甘く蕩ける程に愛して

みのる

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4人で生きる!

とぅちゃん栗栖、職を探す

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『うーーーーーーーーーーーーーーーーむ』

オレは毎週発刊の就職雑誌を見ていた。
てか…オレ…一体どんな仕事がしたいんだ?

掃除夫……は、オレには合わないし……(掃除程嫌いなモノは無い)
電話でのセールス……客怒らせちまいそうだ…(滝汗)
製造業………おんなじことの繰り返しは1時間で飽きるの間違い無し!

…………………………オレに合う仕事って……何?

そこにちょうどかもめを抱っこしてやって来たかなえ。
オレはかなえに聞いてみる事にした。

『……な、なぁ…か…かなえ。オレに似合う仕事って……な、何かな……?』←何故かどもる栗栖。
すると、アッサリと!かなえは言い切った。

『栗栖に似合う仕事?そんなん、私の使用人に決まってるじゃない』

…して…その「報酬」は、貴女が支払ってくれるのでありますか?(謎)

オレはガックリと項垂うなだれた。
……なんとか復帰してから、気を取り直してパラパラと雑誌を見直す。

土木建築系は絶対セメント袋すら持てなそうだし…
事務………あ、無理♡←バカの代表。
運送業……‼愛する家族に何日も会えないんだろ!??(絶対嫌!)
ん?んんんーーー!!?こ、コレなら…オレでも出来るかも⁉

オレは早速履歴書を書いて、その仕事先(予定)に電話をして……面接は明日というところにこぎ着けた‼


ー翌日ー
オレは成人式の時のスーツを着て、バッチリネクタイも締める。緊張MAXなオレだったが……可愛いかもめの笑顔を見て……しっかりいやされた♡
(緊張もほぐれたところで…そろそろ時間だ‼)
長い間忘れていた「使用人栗栖モード」に顔を切り替えて…(かなえへの『挨拶』は忘れる事無く)オレは出かけた。……徒歩で。

入り口の自動ドアをくぐる。

『いらっしゃいませ~!いらっしゃいませ~!ただいま惣菜コーナーでタイムサービスを行っておりまぁす!』

オレは近くにいた店員らしい男に声をかけた。

『あのー、す、すみません!』

するとニコニコと超!素敵な笑顔を振りまきながらその人は、

『ハイ!何でしょうか‼』

そうサワヤカに返してきた。

サワヤカくん…彼の名前はサワヤカくんに違いない!(栗栖、勝手な妄想)

オレはサワヤカくんにとりあえず自己紹介をして、

『オレは、今日コチラで面接をする栗栖と言います!…あの、担当の人は何処に……?』

要件を言うと、サワヤカくんは“あぁ‼”と呟いた。
それから彼は言う。

『店長から話は聞いています!貴方が栗栖さんですね?…では、店長のところに案内します‼』

オレはサワヤカくんに「店長」の居場所へと案内してもらった。

ドアを3回ノックしてサワヤカくんは店長(?)に、

『失礼します!面接の方を連れて来ました‼』

そう言うと、オレに“頑張ってくださいね!”と声をかけて持ち場に戻って行った。
中から、

『お入りください』

と言われ…また緊張が襲って来たオレは、

『し…失礼します‼』

と部屋のドアを開けた。


中には、人の良さそうな男がコレまたニコニコと笑みを浮かべて椅子に座っていた。

『キミが…栗栖くんだね?早速だけど…履歴書を見せて貰えるかな?』

オレはまるで、生徒に表彰状を渡す校長先生のように、両手で店長に履歴書を渡した。
オレから履歴書を受け取った店長は、

『確かキミは…夜の部のレジ係を希望だったね?では…少しだけ、簡単なテストをするから…そこに座ってくれるかな?』

て、テスト……‼(絶叫!)き…聞いてねぇ……‼(絶望)



『………じゃあ、結果は近日中に知らせるから』

なんとか「テスト」を終わらせたオレは、既に力尽きていた。

『ありがとうございました!よろしくお願いします‼』

それだけやっと店長に言うと、ヨロヨロと出口に向かった。

早く帰ろう……そして、愛する2人にいやしてもらおう…

結果はともかく、早く家に帰りたい一心であった。
(計算問題がテストなんて…聞いて無いっての‼)


『ただいま~(疲労感MAX)』

仕事(?)から帰るオレに、「いやしの光」降臨‼

『おかえり、栗栖』

と、その愛しい人の腕に抱かれて迎えに出て来てくれた…オレのエンジェル!(愛)

オレはかなえからかもめを受け取り、その柔らかなほっぺにスゥリスリ♡

『ふえ…びぇぇぇええんっ‼』

呆れたかなえがオレに一言。

『栗栖……、かもめ、そのヒゲが痛かったんじゃないの?』

かもめぇぇぇぇえええ‼とぅちゃんが悪かったよ~~~‼
(チョビっと生えてきてしもたらしい…OTL)

あのあと、スーパーのレジ係の仕事の件は…何の連絡も無いままに終わった……。
(ばぁさんが言うにはつまりオレは「落ちた」という事らしい)
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