ニアの頬袋

なこ

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ラルフの邸

13 まだR

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「んっ!んんんんっ!」

「苦しいか?」

目を瞑ったまま、ニアは苦しげにラルフの物を口いっぱい咥えている。

「っん、っ、んん…」

「目を開けて、こっちを見ろ。」

微かに首を振るニアの顎に手をやると、ラルフは顔を上向かせた。

「ニア、目を開けるんだ。」

ニアは涙目で、ラルフを見上げた。

「……ふ。なんていい顔をしてるんだ。」

ラルフの目は、捕食者の目だ。

ニアが、今まで一度も向けられることのなかった恐ろしい目だ。

「ニア、そのまま目を閉じるなよ。ちゃんと目を開いてわたしを見ていろ。」

顔を背けようとしても、ラルフの手が離してくれない。

ニアの見開いた目の前で、ラルフの挿抜が次第に早く激しいものになる。

苦しい。

涙と唾液でニアの顔はどろどろだ。

「ん、んんん、ん、ん、ひっ…、ひっ」

ニアの喉の奥深く、限界までラルフは入り込んでくる。

「は、ニア、想像以上だ。」

「ん…ぐ、んん、ひ、ひっ……」

苦しくて、たまらない。

ぐぼぐぼと、何度も口の中をラルフが行き来している。

いつになったら解放してもらえるんだろうか。

涙目のニアとは対照的に、ラルフは恍惚の表現を浮かべて笑っている。

「ニア、もう少し堪能したかったが、そろそろ達しそうだ。いいか?」

やっと解放してもらえると、ニアは目で頷いた。

「喉奥と、収まりきらない分はその頬袋に受け止めてくれるか?」

何でもいいから、早く終わって欲しい。

ニアが小さく頷くとラルフはさらに奥深くへと入り込み、ニアの頭を押さえたまま深い挿抜を数度繰り返し、達した。

「ぐふっ」

ニアの喉奥にラルフの精が吐き出される。

「ニア、ちゃんと飲み込むんだ。お残しは駄目なんだろう。」

ごくりと、一度嚥下してもさらに吐き出される精を、ニアは言われた通りに頬に溜め、それから飲み込んだ。

ラルフの精を含んでまあるく膨らんだニアの頬に、ラルフは震えるほど興奮し、愛しさを覚えた。

「うっ、ぐふっ、うぇ、ひ、ひっ。」

ずるりと、口の中から異物が抜かれると、ニアは泣きながら何度もえずいた。

「う、うっ、ひ、ひっ、ひっ……」

「ニア、悪かったな。始めからここまでするつもりではなかったんだ。ニアが愛おしすぎて、耐えられなかった。」

ニアの口の中には、初めて味わう生々しい精の名残が残ったままだ。

苦しかった。

なんで、ニアがこんな思いをしなきゃなんないのだろう。

ひっく、ひっく、とまだ涙がとまらない。

「ニア、泣くな。泣く顔も可愛い過ぎて、また滾ってしまうぞ。」

「………苦しかったのに。こんなに。ひっく。団長なんて、ひっく、ただの変態だ。」

「変態か…。そうだな。安心しろ。ニアにしかならないから。」

「…ひっく。そんなの、嬉しくない。」

「今までの相手は喜んで咥えてきたんだがな。」

「……何それ。ひっく。それなら、その人たちに、ひっく、してもらえばいいじゃないですか。ひっく。」

「これからは、ニアだけにしか咥えさせんから、嫉妬しなくていいぞ。」

「……結構です。変態。」

くっ、くくく、ラルフは笑い出す。

変態か。ニアに言われると、満更でもない。

先程の口付けとは違う、啄む様な口付けがニアの頬に落とされる。

「この頬に、先程までわたしの精が含まれていたなんて。たまらんなあ、ニア、そう思わないか?」

「…思いません。」

「この頬も、この突起も……」

頬から、胸の小さな頂へと口付けを落とされ、ニアはびくっと、跳ね上がった。

「な、なんでそんなとこ!」

「どこもかしこも小さいんだなあ。ほら、こんなところも。」

つーーーっと、ラルフの太い指が突起から腹を辿って、ニアの慎ましい一物を軽く弾く。

「ひっ!変態!」

ラルフは可笑しくて堪らない様子で、また声を出して笑った。

「だ、団長のが大きすぎるんだ!」

「そうか、そんなに大きいか?食いごたえがあっていいじゃないか。」

「それは食べ物じゃないですから!」

いつしか、ニアは泣き止んでいた。

本人は気がついていないようだ。

「ニア!大変だ!」

「なっ、今度はいったいなんなんでふか!」

ラルフが険しい顔でニアのお腹の辺りを睨んでいる。

え、何?

急に怒った?

変態って言い過ぎた?

「ニアの腹が……」

「お腹?」

見たところ、特に変わった様子はない。

「膨らんでいないじゃないか!」

「へ?」

「どうしてこんなにぺたんこなんだ!」

「ぺたんこ?朝から何も食べていないからかな。」

ニアはぺたんこの自分のお腹をさする。

食当たりのため、珍しく朝も昼も何も食べていない。

「ニアの膨らんだ腹が見たいんだ。腹が減っていないか?」

「お腹、そういえば、少し、減っているかも……。」

ニアのお腹が、ぐうと、鳴る。

「すぐに用意させよう。今日はこのままここに用意させる。」

ラルフが執事を呼び出したので、裸のニアは恥ずかしくて寝台に潜り込んだ。

…膨らんだ腹が見たい?

団長がまた変な事を言い出したような気がする。

…空耳であって欲しい。










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