みかんちゃんの魔法日和〜平和な世界で暮らす、魔法使いの日常

香橙ぽぷり

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5年生6月

お友達の動物達(中)

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通りがった、お花屋さんにも聞きました。
外に高橋さんがいます。
このお店の高橋さんと野沢さんの2人と、わたしは時々お話しています。
わたしとテトリちゃんは高橋さんのところに駆けていきます。
「みかんちゃん、今日は学校終わるの早いのね」
わたしはその言葉に首を振ります。
「ううん。みんなはまだ授業受けてるの。
私はうさぎのトキくんがいなくなったのが心配で、探しているんです」
そして短めに事情を話します。
すると高橋さんも困った顔になっていいました。
「それは大変ね。
私はしばらく外にいたけど、見かけなかったなあ」
「そうですか…」
そう聞くと、やっぱりがっかり。
もう心当たりのあるところは回った後だからです。
すると高橋さんは、励ましてくれました。
「私の仕事が終わってもまだ見つかっていなかったら、手伝うよ。
だから元気出して」
その言葉に、わたしは顔を上げて答えました。
「ありがとう。その前に見つけられるように、がんばります」
そう手を振って、また他の場所へと向かいました。

でもそれから少し経って、わたしはため息をついていました。
はあ。どうしよう…。
わたしが知っている場所はみんな行ってみたけれど、見つかりません。
ほうきが使えれば、もっと遠くまでも探しに行けるんだけどな。
こうやって走って回るには、もう限界です。
北へ南へ東へ西へ、2時間以上走り回りました。
こういう時のために、普通魔法使いは疲れないようになっています。
それだけは今も効いているんだけど、気持ちが落ち込みました。
いろいろなところに行って聞いて回ったのに、どこにいるのか全然わかりません。
最後にわたしは色瀬川に来て、土手に座り込みました。
クラスのみんなに「まかせて」っていって出てきたのに、見つけられなかったなんていえません。
わたしは自分から、みんなの代表になることにしたのに…。
辛くって、ちょっと涙も出てきました。
テトリちゃんはそんなわたしを、とっても心配して見ています。
でもこんな状況で、とても元気を出せそうにありません。
そんなところに、カンさんがやって来ました。
(あれ?みかんちゃんとテトリちゃん、どうしたんだよ?)
「あっ、カンさん」
落ち込んでいるわたしの代わりに、テトリちゃんが答えます。
今までの話を聞いたカンさんは、翼を動かしながらいいました。
(なるほど。そういうことで落ち込んでたのか)
わたしはカンさんが元気付けようとしてくれているのは、わかりました。
わたしは顔を上げてカンさんを見ます。
するとカンさんは、ぱっと飛び立ちました。
(みかんちゃん、いつもの魔法が使えなくて大変なんだろうけどさ。
オレ達がいるだろ。仲間みんなで探せば、きっと見つかる)
そしてカンさんは大きな声で鳴きました。
カー カー。
話がわかっていないわたしは、びっくりします。
「えっ?何?」
するとテトリちゃんが教えてくれます。
「カンさんが鳥さん仲間を呼んで、みんなでトキくんを探すのを手伝ってくれるそうですよ」
そんな思いがけない助けに、わたしは言葉が出ませんでした。
カンさんのところに、だんだんと鳥さんが集まってきます。
それはわたしが知っている鳥さんだけじゃなかったし、ヒナちゃん達も来てくれました。
そうみんなが集まると、カンさんは大きな声でいいました。
(みんな、集まってくれてありがとう。
それが、みかんちゃんの学校の子うさぎがいなくなったそうだ。
それで2人で探したんだが、見つからないらしい。
空を飛べるオレ達が探してやろう!)
するとわたしと仲良しのお母さん鳥が答えます。
(あら、そんなことがあったのね。
通りでみかんちゃん、元気ないわ。
ずいぶんがんばったのね)
そうたくさんの鳥さんに注目されます。
(でも私達に任せれば安心よ。
空の上から、こんなにたくさんで探すんだもの。
すぐに見つかるわ)
ピチチ ピチチ
そして鳥さん達は、色々な方向へ散っていきました。
そのことをテトリちゃんに教えてもらうと、わたしも元気を出して立ち上がりました。
「鳥さん達も手伝ってくれるんだもん。
またわたし達も探しに行ってみよう!」
そうテトリちゃんにいって、走り出そうとします。
すると1羽残っていたカンさんに、服をくわえられました。
「えっ?」
なんだかわからなくてわたしが止まると、カンさんがいいました。
(そうやって何でも自分でやろうとするのが、魔法使いの困ったところだ。
今までに充分探したんだろ?
あとはオレ達、友達を信じて待っていればいいんだよ。
友達としては、任せてもらった方がうれしいこともあるんだから)
そうテトリちゃんからのカンさんの言葉を聞いて、わたしは考えます。
その話で、さっきのクラスの友達とのことも思い出しました。
確かにそうだよね。
あの時もみんなで探そうっていってくれていました。
なのにこうしてわたし1人で来て、結局1人では見つけられませんでした。
わたしは魔法使いだからって、やっぱり特別に思っているところがあります。
もちろん本当にわたしでなきゃいけない時もあります。
でもみんなと解決できる時は、もっと頼りにしていいんだね。
そうわかって、心があたたかくなりました。
わたしは晴れ晴れとした顔になって、カンさんにいいます。
「うん、わかった。カンさん。
わたし、みんなを待ってるね」
カー カー
するとカンさんは、うれしそうに鳴きました。

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