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第4章:ヴァルハラへの道
第3話:味覚
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フィルフェン=クレープスがはぁぁぁ……と嘆息しつつ、がっくりと肩を落としながら、自分の政治手腕の無さを嘆いてみせる。
「法とは罰則とセットなのです。先生はこの法案を議会に通すために、貴族たちと下手に折り合いをつけてしまいました。いくら戦争終結後の兵士たちが盗賊になりさがらないためとは言えども、やりようがあったはずでした……」
フィルフェン=クレープスが制定した法とは『生類憐みの令』であった。階級や貧富の差に関係なく、等しくヒトの命は平等だと法で決めてしまおうとしたのだ。しかし、この法は北ラメリア大陸全土で考えても急進すぎた。それゆえ、ウィーゼ王国の貴族たちは商人連合とも結束し、穴だらけの法へと生まれ変わらせてしまった。もし、フィルフェン=クレープスが第1王子でなく、現国王であったなら、まだマシな罰則をセットでつけることが出来たかもしれない。
しかし、この法案が議会を通過したのは、運悪く、バルト帝国とウィーゼ王国との戦争真っただ中であった。度重なる戦費を国王は商人連合から借り入れていた。そして、その戦費の半分以上に利子をつけないことを約束した商人連合が国王から引き出したのが、『生類憐みの令』の弱体化であったのだ。それでもフィルフェン=クレープスは自分自身の手腕で、形なりともこの法案を制定・発布したのだけは褒めて良いところであろう。
その甲斐あって、ペットの無暗やたらな放棄は半減し、さらには病気になった者が宿屋から放り出されることもかなり少なくなったのである。ある一定の成果が上がったことはフィルフェン=クレープスの心に積み上がっていた荷をいくばくかは軽くさせるのであった。
「そんな暗い顔をしないでください。せっかくの料理が不味くなってしまうのですゥ」
「ハハッ! それはそうですねっ。先生たちも少しご相伴に預からせてもらっていいですか?」
「もちろんですゥ! 元々はフィルフェン様のお金なのですゥ。遠慮しなくちゃならないのはぼくたちの方なんですゥ!」
クルス=サンティーモはフィルフェン=クレープスに苦言を申しあげる。フィルフェン=クレープスはパッと顔を明るくする。皆はとりあえず、酒の類は控えつつ、フルーツ系のジュースで喉を潤し、手狭なテーブル一杯に並べられた料理の数々に手を付け始める。コッヒロー=ネヅは自分の身体の大きさほどもある骨付き肉にがぶりつき、ご満悦といった感じであった。
クルス=サンティーモはナイフとフォークを用いて小皿に肉料理を盛りつける。その後、車椅子に座る髭面で頭もボサボサであるレオナルト=ヴィッダーにフォークと小皿を手渡す。それらを手渡されたレオナルト=ヴィッダーは静かに一口サイズに分けられた肉を口いっぱいに頬張る。だが、味に対しての感想は何一つ言わないため、その姿を見ていたリリベル=ユーリィが眉根をひそめてしまう。
「レオ様は終始仏頂面で料理に手をつけていますけど、何かあったのですか?」
王宮料理で舌が肥え切っているリリベル=ユーリィでも、この宿屋で準備された料理の美味しさは舌鼓を打つほどであった。それなのに、言い方は悪いがまるでお爺ちゃんがご飯を食べるかのように無言でもぐもぐと食べるその仕草に違和感を覚えてしまう。こういう美味しいご飯を頂いている時は、談笑しながらが一番ではないのか? という苦言を交えてのリリベル=ユーリィであった。
しかし、事情を知らぬのはリリベル=ユーリィひとりであるかのように、皆が一様に視線を彼女から外してしまう。
「え!? わたし、何か失礼なことを言ってしまったの!?」
リリベル=ユーリィはこちらから顔を背ける皆に対して、自分の何が悪かったのかとつい聞いてしまう。そのため、ますます、皆は彼女と視線を合わせないようにどんどん顔を向きを向こうへと曲げていく。そんな皆の様子を見ていたレオナルト=ヴィッダーはここで初めて口を開く。
「ごめん、リリベルさんだっけ……。俺は呪力を引き出しすぎたがゆえに、舌の感覚がかなりダメになってるんだ。それこそインディ40倍痛辛カレーでやっと美味しいって感じまうほどなんだ」
「うそっ……。あれは竜の餌と呼ばれるほどの激痛を伴うカレーよ。あれじゃないと味を感じられない……の?」
レオナルト=ヴィッダーはちょっと考える顔をした後、手に持つ小皿とフォークをクルス=サンティーモに預け、車椅子にきちんと座り直す。そして、真面目な顔つきでまっすぐとリリベル=ユーリィの方に顔を向ける。
「いや、今のは例え話であって、どうしても薄味に感じてしまうと言いたかったんだ。ちゃんと医者に診てもらったわけじゃないんだけど、舌で味わえる感覚がいくつか欠如していると言ったほうが正しいのかもしれない」
リリベル=ユーリィの舌では、今食べている料理の数々は上品な王宮料理とは違い、かなり庶民ならではのコッテリとした味付きをされていると思っている。それなのに、レオナルト=ヴィッダーの言いでは味が薄いと感じてしまうと言っているのだ。現にインディ40倍痛辛カレーならば美味しいと言っているレオナルト=ヴィッダーなのである。
リリベル=ユーリィは、ならばと手狭なテーブルの隅に置いてあるケチャップ、マヨネーズ、さらには唐辛子の類が入った小瓶を手に取り、スプーンでそれらをすくい取る。そして、自分の小皿に盛られている肉料理にそれらをあらん限りぶっかける。その調味料でグチャグチャになったモノをレオナルト=ヴィッダーに差し出す。
それを差し出されたレオナルト=ヴィッダーは明らかに苦笑するが、小皿を手に持ち、フォークを用いて、その謎の物体と化してしまった料理を口の中に放り込む。そして、何度か口の中で噛みしめた後、ゴクリと喉の奥に押下する。
「ありがとう。久々に料理を食べているって感じがしたよ。リリベルさんは優しいんだな?」
レオナルト=ヴィッダーは髭面でぼさぼさな頭だというのに、リリベル=ユーリィに努めて柔和な笑顔を見せる。リリベル=ユーリィはボンッ! と頬を赤く染めながら
「うっ。面と向かってそう言われると照れてしまいますの。それよりも、これから旅の仲間になるのですから、『さん』づけはやめてください」
「ああ、ごめん。リリベル。初対面で申し訳ないけど、もっと料理を盛ってくれないか? クルスだと、身体に悪いと言って、そういうことはしてくれないんだ」
レオナルト=ヴィッダーは空になった皿をリリベル=ユーリィにそっと差し出す。リリベル=ユーリィはそれに嬉しさを感じて、もっと楽しんで料理を味わってもらおうと、先ほどの3倍にもなる調味料盛り合わせの明らかに不気味な物体を作り出す。皆が開いた口が塞がらないという表情をその顔に浮かべるが、レオナルト=ヴィッダーはそれをリリベル=ユーリィから受け取り、ひょいひょいと口の中に運ぶ。
「いやはや……。今のレオナルトくんなら、どんなゲテモノ料理でも食べれそうですね……」
げんなりといった表情でフィルフェン=クレープスは彼らに苦言を呈する。しかしそれでも、リリベル=ユーリィが謎の物体を次から次へと作り出すのを止めないのであった……。
「法とは罰則とセットなのです。先生はこの法案を議会に通すために、貴族たちと下手に折り合いをつけてしまいました。いくら戦争終結後の兵士たちが盗賊になりさがらないためとは言えども、やりようがあったはずでした……」
フィルフェン=クレープスが制定した法とは『生類憐みの令』であった。階級や貧富の差に関係なく、等しくヒトの命は平等だと法で決めてしまおうとしたのだ。しかし、この法は北ラメリア大陸全土で考えても急進すぎた。それゆえ、ウィーゼ王国の貴族たちは商人連合とも結束し、穴だらけの法へと生まれ変わらせてしまった。もし、フィルフェン=クレープスが第1王子でなく、現国王であったなら、まだマシな罰則をセットでつけることが出来たかもしれない。
しかし、この法案が議会を通過したのは、運悪く、バルト帝国とウィーゼ王国との戦争真っただ中であった。度重なる戦費を国王は商人連合から借り入れていた。そして、その戦費の半分以上に利子をつけないことを約束した商人連合が国王から引き出したのが、『生類憐みの令』の弱体化であったのだ。それでもフィルフェン=クレープスは自分自身の手腕で、形なりともこの法案を制定・発布したのだけは褒めて良いところであろう。
その甲斐あって、ペットの無暗やたらな放棄は半減し、さらには病気になった者が宿屋から放り出されることもかなり少なくなったのである。ある一定の成果が上がったことはフィルフェン=クレープスの心に積み上がっていた荷をいくばくかは軽くさせるのであった。
「そんな暗い顔をしないでください。せっかくの料理が不味くなってしまうのですゥ」
「ハハッ! それはそうですねっ。先生たちも少しご相伴に預からせてもらっていいですか?」
「もちろんですゥ! 元々はフィルフェン様のお金なのですゥ。遠慮しなくちゃならないのはぼくたちの方なんですゥ!」
クルス=サンティーモはフィルフェン=クレープスに苦言を申しあげる。フィルフェン=クレープスはパッと顔を明るくする。皆はとりあえず、酒の類は控えつつ、フルーツ系のジュースで喉を潤し、手狭なテーブル一杯に並べられた料理の数々に手を付け始める。コッヒロー=ネヅは自分の身体の大きさほどもある骨付き肉にがぶりつき、ご満悦といった感じであった。
クルス=サンティーモはナイフとフォークを用いて小皿に肉料理を盛りつける。その後、車椅子に座る髭面で頭もボサボサであるレオナルト=ヴィッダーにフォークと小皿を手渡す。それらを手渡されたレオナルト=ヴィッダーは静かに一口サイズに分けられた肉を口いっぱいに頬張る。だが、味に対しての感想は何一つ言わないため、その姿を見ていたリリベル=ユーリィが眉根をひそめてしまう。
「レオ様は終始仏頂面で料理に手をつけていますけど、何かあったのですか?」
王宮料理で舌が肥え切っているリリベル=ユーリィでも、この宿屋で準備された料理の美味しさは舌鼓を打つほどであった。それなのに、言い方は悪いがまるでお爺ちゃんがご飯を食べるかのように無言でもぐもぐと食べるその仕草に違和感を覚えてしまう。こういう美味しいご飯を頂いている時は、談笑しながらが一番ではないのか? という苦言を交えてのリリベル=ユーリィであった。
しかし、事情を知らぬのはリリベル=ユーリィひとりであるかのように、皆が一様に視線を彼女から外してしまう。
「え!? わたし、何か失礼なことを言ってしまったの!?」
リリベル=ユーリィはこちらから顔を背ける皆に対して、自分の何が悪かったのかとつい聞いてしまう。そのため、ますます、皆は彼女と視線を合わせないようにどんどん顔を向きを向こうへと曲げていく。そんな皆の様子を見ていたレオナルト=ヴィッダーはここで初めて口を開く。
「ごめん、リリベルさんだっけ……。俺は呪力を引き出しすぎたがゆえに、舌の感覚がかなりダメになってるんだ。それこそインディ40倍痛辛カレーでやっと美味しいって感じまうほどなんだ」
「うそっ……。あれは竜の餌と呼ばれるほどの激痛を伴うカレーよ。あれじゃないと味を感じられない……の?」
レオナルト=ヴィッダーはちょっと考える顔をした後、手に持つ小皿とフォークをクルス=サンティーモに預け、車椅子にきちんと座り直す。そして、真面目な顔つきでまっすぐとリリベル=ユーリィの方に顔を向ける。
「いや、今のは例え話であって、どうしても薄味に感じてしまうと言いたかったんだ。ちゃんと医者に診てもらったわけじゃないんだけど、舌で味わえる感覚がいくつか欠如していると言ったほうが正しいのかもしれない」
リリベル=ユーリィの舌では、今食べている料理の数々は上品な王宮料理とは違い、かなり庶民ならではのコッテリとした味付きをされていると思っている。それなのに、レオナルト=ヴィッダーの言いでは味が薄いと感じてしまうと言っているのだ。現にインディ40倍痛辛カレーならば美味しいと言っているレオナルト=ヴィッダーなのである。
リリベル=ユーリィは、ならばと手狭なテーブルの隅に置いてあるケチャップ、マヨネーズ、さらには唐辛子の類が入った小瓶を手に取り、スプーンでそれらをすくい取る。そして、自分の小皿に盛られている肉料理にそれらをあらん限りぶっかける。その調味料でグチャグチャになったモノをレオナルト=ヴィッダーに差し出す。
それを差し出されたレオナルト=ヴィッダーは明らかに苦笑するが、小皿を手に持ち、フォークを用いて、その謎の物体と化してしまった料理を口の中に放り込む。そして、何度か口の中で噛みしめた後、ゴクリと喉の奥に押下する。
「ありがとう。久々に料理を食べているって感じがしたよ。リリベルさんは優しいんだな?」
レオナルト=ヴィッダーは髭面でぼさぼさな頭だというのに、リリベル=ユーリィに努めて柔和な笑顔を見せる。リリベル=ユーリィはボンッ! と頬を赤く染めながら
「うっ。面と向かってそう言われると照れてしまいますの。それよりも、これから旅の仲間になるのですから、『さん』づけはやめてください」
「ああ、ごめん。リリベル。初対面で申し訳ないけど、もっと料理を盛ってくれないか? クルスだと、身体に悪いと言って、そういうことはしてくれないんだ」
レオナルト=ヴィッダーは空になった皿をリリベル=ユーリィにそっと差し出す。リリベル=ユーリィはそれに嬉しさを感じて、もっと楽しんで料理を味わってもらおうと、先ほどの3倍にもなる調味料盛り合わせの明らかに不気味な物体を作り出す。皆が開いた口が塞がらないという表情をその顔に浮かべるが、レオナルト=ヴィッダーはそれをリリベル=ユーリィから受け取り、ひょいひょいと口の中に運ぶ。
「いやはや……。今のレオナルトくんなら、どんなゲテモノ料理でも食べれそうですね……」
げんなりといった表情でフィルフェン=クレープスは彼らに苦言を呈する。しかしそれでも、リリベル=ユーリィが謎の物体を次から次へと作り出すのを止めないのであった……。
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