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番外編 〜巡る季節〜
秋.18
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今日の式は、和洋折衷なんでもありの人前式で行う。
お祖母さまに、遠い故郷である日本を少しでも近くに感じて欲しいと、お互いの意見は一致していた。それに祖父も、喜んでくれると思ったから。
しかし、そもそもアメリカで本格的な衣装など借りられるのだろうか。そう心配していたが、ジェイクとリアムが、ハワードという持てる力を最大限に使ったのか、衣装も着付けもヘアメイクも、最高級で豪華なものだった。
「お二人さーん、準備はどう?」
軽い口調でテラスに入ってきたのは、細身のブラックスーツがばっちり決まっている爽くん。首からは、この日のために新調したという一眼レフカメラが下げられている。
「こっちはOKよ。向こうは?」
「あっちもOK.って言うか、恵舞ちゃん、すっげえ綺麗だな。オフショットを一枚」
そう言うが早いか、爽くんはカメラを構えてシャッターを切った。
「ありがと、爽くん。馬子にも衣裳だけどね」
「そんなことないって。義兄さんが鼻の下伸ばして、デレデレするところ見られると思うと、楽しみなんだけど?」
茶化すように笑う爽くんだが、人のことは言えない。羽瑠ちゃんと付き合う前は、素っ気ないほどだったのに、今では羽瑠ちゃんにデレッデレなんだから。
「そんな依澄さん、想像できないけどね」
「そう? 私は爽寄りかな。依澄、絶対見たこともない顔しそう。お母さん、驚くだろうな」
羽瑠ちゃんまで冗談めかしてそんなこと言い出し、顔から火がでそうだ。
「ってことで、式始めていい? 向こうに伝えに行くけど」
「うん。お願い。恵舞は立てる?」
爽くんに返事をし、羽瑠ちゃんは私に手を差し出してくれた。その手を取ると立ち上がる。そろそろ歩きながらテラス内を歩き、庭を見渡せる掃き出し窓まで来る。
「凄……い……」
朝まで何も無かったはずの庭に、華やかな会場が出来上がっている。
奥には色とりどりの花の飾られたアーチ、そこへ続くウェディングアイルは神社のような石畳で、上には緑色のカーペットが敷かれている。それを縁取るように等間隔に置かれた鉢植えが、白いリボンで繋ぎ合わされている。よく目を凝らして見ると、その鉢に植わる木は、おそらくレモンだと思われた。
そしてアイルの両側には、待ちわびていたゲストたちが顔を綻ばせて並んでいた。
「恵舞。最愛の人が待っているわよ?」
羽瑠ちゃんに笑顔で促され、再び歩き出す。
アイルの始まりの場所には、黒五つ紋付き羽織袴と、最上級の装いで待ってくれている依澄さんの姿があった。
お祖母さまに、遠い故郷である日本を少しでも近くに感じて欲しいと、お互いの意見は一致していた。それに祖父も、喜んでくれると思ったから。
しかし、そもそもアメリカで本格的な衣装など借りられるのだろうか。そう心配していたが、ジェイクとリアムが、ハワードという持てる力を最大限に使ったのか、衣装も着付けもヘアメイクも、最高級で豪華なものだった。
「お二人さーん、準備はどう?」
軽い口調でテラスに入ってきたのは、細身のブラックスーツがばっちり決まっている爽くん。首からは、この日のために新調したという一眼レフカメラが下げられている。
「こっちはOKよ。向こうは?」
「あっちもOK.って言うか、恵舞ちゃん、すっげえ綺麗だな。オフショットを一枚」
そう言うが早いか、爽くんはカメラを構えてシャッターを切った。
「ありがと、爽くん。馬子にも衣裳だけどね」
「そんなことないって。義兄さんが鼻の下伸ばして、デレデレするところ見られると思うと、楽しみなんだけど?」
茶化すように笑う爽くんだが、人のことは言えない。羽瑠ちゃんと付き合う前は、素っ気ないほどだったのに、今では羽瑠ちゃんにデレッデレなんだから。
「そんな依澄さん、想像できないけどね」
「そう? 私は爽寄りかな。依澄、絶対見たこともない顔しそう。お母さん、驚くだろうな」
羽瑠ちゃんまで冗談めかしてそんなこと言い出し、顔から火がでそうだ。
「ってことで、式始めていい? 向こうに伝えに行くけど」
「うん。お願い。恵舞は立てる?」
爽くんに返事をし、羽瑠ちゃんは私に手を差し出してくれた。その手を取ると立ち上がる。そろそろ歩きながらテラス内を歩き、庭を見渡せる掃き出し窓まで来る。
「凄……い……」
朝まで何も無かったはずの庭に、華やかな会場が出来上がっている。
奥には色とりどりの花の飾られたアーチ、そこへ続くウェディングアイルは神社のような石畳で、上には緑色のカーペットが敷かれている。それを縁取るように等間隔に置かれた鉢植えが、白いリボンで繋ぎ合わされている。よく目を凝らして見ると、その鉢に植わる木は、おそらくレモンだと思われた。
そしてアイルの両側には、待ちわびていたゲストたちが顔を綻ばせて並んでいた。
「恵舞。最愛の人が待っているわよ?」
羽瑠ちゃんに笑顔で促され、再び歩き出す。
アイルの始まりの場所には、黒五つ紋付き羽織袴と、最上級の装いで待ってくれている依澄さんの姿があった。
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