依存の魔法使い

豚骨

文字の大きさ
28 / 76
第1章 奇跡の始まり

クイーナの病状とスキル

しおりを挟む
さて、部屋に戻ったんですが、クイーナの目はいつから見えないのか聞いて置きましょう。
状態異常で併発してるならミズリが治せるかも知れませんからね。

「クイース、少し聞きたいんですが。クイーナの目はいつから見えないのですか?」

『はい、ご主人様。クイーナは3年くらい前に身体の調子が悪く成りまして、暫くはポーションで誤魔化しながら、あたしと暮らしてたんですが、その後に目が段々見えなく成りました。確か病気に成ってから半年くらいですね。』

「病気の名前は判ってるんですか?」

『はい、魔障症と言うらしいです。』

魔障症ですか。この世界の事を調べた時に薬師の方に聞きましたね。
確か魔法使いの若手に多い病だとか。
初期に治らなければ殆どの場合が衰弱死してしまうのだと。
そして魔障症になる原因は判っていないのだと。

・・確かにクイーナは随分衰弱してましたね。

「クイーナは魔法を使うのですか?」

『はい、クイーナは魔法に有利なスキルを得ましたので。』

スキルか、もしかしてそれも関係有るのですかねぇ?

「失礼で無ければスキルを聞いても?」

『はい、あたしのじゃ無いですけど、ご主人様なら大丈夫です。妹が何か言うならキチンとお話しお仕置きしますから。
で、妹のスキルはですね、レアな候補ですけど
《魔の力》の候補と《多い》の候補を合わせたスキルで《魔力増大》です。』

何か今、お話しが違う言葉に聞こえた気がしたけど・・触れてはいけないですね。
それよりも、スキルに昇華させた時のイメージが聞きたいですね。してはいけないイメージをしてそうですから。

「そうですか、それでしたら少しクイーナに起きたら話を聞いといて下さい。スキルに昇華させた時のイメージを知りたいので。」

『はい、ご主人様。行ってきます。』

バタン。

「えっ?」

私が唖然としてる間に、隣の部屋からクイーナ起きなさいと言う声が聞こえる。
・・え、病人ですよね?クイースはクイーナの為に奴隷落ちしたんじゃ?何してんの?

あ、ごめんなさいロボットに成った。

私の方がクイーナごめんなさいだよ。はぁ。
とりあえずクイーナの部屋に行くしかないな。

「クイース何してるんですか。起きたらって言ったでしょう?」

『あ、ご、ごめんなさい。棄てないで下さい。ごめんなさい。』

私の少し強い口調にビクッと必要以上に怯えて勘違いするクイースの後で、ごめんなさいロボットに成ってるクイーナ。何このカオス。

「棄てたりしませんし、そんなに怒ってませんよ。というよりもクイースの、クイーナの扱いが雑に成りすぎじゃないかと心配してるんです。」

『あ、はい。でもクイーナの扱いは前からこんな感じですよ。寝てるのを起こすのは確かにやり過ぎたかも知れませんけど・・・ご主人様と比べたらクイーナの時間は塵みたいな物ですから。さっさと話せって言うか』

クイースが壊れてる。このままじゃ駄目だ。軌道修正しないとと慌てた私は必殺技を繰り出す。

「私は優しいクイースが好きだなぁ。」

『・・・と言うのは嘘でして。クイーナ大丈夫ですか?どこか痛いところ有りませんか?お姉ちゃんに甘えて良いんですよ?』

チラチラと私の方を見ながら声を掛けるクイース。クイーナは更に怯えてますね。

「あ~、クイースとクイーナの撫で心地を堪能したいなぁ」

少し棒読みに成ってしまいましたが、クイースは尻尾をブンブン振りながらどうぞどうぞとクイーナとの間に私を挟みました。
私は右手でクイーナの頭をゆっくり撫でながら、左手でもクイースを撫でます。

クイーナが落ち着いたら話を聞きますかねぇ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

ナッツアーモンド
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模S子。新入社員として入った会社でS子を待ち受ける運命とは....。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる

しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。 いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに…… しかしそこに現れたのは幼馴染で……?

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

処理中です...