みかんちゃんの魔法日和〜平和な世界で暮らす、魔法使いの日常

香橙ぽぷり

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番外編 ふしぎな夜のおひなさま

14 みんなの大事なおひなさま(下)

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その前に月曜日学校に行ったらすぐに、クラスのみんなに約束のご報告をしました。
みんな心配してくれていたし、どういうことかも気になっていたよね。
それにぜひたくさんの人に教えてあげたい、いいことだもん。
張り切ってわたしがお話すると、やっぱり女の子はみんな大喜びです。
「ええっ!?そんな妖精さんがいるんだ」
「家にも、そのポッコロさんの来た日があったんだー」
そうとっても盛り上がりました。
お話するわたしもちょっと得意気で、幸せな気分です。
時々聞かれる正くんからの質問にも、元気に答えます。
「だからね、ちっとも怖いことはなかったの。
それどころかとっても楽しかったよ」
わたしがそうにっこりいうと、みんなほっとしたようでした。
「そうか。良かった」
そう高志くんがほーっと息をつきました。
特に高志くんはそうやってよく気にかけてくれる、優しいお隣さんです。
いつもの感謝の気持ちも込めて、わたしは心配ないよって元気に笑い返しました。
話し終わると、みゆきちゃんがきらきら輝いた顔でいいます。
「さすがみかんちゃんの予想通り、本当に素敵なことだったね。
ひな人形みんなを妖精さんが動かしているなんて、とっても感動的だよ。
そしてわたしが憧れていた妖精が、そんな近くに来ていたんだね」
特にみゆきちゃんは、魔法使いや妖精などが大好きなんです。
だからうれしい気持ちが、誰よりも大きかったみたいだね。
そしてその言葉に、他の女の子達もうなずきます。
「そうだよね。
妖精って、わたし達にとっては幻のような存在だったもんね。
それが実は毎年自分の家に来てくれていたなんて、すごいよ」
美穂ちゃんの言葉に、そうみんなでうんうんといっています。
妖精さんのことはしっかり知っていたわたしも、会ったのは今回が初めてでした。
それに家に来てくれていたことは知らなかったから、びっくりしました。
だからわたしも、みんなと似たような思いです。
やっぱり妖精さんは誰にとっても、会ってみたい素敵な存在なんだね。
そして会ったことはなくても、意外と近くにいるものなんだね。
そんな話をしていると、柾紀くんが残念そうにいいました。
「女の子はいいなあ。
ぼくの家は女の子の姉妹がいなくてひな人形はないから、そんな妖精が来てないってことだもんね。
ぼくも会ってみたいのに」
その言葉にわたしも考えます。
うーん、そうだね。
女の子がいない家には来ないっていうのは、確かに不公平です。
男の子には何かなかったかなあ?
そう考えてみて、思い出しました。
女の子にとってのおひな祭りとそっくりな、子どもの日のことをです。
人差し指を立てて、それをいってみます。
「そうだ!男の子の家には鯉のぼりがあるよね。
もしかしたらそれにも、何か不思議なことがあるかもしれないよ」
わたしは知らなくても、不思議な楽しいことはまだまだたくさんあるというお話でした。
だからそういう他のものにも、きっとね。
そういうと、柾紀くんはわくわくした顔になりました。
「そうかあ。ぼくも探してみようっと」
「何かわかったら、わたしにも教えてね」
わたしはそう付け加えます。
柾紀くんは張り切ってうなずいてくれました。
本当に何かあったらうれしいね。
それに出会うにはまず、大切に思う気持ちが何よりの近道みたいです。
だから柾紀くんが本当に鯉のぼりを大切に思っていたら、見つけられるかもしれません。
そうまた不思議な相談をされたら、みかんはまた張り切っちゃうよ。

そうみーんな解決した今日が、おひな祭りの3月3日です。
こんなに清々しくって、そしてうきうきした気分で迎えられて、とってもうれしいです。
みんなそれぞれのお祝いの仕方があるんだろうね。
真美ちゃん家は、どんなお祝いをするのかなあ?
わたしは昨日お話した通り、お家でお母さんとお祝いします。
今日はわたしのおひなさまとお祝いしたいもんね。
クラスのみんなも、自分のおひなさまと大切に過ごそうって思っているみたいです。
おひなさま達、とっても喜ぶよ。
みんな、いい日になるといいね。
そして明日は、ももちゃんと桜ちゃんのお家でするパーティーに行く約束もしています。
みんなでお祝いするのも楽しいよね。
ももちゃん家のおひなさまは、どうかな?
ひな人形をできるだけ長く出しておいてあげようって、考えているお家だもん。
そのおひなさま達も幸せだと思います。
そんなももちゃんと桜ちゃんのひな人形に会うのも楽しみです。
みんなも、楽しいおひな祭りを過ごしてね。
そしておひなさま達がみんなうれしい気分になれますように。
みかんからのお祈りです。
それからみんながとっても大切に思っているものがあったら、ずっと思い続けていてね。
そうしたらわたしも知らない不思議なことに、あなたが出会えるかもしれないよ。
みんなで、不思議で素敵なことをいっぱい見つけていこうね!





                   おしまい



2006年1~7月制作
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