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はないちもんめ
※快楽に沈む
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メリオンの肢体を組み伏せたクリスは、その柔らかな肌に口付けを落とす。唇、頬、耳朶、首、鎖骨。ワンピースのボタンを上から丁寧に外し、内側から現れた豊満な乳房に吸い付かんとする。
「やめろ」
クリスの胸元を押し返し、メリオンは言う。薄桃色の乳首にちゅ、と口付けを落とし、クリスは答える。
「なんで?同意書に署名をしてくれたときは乗り気だったじゃないですか」
「あれは…お前が女になると思っていたからだ」
「それなら子どもを作ることには抵抗がないんでしょ?どっちが生むかってだけ。大した違いではないですよ」
「ふざけるな!話がまるで違う…」
怒鳴り声は甘い吐息に掻き消された。クリスの舌先が敏感な乳首を舐めあげたから。熱を持つ舌先に何度も舐められれば、その場所は次第に硬さを増していく。勃ち上がれば勃ち上がるほど快感は増す。メリオンの口からは吐息だけにあらず、「うぁ、あ」と甘い声が零れるようになる。
「やっぱりすぐに大人しくなった。メリオンさん、快楽にはめっぽう弱いからなぁ」
乳首を弄ぶ最中に、クリスはそう言って笑う。
手のひらで、指で、舌先で。豊かな乳房を一通り楽しんだ後、クリスはメリオンの太腿に触れた。しっとりと汗ばんだ太腿を何度も撫で、閉じようとする両脚を押し開いて、その中心にある秘裂に触れる。乳首への愛撫によりとろとろと愛液を零すその場所に、唾液で濡らした指を差し入れんとする。
「やめろ。これ以上は駄目だ」
「なんで?すごく気持ち良さそうなのに。まだ上しか触っていないのに、もう挿れても大丈夫なくらい濡れていますよ」
「黙れ。殺されたいのか――あ、ああ」
制止の言葉などものともせずに、クリスの指先はメリオンの胎内に侵入した。内側からは愛液が止めどなく溢れ出し、クリスの指を難なく受け入れる。ちゅぷちゅぷと淫らな水音。粘膜を擦られるたびに快感は増し、もう何が何だか分からなくなる。
1本の指は2本になり、2本の指は3本になり。入り口がすっかり解れた頃に、クリスはようやくメリオンの胎内から指先を引き抜いた。愛液に濡れた指先にキスをして、愛液に塗れた入り口に陰茎の先端を押し当てる。「や、めろ」と消え入りそうな声がする。メリオンの声だ。灰色の瞳には涙が滲み、薄い唇の内側では上下の歯列がかちかちと鳴っている。
「メリオンさん。もしかして怖いですか?初めてだから?」
クリスの問いにメリオンは答えない。小刻みに震える5本の指が、縋るようにクリスのシャツを掴むだけ。クリスは少し悩んだ末に挿入を諦め、シャツのボタンを順に開けた。脱いだシャツは離れた場所に放り、裸の胸をメリオンの胸元に押し付ける。
「首、噛んで良いですよ」
「…何?」
「吸血や変身の類は、魔法とは違うものなんですって。魔力が身体に馴染まなくても使える。血を吸えば、少しは恐怖が和らぐでしょう?」
吸血族の吸血行為には、性的な快楽を増長させる効果がある。今この場で吸血を行えば、クリスの言う通り先の行為への恐怖は薄れるはずだ。しかしそれは同時に、この行為を受け入れるという意味に他ならない。欲望か理性か。拒絶か承諾か。惑うメリオンの耳に、有無を言わせぬクリスの声が流れ込む。
「メリオンさん、噛んで」
メリオンは震える唇を開くと、クリスの首筋に牙を突き立てた。流れ出る血は口内に溜まり、喉の奥へと落ちてゆく。途端、痺れるような快楽に思考は麻痺。涙とともに、胎内からは大量の愛液が溢れ出す。
欲望に負け、雄を受け入れ、快楽へと沈んでゆく―
「やめろ」
クリスの胸元を押し返し、メリオンは言う。薄桃色の乳首にちゅ、と口付けを落とし、クリスは答える。
「なんで?同意書に署名をしてくれたときは乗り気だったじゃないですか」
「あれは…お前が女になると思っていたからだ」
「それなら子どもを作ることには抵抗がないんでしょ?どっちが生むかってだけ。大した違いではないですよ」
「ふざけるな!話がまるで違う…」
怒鳴り声は甘い吐息に掻き消された。クリスの舌先が敏感な乳首を舐めあげたから。熱を持つ舌先に何度も舐められれば、その場所は次第に硬さを増していく。勃ち上がれば勃ち上がるほど快感は増す。メリオンの口からは吐息だけにあらず、「うぁ、あ」と甘い声が零れるようになる。
「やっぱりすぐに大人しくなった。メリオンさん、快楽にはめっぽう弱いからなぁ」
乳首を弄ぶ最中に、クリスはそう言って笑う。
手のひらで、指で、舌先で。豊かな乳房を一通り楽しんだ後、クリスはメリオンの太腿に触れた。しっとりと汗ばんだ太腿を何度も撫で、閉じようとする両脚を押し開いて、その中心にある秘裂に触れる。乳首への愛撫によりとろとろと愛液を零すその場所に、唾液で濡らした指を差し入れんとする。
「やめろ。これ以上は駄目だ」
「なんで?すごく気持ち良さそうなのに。まだ上しか触っていないのに、もう挿れても大丈夫なくらい濡れていますよ」
「黙れ。殺されたいのか――あ、ああ」
制止の言葉などものともせずに、クリスの指先はメリオンの胎内に侵入した。内側からは愛液が止めどなく溢れ出し、クリスの指を難なく受け入れる。ちゅぷちゅぷと淫らな水音。粘膜を擦られるたびに快感は増し、もう何が何だか分からなくなる。
1本の指は2本になり、2本の指は3本になり。入り口がすっかり解れた頃に、クリスはようやくメリオンの胎内から指先を引き抜いた。愛液に濡れた指先にキスをして、愛液に塗れた入り口に陰茎の先端を押し当てる。「や、めろ」と消え入りそうな声がする。メリオンの声だ。灰色の瞳には涙が滲み、薄い唇の内側では上下の歯列がかちかちと鳴っている。
「メリオンさん。もしかして怖いですか?初めてだから?」
クリスの問いにメリオンは答えない。小刻みに震える5本の指が、縋るようにクリスのシャツを掴むだけ。クリスは少し悩んだ末に挿入を諦め、シャツのボタンを順に開けた。脱いだシャツは離れた場所に放り、裸の胸をメリオンの胸元に押し付ける。
「首、噛んで良いですよ」
「…何?」
「吸血や変身の類は、魔法とは違うものなんですって。魔力が身体に馴染まなくても使える。血を吸えば、少しは恐怖が和らぐでしょう?」
吸血族の吸血行為には、性的な快楽を増長させる効果がある。今この場で吸血を行えば、クリスの言う通り先の行為への恐怖は薄れるはずだ。しかしそれは同時に、この行為を受け入れるという意味に他ならない。欲望か理性か。拒絶か承諾か。惑うメリオンの耳に、有無を言わせぬクリスの声が流れ込む。
「メリオンさん、噛んで」
メリオンは震える唇を開くと、クリスの首筋に牙を突き立てた。流れ出る血は口内に溜まり、喉の奥へと落ちてゆく。途端、痺れるような快楽に思考は麻痺。涙とともに、胎内からは大量の愛液が溢れ出す。
欲望に負け、雄を受け入れ、快楽へと沈んでゆく―
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