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第5部 赤壁大戦編
第65話 対面!ソンサクの群臣!
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東校舎・大広間~
俺、リュービと義妹のカンウ・チョーヒの三人は、ツインテールの女生徒・ソンサクの案内で、彼女の拠点とする東校舎に来ていた。
俺たちの東校舎の思い出といえば、前回の選挙戦の初め、ソンサクのリュウヨウ討伐に協力したが、その時はここの校舎が舞台となっていた。
その後も文化祭などでちょくちょく寄ったが、二年生に進級してからは初めてだ。
「おや、リュービさん、お久しぶりですね」
まず最初に出くわしたのは、金髪の長い髪に白い肌、西洋人形のような整った顔立ちで、頭に黒いレースの帯飾り、フリルのついた黒いロングスカートに黒いハイヒール姿の美少女、ソンサク軍副将にしてソンサクの幼馴染み・シュウユだ。
「シュウユ、久しぶり。
ソンサクにここに遊びに来るように誘われてね」
「せっかくですし、このままうちの一員になりませんか?
その方がサクちゃんも喜びますし」
「ちょっとユーちゃん!
リュービに変な事言わないでよ!」
サクちゃんことソンサクは顔を真っ赤にしながら、ユーちゃんことシュウユの口を遮る。
「それはいいですわね。
あなたたち、ぜひうちに加わりなさいな」
「やめてよ、リョハンも」
横から現れたのは、キラキラしたネックレスやブローチをつけて着飾ったお嬢様風の女生徒、ソンサク軍参謀の一人・リョハンだ。
「リュービ、それにカンウ・チョーヒ、久しぶりだな」
「元気じゃったか、後輩ども」
「ゆっくりしていくといい」
広間で騒いでいると、続々と生徒が集まってきた。
細身の体型に眼鏡、手首に赤いバンダナを巻いた男子生徒・テイフ。
訛りのあるしゃべり方の、無精髭に、太ももに赤いバンダナを巻いた男子生徒・コウガイ。
頭に赤いバンダナを巻き、頬に傷がある男子生徒・カントウ。
三人とも先代ソンケンの頃から仕えるソンサク軍の宿将たちだ。
「テイフさんたちもお変わりなく」
テイフたちの隣にもう一人、見慣れない女生徒が立っていた。
「えーと、あなたは?」
赤いバンダナを、茶髪の長い髪にヘアバンドのように巻いたその女生徒があいさつをする。
「ふふ、リュービさん、あなたとは初めましてですね。
私は朱山治理|《あけやま・ちり》、ここではシュチと呼ばれています」
「ああ、はじめましてでしたか、よろしくお願いします」
隣に立つテイフが付け足して紹介してくれた。
「シュチは我らと同じく先代の大将・ソンケンのもとで空手部の一員であった。
役職はマネージャーであったから前線には立たず、お前たちと顔を会わせる機会はなかったが、常にともに戦ってきた」
なるほど、俺たちと直接会う機会こそなかったが、トータク戦やリュウヨウ討伐戦でともに戦っていたわけか。
「おお、我が友・リュービ!
お久しぶりですな!
カンウ、チョーヒも!」
俺たちを見つけるなり熱く握手をしてきたのは、背中に『信義』と大きく書かれた真っ赤な羽織に、ひとつ結びにした長い黒髪の女生徒、ソンサク軍の武将・タイシジだ。
「あ、ああ、タイシジも相変わらず元気そうだね」
ちなみに俺たちは、タイシジとは彼女がソンサク軍に加わるより前に、ともに黄巾残党相手と戦ったことがある。
突飛な言動(オブラートに包んだ表現)が目立つが、カンウ・チョーヒにも引けをとらない戦闘力をもつ女生徒だ。
「あんたがリュービだね。
リュウヨウ戦で少し会ってるけど改めて紹介しておくよ。あたいはショーキン。
んで、こっちが相棒のシュータイ」
「…どうも…」
「ちゃんと挨拶しなさい!」
デカハリセンでバシンと叩く、栗色のポニーテール女生徒・ショーキンと、叩かれた十字傷の無口な男・シュータイ。
ともにソンサク軍の武将だ。
「ほお、貴殿がリュービ殿かの。
お噂はかねがね聞いておるぞ。
たびたび負けてもソウソウと戦う大の戦好きとな。
今回はなんじゃ、うちの偵察かの?」
「まあまあ、チョウショウさん、それでは嫌みが過ぎますよ」
いやに年寄りくさい口調の嫌みを言われたが、見るとチョーヒよりも小さい、幼女のように小柄な二人の女の子が立っていた。
どちらも見覚えがないが、初対面かな。
「チョウショウさん、そんな言い方ないじゃろ!
二人と会うのはリュービは初めてじゃったね。
こちら、張公昭子さんことチョウショウさんと、長部紘子さんことチョウコウさん、ともにうちの相談役をやってもらっとるんよ」
生意気な幼女…じゃなくて、背が低く、長い髪に、黒い漢服(中国風の着物)を着た女生徒がチョウショウ。
同じく、背が低く、髪を簪でまとめた、赤い漢服の女生徒がチョウコウ、ともにソンサクの参謀のようだ。
俺の悪口にご立腹のカンウ、チョーヒをなだめつつ、俺は二人に挨拶した。
「そういえばソンサクのとこにも新入生は入ってきてる?」
俺が特に気になるのはそこだ。
もうソンサクも支持者集めに動いているんだろうか。
そして、入れるのならどういう生徒を入れているのだろうか。
「一年生かー、今うちに入ってきとんのは弟のチュー坊と、後はリョモウ、リョートー…シュチの弟とかも入ってきとったな。
今のところは兄とかイトコがうちに所属したからその縁で、みたいな子が多いようじゃね」
「やはり何か縁がないと難しいか」
今の時点から加わろうとする人は、血縁者とか友人とか元々つながりがある人物になるのか。
うーん、俺は一年生にそんなあてはないなぁ。
「でも、うちはこれからバンバン新入生に声かけていくけーね。
リュービやソウソウには負けんから覚悟してね」
「そうだな、俺だって負けてられない。
仲間を増やしていくさ」
「お互い頑張ろうね、リュービ」
南校舎・リュウヒョウ陣営~
普段、リュウヒョウたちが拠点にしている図書室の隣、薄暗い書庫に二人はいた。
「リュウヒョウ、君はリュービに少し甘いのでは無いか」
スーツ姿の男子生徒・サイボウが眉間に皺を寄せながら自身の主・リュウヒョウを詰る。
「あらあらサイボウ、男の焼きもちなんてみっともないわよ」
しかし、水色髪をおさげにした女生徒・リュウヒョウは意に介さないといった様子で、軽く笑ってサイボウをたしなめる。
「そんなんではない。
我々はただでさえエンショウの同盟者としてソウソウに目をつけられているんだ。
その上リュービまで匿い、さらには自由にさせている。
これでは次の標的に我らを狙えと言っているようなものだ」
前回の選挙戦のおり、リュウヒョウ陣営は早くからエンショウに協力し、同盟関係を築いていた。
そのエンショウとソウソウが戦うことになると、副部長のカイエツや参謀のカンスウ・リュウセンらは、エンショウが敗れた事態に備えて、ソウソウとも誼を通じておくべきだと進言したが、リュウヒョウはエンショウが生徒会長になった時に恨まれることを恐れ、その意見を採用しなかった。
だが、戦いの結果、同盟者・エンショウは敗れ、さらに、ソウソウと幾度となく戦ったリュービはリュウヒョウのもとに逃げ込んできた。
選挙戦が終わったため、ソウソウとリュウヒョウは大規模な戦いを行わずにすんだが、また選挙戦が始まれば、ソウソウが真っ先に狙うのはリュウヒョウだと誰もが考えていた。
「ソウソウとの戦いは今さら避けられないでしょう。
だからこそ、そのソウソウに対抗するためにもリュービ軍の武勇が私たちに必要なのですわ」
しかし、サイボウはなおも食い下がる。
「戦闘でしたら私やチョーイン、ブンペー・オウイたちがおります」
確かに今や学園最強と言われるソウソウ軍と戦って勝てる自信はサイボウにもない。
しかし、リュウヒョウ陣営の軍隊を一任されているサイボウを差し置いて、よそ者のリュービに頼るような彼女の物言いを、彼は受け入れることができなかった。
「それではダメなの。
前回の選挙戦でソウソウは戦争を起こしすぎましたわ。
また、能力主義で優秀な学生を多く見出だし、活躍の場を与えていると言っても、活躍の場を与えられた生徒は学園全体からみればまだまだ少数。
戦闘に巻き込まれて、活躍の機会も与えられず、不満に感じている生徒も多いわ。
そんな生徒たちの支持を得るためには、私はあくまでも文化部のまとめ役という立場でなければならないの」
リュウヒョウは一息つくと、自身の指をサイボウの頬に這わした。
「ソウソウの支持はその戦争の強さからきていますわ。
でも、もしソウソウが戦争で敗ける事があれば、その支持者たちもどう動くかわからない。
選挙戦で大事なのはあくまで票を得ることであって、陣取り合戦が本分ではないわ。
相手を完膚なきまでに叩きのめす決定的な勝利でなくてもいい。
一勝でいいの。
絶対勝者ソウソウの名を傷つけれるだけの一勝があればいい。
そのために手を汚す役はリュービが最適…
ソウソウを倒したいと強く願い、それを叶えるだけの強さを持ち、そして…
最悪の事態が起きた場合、切り捨てることができる。
私にとって最高の捨て駒、それがリュービ…」
そう語るリュウヒョウの表情には、もはや普段のおっとりとした優しげな雰囲気は、微塵も無く消え失せていた。
俺、リュービと義妹のカンウ・チョーヒの三人は、ツインテールの女生徒・ソンサクの案内で、彼女の拠点とする東校舎に来ていた。
俺たちの東校舎の思い出といえば、前回の選挙戦の初め、ソンサクのリュウヨウ討伐に協力したが、その時はここの校舎が舞台となっていた。
その後も文化祭などでちょくちょく寄ったが、二年生に進級してからは初めてだ。
「おや、リュービさん、お久しぶりですね」
まず最初に出くわしたのは、金髪の長い髪に白い肌、西洋人形のような整った顔立ちで、頭に黒いレースの帯飾り、フリルのついた黒いロングスカートに黒いハイヒール姿の美少女、ソンサク軍副将にしてソンサクの幼馴染み・シュウユだ。
「シュウユ、久しぶり。
ソンサクにここに遊びに来るように誘われてね」
「せっかくですし、このままうちの一員になりませんか?
その方がサクちゃんも喜びますし」
「ちょっとユーちゃん!
リュービに変な事言わないでよ!」
サクちゃんことソンサクは顔を真っ赤にしながら、ユーちゃんことシュウユの口を遮る。
「それはいいですわね。
あなたたち、ぜひうちに加わりなさいな」
「やめてよ、リョハンも」
横から現れたのは、キラキラしたネックレスやブローチをつけて着飾ったお嬢様風の女生徒、ソンサク軍参謀の一人・リョハンだ。
「リュービ、それにカンウ・チョーヒ、久しぶりだな」
「元気じゃったか、後輩ども」
「ゆっくりしていくといい」
広間で騒いでいると、続々と生徒が集まってきた。
細身の体型に眼鏡、手首に赤いバンダナを巻いた男子生徒・テイフ。
訛りのあるしゃべり方の、無精髭に、太ももに赤いバンダナを巻いた男子生徒・コウガイ。
頭に赤いバンダナを巻き、頬に傷がある男子生徒・カントウ。
三人とも先代ソンケンの頃から仕えるソンサク軍の宿将たちだ。
「テイフさんたちもお変わりなく」
テイフたちの隣にもう一人、見慣れない女生徒が立っていた。
「えーと、あなたは?」
赤いバンダナを、茶髪の長い髪にヘアバンドのように巻いたその女生徒があいさつをする。
「ふふ、リュービさん、あなたとは初めましてですね。
私は朱山治理|《あけやま・ちり》、ここではシュチと呼ばれています」
「ああ、はじめましてでしたか、よろしくお願いします」
隣に立つテイフが付け足して紹介してくれた。
「シュチは我らと同じく先代の大将・ソンケンのもとで空手部の一員であった。
役職はマネージャーであったから前線には立たず、お前たちと顔を会わせる機会はなかったが、常にともに戦ってきた」
なるほど、俺たちと直接会う機会こそなかったが、トータク戦やリュウヨウ討伐戦でともに戦っていたわけか。
「おお、我が友・リュービ!
お久しぶりですな!
カンウ、チョーヒも!」
俺たちを見つけるなり熱く握手をしてきたのは、背中に『信義』と大きく書かれた真っ赤な羽織に、ひとつ結びにした長い黒髪の女生徒、ソンサク軍の武将・タイシジだ。
「あ、ああ、タイシジも相変わらず元気そうだね」
ちなみに俺たちは、タイシジとは彼女がソンサク軍に加わるより前に、ともに黄巾残党相手と戦ったことがある。
突飛な言動(オブラートに包んだ表現)が目立つが、カンウ・チョーヒにも引けをとらない戦闘力をもつ女生徒だ。
「あんたがリュービだね。
リュウヨウ戦で少し会ってるけど改めて紹介しておくよ。あたいはショーキン。
んで、こっちが相棒のシュータイ」
「…どうも…」
「ちゃんと挨拶しなさい!」
デカハリセンでバシンと叩く、栗色のポニーテール女生徒・ショーキンと、叩かれた十字傷の無口な男・シュータイ。
ともにソンサク軍の武将だ。
「ほお、貴殿がリュービ殿かの。
お噂はかねがね聞いておるぞ。
たびたび負けてもソウソウと戦う大の戦好きとな。
今回はなんじゃ、うちの偵察かの?」
「まあまあ、チョウショウさん、それでは嫌みが過ぎますよ」
いやに年寄りくさい口調の嫌みを言われたが、見るとチョーヒよりも小さい、幼女のように小柄な二人の女の子が立っていた。
どちらも見覚えがないが、初対面かな。
「チョウショウさん、そんな言い方ないじゃろ!
二人と会うのはリュービは初めてじゃったね。
こちら、張公昭子さんことチョウショウさんと、長部紘子さんことチョウコウさん、ともにうちの相談役をやってもらっとるんよ」
生意気な幼女…じゃなくて、背が低く、長い髪に、黒い漢服(中国風の着物)を着た女生徒がチョウショウ。
同じく、背が低く、髪を簪でまとめた、赤い漢服の女生徒がチョウコウ、ともにソンサクの参謀のようだ。
俺の悪口にご立腹のカンウ、チョーヒをなだめつつ、俺は二人に挨拶した。
「そういえばソンサクのとこにも新入生は入ってきてる?」
俺が特に気になるのはそこだ。
もうソンサクも支持者集めに動いているんだろうか。
そして、入れるのならどういう生徒を入れているのだろうか。
「一年生かー、今うちに入ってきとんのは弟のチュー坊と、後はリョモウ、リョートー…シュチの弟とかも入ってきとったな。
今のところは兄とかイトコがうちに所属したからその縁で、みたいな子が多いようじゃね」
「やはり何か縁がないと難しいか」
今の時点から加わろうとする人は、血縁者とか友人とか元々つながりがある人物になるのか。
うーん、俺は一年生にそんなあてはないなぁ。
「でも、うちはこれからバンバン新入生に声かけていくけーね。
リュービやソウソウには負けんから覚悟してね」
「そうだな、俺だって負けてられない。
仲間を増やしていくさ」
「お互い頑張ろうね、リュービ」
南校舎・リュウヒョウ陣営~
普段、リュウヒョウたちが拠点にしている図書室の隣、薄暗い書庫に二人はいた。
「リュウヒョウ、君はリュービに少し甘いのでは無いか」
スーツ姿の男子生徒・サイボウが眉間に皺を寄せながら自身の主・リュウヒョウを詰る。
「あらあらサイボウ、男の焼きもちなんてみっともないわよ」
しかし、水色髪をおさげにした女生徒・リュウヒョウは意に介さないといった様子で、軽く笑ってサイボウをたしなめる。
「そんなんではない。
我々はただでさえエンショウの同盟者としてソウソウに目をつけられているんだ。
その上リュービまで匿い、さらには自由にさせている。
これでは次の標的に我らを狙えと言っているようなものだ」
前回の選挙戦のおり、リュウヒョウ陣営は早くからエンショウに協力し、同盟関係を築いていた。
そのエンショウとソウソウが戦うことになると、副部長のカイエツや参謀のカンスウ・リュウセンらは、エンショウが敗れた事態に備えて、ソウソウとも誼を通じておくべきだと進言したが、リュウヒョウはエンショウが生徒会長になった時に恨まれることを恐れ、その意見を採用しなかった。
だが、戦いの結果、同盟者・エンショウは敗れ、さらに、ソウソウと幾度となく戦ったリュービはリュウヒョウのもとに逃げ込んできた。
選挙戦が終わったため、ソウソウとリュウヒョウは大規模な戦いを行わずにすんだが、また選挙戦が始まれば、ソウソウが真っ先に狙うのはリュウヒョウだと誰もが考えていた。
「ソウソウとの戦いは今さら避けられないでしょう。
だからこそ、そのソウソウに対抗するためにもリュービ軍の武勇が私たちに必要なのですわ」
しかし、サイボウはなおも食い下がる。
「戦闘でしたら私やチョーイン、ブンペー・オウイたちがおります」
確かに今や学園最強と言われるソウソウ軍と戦って勝てる自信はサイボウにもない。
しかし、リュウヒョウ陣営の軍隊を一任されているサイボウを差し置いて、よそ者のリュービに頼るような彼女の物言いを、彼は受け入れることができなかった。
「それではダメなの。
前回の選挙戦でソウソウは戦争を起こしすぎましたわ。
また、能力主義で優秀な学生を多く見出だし、活躍の場を与えていると言っても、活躍の場を与えられた生徒は学園全体からみればまだまだ少数。
戦闘に巻き込まれて、活躍の機会も与えられず、不満に感じている生徒も多いわ。
そんな生徒たちの支持を得るためには、私はあくまでも文化部のまとめ役という立場でなければならないの」
リュウヒョウは一息つくと、自身の指をサイボウの頬に這わした。
「ソウソウの支持はその戦争の強さからきていますわ。
でも、もしソウソウが戦争で敗ける事があれば、その支持者たちもどう動くかわからない。
選挙戦で大事なのはあくまで票を得ることであって、陣取り合戦が本分ではないわ。
相手を完膚なきまでに叩きのめす決定的な勝利でなくてもいい。
一勝でいいの。
絶対勝者ソウソウの名を傷つけれるだけの一勝があればいい。
そのために手を汚す役はリュービが最適…
ソウソウを倒したいと強く願い、それを叶えるだけの強さを持ち、そして…
最悪の事態が起きた場合、切り捨てることができる。
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