【R18】俺は悪くねえ! ~愛しのお姫様が女騎士に変化しているのを知らずに後ろの穴を穿ってしまいました~

ももちく

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第1章:罪には罰を

第8話:安息の地

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――北ラメリア大陸歴1492年12月24日 ウィーゼ王国とバルト帝国との国境線近くにおいて――

 レオナルト=ヴィッダーが所属する第十七部隊が『エデンの園』に招かれて、その地に足を踏み入れたのは、恋人たちや家族が1ホールあるケーキを食べて、七つもの顔を持つ奇妙な鳥を入念な下ごしらえをしてから調理して食べる七面鳥の丸焼きターキーに舌鼓を打つ日でもあった。

 バルト帝国とウィーダ王国はそんなめでたい日であるにも関わらず、いくさをし続けていた。どこの誰しもが疲弊していったが、その者たちを差し置いて一足先に休息に入ったのが第十七部隊に属する面々であった。彼らは酒保しゅほに足を踏み入れるや否や、そこかしこに並ぶ屋台で商品を物色し始める。

「これはキレイなネックレスだな……。しかし、困ったことに持ち合わせがない」

 兵士のひとりがそう言うと、屋台の店番として立つ淫婦の天使がべロリと怪しげに口元をピンク色をした舌で舐める。それにより、ただでさえぷっくりとしていて、見ているだけで性欲を刺激されてしまう唇であるのに、妖艶さまでもが醸し出され、その兵士はズボンにくっきりといきりたったおちんこさんの形を浮かび上がらせる。

「お代はベッドの上でいただきますわ。スペル魔ひと塊につき、銀貨10枚と換算させていただきますの。そうですね。そのネックレスは銀貨100枚相当の値打ちですので……」

 兵士はごくりと喉の奥に唾を押下してしまう。その10発分は眼の前の天使の膣内で発射した回数なのか? それとも彼女のぷっくりとした唇によってイカされてしまった分も含むのか? と悩み込んでしまう。自分の年齢から換算すれば、一晩で4~5発分は発射することは出来るだろうと予測する。だが、続けて二日目に同じ回数を発射できるかまでは自信が無かった。

(隊長からは三日三晩の休息を与えられているよな……。二日目は小休止として、残り1日で全力を出せば、到達できるか!?)

 そもそもとして、その兵士がそのキレイなネックレスを購入しようと思ったのは、故郷で待つ女性へのプレゼントのためであった。しかし、今現在、その兵士の頭の中からはその女性のことなど、どこか彼方へすっ飛んでいた。それよりも、ピンク色の乳首が透けて見える薄手のキャミソールを着込んで店番をしている天使とベッドの上でネンゴロな関係になりたいという思いのほうが断然に強かった。そして、その若い兵士は欲望に負けて、故郷で自分の帰りを待つ女性にそのネックレスを贈るために、その女性用のスペル魔をこの『エデンの園』で全て吐き出す始末となる。

 どの兵士も、この若い兵士と似たり寄ったりで、淫婦の天使:アプサラスに性搾取されていくこととなる。もちろん、第十七部隊・隊長のモーリス=アンガーや彼の補佐にあたる二人の副長も、屋台に並ぶ珍しい物との等価交換を果たすために、近くにある天幕の中へと消えていく……。

 しかしながら、レオナルト=ヴィッダーは潜伏と偵察任務に就いている際に、顔見知り以上の関係となった兵士数人といっしょに酒場にやってきて、昼間から飲み明かすこととなる。彼らはレオナルト=ヴィッダーが左腕に装着している呪物を用いて、自分たちの隠密行動の補助をおこなっていてくれていたことを知っている。その数は十数人程度であったが、レオナルト=ヴィッダーの貢献に報いるために、酒場で彼を褒めたたえようと言い出したのだ。

 レオナルト=ヴィッダーとしては、一刻も早く身体を休めたい気持ちでいっぱいだったが、ようやく仲間と言える間柄になれた面子に対して、無碍に断ることは心情的に出来なかった。それゆえに、言われるがままに彼らに連れられて、酒保しゅほ内にいくつかある酒場の中でも1番大きなそこにやってきた。そして、そこで皆は淫婦の天使の歓迎を受けつつ、ガラス製のグラスに注がれたアルコール度数強めの酒に酔いしれることとなる。

 半月状にカーブした長いソファーに腰かけた青年兵士たちの両脇には天使たちが座り、体重を彼に預けながら、お酌をしたり、その者の武勇伝を聞きたいと言い出す。酒により口の滑りがよくなったのか、その青年兵士たちは大風呂敷を広げて、自分の戦功を言ってのける。

「なんたって、俺は戦場の不死と呼ばれる男だからな? 普段、魔物モンスター相手に戦ってんだっ。亜人族の兵士如き、何するものぞってやつだぜっ!」

「あらあらっ! これは素敵な殿方ですことっ! じゃあ、あっちの砲も発射準備万全っていったところなの?」

 青年兵士の隣に座る淫婦の天使:アプサラスのひとりがそう言いながら、彼の股間をズボン越しにやらしい手つきでさすってみせる。青年兵士はぅおぅ! という声をついあげてしまうが、良きにはからえといった尊大な態度で、鎧下のズボンを少しずりおろし、いきり立っているおちんこさんをポロンッ! と飛び出してみせる。屹立するソレを見た淫婦の天使はわざとらしく自分の両頬に両手を当てて、身体をくねくねとよじらせる。

「咥えてよろしいこと?」

「2週間ほど、まともに洗ってないコレで良ければどうぞ、お嬢様」

 青年兵士はニヤニヤとした顔つきで、獣臭がするおちんこさんをしゃぶれと命じるのであった。しかしながら、その青年兵士の想定外だったのは、何の躊躇もなく淫婦の天使がぱくりんちょと竿をその口の中に隠してしまったことである。青年兵士は油断を突かれ、一気に昇天してしまい、半月状のソファーの背もたれに背中側から身体を投げ出して、はあはあ……と今にも途切れそうな吐息を吐いてしまうこととなる。

 そんなアホさ満開の青年兵士たちを尻目にレオナルト=ヴィッダーは酒場のカウンターでデーブ=オクボーンと二人でさかずきを交わしあっていた。デーブ=オクボーンはそもそもとして、性癖が同性へと向いているやからであり、淫婦の天使相手に欲情することはなかったのである。レオナルト=ヴィッダーはウィーダ王国の姫にみさおを立てている。そんな二人だからこそ、ソファーで淫婦の天使に接待を受けている青年兵士たちからは、一歩退いた場所で喉の渇きを潤していたのだ。

「貧弱坊やらしく、うっすい酒を飲んでやがる。もっときっついのを飲めや。おいらが後で介抱してやるってのによぉ?」

「いや……。俺は元々、酒に弱いんだ。先祖代々からの遺伝といってもいいんじゃないかな? 豚が先祖じゃないだけマシってもんだろ」

「ふーん。酒は飲んでも飲まれるなって格言があるが、そもそも体質的に弱いってのかい。じゃあ、貧弱坊や改め、貧弱家系と呼ばせてもらおうか?」

 売り言葉に買い言葉とはまさにこのことであった。デーブ=オクボーンはその豚ニンゲンオークのような体格通りに酒に溺れることを知らない。そして、それを皮肉ってみれば、貧弱なのは家系が由縁するという暴言で返されるレオナルト=ヴィッダーであった。しかし、そんなやりとりも今は許せてしまうのは、まさに酒の力であったともいえよう。
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