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第5章:天使の嬉し涙
第10話:リリベルの涙
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リリベル=ユーリィはフード付きの白いロングコートに身を包んでいた。顔はフードによって半分隠れていたが、その顔は紅く染まるばかりであった。そうなってしまったのも、クルス=サンティーモの要らぬ助言が原因だった。なかなか起きぬリリベル=ユーリィをどうやって起こしたら良いのかと、レオナルト=ヴィッダーはクルス=サンティーモに相談したのだが、ここは王子様のキスが一番だと言ってみせたのだ。
レオナルト=ヴィッダーはそういうものなのか? とベッドの上でクークーと寝息を立てるリリベル=ユーリィの右頬に唇を軽くつけてみようと思ったのだ。そして、レオナルト=ヴィッダーがまさにリリベル=ユーリィの右頬に唇をつけようとしたとき、リリベル=ユーリィはごろんと寝返りを打つ。そうなれば、レオナルト=ヴィッダーはそこで頭を止める他無い。さらにはリリベル=ユーリィが眠い眼を開けると、そこに愛しのレオナルト=ヴィッダーの顔があったために、びっくりして身体を硬直させるしかなかった。
リリベル=ユーリィは眠気が一瞬で吹き飛び、さらには身体中から緊張による熱い汗がだらだらと噴き出ることとなる。もちろん、彼女の顔は茹蛸のように真っ赤になってしまう。濃い目の褐色の肌であるのに、頬が紅潮しているのがひと目でわかるほどであった。レオナルト=ヴィッダーは顔を彼女から離しつつ、う、うんんん!? と、よくわからない咳をつくこととなる。
気恥ずかしさからか、ふたりはまともに眼を合わせることもなく、夜明けと共に泊っている宿から出て、手配済みの駅馬車へと歩を進めていた。レオナルト=ヴィッダーは前腕固定型杖を用いて、ゆっくりと歩き、さらにその補助として、クルス=サンティーモがレオナルト=ヴィッダーの左に並んで歩く。そして、リリベル=ユーリィは眼深くフードを頭に被りつつ、彼らのすぐ後ろをついていく。
街の大通りは明け方ということもあり、屋台に商品を並べる店員くらいしか見受けられなかった。往来を歩く人々は少ないというのに、リリベル=ユーリィは自分の正体が何かがわからないようにと注意を払っている人物のように見て取れた。そのため、余計に悪目立ちしてしまい、街の警護兵たちがひそひそと耳打ちし合うこととなる。
白いロングコートの隙間から、大層、立派な部分鎧が見え隠れしていたので、高貴な身分にあらせられる方だということはわかる。しかし、何かしらの理由ありなのもわかる。そんな彼女が髪だけは最低限整えた髭面の若者のすぐ後ろを歩いている。声をかけるべき事案なのかどうかと、街の警護兵たちが逡巡してしまうのは当たり前の話であった。
結局のところ、街の警護兵たちが最終的に取った結論は見て見ぬ振りであった。この明け方という時間に、怪しい奴らがうろうろしているのは当たり前と言えば当たり前なのだ。そして、それが僕はコソ泥ですと主張している者ならば、職務質問の対象にする。しかし、白いロングコートに身を包んでいるのは騎士様なのだ。ならば、何か特別な使命を帯びていると考え、レオナルト=ヴィッダーたちを放置することにしたのだ。
レオナルト=ヴィッダーたちは自分たちに視線を送ってくる警護兵たちに気づく余裕すらも無く、目的地である駅馬車に到着することとなる。駅馬車に居た駅員たちは、前腕固定型杖を右腕に装着した若者が現れたことで、フィルフェン王子から言付けされていた人物だとひと目で見抜く。そして、ひとことふたことレオナルト=ヴィッダーと言葉を交わし、幌馬車へと案内する。
レオナルト=ヴィッダーたちは駅員に促されるままに幌馬車の荷台部分に乗りあがり、藁のベッドに背中を預けることとなる。レオナルト=ヴィッダーたちは荷台部分で身体を休めていると、数分後には幌馬車がゆっくりと動き出し、駅馬車の外へと出ていく。幌馬車が向かっていく先は東の方角であり、レオナルト=ヴィッダーは少なからずホッと安堵する。フィルフェン王子の手筈通りに事が進んでいることを実感した瞬間でもある。
クルス=サンティーモは幌馬車の開いた後ろ側から街の景色が流れていくのを、感心深く見つめていた。首を上下左右にくねらせては時折、おォ……と感嘆の声をあげている。リリベル=ユーリィとしては、この街の中央にある城に住んでおり、さらには城から抜け出してはオールドヨークの隅々を自分の付き人たちと共に探索していた。それゆえに、何故にクルス=サンティーモが感嘆の声をあげているのかがわからない。
「何か珍しい物でも見えました?」
「は、はい。劇場とか、ぼくが立ち寄ったことがない建物がずっと続いているんですゥ!」
「劇場? ああ、この辺りは劇場が立ち並ぶ『ブロードウェイ』ですね。クルスはミュージカルとか演劇に興味をもっているの?」
リリベル=ユーリィは自分の質問の仕方自体が間違っていることを、続くクルス=サンティーモの返しによって気づかされることとなる。そもそも、クルス=サンティーモはミュージカルや演劇自体を見たことが無いと言ってきたのだ。そういうこともあり、リリベル=ユーリィはなるべく噛み砕いて、ミュージカル、演劇、そしてオペラについて、その成り立ちと違いについて解説をするのであった。
リリベル=ユーリィがそれらについて詳しいのも当たり前と言えば当たり前である。王族や貴族を代表とする富豪層の遊びと言えば、これらに集約されていると言っても過言ではないからだ。もちろん、劇場には庶民たちも客として迎えられる。だが、王族や貴族たちには劇場側は特別席を用意している。最前列の席はもちろんのこと、2階から舞台全体を見下ろせる主賓席も用意されている。そこから劇を見ることが出来たリリベル=ユーリィが、今、幌馬車の荷台に居る面子の中で一番詳しいのは当たり前なのだ。
クルス=サンティーモは眼をキラキラと輝かせて、純心そのもののにリリベル=ユーリィの話に喰いついている。それゆえにリリベル=ユーリィも気を良くして、熱弁してしまっていた。そんな彼女がふと、レオナルト=ヴィッダーの方に顔を向ける。彼は左足を前方に投げ出し、胸の前で腕組みをした状態で背中を藁のベッドに預けた格好を維持し続けていた。
「あ、あの……。もしかして、面白くない話を聞かせてしまいました?」
「あ、ああ?? いや、そうじゃないんだ……」
リリベル=ユーリィはなんだか左胸の奥がギュッと縮こまってしまう感覚に囚われる。関心がないのか、それとももっと先のうざったがれているのではないか? という疑念にかられてしまう。しかし、レオナルト=ヴィッダーは困ったような顔つきでありながらも、努めて笑顔でリリベル=ユーリィに言う。
「いや、リリベルの前で言うのもなんだけど、俺の恋人がリリベルのように、劇に関して熱く語ってたなって……。一緒に劇を見に行こうっていう約束をまだ果たしてなかったなって、そんなことを思ってたんだよ」
リリベル=ユーリィは無意識に青碧玉の両目からぽろぽろと大粒の涙を零してしまう。自分が他愛のない話をしている最中に何気なくレオと約束していたことを、レオはちゃんと覚えていてくれた。それがリリベル=ユーリィの心を大きく揺さぶる……。
レオナルト=ヴィッダーはそういうものなのか? とベッドの上でクークーと寝息を立てるリリベル=ユーリィの右頬に唇を軽くつけてみようと思ったのだ。そして、レオナルト=ヴィッダーがまさにリリベル=ユーリィの右頬に唇をつけようとしたとき、リリベル=ユーリィはごろんと寝返りを打つ。そうなれば、レオナルト=ヴィッダーはそこで頭を止める他無い。さらにはリリベル=ユーリィが眠い眼を開けると、そこに愛しのレオナルト=ヴィッダーの顔があったために、びっくりして身体を硬直させるしかなかった。
リリベル=ユーリィは眠気が一瞬で吹き飛び、さらには身体中から緊張による熱い汗がだらだらと噴き出ることとなる。もちろん、彼女の顔は茹蛸のように真っ赤になってしまう。濃い目の褐色の肌であるのに、頬が紅潮しているのがひと目でわかるほどであった。レオナルト=ヴィッダーは顔を彼女から離しつつ、う、うんんん!? と、よくわからない咳をつくこととなる。
気恥ずかしさからか、ふたりはまともに眼を合わせることもなく、夜明けと共に泊っている宿から出て、手配済みの駅馬車へと歩を進めていた。レオナルト=ヴィッダーは前腕固定型杖を用いて、ゆっくりと歩き、さらにその補助として、クルス=サンティーモがレオナルト=ヴィッダーの左に並んで歩く。そして、リリベル=ユーリィは眼深くフードを頭に被りつつ、彼らのすぐ後ろをついていく。
街の大通りは明け方ということもあり、屋台に商品を並べる店員くらいしか見受けられなかった。往来を歩く人々は少ないというのに、リリベル=ユーリィは自分の正体が何かがわからないようにと注意を払っている人物のように見て取れた。そのため、余計に悪目立ちしてしまい、街の警護兵たちがひそひそと耳打ちし合うこととなる。
白いロングコートの隙間から、大層、立派な部分鎧が見え隠れしていたので、高貴な身分にあらせられる方だということはわかる。しかし、何かしらの理由ありなのもわかる。そんな彼女が髪だけは最低限整えた髭面の若者のすぐ後ろを歩いている。声をかけるべき事案なのかどうかと、街の警護兵たちが逡巡してしまうのは当たり前の話であった。
結局のところ、街の警護兵たちが最終的に取った結論は見て見ぬ振りであった。この明け方という時間に、怪しい奴らがうろうろしているのは当たり前と言えば当たり前なのだ。そして、それが僕はコソ泥ですと主張している者ならば、職務質問の対象にする。しかし、白いロングコートに身を包んでいるのは騎士様なのだ。ならば、何か特別な使命を帯びていると考え、レオナルト=ヴィッダーたちを放置することにしたのだ。
レオナルト=ヴィッダーたちは自分たちに視線を送ってくる警護兵たちに気づく余裕すらも無く、目的地である駅馬車に到着することとなる。駅馬車に居た駅員たちは、前腕固定型杖を右腕に装着した若者が現れたことで、フィルフェン王子から言付けされていた人物だとひと目で見抜く。そして、ひとことふたことレオナルト=ヴィッダーと言葉を交わし、幌馬車へと案内する。
レオナルト=ヴィッダーたちは駅員に促されるままに幌馬車の荷台部分に乗りあがり、藁のベッドに背中を預けることとなる。レオナルト=ヴィッダーたちは荷台部分で身体を休めていると、数分後には幌馬車がゆっくりと動き出し、駅馬車の外へと出ていく。幌馬車が向かっていく先は東の方角であり、レオナルト=ヴィッダーは少なからずホッと安堵する。フィルフェン王子の手筈通りに事が進んでいることを実感した瞬間でもある。
クルス=サンティーモは幌馬車の開いた後ろ側から街の景色が流れていくのを、感心深く見つめていた。首を上下左右にくねらせては時折、おォ……と感嘆の声をあげている。リリベル=ユーリィとしては、この街の中央にある城に住んでおり、さらには城から抜け出してはオールドヨークの隅々を自分の付き人たちと共に探索していた。それゆえに、何故にクルス=サンティーモが感嘆の声をあげているのかがわからない。
「何か珍しい物でも見えました?」
「は、はい。劇場とか、ぼくが立ち寄ったことがない建物がずっと続いているんですゥ!」
「劇場? ああ、この辺りは劇場が立ち並ぶ『ブロードウェイ』ですね。クルスはミュージカルとか演劇に興味をもっているの?」
リリベル=ユーリィは自分の質問の仕方自体が間違っていることを、続くクルス=サンティーモの返しによって気づかされることとなる。そもそも、クルス=サンティーモはミュージカルや演劇自体を見たことが無いと言ってきたのだ。そういうこともあり、リリベル=ユーリィはなるべく噛み砕いて、ミュージカル、演劇、そしてオペラについて、その成り立ちと違いについて解説をするのであった。
リリベル=ユーリィがそれらについて詳しいのも当たり前と言えば当たり前である。王族や貴族を代表とする富豪層の遊びと言えば、これらに集約されていると言っても過言ではないからだ。もちろん、劇場には庶民たちも客として迎えられる。だが、王族や貴族たちには劇場側は特別席を用意している。最前列の席はもちろんのこと、2階から舞台全体を見下ろせる主賓席も用意されている。そこから劇を見ることが出来たリリベル=ユーリィが、今、幌馬車の荷台に居る面子の中で一番詳しいのは当たり前なのだ。
クルス=サンティーモは眼をキラキラと輝かせて、純心そのもののにリリベル=ユーリィの話に喰いついている。それゆえにリリベル=ユーリィも気を良くして、熱弁してしまっていた。そんな彼女がふと、レオナルト=ヴィッダーの方に顔を向ける。彼は左足を前方に投げ出し、胸の前で腕組みをした状態で背中を藁のベッドに預けた格好を維持し続けていた。
「あ、あの……。もしかして、面白くない話を聞かせてしまいました?」
「あ、ああ?? いや、そうじゃないんだ……」
リリベル=ユーリィはなんだか左胸の奥がギュッと縮こまってしまう感覚に囚われる。関心がないのか、それとももっと先のうざったがれているのではないか? という疑念にかられてしまう。しかし、レオナルト=ヴィッダーは困ったような顔つきでありながらも、努めて笑顔でリリベル=ユーリィに言う。
「いや、リリベルの前で言うのもなんだけど、俺の恋人がリリベルのように、劇に関して熱く語ってたなって……。一緒に劇を見に行こうっていう約束をまだ果たしてなかったなって、そんなことを思ってたんだよ」
リリベル=ユーリィは無意識に青碧玉の両目からぽろぽろと大粒の涙を零してしまう。自分が他愛のない話をしている最中に何気なくレオと約束していたことを、レオはちゃんと覚えていてくれた。それがリリベル=ユーリィの心を大きく揺さぶる……。
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