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番外編 ふしぎな夜のおひなさま
13 みんなの大事なおひなさま(中)
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家に帰るとすぐに、わたしのおひなさまのところに行きます。
昨日の出来事を思い出すと、今までとは違う思いでね。
こうやってみると、おひなさま達にもちゃんと気持ちがあるように見えてきます。
いつもは動かなくても、お話できなくても、わたし達を見ているんだね。
そうわかると、今まで以上に話しかけたくなります。
それをしっかり聞いてくれているんだし、気持ちもあるならお友達のようなものだもんね。
そして昨日は、このわたしのおひなさまも動いていたということでした。
そういわれてみると、少し動いているようにも見えます。
でもそう教えてもらってなきゃ気付かないだろうから、わたしはまだまだです。
そうよくよくひな人形を見ているわたしに、お母さんが後ろから声をかけました。
「お帰り。
帰ってきてすぐにお雛さまのところに来たってことは、ポッコロさんに会えたの?」
そういわれて、わたしはびっくりして振り返りました。
「え?お母さん、ポッコロさんのことを知っていたの?」
よく考えてみれば、お母さんはたくさんお勉強しているし、こういうことには詳しいはずです。
だから知っていても、不思議じゃありません。
でも名前まで知っているってことは、会ったこともあるのかな?
そう考えた通りで、お母さんは余裕を持った笑顔でうなずきます。
「ええ。毎年会っているわよ。楽しい人よね。
『今年はみかんが、他の家でこのことを調べようとがんばっているから、会ったらよろしくね』っていっておいたけど」
そうだったんだあ。
そういえばポッコロさんはわたし達を見つけても、ちっとも驚いていませんでした。
あれはお母さんから聞いて、前もって知っていたからっていうのもあったのかな。
そう考えているわたしに、お母さんが付け加えます。
「本当に何にも知らなかったら、私があんなに明るく送り出したりしないわよ。
話を聞いた時に、すぐにピンと来たわ」
「じゃあ、何でそう教えてくれなかったの?」
わたしは不思議に思ってたずねます。
するとそれは、わたしのためにあえてそうしてくれていたのでした。
「自分で直接会ってみた方が、みかんにとってはおもしろいだろうと思ったからよ。
その様子だと、ちゃんと会えたみたいね」
そのお母さんの言葉に、わたしは大きくうなずきました。
そしてきらきらした笑顔になって答えます。
「うん。とっても楽しかったよ。
おひなさま達が毎年あんなふうに遊んでいるなんて、本当にびっくりしちゃった」
そう思い出しながらいいます。
それから少し深い気持ちになって続けました。
「わたしは魔法使いだからいろいろ知っているつもりだったけど、まだまだ知らない素敵なこともいっぱいあるんだね」
そんなわたしの答えに、お母さんは満足そうにうなずきました。
そして元気にウインクして、顔の横で右手の人差し指と親指を立てていいます。
「そうよ。私だって何でも知っているわけじゃないんだから。
こうやってわからないことがたくさんあるから、知らなかったものに出合った時にとってもおもしろいのよね」
「うん」
わたしは元気にうなずきます。
本当にそうでした。
わからなかったから、ポッコロさんや動くおひなさまを見た時に、あんなにびっくり、わくわくしたんだよね。
もしお母さんから前もって話を聞いていたとしたら、どうだったかな
わたしがまたそのことを真美ちゃんに教えたら、ああやって調べたりしなかったのかなあ?
うーん、きっとその妖精さんに会いたくなって、2人で会ってみようって話になったと思います。
そして初めて見るものだから、わくわくはしたと思います。
でもそれは、全然予想が付かない時のドキドキとは違うもんね。
そう自分で見つけて良かったです。
さすがお母さんだね。
そしてこれからもたくさん、あんな気持ちを味わっていけるんだね。
だったら、色々知りながら大人になっていくのも楽しみです。
お母さんはひな人形を見ながら、そう考えているわたしにいいました。
「じゃあ今年も楽しそうに遊んでいたこのお雛さま達と、明日は楽しくお祝いしましょうね」
その言葉に、わたしは張り切って聞き返します。
「本当におひなさま達、楽しそうだった?」
ポッコロさんのお話を聞いてから、それがとっても気になっていたんです。
真美ちゃん家のはとっても幸せそうだけど、わたしのはどうなのかなあって。
わたしは大事に思っていたけど、それをおひなさま達がどう思っているのかはわからないもんね。
するとお母さんは、にっこりうなずいてくれました。
「もちろん。みかんだってよくお雛さまをながめているし、大事に思っているでしょ?
毎年元気で、楽しそうにしているわよ」
そう聞いたら安心して、とってもうれしくなりました。
良かったあ。
うん、わたしもこのおひなさまが大好きです。
その気持ちがちゃんと、おひなさま達に伝わっているんだね。
そうわかったわたしは、元気にいいます。
「そっかあ。
じゃあ明日のおひな祭りは、わたしとお母さんとおひなさま達と、家族みんなで仲良くお祝いしようね」
今年はこういうことがわかった記念に、今までで1番楽しいパーティーにしたいです。
そのために、わたしも色々考えようっと。
明日学校から帰ってくるのが、楽しみです。
昨日の出来事を思い出すと、今までとは違う思いでね。
こうやってみると、おひなさま達にもちゃんと気持ちがあるように見えてきます。
いつもは動かなくても、お話できなくても、わたし達を見ているんだね。
そうわかると、今まで以上に話しかけたくなります。
それをしっかり聞いてくれているんだし、気持ちもあるならお友達のようなものだもんね。
そして昨日は、このわたしのおひなさまも動いていたということでした。
そういわれてみると、少し動いているようにも見えます。
でもそう教えてもらってなきゃ気付かないだろうから、わたしはまだまだです。
そうよくよくひな人形を見ているわたしに、お母さんが後ろから声をかけました。
「お帰り。
帰ってきてすぐにお雛さまのところに来たってことは、ポッコロさんに会えたの?」
そういわれて、わたしはびっくりして振り返りました。
「え?お母さん、ポッコロさんのことを知っていたの?」
よく考えてみれば、お母さんはたくさんお勉強しているし、こういうことには詳しいはずです。
だから知っていても、不思議じゃありません。
でも名前まで知っているってことは、会ったこともあるのかな?
そう考えた通りで、お母さんは余裕を持った笑顔でうなずきます。
「ええ。毎年会っているわよ。楽しい人よね。
『今年はみかんが、他の家でこのことを調べようとがんばっているから、会ったらよろしくね』っていっておいたけど」
そうだったんだあ。
そういえばポッコロさんはわたし達を見つけても、ちっとも驚いていませんでした。
あれはお母さんから聞いて、前もって知っていたからっていうのもあったのかな。
そう考えているわたしに、お母さんが付け加えます。
「本当に何にも知らなかったら、私があんなに明るく送り出したりしないわよ。
話を聞いた時に、すぐにピンと来たわ」
「じゃあ、何でそう教えてくれなかったの?」
わたしは不思議に思ってたずねます。
するとそれは、わたしのためにあえてそうしてくれていたのでした。
「自分で直接会ってみた方が、みかんにとってはおもしろいだろうと思ったからよ。
その様子だと、ちゃんと会えたみたいね」
そのお母さんの言葉に、わたしは大きくうなずきました。
そしてきらきらした笑顔になって答えます。
「うん。とっても楽しかったよ。
おひなさま達が毎年あんなふうに遊んでいるなんて、本当にびっくりしちゃった」
そう思い出しながらいいます。
それから少し深い気持ちになって続けました。
「わたしは魔法使いだからいろいろ知っているつもりだったけど、まだまだ知らない素敵なこともいっぱいあるんだね」
そんなわたしの答えに、お母さんは満足そうにうなずきました。
そして元気にウインクして、顔の横で右手の人差し指と親指を立てていいます。
「そうよ。私だって何でも知っているわけじゃないんだから。
こうやってわからないことがたくさんあるから、知らなかったものに出合った時にとってもおもしろいのよね」
「うん」
わたしは元気にうなずきます。
本当にそうでした。
わからなかったから、ポッコロさんや動くおひなさまを見た時に、あんなにびっくり、わくわくしたんだよね。
もしお母さんから前もって話を聞いていたとしたら、どうだったかな
わたしがまたそのことを真美ちゃんに教えたら、ああやって調べたりしなかったのかなあ?
うーん、きっとその妖精さんに会いたくなって、2人で会ってみようって話になったと思います。
そして初めて見るものだから、わくわくはしたと思います。
でもそれは、全然予想が付かない時のドキドキとは違うもんね。
そう自分で見つけて良かったです。
さすがお母さんだね。
そしてこれからもたくさん、あんな気持ちを味わっていけるんだね。
だったら、色々知りながら大人になっていくのも楽しみです。
お母さんはひな人形を見ながら、そう考えているわたしにいいました。
「じゃあ今年も楽しそうに遊んでいたこのお雛さま達と、明日は楽しくお祝いしましょうね」
その言葉に、わたしは張り切って聞き返します。
「本当におひなさま達、楽しそうだった?」
ポッコロさんのお話を聞いてから、それがとっても気になっていたんです。
真美ちゃん家のはとっても幸せそうだけど、わたしのはどうなのかなあって。
わたしは大事に思っていたけど、それをおひなさま達がどう思っているのかはわからないもんね。
するとお母さんは、にっこりうなずいてくれました。
「もちろん。みかんだってよくお雛さまをながめているし、大事に思っているでしょ?
毎年元気で、楽しそうにしているわよ」
そう聞いたら安心して、とってもうれしくなりました。
良かったあ。
うん、わたしもこのおひなさまが大好きです。
その気持ちがちゃんと、おひなさま達に伝わっているんだね。
そうわかったわたしは、元気にいいます。
「そっかあ。
じゃあ明日のおひな祭りは、わたしとお母さんとおひなさま達と、家族みんなで仲良くお祝いしようね」
今年はこういうことがわかった記念に、今までで1番楽しいパーティーにしたいです。
そのために、わたしも色々考えようっと。
明日学校から帰ってくるのが、楽しみです。
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