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第4章:ヴァルハラへの道
第10話:淫婦の天使の笑顔
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「なあ、クルス。ここは本当にヴァルハラなのか? 俺が酒場の噂話で聞いているのとは、かなり印象が違うんだが?」
レオナルト=ヴィッダーは石で出来た建物が立ち並ぶ大通りをクルス=サンティーモと共に歩いていた。その大通りには屋台がところ狭しと並んでいることはいる。しかし、その屋台には売り物と呼べるモノは並べられておらず、さらには店員も居ない。普段は賑わいを見せているはずであろうが、今日は神が決められた安息日なのか? と思ってしまうほどに、大通りは閑散としていた。
そして、今、眼に見えている状況を『あの時』の酒保と脳内で比べてみても、自分の眼に映る光景は寂しいという一言に尽きる。あの時の酒保は、そこら中で肌が透けてしまうほどに生地が薄いキャミソールによって、申し訳ない程度に身体を隠している淫婦の天使で溢れかえっていた。それと比べれば、今、足を踏み入れているヴァルハラは殺風景すぎた。
ヴァルハラとは各地で姿を見せる桃源郷の本拠地だという認識がレオナルト=ヴィッダーにあった。しかし、その認識が根底から覆られそうな気分になってしまう。
(四方八方から、俺を襲ってくるであろう淫婦の天使をことごとく、俺のおちんこさんで撫で斬りする予定だったんだが……)
レオナルト=ヴィッダーは当てが外れてしまったことに、がっくりと肩を落としてしまうことになる。別に酒池肉林の地において、王者になろうとしたわけではなかったが、ここまでヴァルハラが閑散としていると、自分は招かれざる客なのでは? という疑問を抱かずにはおれなかった。
しかしながら、クルス=サンティーモは気落ちするレオナルト=ヴィッダーとは対照的に足取りが軽やかであった。いくらさびれた故郷であったとしても、そんなに故郷に帰ってきたのが嬉しいのだろうか? とさらに疑問を抱くレオナルト=ヴィッダーであった。彼自身、田舎と呼ばれるような場所からウィーダ王国の首都:オールドヨークにやってきて、そして、衛兵としての訓練を積み、ようやくいっぱしの正規衛兵隊に所属できるようになったのだ。しかし、そうだからといって、年末年始や盆に故郷に帰った時は、相変わらずさびれてるなあ……という感想しか抱くことはなかった。
今のクルス=サンティーモのように、放っておいたら、この場で小躍りしだすほどにはウキウキな心は帰郷時には持てなかった。軽やかな足取りのクルス=サンティーモに誘われるままにレオナルト=ヴィッダーはヴァルハラ一番の大通りを抜けて、さらに坂道を登っていく。その坂道の先には大屋敷がどっかりと居座っていた。
「でけえ……。大海を越えた東方をさらに超えた先にあると言わている木と紙で出来た屋敷って、こんなにでかいのか!?」
「個人で所有するモノとなると、これくらいの大きさの屋敷は稀らしいですゥ。これと比べたら、どこの住まいもウサギ小屋になっちゃうので、これが特別だと思っておいたほうが良いのですゥ」
クルス=サンティーモの説明に、はぁ……という言葉しか出てこないレオナルト=ヴィッダーであった。木製のコテージとはまったくもって造りが違っており、まさにオリエンタルの神秘そのものが自分の眼の前に存在した。個人の趣味で、こういう造りの個人宅を所有している貴族はいることはいる。だが、眼の前の屋敷は規模がまるで違っていた。クルス=サンティーモの言う通り、貴族が所有している木と紙の邸宅はウサギ小屋と称して差し支えないモノであった。
ヴァルハラの主が住むという大屋敷は平屋建てというのに、横方向で言えば、丘の上をまるまる占拠していたのである。奥行まではこの場からは確認できないが、とてつもなく向こう側に広がっていることは簡単に想像できた。そして、これまた漆喰と木で出来た門をくぐると、細かでありながら一定の大きさを持つ石が敷き詰められているではないか。レオナルト=ヴィッダーはここを土足で踏んでいって良いのか、よくわからなくなってしまう。
しかしながら、クルス=サンティーモは気にした様子もなく、大屋敷の敷地をどんどん進んでいく。レオナルト=ヴィッダーはおっかなびっくりといった感じで歩を進めていくのに、あまりにもクルス=サンティーモは彼と比べて対照的すぎた。
「あ、ここからは土足厳禁なのです。ブーツをここで脱いでくださいね?」
クルス=サンティーモは大屋敷の入り口までやってくると、レオナルト=ヴィッダーにブーツを脱ぐようにと促す。レオナルト=ヴィッダーは言われるままにボロボロの革製のブーツを脱ぐ。クルス=サンティーモはレオナルト=ヴィッダーが履いていたブーツを向きを揃えて並べ直した後、靴下姿で屋敷の奥へと進んでいく。レオナルト=ヴィッダーは黙って、彼の後を追う他無かった。
そして、いくつかの部屋の横にある狭い木製の床の通路を通る。その通路から素晴らしいという言葉しか出てこない中庭を見ることが出来た。しかしながら、そんな感嘆の声で胸中が埋め尽くされているレオナルト=ヴィッダーを置いていきそうになるクルス=サンティーモである。クルス=サンティーモは遅れ気味のレオナルト=ヴィッダーに振り向き、何をそんなに感心した顔つきになっているのかがわからないという表情になってしまっている。
クルス=サンティーモにとっては、2年前までは、よく見る風景であったために、レオナルト=ヴィッダーの心境を上手く掴むことが出来ないでいたのだ。
「そんなに珍しいんですゥ?」
「あ、ああ……。生まれて初めて見る……」
レオナルト=ヴィッダーは心が感動で打ち震えてしまう。大き目の石やちょっとした池が中庭に点在しているのだが、その石や池の配置が絶妙であり、レオナルト=ヴィッダーが想像もしたこともない世界観がそこに確かに存在したのである。左右に奇妙に折れ曲がった針葉樹も、この中庭を彩っている。こんな奇妙でありがなら、心を底のほうから持っていかれそうになる風景に痛く感動してしまうレオナルト=ヴィッダーであった。
そんな中庭を眼で楽しんだ後、レオナルト=ヴィッダーはクルス=サンティーモに誘われて、ようやくヴァルハラの主の居室へとたどり着く。そこでは、さも眠そうにひじ掛けに上半身を預けつつ、畳と呼ばれる草製の床に足を放り投げている人物が居た。
「おや? クルスかえ? いつの間に戻ってきたのじゃ?」
「ウルト叔母様、クルス=サンティーモが今の御主人様を連れて、遊びに来たのですゥ」
「ほう……。それはそれは、遠路はるばるようこそなのじゃ。今は稼ぎ時じゃて、屋敷の者ならず、ヴァルハラ全体が休業しておる。クルスよ。帰ってきたばかりで済まぬが、其方の御主人様への御奉仕はクルス、お前がするのじゃぞ」
クルス=サンティーモは、元気にハイッ! と返事をするや否や、どこかに消えていく。そして、10数分後に戻ってくると、クルス=サンティーモは乳首が透けてみえる薄手のキャミソールに着替えてきたのだ。そして、立ちすくむレオナルト=ヴィッダーの前で正座状態から深々と頭を下げる。そして、彼が顔を持ち上げた時、彼の顔は淫婦の天使そのものとなっていた……。
レオナルト=ヴィッダーは石で出来た建物が立ち並ぶ大通りをクルス=サンティーモと共に歩いていた。その大通りには屋台がところ狭しと並んでいることはいる。しかし、その屋台には売り物と呼べるモノは並べられておらず、さらには店員も居ない。普段は賑わいを見せているはずであろうが、今日は神が決められた安息日なのか? と思ってしまうほどに、大通りは閑散としていた。
そして、今、眼に見えている状況を『あの時』の酒保と脳内で比べてみても、自分の眼に映る光景は寂しいという一言に尽きる。あの時の酒保は、そこら中で肌が透けてしまうほどに生地が薄いキャミソールによって、申し訳ない程度に身体を隠している淫婦の天使で溢れかえっていた。それと比べれば、今、足を踏み入れているヴァルハラは殺風景すぎた。
ヴァルハラとは各地で姿を見せる桃源郷の本拠地だという認識がレオナルト=ヴィッダーにあった。しかし、その認識が根底から覆られそうな気分になってしまう。
(四方八方から、俺を襲ってくるであろう淫婦の天使をことごとく、俺のおちんこさんで撫で斬りする予定だったんだが……)
レオナルト=ヴィッダーは当てが外れてしまったことに、がっくりと肩を落としてしまうことになる。別に酒池肉林の地において、王者になろうとしたわけではなかったが、ここまでヴァルハラが閑散としていると、自分は招かれざる客なのでは? という疑問を抱かずにはおれなかった。
しかしながら、クルス=サンティーモは気落ちするレオナルト=ヴィッダーとは対照的に足取りが軽やかであった。いくらさびれた故郷であったとしても、そんなに故郷に帰ってきたのが嬉しいのだろうか? とさらに疑問を抱くレオナルト=ヴィッダーであった。彼自身、田舎と呼ばれるような場所からウィーダ王国の首都:オールドヨークにやってきて、そして、衛兵としての訓練を積み、ようやくいっぱしの正規衛兵隊に所属できるようになったのだ。しかし、そうだからといって、年末年始や盆に故郷に帰った時は、相変わらずさびれてるなあ……という感想しか抱くことはなかった。
今のクルス=サンティーモのように、放っておいたら、この場で小躍りしだすほどにはウキウキな心は帰郷時には持てなかった。軽やかな足取りのクルス=サンティーモに誘われるままにレオナルト=ヴィッダーはヴァルハラ一番の大通りを抜けて、さらに坂道を登っていく。その坂道の先には大屋敷がどっかりと居座っていた。
「でけえ……。大海を越えた東方をさらに超えた先にあると言わている木と紙で出来た屋敷って、こんなにでかいのか!?」
「個人で所有するモノとなると、これくらいの大きさの屋敷は稀らしいですゥ。これと比べたら、どこの住まいもウサギ小屋になっちゃうので、これが特別だと思っておいたほうが良いのですゥ」
クルス=サンティーモの説明に、はぁ……という言葉しか出てこないレオナルト=ヴィッダーであった。木製のコテージとはまったくもって造りが違っており、まさにオリエンタルの神秘そのものが自分の眼の前に存在した。個人の趣味で、こういう造りの個人宅を所有している貴族はいることはいる。だが、眼の前の屋敷は規模がまるで違っていた。クルス=サンティーモの言う通り、貴族が所有している木と紙の邸宅はウサギ小屋と称して差し支えないモノであった。
ヴァルハラの主が住むという大屋敷は平屋建てというのに、横方向で言えば、丘の上をまるまる占拠していたのである。奥行まではこの場からは確認できないが、とてつもなく向こう側に広がっていることは簡単に想像できた。そして、これまた漆喰と木で出来た門をくぐると、細かでありながら一定の大きさを持つ石が敷き詰められているではないか。レオナルト=ヴィッダーはここを土足で踏んでいって良いのか、よくわからなくなってしまう。
しかしながら、クルス=サンティーモは気にした様子もなく、大屋敷の敷地をどんどん進んでいく。レオナルト=ヴィッダーはおっかなびっくりといった感じで歩を進めていくのに、あまりにもクルス=サンティーモは彼と比べて対照的すぎた。
「あ、ここからは土足厳禁なのです。ブーツをここで脱いでくださいね?」
クルス=サンティーモは大屋敷の入り口までやってくると、レオナルト=ヴィッダーにブーツを脱ぐようにと促す。レオナルト=ヴィッダーは言われるままにボロボロの革製のブーツを脱ぐ。クルス=サンティーモはレオナルト=ヴィッダーが履いていたブーツを向きを揃えて並べ直した後、靴下姿で屋敷の奥へと進んでいく。レオナルト=ヴィッダーは黙って、彼の後を追う他無かった。
そして、いくつかの部屋の横にある狭い木製の床の通路を通る。その通路から素晴らしいという言葉しか出てこない中庭を見ることが出来た。しかしながら、そんな感嘆の声で胸中が埋め尽くされているレオナルト=ヴィッダーを置いていきそうになるクルス=サンティーモである。クルス=サンティーモは遅れ気味のレオナルト=ヴィッダーに振り向き、何をそんなに感心した顔つきになっているのかがわからないという表情になってしまっている。
クルス=サンティーモにとっては、2年前までは、よく見る風景であったために、レオナルト=ヴィッダーの心境を上手く掴むことが出来ないでいたのだ。
「そんなに珍しいんですゥ?」
「あ、ああ……。生まれて初めて見る……」
レオナルト=ヴィッダーは心が感動で打ち震えてしまう。大き目の石やちょっとした池が中庭に点在しているのだが、その石や池の配置が絶妙であり、レオナルト=ヴィッダーが想像もしたこともない世界観がそこに確かに存在したのである。左右に奇妙に折れ曲がった針葉樹も、この中庭を彩っている。こんな奇妙でありがなら、心を底のほうから持っていかれそうになる風景に痛く感動してしまうレオナルト=ヴィッダーであった。
そんな中庭を眼で楽しんだ後、レオナルト=ヴィッダーはクルス=サンティーモに誘われて、ようやくヴァルハラの主の居室へとたどり着く。そこでは、さも眠そうにひじ掛けに上半身を預けつつ、畳と呼ばれる草製の床に足を放り投げている人物が居た。
「おや? クルスかえ? いつの間に戻ってきたのじゃ?」
「ウルト叔母様、クルス=サンティーモが今の御主人様を連れて、遊びに来たのですゥ」
「ほう……。それはそれは、遠路はるばるようこそなのじゃ。今は稼ぎ時じゃて、屋敷の者ならず、ヴァルハラ全体が休業しておる。クルスよ。帰ってきたばかりで済まぬが、其方の御主人様への御奉仕はクルス、お前がするのじゃぞ」
クルス=サンティーモは、元気にハイッ! と返事をするや否や、どこかに消えていく。そして、10数分後に戻ってくると、クルス=サンティーモは乳首が透けてみえる薄手のキャミソールに着替えてきたのだ。そして、立ちすくむレオナルト=ヴィッダーの前で正座状態から深々と頭を下げる。そして、彼が顔を持ち上げた時、彼の顔は淫婦の天使そのものとなっていた……。
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