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第12章:陽が沈む地へ
第6話:金銭感覚のズレ
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ウィーゼ王国の首都:オールドヨークには武具屋が数多く存在する。武具屋と言うモノは、個人店でも鍛冶場がセットである。レオナルト=ヴィッダーたちがフィルフェン第1王子に紹介されたボーリダック武具屋は職人を10人抱える、中規模の武具屋であった。武具屋の裏には鍛冶場があるのはどこの武具屋とも変わらない。しかし、職人たちと鍛冶場から噴き出す熱気が他の武具屋よりも高いと感じるレオナルト=ヴィッダーであった。
ボーリダック武具屋の店看板には『どこよりも安く買い叩きます。どこよりも高く売りつけます。冷やかしは帰れっ!!』とかなり先鋭的なうたい文句が殴り書きされている。ボーリダック武具屋の店長の名はカゲツ=ボーリダック。元々、職人上がりの家柄であることから、頑固な一面を持つ人物であるが、それだけでなく、フィルフェン第1王子が勧めるだけあって、商売人の気質もちゃんともっているバランスがとれた人物であった。
「男の娘用の防具と言えば、お尻がキュッと締まる牛革製の防具がお勧めですぞ。タイトな胸の半猫半人にはこちらの鉄板で補強されたビキニアーマーがお似合いかと」
「お尻の締まりが良くなる防具ですかァ。レオン様が喜びそうなのですゥ」
「このまだ寒い時期にビキニアーマーは厳しい気がするニャン……。でも、レオン様が喜ぶなら、これを選ぶのも悪くないニャンねえ……」
カゲツ=ボーリダックは狙いを男の娘と半猫半人に絞り込んでいた。褐色ダークエルフの女騎士は既に立派な紅を基調とした部分鎧に身を包みこんでいるし、つかみどころのない実りかけのスイカのようなおっぱいを所持しているターコイズブルーの髪色の女性は見るからに魔術師という雰囲気を醸し出している。
魔術師という者はゆったりとしたローブを好む者が多い。ローブの類はボーリダック武具屋にあることはあるが、間に合わせの物ばかりであり、そもそもそれらはボーリダック武具屋で作った物では無い。物を売ると同時に店の名も売るのが商売人である。そうなれば自然と注力せざるをえないとなれば、冒険者として職業が不定である蒼髪オカッパの男の娘と半猫半人の少女相手となる。
褐色ダークエルフの女騎士と女魔術師の相手は店員に任せて、カゲツ=ボーリダックはクルス=サンティーモとマリア=アコナイトに色々と防具を紹介し、さらには試着を促す。クルス=サンティーモとマリア=アコナイトが大きめの試着室に一緒に入り、それぞれに手助けしあいながら、カゲツ=ボーリダックに勧めれられた防具を身につけて行く。
「レオン様、お待たせしたのですゥ。こういう感じで収まったのですが、感想を聞かせてほしいのですゥ」
まず、試着室から出てきたのはクルス=サンティーモであった。ショーパン姿は相変わらずであったが、上は丈夫な長そでシャツだけでなく、その上から羽織り物として、お尻あたりまであるセミロングデニムアウターを着込んでいた。今時の男の娘といった感じで仕上がっており、レオナルト=ヴィッダーだけでなく、デーブ=オクボーンもオオ! と感嘆の声をあげてしまう。
「よく似合ってるじゃねえか。動きやすさも考慮されてるし、それで良いんじゃねえか?」
「おいらもそう思うぜ。さすがフィルフェン様が推してくれた店だけはあるぜ」
「そ、そんなに褒められたら、ぼく、濡れちゃいますゥ」
レオナルト=ヴィッダーとデーブ=オクボーンは手放しにクルス=サンティーモを褒めたたえる。クルス=サンティーモの恰好は見るからにランクアップしており、男の娘らしさも確実に上昇していた。クルス=サンティーモはじゃあ、これで決めてしまいますねェと言い、そのままの恰好で店員においくらになりますゥ? と聞く。
店員が提示した金額を見て、クルス=サンティーモは明らかに動揺してしまう。ギギギと音が鳴りそうなほどにゆっくりとレオナルト=ヴィッダーの方に顔を向けてきて、やっぱりやめますゥと言うと同時に、レオナルト=ヴィッダーは
「クルス。遠慮するな。俺はお前が可愛い恰好をしてくれると嬉しいんだ」
レオナルト=ヴィッダーにそう言われたクルス=サンティーモは困り顔になりつつ、カゲツ=ボーリダックの方に視線を移す。察したカゲツ=ボーリダックは店員に向かって、ささっと両手を動かし、そのサインを見た店員は手元に持っている白い紙に書かれている数字に横線を引く。そして再計算し直し、改めた金額をクルス=サンティーモに示す。
「あ、ありがとうございますゥ! これで1週間に及ぶふりかけご飯の生活をしなくて良さそうなのですゥ!」
レオナルト=ヴィッダーは苦笑してしまう。どんな値段をふっかけられたんだよとツッコミを入れてしまいそうになる。しかしながら、レオナルト=ヴィッダーは知らなかった。オシャレに気を使いつつ、実戦でも遜色ない防御力を誇り、さらには動きやすさを重視した防具がどれほどの値段になるかをだ。
こういうところが男のダメなところなのだ。男の娘や女性なら、機能美も兼ね備えた物がどれほどに値が張るのかを常日頃、チェックしている。それゆえに、クルス=サンティーモはいくらくらいになるかを頭の中で計算していたのだが、その3倍の値段を提示されて、慌てふためいたのだ。そして、財布の心配がないレオナルト=ヴィッダーは余裕しゃくしゃくの態度を取り続けただけである。
男と女では根本的に金銭感覚にズレがある。そして、クルス=サンティーモ以上に優れた防具に身を包んでいたマリア=アコナイトは試着室からなかなか出てこれなくなってしまう……。
「うぅ……。やっぱりやめようかしらニャン。レオン様が卒倒するかもしれないニャン」
しかしながら、それでも勇気を振り絞り、試着室から外に出てくるマリア=アコナイトであった。そして、マリア=アコナイトの姿を見るや否や、レオナルト=ヴィッダーはゲホゲホガハッ! と吐血しそうなほどに咳き込むことになる。
「マリア、おまえってやつはっ!!」
「や、やっぱりダメだったニャン!?」
「違うわっ! なんで、本当にビキニアーマーを着てるんだよっ! 目のやり場に困るわっ!」
マリア=アコナイトはまるで踊り子のような恰好になっていた。タイトすぎる胸を締め付ける紅いブラ。そして、股とお尻に食い込んでいる紅いTバックのパンツ。それらには薄いヒラヒラの布が繋がるように付属されていたが、マリア=アコナイトのへそ部分でぱっかり割れており、マリア=アコナイトの可愛いおへそが丸出しである。そして、背中部分にはその布が無く、この2月半ばの季節には見ている者に寒さを感じさせるほどである。
しかし、レオナルト=ヴィッダーは寒さを感じるどころか、心の奥から熱いマグマが噴き出しそうになる。素戔嗚が細かく振動し、呪力が漏れ出してしまう。そして、漏れだした呪力の行き先は当然、レオナルト=ヴィッダーのおちんこさんだ。レオナルト=ヴィッダーはぐわっ! と呻き声をあげつつ、自分のおちんこさんを両手で抑える。さらには前かがみになりながら、膝から崩れ落ちる。
「その恰好はダメだ、マリア! 俺はマリアをめちゃくちゃにしてしまいたくなるっ!!」
ボーリダック武具屋の店看板には『どこよりも安く買い叩きます。どこよりも高く売りつけます。冷やかしは帰れっ!!』とかなり先鋭的なうたい文句が殴り書きされている。ボーリダック武具屋の店長の名はカゲツ=ボーリダック。元々、職人上がりの家柄であることから、頑固な一面を持つ人物であるが、それだけでなく、フィルフェン第1王子が勧めるだけあって、商売人の気質もちゃんともっているバランスがとれた人物であった。
「男の娘用の防具と言えば、お尻がキュッと締まる牛革製の防具がお勧めですぞ。タイトな胸の半猫半人にはこちらの鉄板で補強されたビキニアーマーがお似合いかと」
「お尻の締まりが良くなる防具ですかァ。レオン様が喜びそうなのですゥ」
「このまだ寒い時期にビキニアーマーは厳しい気がするニャン……。でも、レオン様が喜ぶなら、これを選ぶのも悪くないニャンねえ……」
カゲツ=ボーリダックは狙いを男の娘と半猫半人に絞り込んでいた。褐色ダークエルフの女騎士は既に立派な紅を基調とした部分鎧に身を包みこんでいるし、つかみどころのない実りかけのスイカのようなおっぱいを所持しているターコイズブルーの髪色の女性は見るからに魔術師という雰囲気を醸し出している。
魔術師という者はゆったりとしたローブを好む者が多い。ローブの類はボーリダック武具屋にあることはあるが、間に合わせの物ばかりであり、そもそもそれらはボーリダック武具屋で作った物では無い。物を売ると同時に店の名も売るのが商売人である。そうなれば自然と注力せざるをえないとなれば、冒険者として職業が不定である蒼髪オカッパの男の娘と半猫半人の少女相手となる。
褐色ダークエルフの女騎士と女魔術師の相手は店員に任せて、カゲツ=ボーリダックはクルス=サンティーモとマリア=アコナイトに色々と防具を紹介し、さらには試着を促す。クルス=サンティーモとマリア=アコナイトが大きめの試着室に一緒に入り、それぞれに手助けしあいながら、カゲツ=ボーリダックに勧めれられた防具を身につけて行く。
「レオン様、お待たせしたのですゥ。こういう感じで収まったのですが、感想を聞かせてほしいのですゥ」
まず、試着室から出てきたのはクルス=サンティーモであった。ショーパン姿は相変わらずであったが、上は丈夫な長そでシャツだけでなく、その上から羽織り物として、お尻あたりまであるセミロングデニムアウターを着込んでいた。今時の男の娘といった感じで仕上がっており、レオナルト=ヴィッダーだけでなく、デーブ=オクボーンもオオ! と感嘆の声をあげてしまう。
「よく似合ってるじゃねえか。動きやすさも考慮されてるし、それで良いんじゃねえか?」
「おいらもそう思うぜ。さすがフィルフェン様が推してくれた店だけはあるぜ」
「そ、そんなに褒められたら、ぼく、濡れちゃいますゥ」
レオナルト=ヴィッダーとデーブ=オクボーンは手放しにクルス=サンティーモを褒めたたえる。クルス=サンティーモの恰好は見るからにランクアップしており、男の娘らしさも確実に上昇していた。クルス=サンティーモはじゃあ、これで決めてしまいますねェと言い、そのままの恰好で店員においくらになりますゥ? と聞く。
店員が提示した金額を見て、クルス=サンティーモは明らかに動揺してしまう。ギギギと音が鳴りそうなほどにゆっくりとレオナルト=ヴィッダーの方に顔を向けてきて、やっぱりやめますゥと言うと同時に、レオナルト=ヴィッダーは
「クルス。遠慮するな。俺はお前が可愛い恰好をしてくれると嬉しいんだ」
レオナルト=ヴィッダーにそう言われたクルス=サンティーモは困り顔になりつつ、カゲツ=ボーリダックの方に視線を移す。察したカゲツ=ボーリダックは店員に向かって、ささっと両手を動かし、そのサインを見た店員は手元に持っている白い紙に書かれている数字に横線を引く。そして再計算し直し、改めた金額をクルス=サンティーモに示す。
「あ、ありがとうございますゥ! これで1週間に及ぶふりかけご飯の生活をしなくて良さそうなのですゥ!」
レオナルト=ヴィッダーは苦笑してしまう。どんな値段をふっかけられたんだよとツッコミを入れてしまいそうになる。しかしながら、レオナルト=ヴィッダーは知らなかった。オシャレに気を使いつつ、実戦でも遜色ない防御力を誇り、さらには動きやすさを重視した防具がどれほどの値段になるかをだ。
こういうところが男のダメなところなのだ。男の娘や女性なら、機能美も兼ね備えた物がどれほどに値が張るのかを常日頃、チェックしている。それゆえに、クルス=サンティーモはいくらくらいになるかを頭の中で計算していたのだが、その3倍の値段を提示されて、慌てふためいたのだ。そして、財布の心配がないレオナルト=ヴィッダーは余裕しゃくしゃくの態度を取り続けただけである。
男と女では根本的に金銭感覚にズレがある。そして、クルス=サンティーモ以上に優れた防具に身を包んでいたマリア=アコナイトは試着室からなかなか出てこれなくなってしまう……。
「うぅ……。やっぱりやめようかしらニャン。レオン様が卒倒するかもしれないニャン」
しかしながら、それでも勇気を振り絞り、試着室から外に出てくるマリア=アコナイトであった。そして、マリア=アコナイトの姿を見るや否や、レオナルト=ヴィッダーはゲホゲホガハッ! と吐血しそうなほどに咳き込むことになる。
「マリア、おまえってやつはっ!!」
「や、やっぱりダメだったニャン!?」
「違うわっ! なんで、本当にビキニアーマーを着てるんだよっ! 目のやり場に困るわっ!」
マリア=アコナイトはまるで踊り子のような恰好になっていた。タイトすぎる胸を締め付ける紅いブラ。そして、股とお尻に食い込んでいる紅いTバックのパンツ。それらには薄いヒラヒラの布が繋がるように付属されていたが、マリア=アコナイトのへそ部分でぱっかり割れており、マリア=アコナイトの可愛いおへそが丸出しである。そして、背中部分にはその布が無く、この2月半ばの季節には見ている者に寒さを感じさせるほどである。
しかし、レオナルト=ヴィッダーは寒さを感じるどころか、心の奥から熱いマグマが噴き出しそうになる。素戔嗚が細かく振動し、呪力が漏れ出してしまう。そして、漏れだした呪力の行き先は当然、レオナルト=ヴィッダーのおちんこさんだ。レオナルト=ヴィッダーはぐわっ! と呻き声をあげつつ、自分のおちんこさんを両手で抑える。さらには前かがみになりながら、膝から崩れ落ちる。
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