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セレナサイド 本当の依頼人。
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セレナサイド
「本当に展開が早いね」
『当然だよ。そうしているんだから』
公爵夫妻が出掛けている時、セレナは目の前に立つ、白い髪に金色の瞳の男とも女とも見える者を呆れた顔で見ていた。
「で、ライン。そっちは厄介な奴、見つかったの?」
『気配が現れた。君が学園に入学する頃には捕まえられる』
「それならセシリアたんは無事に戻って来れるね」
セレナはホッと胸を撫で下ろす。
『ダメ元で君に話して良かった。これでこの世界は歪まないで済む』
ラインと呼ばれた白い髪の人もホッとした顔で笑った。
「気配が現れたって事はその厄介な奴、もしかしたらヒロイン気取りの女に憑いてるかもね」
セレナの言葉にラインは首を傾げる。
『ヒロイン気取り?』
「そう。もしそいつが、やっぱり転生したのね、とかアタシってばヒロインなんだ、とか言ったら確実に黒よ」
流行りの小説が元ネタだが、信憑性はある。
ラインが言っている厄介な奴とは、俗に言う邪神だ。
この世界を破滅させ様と企んでいるが、格上でこの世界の管理者であるラインが封印しようと動き出した。
しかも、往生際の悪い邪神が逃げながらも余計なことをするせいでこの世界の均衡が崩れ掛かっているのだ。
『セシリアがこの世界の鍵を握ってしまった』
そう言って階段から落ちて意識を失っていたセレナの魂にラインが話しかけると、セレナが喜んで、と食いついて来た。
「本来の流れはマーカスの暴走を阻止して、アーロン殿下を王太子にって。ゲームと全く違う展開ね。もしかして、あのゲームのシナリオって……」
『想像通りだ。邪神が考えた破滅へのシナリオだ』
話が大きくなり頭を抱えたくなったが、推しのセシリアたんの為なら火の中水の中だ。
「邪神が最悪のシナリオを考えたなら、それを実行する人間が必要でしょ」
セレナの言葉にラインが頷いた。
「本当に展開が早いね」
『当然だよ。そうしているんだから』
公爵夫妻が出掛けている時、セレナは目の前に立つ、白い髪に金色の瞳の男とも女とも見える者を呆れた顔で見ていた。
「で、ライン。そっちは厄介な奴、見つかったの?」
『気配が現れた。君が学園に入学する頃には捕まえられる』
「それならセシリアたんは無事に戻って来れるね」
セレナはホッと胸を撫で下ろす。
『ダメ元で君に話して良かった。これでこの世界は歪まないで済む』
ラインと呼ばれた白い髪の人もホッとした顔で笑った。
「気配が現れたって事はその厄介な奴、もしかしたらヒロイン気取りの女に憑いてるかもね」
セレナの言葉にラインは首を傾げる。
『ヒロイン気取り?』
「そう。もしそいつが、やっぱり転生したのね、とかアタシってばヒロインなんだ、とか言ったら確実に黒よ」
流行りの小説が元ネタだが、信憑性はある。
ラインが言っている厄介な奴とは、俗に言う邪神だ。
この世界を破滅させ様と企んでいるが、格上でこの世界の管理者であるラインが封印しようと動き出した。
しかも、往生際の悪い邪神が逃げながらも余計なことをするせいでこの世界の均衡が崩れ掛かっているのだ。
『セシリアがこの世界の鍵を握ってしまった』
そう言って階段から落ちて意識を失っていたセレナの魂にラインが話しかけると、セレナが喜んで、と食いついて来た。
「本来の流れはマーカスの暴走を阻止して、アーロン殿下を王太子にって。ゲームと全く違う展開ね。もしかして、あのゲームのシナリオって……」
『想像通りだ。邪神が考えた破滅へのシナリオだ』
話が大きくなり頭を抱えたくなったが、推しのセシリアたんの為なら火の中水の中だ。
「邪神が最悪のシナリオを考えたなら、それを実行する人間が必要でしょ」
セレナの言葉にラインが頷いた。
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