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番外編 〜巡る季節〜
夏.2
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羽瑠ちゃんと紗里ちゃんとは店の前で待ち合わせをしていて、私は黒岩さんと深瀬くんを連れて店を向かった。会社に近い店を予約しておいたから、時間には間に合いそうだ。
「あ、来た来た。おーい!」
店の前で紗里ちゃんが大きく手を振っている。その横には羽瑠ちゃんの姿もあった。
「お待たせ」
「私はさっき着いたばかりです」
「私も」
店の前で話していると、後ろから追いついてきた黒岩さんが、戸惑った表情で私に声を掛けてきた。
「なあ、恵舞。まさかこの店? 会費は飲み放題付で五千円って言ってなかった? 五万円の間違いじゃないよな?」
「なに言ってるんです? 全員分払ってくれるんですか?」
呆れながら返すが、黒岩さんの言うことはあながち間違ってはいない。今日予約したのは、アメリカンテイストのステーキハウス。ちょっといいお肉をだしてくれる店で、私の言った会費では、飲み放題付きは到底無理なのだ。
「とりあえず、中で事情を話すので、入りません?」
みんなを促して店の中に入る。店内はほどよく賑わっているようだ。
名前を告げ、スタッフに案内され個室に向かう。ちょうどいい大きさの個室があるのも、この店を選んだ決め手の一つ。部屋の中には長いテーブルに、椅子は六脚あり、三席が向かい合って並んでいる。そしてそれぞれに、フォークやナイフなどのカトラリーやワイングラスがセッティングしてあった。
こういうとき、何故か自然と会社での席の並びで座ってしまう。今も一番奥が深瀬くんで、その隣に黒岩さん。深瀬くんの前に紗里ちゃんが座ろうとしていて、小さく声を掛ける。
「ごめん、紗里ちゃん。今日は黒岩さんの隣に座ってもらっていい?」
「はい。いいですよ」
不思議そうな顔をしつつ、紗里ちゃんは移動してくれる。そこに私が座り、事情を知る羽瑠ちゃんは、真ん中を一つ席を空けて同じ並びに座った。
「なんで二人は離れてんだ? 喧嘩でもしたのか?」
目の前が空席になった黒岩さんは、不可解な面持ちで尋ねる。
「してませんよ! 実は……」
結婚なんて考えていないと豪語していた自分が、まさかみんなに結婚報告をすることになるなんてと思うと緊張感が増す。
「もう、一人……呼んでるの。今日の会費も、足りない分を出してくれるって言ってて。みんなが嫌なら来ないって言ってるんだけど、いいなら、ぜひ参加させて欲しいって……」
それを聞いた向かいの三人は、すでにぽかんとしている。その相手など、きっと想像などできないだろうから。
「あ、来た来た。おーい!」
店の前で紗里ちゃんが大きく手を振っている。その横には羽瑠ちゃんの姿もあった。
「お待たせ」
「私はさっき着いたばかりです」
「私も」
店の前で話していると、後ろから追いついてきた黒岩さんが、戸惑った表情で私に声を掛けてきた。
「なあ、恵舞。まさかこの店? 会費は飲み放題付で五千円って言ってなかった? 五万円の間違いじゃないよな?」
「なに言ってるんです? 全員分払ってくれるんですか?」
呆れながら返すが、黒岩さんの言うことはあながち間違ってはいない。今日予約したのは、アメリカンテイストのステーキハウス。ちょっといいお肉をだしてくれる店で、私の言った会費では、飲み放題付きは到底無理なのだ。
「とりあえず、中で事情を話すので、入りません?」
みんなを促して店の中に入る。店内はほどよく賑わっているようだ。
名前を告げ、スタッフに案内され個室に向かう。ちょうどいい大きさの個室があるのも、この店を選んだ決め手の一つ。部屋の中には長いテーブルに、椅子は六脚あり、三席が向かい合って並んでいる。そしてそれぞれに、フォークやナイフなどのカトラリーやワイングラスがセッティングしてあった。
こういうとき、何故か自然と会社での席の並びで座ってしまう。今も一番奥が深瀬くんで、その隣に黒岩さん。深瀬くんの前に紗里ちゃんが座ろうとしていて、小さく声を掛ける。
「ごめん、紗里ちゃん。今日は黒岩さんの隣に座ってもらっていい?」
「はい。いいですよ」
不思議そうな顔をしつつ、紗里ちゃんは移動してくれる。そこに私が座り、事情を知る羽瑠ちゃんは、真ん中を一つ席を空けて同じ並びに座った。
「なんで二人は離れてんだ? 喧嘩でもしたのか?」
目の前が空席になった黒岩さんは、不可解な面持ちで尋ねる。
「してませんよ! 実は……」
結婚なんて考えていないと豪語していた自分が、まさかみんなに結婚報告をすることになるなんてと思うと緊張感が増す。
「もう、一人……呼んでるの。今日の会費も、足りない分を出してくれるって言ってて。みんなが嫌なら来ないって言ってるんだけど、いいなら、ぜひ参加させて欲しいって……」
それを聞いた向かいの三人は、すでにぽかんとしている。その相手など、きっと想像などできないだろうから。
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