【R18】ウブな小鳥と奔放な兎とツンな猫は猛獣と猛禽類と仲良くお勉強をします

枯枝るぅ

文字の大きさ
30 / 54
できない男

2

しおりを挟む

「……これが、俺がキスやセックスが出来なくなった理由」


最後まで笑わんで聞いてくれてありがと、と言って両手を合わせて軽く頭を下げてから皆の方を見ると、それぞれがなんとも言えん表情をしとって、でもそれは決して遊び人な俺を軽蔑したり侮辱したりするようなもんじゃなく、皆俺に同情してくれとるんだということはすぐに分かった。

墓まで持っていくつもりだった俺の秘密を、話してもいいかな、いやむしろ聞いてもらって楽になりたい、そう思って、いつもの部屋にいつもより早めに集まってもらった最近知り合ったばかりの友人達は、笑わず、馬鹿にせず最後まで聞く、という約束通り誰一人笑ったりすることなく、むしろ俺が思っとった以上に真剣な面持ちで最後まで俺の話を聞いてくれた。

どうしてまだ会って四回目の奴らに墓まで持っていきたいほどの秘密を話す気になったのかは、自分でもよう分からん。

ただ、昔からの友人に話すよりかは逆に新しく出来た友人に話す方が、俺のことをまだよう知らん分気まずくないかな……という考えはあった。


「笑わねぇって約束しただろ。ていうか笑えるような内容じゃないし……」

「いや、ほんまにそれ。俺やったらそんなこと言われた日にゃ再起不能なるわ」


シュンくんとリョウの言葉に、他の皆も頷いてくれる。


「まぁ、自業自得みたいなとこはあるんだけど……さすがにあの言葉はこたえたわ……」

「それにしても、やっぱりケイくんって遊び人だったんすね」

「……まぁなんか、相当な数ヤってそうな感じは出てた」

「そのうち刺されるかもよ?」


コタ、マサ、ルイくんの言葉がなんとも痛い。


「……返す言葉もございません」

「ちょっと~、三人とも、今日はケイくんの話を聞いて慰めるために集まったんだから、あんまり抉るようなこと言っちゃダメだよ~」


三人の言うことは間違っとらんのに、俺が傷付くと思ったのか俺を庇うように三人を窘めたのはユウちゃんだった。
 
俺がしてきた最低な行いを知ってもなお俺の心配をしてくれるだなんて、この子は実は天使かなんかなんだろうか?

しかも、自分のことを俺に利用されとったというのに。
 

「なぁユウちゃん、怒らんの?」

「え、怒る?なんで?」

「……いや、なんでって。俺、ユウちゃんのこと利用しとったんだって」

「う~ん……別にボク、利用されたと思ってないしなぁ……それにボクも実はキスの相手役にケイくんの名前書いたけど、その理由の方がもっとひどいかも」


さっきからずっと気になっとった。
 
ユウちゃんは俺に利用されとったと知って、なんで怒らんのだろう、と。

思い切って聞いてみたら、思ってもみなかった答えが返ってきた。


「ケイくん、ちんちんおっきそうだったからって理由で名前書いたんだよ、最低でしょ、ボク。しかもよく考えたらキスの段階じゃまだちんちんのおっきさ関係無いのにね~」
 

そのあまりにも明け透けすぎる内容に、俺を含めその場におった全員が一瞬呆気に取られた。

けど別に最低というほどのことでは無いし、むしろそう思ってもらえることは男として悪いことじゃないから、やっぱり俺の理由の方が酷いんじゃ?と改めて思うけど、ヘラヘラと笑うユウちゃんは俺に利用されとったことを本当にまったく気にしていなさそうで、なんだか気が抜けてしまった。

はぁ~、と溜息を吐いて項垂れる俺を見て、俺が怒ったと勘違いしたのか、
 
 
「そんな深刻な理由があったなんて知らなかったから……ごめんね?怒った?」

 
と上目遣いで見上げてくるユウちゃんに、大丈夫、怒っとらんよとニッコリ笑って伝えると、ユウちゃんも安心したように笑って、


「ケイくんが立ち直るきっかけになれるのはボクも嬉しいし、喜んで協力するからね!あ、でもまた元通りセックス出来るようになっても、その辺の子適当に抱くのはあんまりオススメしないかなぁ。病気貰う可能性あるし。気を付けた方がいいよ~。ボクで良ければいつでも相手するよ♡」

 
そう言ってくれた。

……ああ、やっぱりこの子は天使なんだ。ちょっと……いやだいぶエッチだけど。そうに違いない。

俺は確信した。

それと同時に、なんとしてもここで自信を取り戻して、またキスもセックスも普通に出来るようになって、お礼にこのエッチな天使を思いっきり気持ち良くしてあげたい。

そう思った。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

お兄ちゃんができた!!

くものらくえん
BL
ある日お兄ちゃんができた悠は、そのかっこよさに胸を撃ち抜かれた。 お兄ちゃんは律といい、悠を過剰にかわいがる。 「悠くんはえらい子だね。」 「よしよ〜し。悠くん、いい子いい子♡」 「ふふ、かわいいね。」 律のお兄ちゃんな甘さに逃げたり、逃げられなかったりするあまあま義兄弟ラブコメ♡ 「お兄ちゃん以外、見ないでね…♡」 ヤンデレ一途兄 律×人見知り純粋弟 悠の純愛ヤンデレラブ。

従僕に溺愛されて逃げられない

大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL! 俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。 その傍らには、当然のようにリンがいる。 荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。 高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。 けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。 当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。 居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。 さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。 主従なのか、恋人なのか。 境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。 従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。

借金のカタに同居したら、毎日甘く溺愛されてます

なの
BL
父親の残した借金を背負い、掛け持ちバイトで食いつなぐ毎日。 そんな俺の前に現れたのは──御曹司の男。 「借金は俺が肩代わりする。その代わり、今日からお前は俺のものだ」 脅すように言ってきたくせに、実際はやたらと優しいし、甘すぎる……! 高級スイーツを買ってきたり、風邪をひけば看病してくれたり、これって本当に借金返済のはずだったよな!? 借金から始まる強制同居は、いつしか恋へと変わっていく──。 冷酷な御曹司 × 借金持ち庶民の同居生活は、溺愛だらけで逃げ場なし!? 短編小説です。サクッと読んでいただけると嬉しいです。

冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される

マンスーン
BL
​王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。 泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される

秋津むぎ
BL
第13回BL大賞奨励賞頂きました! 最終17位でした!応援ありがとうございます! あらすじ 魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。 ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。 死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――? 傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

処理中です...