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できない男
10 ※
しおりを挟む「次俺らか。よろしくな」
「……よろしく」
シュンくんとユウちゃんが使った防水シーツを退かし、新しい防水シーツが敷かれたベッドに次に上がったのは、リンちゃんとリョウだ。
リョウはこれからウリセンで働く予定でこのスクールに入ったと言っとったし、前回のキスの講習の時に人生でキスをするのが二度目のヒナちゃんをガンガン攻めてトロトロにしとったこともあって、今回の前戯の講習でもかなり激しく攻めるんじゃないかと思っとった。
でも実際始まってみると壊れ物でも扱うかのように優しくリンちゃんの髪を撫でるところから始まり、キスもヒナちゃんにしたような呼吸すら奪い尽くすような荒々しいキスではなくただ唇と唇を触れ合わせたり、軽く啄んだり、舌先同士をちろちろと絡ませ合うだけのやんわりとしたキスで終わった。
「身体触ってい?」
「…………ん」
「嫌やったら言ってな」
唇を離した後、愛撫を始める前にはリンちゃんの耳元で優しく囁き、焦らすようにゆっくりとバスローブを開いていく。
そうして現れたリンちゃんの綺麗な肌を慈しむようにゆっくりと唇と指を滑らせ、辿り着いた薄茶色の乳首も片方はすりすりと指先で撫で、もう片方は尖らせた舌先でくるくると円を描くように丁寧に舐めて、見とるこっちまで焦れったくなるぐらいに優しい愛撫を続けた。
さっきまでのユウちゃんとシュンくんの絡みが『動』だとしたら、今のリンちゃんとリョウの絡みは『静』だ。
まったく声を出さんリンちゃんと、優しすぎるリョウの愛撫。
だけど声を出さんリンちゃん的にもその優しすぎる愛撫はどうにも焦れったいのか、強い刺激を求めて胸を反らせ、リョウの口に押し付けるようにし、膝をもじもじと擦り合わせとる。
そのことに気付いとるはずなのに、その優しすぎる触れ方を止めんリョウに、レイさんが声を掛けた。
「リョウくん、この前のキスの時はヒナくんのことガッツリ攻めてたのに、今日はなんだかすごくソフトタッチだね?」
「…………そっすか?」
微妙な間を置いてからの返事に、違和感を覚える。
気付いていながらわざとやっとったのか、それとも指摘されるまで気付いとらんかったのかは分からんけど、指摘されてからは少し触れ方、舐め方が変わって、乳首をちろちろと嬲る合間にちゅうちゅうと空気と共に吸い上げ、そうしながらリョウはリンちゃんの脚の間で揺れる昂りに手を伸ばした。
「…………ッ」
大きくて分厚い手できゅっと性器を握り込まれ、乳首を吸われながら親指で裏筋を撫でられて、相変わらず声は出さんもののリンちゃんの腰がびくんと跳ねる。
しばらくそのまま口でリンちゃんの胸を、手で性器を可愛がっとったリョウは、一度身体を起こすとローションを指に塗りつけ、リンちゃんの胸を味わっとった口で今度は性器を咥え、吸い付きながらゆっくりと上下に頭を動かし、ローションを纏った指を後ろの穴にそっと沈めていった。
ようやく与えられた決定的な刺激に、リンちゃんの身体がぴくぴくと痙攣したようになり、手はギュッとシーツを握り締めとる。
さっきマサに探られたばかりのナカは指をスムーズに動かせるようで、敏感になっとる前立腺を簡単に見つけ出したリョウがそこを小刻みに揺らすように押しながらじゅぷじゅぷと音を立てて頭を上下させると、リンちゃんの内腿がぶるぶると大きく痙攣した後、意外と筋肉質な脚が宙を蹴った。
「嫌やなかった?」
「……ん…………へー、き」
「そんなら良かったわ」
リンちゃんがリョウの口内に注いだものをティッシュに吐き出してから、リンちゃんの乱れた髪を優しく整えながら笑いかけるリョウは、元々の顔立ちが整っとることもあってあまりにも格好良すぎて、俺はネコじゃないのになんだか少し、男に抱かれたくなるネコの気持ちが分かったような気がする。
リンちゃんもそんな優しいリョウに少なからずキュンとしたのか、僅かに頬を赤らめてもぞもぞと起き上がり、赤くなった顔を隠すようにリョウの脚の間に顔を埋めた。
「……つぎ、俺がする」
「あー、嬉しいねんけど俺かなり遅漏やからイかへんかも。俺がイかなくても気にせんでな」
「……分かった」
バスローブを脱ぎ捨てたリョウの股間にぶら下がっとるソレは、リンちゃんの身体に触れたことによりさぞかし興奮してパンパンに張りつめ……とるんかと思いきや、ゆるく反応は見せとるものの他の生徒の興奮時には遠く及ばんような状態で。
それはリンちゃんがリョウのソコに刺激を開始してからも変わらず、遅漏というかそれ以前の問題のような気がする。
それでもリンちゃんがレイさんやリュウさんのアドバイスを受けながら残り時間を目一杯使ってしゃぶったり扱いたりした結果、少しずつ硬度を増したソコは完勃ちとまではいかんものの、最初よりは随分と大きくなった。
ただ、リョウ本人は気持ち良さそうな顔をして熱い息を吐き出しはするものの、中心で揺れる性器は果てる気配すら見せず、結局そのままアラームが鳴ってしまった。
「気持ち良かったわ、ありがとうな」
「…………ごめん」
「気にせんでな言うたやろ。俺ほんまに遅漏なんやって。あんま勃たへんかったのは疲れてたせいかも。あとで抜くし平気やで、とりあえずシャワー行こ」
する前から『イかないかも』と言われとったとは言え、いざしてみたら本当にイかせられんかったどころかあまり勃起させることすら出来んかった……しかも自分はイかせてもらったのに……という申し訳無さがきっとリンちゃんの中で渦を巻いとるんだろう。
リョウは俯いてしまったリンちゃんの頭を苦笑いしながらポンポンと撫で、手を引いてベッドから立たせると、リンちゃんの身体にバスローブを羽織らせてから自分のバスローブも羽織り、リンちゃんの肩を抱いて部屋を出て行った。
他の生徒への接し方……特にヒナちゃんに対するちょっと意地悪な接し方とはまるで別人みたいに、最初から最後までリンちゃんに紳士的で優しく接しとったリョウも、もしかしたらシュンくんと同じようにリンちゃんのことが気になっとるんかもしれん。
確かに、無口だし常に仏頂面だし最中の反応も良くないけど、リンちゃんからはどこか放っておけん雰囲気が滲み出とるから、刺さる人には刺さるんだろうなぁ、と思う。
まぁ、実際にシュンくんやリョウに聞いた訳では無いから、本当にリンちゃんのことが気になっとるんかどうかは知らんけど。
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