【R18】俺は悪くねえ! ~愛しのお姫様が女騎士に変化しているのを知らずに後ろの穴を穿ってしまいました~

ももちく

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第12章:陽が沈む地へ

第7話:雷速の二連撃

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 レオナルト=ヴィッダーが膝立ち状態から前かがみになりつつ、股間を抑えるという間抜けな恰好でありながら、それでも身体からドス黒いオーラを噴き出す。マリア=アコナイトはヒッ! と短い悲鳴を上げざるをえない。マリア=アコナイトはレオナルト=ヴィッダーの暴走状態を今まで見たことが無いために自然な反応とも言えよう。レオナルト=ヴィッダーはそんな間抜けな恰好でありながらも、顔だけはマリア=アコナイトの方へ向けつつ、黒金剛石ブラック・ダイヤの双眸に黒い炎をメラメラと燃やす。

 マリア=アコナイトの脳内は性的に喰われるという恐怖に染まる。それも暴力的に抵抗も許さずといった感じで犯され続けるのみだと言わしめんほどの目力めぢからを発揮するレオナルト=ヴィッダーである。マリア=アコナイトはその場で尻餅をついてしまう。しかしその恰好がますますレオナルト=ヴィッダーに興奮を与えてしまう。

 レオナルト=ヴィッダーはマリア=アコナイトの股を凝視する。まるで股を覆っている薄布を目力めぢからだけで焼いてしまいかねなかった。

「リリベル! 俺の盾であり、剣であるリリベル=ユーリィ! 俺をどうにかしてくれぇぇぇ!」

 レオナルト=ヴィッダーは心の全てがドス黒い感情に染まりきる直前、リリベル=ユーリィに自分を元に戻してくれと頼む。リリベル=ユーリィは素早く動き、レオナルト=ヴィッダーの子宝袋と尻の穴に鞘に収まったままの薔薇乙女の細剣ローズヴァージン・レイピアで雷速の2連撃を入れる。1撃はすくい上げるように下から上へレオナルト=ヴィッダーの子宝袋をかちあげる。

 レオナルト=ヴィッダーは間抜けな恰好のまま、お尻側を宙に跳ね上げる。そして、リリベル=ユーリィは2撃目をまっすぐにレオナルト=ヴィッダーの尻穴めがけてぶっ刺す。厚く丈夫な鎧下のズボンを突き抜けて、レオナルト=ヴィッダーの尻穴に鞘に収まったままの薔薇乙女の細剣ローズヴァージン・レイピアの切っ先がぶっこまれることとなる。

「よくやった……。リリベル。俺は俺だ……」

 レオナルト=ヴィッダーは口から泡を拭きつつ、リリベル=ユーリィに感謝の念を伝える。レオナルト=ヴィッダーが元のレオナルト=ヴィッダーに戻ったことで、皆はホッと胸を撫でおろし、安堵の表情を浮かべる。しかし、事情がよくわかっていないマリア=アコナイトとボーリダック武具屋の店長は腰を抜かしたままだ。さらにマリア=アコナイトは失禁してしまっている。

「怖かったニャン、怖かったニャーーーン」

「よーしよしよし。マリアちゃん、落ち着いてね~。レオン様はエッチな気分が急に高まると、暴走しちゃうだけなのです~~~。でも、リリベル様がなんとかしてくれるから、基本、大丈夫なのです~~~」

 泣きじゃくるマリア=アコナイトをあやしているのはエクレア=シューであった。実りかけのスイカでマリア=アコナイトの頭を包み込み、聖母のように対応する。そのおかげで、マリア=アコナイトは10分ほどで落ち着きを取り戻していく。その間、エクレア=シューはマリア=アコナイトと共に試着室の中に入り、黄金こがね色のお小水で汚れてしまったビキニアーマーを脱がし、別の服へ着替えさえる。

 そして、試着室から出てきたエクレア=シューはお小水で汚れしてしまったビキニアーマーを両腕で抱え込みつつ、申し訳なさそうな顔つきで店長のカゲツ=ボーリダックに頭を下げる。

「弁償として、これを買い取らせてもらいます~~~。おしっこで汚してしまいましたけど、マリアちゃんを必要以上に責めないでほしいのです~~~」

「い、いや……。そこまで頭を低くしてくれなくても良いですぞ。ある程度の事情はフィルフェン第1王子から前もって聞かされているんで……。しっかし、豪胆さが売りの自分が腰を抜かすなんざ、いつ以来振りでしょうぜ」

 カゲツ=ボーリダックは職人上がりのドワーフなだけはあり、体型も心も寸胴であった。そんな彼をもってしても、レオナルト=ヴィッダーがその身からあふれ出した圧倒的暴力の色に染まったオーラに対して、腰を抜かしてしまった。これはカゲツ=ボーリダックにとって、恥を感じざるをえない行為である。

 不測の事態にまず対処しなければならないのは、やはり男の役目である。しかし、カゲツ=ボーリダックは気圧けおされてしまい、何も出来なかった。そして、ボーリダック武具屋の中に居て、唯一、果断に動けた褐色のダークエルフに感心する他無かった。それゆえにカゲツ=ボーリダックは大事になる前に事態を収拾してくれたリリベル=ユーリィに感謝の念を伝える。

「わたしはレオの騎士です。ご主人様を諫めるのも騎士として当然です。礼には及びません」

「すげえ嬢ちゃんだ。あんな状況でも、動けるってのがすげえよ。どうだい? 騎士の役目を終えたら、ボーリダック武具屋の看板娘になるってのは? 給料ははずみますぜ?」

 ボーリダック武具屋のカゲツ=ボーリダックはフィルフェン第1王子から、リリベル=ユーリィは訳ありの存在であることをほのめかされている。エルフなのに先天的遺伝によって、肌が褐色という珍しい部類のヒトであると言われているが、そんな言葉でごまかされるほど、カゲツ=ボーリダックの眼は腐っていない。

 北ラメリア大陸で禁忌とされるダークエルフらしいことはカゲツ=ボーリダックも察していた。それゆえに全てが丸く収まった後に、行き場を再び失くしてしまうであろうリリベル=ユーリィに再就職先を提示することになる。

「その時がもし来るのであれば、お世話になりますわ。でも、当分先のことになると思いますけど」

「へへっ。騎士様の行く先に幸福が訪れんことを祈っておきますぜ。さあ、商売の再開だ! エクレアさんよ。マリアちゃんが汚してしまったソレについても勉強しておくんで、安心してくだされ。どうせ、フィルフェン第1王子様がお金を出してくれるんでしょ?」

 カゲツ=ボーリダックはとにかく話が早くて助かる人物だ。彼とやりとりをしていれば、フィルフェン=クレープスがかなり介入していることがすぐわかる。財布の管理をしているクルス=サンティーモがボーリダック武具屋の店員と話し合い、マリア=アコナイトの分を清算する。

 マリア=アコナイトは結局、春用の旅人の服と寒い日用に羽織る薄緑色のダッフルコートをを購入することで落ち着く。これで4人娘全員分の装備が整うことになる。あとはレオナルト=ヴィッダーとなるのだが、レオナルト=ヴィッダーはこのままで良いと言ってのける。

「ちょっと、レオ。あなたが遠慮したら、クルスとマリアちゃんが気まずいでしょうがっ! ほんと、そういうところは気が回らないわねっ!」

「がははっ! 若いみそらで尻を叩かれるだけでなく、尻に敷かれているたあ、大変ですなあ。どれ、自分がコーディネートを任されましょうぞ。なあに……、値段は御手頃でありながら、防御面も機能面にも優れたモノをご用意させてもらいますぜ!」
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