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第12章:陽が沈む地へ
第5話:ボーリダック武具屋
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――北ラメリア大陸歴1495年2月15日 ウィーゼ王国:首都:オールドヨークにて――
この日は朝から快晴であった。厳しい冬もそろそろ終わりへと近づいており、小春日和となっていた。気持ち良い朝において、朝食を終えたレオナルト=ヴィッダーたちは、いよいよ竜皇の宝珠を手に入れるために遥か西にある国:ミシガン王国へ向かうことになる。
ミシガン王国に向かうには、バージニア王国を横断しなければならない。最初、五大湖を船で進む案もあったが、五大湖には春から夏にかけて湖賊が跋扈する時期にさしかかるため、レオナルト=ヴィッダーたちは五大湖の周辺は通らず、基本的に陸路を選ぶことになる。
「おいらが基本的に御者をやるから、皆はゆっくり荷台で寝ころんでいてくれよ。快適な旅路を約束するぜ!」
幌付き馬車の御者台に進んで座ってくれると言ってくれたのはデーブ=オクボーンであった。レオナルト=ヴィッダー一行は蒼髪オカッパの淫婦の天使であるクルス=サンティーモ。褐色ダークエルフの女騎士であるリリベル=ユーリィ。海皇の73番目の娘であるエクレア=シュー。そして、リリベル=ユーリィよりも断崖絶壁である薄幸の半猫半人のマリア=アコナイト。4人娘と男2人と大所帯になっていた。
そのため、いっそ、荷馬車を借りるよりは買い取りのほうを選ぶ。6人がゆったりと座れ、さらには旅に必要な荷物を乗せれるほどに大きな幌付き馬車。そして、その幌付き馬車を引くために4頭の栗毛の馬を購入することとなる。その購入資金はレオナルト=ヴィッダーを支援してくれているフィルフェン第1王子が出してくれた。
レオナルト=ヴィッダーは2カ月前の状況とは明らかに違っていた。食費すら尽きかけ、安宿から追い出される不安にさいなまれていたクルス=サンティーモは、生きるためにいよいよ自分の身を売るしかないと覚悟していた。しかし、神は健気にレオナルト=ヴィッダーに尽くすクルス=サンティーモを見捨てはしなかった。神はフィルフェン=クレープスを遣わし、クルス=サンティーモをどん底からすくい上げてみせた。
資金提供を受けることに成功したレオナルト=ヴィッダーは、あれよあれよと運気を回復し、リリベル=ユーリィ、エクレア=シュー、マリア=アコナイトを陥落してみせる。こう見ると、ヒトの運気は金回りと密接に関係しているといっても、あながち間違いではない。
『幸せは金では買えない』。これは真理の一面しか語っていない。幸せは買えないかもしれないが、『金が無ければ買えないモノもある』ということはしっかり覚えておいて損はない。
さて、俗な話はここまでにしておこう。旅だけでなく、普段の生活に困窮しない程度の資金提供を受けたレオナルト=ヴィッダー一行は、しっかり西行きの旅路における準備を整える。行きだけでも一か月に及ぶ長旅になることから、魔物に襲われる可能性も高まる。リリベル=ユーリィ個人の戦力は申し分無いと言えたが、それでも自衛策を講じておいたほうが良いことは確かであった。
デーブ=オクボーンには戦槌。クルス=サンティーモには9本の尾を持つ牛革の鞭。そして、マリア=アコナイトには刃渡り30センチュミャートルの出刃包丁2本を買うことになる。
「あの……。確かに職業がら、ぼくが鞭なのは、色々と便利なのでわかるんですけどォ。出刃包丁2本って、物騒すぎませんかァ?」
「お、おう……。マリアが眼をキラキラさせてるな。短剣くらいなら扱えるって本人が言っていたから、これなんかどうか? って冗談交じりに言ってみたんだけどな」
マリア=アコナイトは買い与えられた美しい波紋が走る出刃包丁2本に大層喜んでいた。
話は二日前にさかのぼる。レオナルト=ヴィッダーたちはフィルフェン第1王子が勧める冒険者用の武具を揃えているボーリダックという武具屋を尋ねることとなる。武具屋の店長は御目が高いと褒め称えてくれたが、明らかに自衛用ではなく、最前線でも戦えそうなほどの攻撃力を有する出刃包丁であった。武具屋の店長曰く、蝶の短刀と言われるシロモノで、それぞれに『紅』と『蒼』と銘打たれている。
店長はさらに口上を述べる。
「神力ある者が振るえば、蝶のように舞い、蜂のように刺すことも可能と言われている伝説の武具ですぞ。今ならなんと、2本セットで金貨10枚のところを1本の値段の金貨5枚でお売りしましょう!!」
「レオン様! お得ですよっ! あたいはこれが気に入ったニャン! ぜひとも、これを買ってほしいニャン!」
マリア=アコナイトは明らかに武具屋の店長の商売口上に騙されていることにも気づかず、レオナルト=ヴィッダーにこれを買ってほしいとせがむ。レオナルト=ヴィッダーはうっ……と言葉を詰まらせると、マリア=アコナイトが猫耳をあからさまに垂らして、暗い顔になってしまう。
「そうですよね。新参者に過ぎないあたいがこんな伝説の武具をせがむことのほうが間違えているニャン……」
「ちょっと、レオ! マリアを泣かせちゃダメでしょ! 男の甲斐性を見せなさいよっ!!」
「よしよしょ~~~し。お姉さんが慰めてあげますからね~~~。マリアちゃんにひどいことをするレオン様には村八分の刑がお似合いなのです~~~」
「レオン様。お金はフィルフェン王子から出してもらえるのですゥ。ここでケチってどうするんですゥ?」
こういう時こそ、男の娘と女性は結束力をおおいに発揮する。ひぐひぐっとえずくマリア=アコナイトを全力でかばい、レオナルト=ヴィッダーを一方的に悪者にしたてあげる。レオナルト=ヴィッダーはたじたじとなり、デーブ=オクボーンに助け舟を出してもらおうと、彼の方へ顔を向けるが、デーブ=オクボーンはフルフルと頭を左右に振ってみせる。こうなれば、折れるほうはレオナルト=ヴィッダーであり、レオナルト=ヴィッダーはクルス=サンティーモに購入代金を店長へ渡しておいてくれと頼むしか他なかった。
「まいどありぃ! さあ、武器が決まれば、次は防具ですなあっ! 当店では、女性用の防具も取り揃えておりますぞ! もちろん、フィルフェン王子の御紹介を受けている皆さまには、勉強させてもらいますのでなっ!」
武具屋の店長は満面の笑みであった。明らかに在庫処分が出来たという感じをありありと身体全体から放射していた。この時期はまだ冒険者が魔物を狩る時期より早いために、レオナルト=ヴィッダーたちが来店してくれたのは、ありがたい話であった。
そして、フィルフェン第1王子と知見の仲であるなら、金払いの良いこともわかりきっている。武具屋の店長はこの店のお得意様となってくれるであろうレオナルト=ヴィッダーたちを、ただで逃がす気はまったく無かったのであった……。
この日は朝から快晴であった。厳しい冬もそろそろ終わりへと近づいており、小春日和となっていた。気持ち良い朝において、朝食を終えたレオナルト=ヴィッダーたちは、いよいよ竜皇の宝珠を手に入れるために遥か西にある国:ミシガン王国へ向かうことになる。
ミシガン王国に向かうには、バージニア王国を横断しなければならない。最初、五大湖を船で進む案もあったが、五大湖には春から夏にかけて湖賊が跋扈する時期にさしかかるため、レオナルト=ヴィッダーたちは五大湖の周辺は通らず、基本的に陸路を選ぶことになる。
「おいらが基本的に御者をやるから、皆はゆっくり荷台で寝ころんでいてくれよ。快適な旅路を約束するぜ!」
幌付き馬車の御者台に進んで座ってくれると言ってくれたのはデーブ=オクボーンであった。レオナルト=ヴィッダー一行は蒼髪オカッパの淫婦の天使であるクルス=サンティーモ。褐色ダークエルフの女騎士であるリリベル=ユーリィ。海皇の73番目の娘であるエクレア=シュー。そして、リリベル=ユーリィよりも断崖絶壁である薄幸の半猫半人のマリア=アコナイト。4人娘と男2人と大所帯になっていた。
そのため、いっそ、荷馬車を借りるよりは買い取りのほうを選ぶ。6人がゆったりと座れ、さらには旅に必要な荷物を乗せれるほどに大きな幌付き馬車。そして、その幌付き馬車を引くために4頭の栗毛の馬を購入することとなる。その購入資金はレオナルト=ヴィッダーを支援してくれているフィルフェン第1王子が出してくれた。
レオナルト=ヴィッダーは2カ月前の状況とは明らかに違っていた。食費すら尽きかけ、安宿から追い出される不安にさいなまれていたクルス=サンティーモは、生きるためにいよいよ自分の身を売るしかないと覚悟していた。しかし、神は健気にレオナルト=ヴィッダーに尽くすクルス=サンティーモを見捨てはしなかった。神はフィルフェン=クレープスを遣わし、クルス=サンティーモをどん底からすくい上げてみせた。
資金提供を受けることに成功したレオナルト=ヴィッダーは、あれよあれよと運気を回復し、リリベル=ユーリィ、エクレア=シュー、マリア=アコナイトを陥落してみせる。こう見ると、ヒトの運気は金回りと密接に関係しているといっても、あながち間違いではない。
『幸せは金では買えない』。これは真理の一面しか語っていない。幸せは買えないかもしれないが、『金が無ければ買えないモノもある』ということはしっかり覚えておいて損はない。
さて、俗な話はここまでにしておこう。旅だけでなく、普段の生活に困窮しない程度の資金提供を受けたレオナルト=ヴィッダー一行は、しっかり西行きの旅路における準備を整える。行きだけでも一か月に及ぶ長旅になることから、魔物に襲われる可能性も高まる。リリベル=ユーリィ個人の戦力は申し分無いと言えたが、それでも自衛策を講じておいたほうが良いことは確かであった。
デーブ=オクボーンには戦槌。クルス=サンティーモには9本の尾を持つ牛革の鞭。そして、マリア=アコナイトには刃渡り30センチュミャートルの出刃包丁2本を買うことになる。
「あの……。確かに職業がら、ぼくが鞭なのは、色々と便利なのでわかるんですけどォ。出刃包丁2本って、物騒すぎませんかァ?」
「お、おう……。マリアが眼をキラキラさせてるな。短剣くらいなら扱えるって本人が言っていたから、これなんかどうか? って冗談交じりに言ってみたんだけどな」
マリア=アコナイトは買い与えられた美しい波紋が走る出刃包丁2本に大層喜んでいた。
話は二日前にさかのぼる。レオナルト=ヴィッダーたちはフィルフェン第1王子が勧める冒険者用の武具を揃えているボーリダックという武具屋を尋ねることとなる。武具屋の店長は御目が高いと褒め称えてくれたが、明らかに自衛用ではなく、最前線でも戦えそうなほどの攻撃力を有する出刃包丁であった。武具屋の店長曰く、蝶の短刀と言われるシロモノで、それぞれに『紅』と『蒼』と銘打たれている。
店長はさらに口上を述べる。
「神力ある者が振るえば、蝶のように舞い、蜂のように刺すことも可能と言われている伝説の武具ですぞ。今ならなんと、2本セットで金貨10枚のところを1本の値段の金貨5枚でお売りしましょう!!」
「レオン様! お得ですよっ! あたいはこれが気に入ったニャン! ぜひとも、これを買ってほしいニャン!」
マリア=アコナイトは明らかに武具屋の店長の商売口上に騙されていることにも気づかず、レオナルト=ヴィッダーにこれを買ってほしいとせがむ。レオナルト=ヴィッダーはうっ……と言葉を詰まらせると、マリア=アコナイトが猫耳をあからさまに垂らして、暗い顔になってしまう。
「そうですよね。新参者に過ぎないあたいがこんな伝説の武具をせがむことのほうが間違えているニャン……」
「ちょっと、レオ! マリアを泣かせちゃダメでしょ! 男の甲斐性を見せなさいよっ!!」
「よしよしょ~~~し。お姉さんが慰めてあげますからね~~~。マリアちゃんにひどいことをするレオン様には村八分の刑がお似合いなのです~~~」
「レオン様。お金はフィルフェン王子から出してもらえるのですゥ。ここでケチってどうするんですゥ?」
こういう時こそ、男の娘と女性は結束力をおおいに発揮する。ひぐひぐっとえずくマリア=アコナイトを全力でかばい、レオナルト=ヴィッダーを一方的に悪者にしたてあげる。レオナルト=ヴィッダーはたじたじとなり、デーブ=オクボーンに助け舟を出してもらおうと、彼の方へ顔を向けるが、デーブ=オクボーンはフルフルと頭を左右に振ってみせる。こうなれば、折れるほうはレオナルト=ヴィッダーであり、レオナルト=ヴィッダーはクルス=サンティーモに購入代金を店長へ渡しておいてくれと頼むしか他なかった。
「まいどありぃ! さあ、武器が決まれば、次は防具ですなあっ! 当店では、女性用の防具も取り揃えておりますぞ! もちろん、フィルフェン王子の御紹介を受けている皆さまには、勉強させてもらいますのでなっ!」
武具屋の店長は満面の笑みであった。明らかに在庫処分が出来たという感じをありありと身体全体から放射していた。この時期はまだ冒険者が魔物を狩る時期より早いために、レオナルト=ヴィッダーたちが来店してくれたのは、ありがたい話であった。
そして、フィルフェン第1王子と知見の仲であるなら、金払いの良いこともわかりきっている。武具屋の店長はこの店のお得意様となってくれるであろうレオナルト=ヴィッダーたちを、ただで逃がす気はまったく無かったのであった……。
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