「墓が・・・」
ない・・・??
夢でも見ているの・・・??
ロネ「お母さん・・・っ。わたし・・・戻・・・て・・・これた・・わたし・・お兄ちゃんの為に・・・」
「お兄ちゃん・・・?
そうだ、デットは・・・?デットは無事なの?
ここはデットの生まれた家じゃないから、墓は現れてないから分からないけど・・・」
ロネ「だい、じょ、ぶ・・・だと、おもう。でも・・・
わたしね・・・信じられないこと・・・おきた・・・
お話、聞いてくれる・・・?」
「え・・・えぇ・・・」
とりあえず2人は家の中に入ることにした。
ロネと母は机を挟んで向かい合う形で椅子に座る。
「で、ロネは・・・死んだはず、よね・・・?
でも、今ちゃんとロネはここにいる・・・墓だって消えてたし・・・こんなこと・・・あるの?
あなたは本当に・・・ロネ・・・よね?」
ロネは静かに首を縦に振る。
ロネ「・・・わたしは・・・死んだ・・・。
でも・・・神様が生きるチャンス・・・くれた」
「え・・・神様・・・?神様って・・・創造神様のこと?」
ロネは首を振る。
ロネ「・・・創造神様がこの世界の神様を目覚めさせて・・・神様を産んでくれたお陰・・それが・・今わたしがここにいられる・・・理由・・・」
ロネはデットが死んだことで、自らも命を絶ったあの日のことを思い返す。
ーーー
ロネは白い空間の中で目を覚ます。
あれ・・・ここ、は・・・。わたし・・たしか・・・死んで・・・・。
ロネは体を起こして白い空間の中歩き出そうとしたら背後から声がかかる。
「生きたいか」
ロネはバッと振り返る。
ロネ「!お兄ちゃん・・・!?生きて、たの・・・?」
「お前の言ってるお兄ちゃんは、死んだ。たしかに俺はデットそのものだが、違う」
ロネ「なに・・・言、てるの?」
「俺は、そのデットのかすかな絶望から産まれて出てきた。デットは・・・義理の姉だった人も失って・・・そこからデットの中で黒いモヤがかかり、そして今度は妹を守る事ができずに一人置いて死んだ事を悔やまれて・・・俺という存在が産まれた。
まぁ神様的存在ということだ。」
確かに目の前にいる彼はデットにそっくりだが、よく見ればオッドアイだった瞳も髪にも違和感があった。
本物のデットは右目が黄色で左が黒で、
黄色い瞳の方の横の髪が長く左側の横の髪は短いのだが
目の前にいるデットはの瞳は左が黄色で右が黒い瞳であった。
そして横の髪の長さも左が長く右が短いといった感じに本物のデットとは異なっていた。
ロネはお腹にそっと、触れる。そのお腹には自分が人身売買され商品だという証がいつまでもそこに残っていた。
そして顔を上げて目の前の兄ではない兄を見上げる。
ロネ「神様なら・・・お兄ちゃんは・・・生き返らすこと、できないの・・・?シャムアお姉ちゃんは・・・?」
「デットは甦らせることはできる。
だが、姉の方は知らんな。
何時間経ってもこの白い空間に来ないっつーことは・・・神様に見放された存在で、もうあの世に逝っちまったのかもな」
ロネ「・・・!でも・・・お兄ちゃんは、生き返るの・・・?」
「お前の返答次第だ。
兄を甦らせたくば、俺にお前の心臓を捧げろ。そうすればお前ももう一度蘇る事ができて今の世界で新しい人生を新しい名前と共に再び歩む事ができる」
ロネ「新しい・・・人生・・・」
お兄ちゃんが・・・生き返る・・・なら・・・。
ロネ「わか・・・た・・・」
「いいんだな??そのかわり、お前に俺の力を分けてやる。この契約に応じたら、お前は普通の人間じゃなくなる。
死にたくても、死ねねぇ。お前と契約した神が死ぬまで永遠に生きることになる。
お前の兄は歳をとっていくが、お前の中の時間は永遠に止まったままだ」
ロネ「それでも・・・いい・・・お兄ちゃんと、もう一度、いられる、なら・・・」
「・・・そうかよ。まぁ、心臓を捧げてる奴らはお前だけじゃねぇからな」
え・・・?
「ロネ=ファリス。お前が新しい人生を歩む為に、新たな花を捧げる。
・・・ペチュニアだ。その花言葉は心の安らぎだ」
ペチュ・・・ニア・・・・。
デットがロネへと手を伸ばすと、黒いナニカがロネに飛びかかって行きロネの中に入ると心臓を引き抜いた。
心臓が引きちぎられていく音を耳にしつつ、
ロネは痛みに耐えられずにその場に血を吹き出し倒れ意識を手放した。
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