【R18】俺は悪くねえ! ~愛しのお姫様が女騎士に変化しているのを知らずに後ろの穴を穿ってしまいました~

ももちく

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第13章:暴力の制御

第1話:大鬼vsリリベル

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 リリベル=ユーリィは焦りを感じていた。小鬼ゴブリンたちの守りを突破して、大鬼オーグの下まで辿り着いたが、身長2ミャートル半もある相手の懐が深すぎたために、どうしても薔薇乙女の細剣ローズヴァージン・レイピアの切っ先が届く位置まで飛び込めない。

(くっ! このままじゃ、レオたちが危ないのはわかってるっ! でも、うかつに近づくと危険だって、わたしの勘が訴えかけてきてるっ!)

 リリベル=ユーリィは大鬼オーグが隠し持つ奥の手を警戒しすぎているために、致命の一撃を入れれない。大鬼オーグの表面を薔薇乙女の細剣ローズヴァージン・レイピアで切り刻むが、血を流すほど、大鬼オーグはその手に持つ大木を振り回すスピードを増していく。

 リリベル=ユーリィは振り回されてくる大木を宙にジャンプすることでかわす。そして、着地と同時に薔薇乙女の細剣ローズヴァージン・レイピア大鬼オーグの腕の筋肉に突き刺すが、深々と貫く前に、すぐに引っ込める。厚い筋肉の鎧を身に纏っている相手には突きが有効な手ではあるが、それは同時に自分の身を危険にさらす行為となる。

 深々と突き貫けば、刃を筋肉で絞められて、抜くことが出来なくなってしまうためだ。それをされぬようにリリベル=ユーリィは徹底的に注意する。リリベル=ユーリィは大鬼オーグの両腕、両足に突き攻撃を繰り返し、大鬼オーグの動きが鈍るのを待った。そして、相手が十分に弱まったところで、心臓への致命の一撃を与える予定である。

 しかしながら、大鬼オーグもバカではない。リリベル=ユーリィの狙いを察知しており、カウンターを狙っていた。そして、焦りにより、先に動いてしまったのはリリベル=ユーリィの方であった。

「テヤァァァ!!」

 大鬼オーグが散々に右足を薔薇乙女の細剣ローズヴァージン・レイピアで貫かれたことで、ついに身体のバランスを崩す。巨体を右斜め方向に崩し、片膝をつく恰好となる。リリベル=ユーリィの青碧玉ブルー・サファイアの眼にははっきりとがら空きになった大鬼オーグの左胸が映る。リリベル=ユーリィは身体の位置を変え、渾身の一撃を大鬼オーグの左胸に向かってまっすぐ放つ。

「ッッッ!?」

 リリベル=ユーリィは取った! と確信したと同時に青碧玉ブルー・サファイアの眼からチカチカと光る星を飛ばすこととなる。薔薇乙女の細剣ローズヴァージン・レイピアの切っ先が大鬼オーグの左胸に吸い込まれていくその直前に下からすく上げるように大鬼オーグの渾身のアッパーを顎に喰らったからだ。

 大鬼オーグの痛恨のアッパーを喰らい、リリベル=ユーリィは意識を一瞬だが、あの世へと吹っ飛ばされる。リリベル=ユーリィの運が良かったことは、大鬼オーグが放ってきたのが岩のように硬い右のこぶしでなかったことであろう。なんと、大鬼オーグはおちんこさんへ急激に血液を流すことで、第3の腕と化したのだ。

 おちんこさんに急激に血液が流れ込めばどうなるか? それは男性なら誰しもがすぐにわかる。パンツを突き破りそうなほどに硬くなりつつ、下から上へと天を衝くかのようにそそり立つのだ。その形状と向きが急激に変化していく過程の中の一撃だったために、リリベル=ユーリィは意識を一瞬だけ、あの世に持っていかれるダメージだけで済むこととなる。

 大鬼オーグのおちんこさんが最初から大木のような硬さを持っていたなら、リリベル=ユーリィは完全に失神し、大鬼オーグに好きなように身体をもてあそばれていたであろう。戦いの流れはリリベル=ユーリィ側にあった。所詮、おちんこさんはおちんこさんであり、それ以上でもそれ以下でもなかった。骨そのものの硬さがある右のこぶしでは無いのだ。

 結局のところ、リリベル=ユーリィと大鬼オーグはどちらも間違えた選択を取ったが、より大きくミスを犯したのが大鬼オーグの方であった。一般のか弱い女性であったなら、大鬼オーグのおちんこさんによるアッパーで勝負は決まっていたであろう。だが、相手は褐色のダークエルフの女騎士:リリベル=ユーリィである。不意打ちという点では褒められる点はあるが、破壊力が圧倒的に足りてなかったのだ。大鬼オーグのおちんこさんには。

 リリベル=ユーリィは顎を下からかち上げられ、宙を舞うことになるが、その宙に舞っている間に意識を完全に取り戻し、バク転しながらキレイに両足で着地する。しかしながら、リリベル=ユーリィは着地の時に、さらに腰を落とし、左手を地面に付けて、まるでそこからロケットのように身体全体を発射させる構えを取る。

 リリベル=ユーリィはギリッと奥歯を噛みしめ、両足に力を込める。左手で草を掴み、それを支点にして、両足に貯め込まれた力を放出する。リリベル=ユーリィ自身が紅い弾丸となり、片膝付きながら、おちんこさんを天に向かって、そり立たせている大鬼オーグに斜め横から突っ込んでいく。もちろん、リリベル=ユーリィが両手でしっかりと握っている薔薇乙女の細剣ローズヴァージン・レイピアの切っ先が向いている先は、大鬼オーグの左胸の中に大事にしまわれている心臓であった。

 大鬼オーグは自然と自分の左胸の前に右手を持ってきていた。それは無意識下での動きである。身体の反応。まさに『反射』と呼ばれる動きであった。リリベル=ユーリィは盾のように構えられた大鬼オーグの右の手のひらに薔薇乙女の細剣ローズヴァージン・レイピアの切っ先をぶち込む。大鬼オーグの右手はドリルで削られたかのように大穴が空く。そして、次に大鬼オーグが見せた『反射』は、おちんこさんを盾に使うことであった。

 リリベル=ユーリィは嫌な感触を両手に感じるが、それでもギュッと薔薇乙女の細剣ローズヴァージン・レイピアの柄を握りしめる。濡れ雑巾から水分の全てを絞り出すかのように、リリベル=ユーリィはその柄を絞りに絞る。そうすることで、薔薇乙女の細剣ローズヴァージン・レイピアから神力ちからがあふれ出し、その神力ちから大鬼オーグのおちんこさんを内側から外側へと風船のように弾けさせる。

 大鬼オーグのおちんこさんの先端は言葉そのままに水風船のように膨らみ、内側からの水圧に耐えきれず破裂する。血と肉片がリリベル=ユーリィの身体全体にべったりと付着するが、リリベル=ユーリィの突進力を弱めることは無かった。

「チェストォォォッッッ!!」

 リリベル=ユーリィは吼えた。大鬼オーグの右手に大穴を空け、おちんこさんを破裂させた。だが、リリベル=ユーリィは真に破壊しなければならないものを間違わなかった。大鬼オーグの筋肉の鎧に薔薇乙女の細剣ローズヴァージン・レイピアをぶっ込み、その筋肉の鎧を破砕しながら、ついにリリベル=ユーリィの致命の一撃が大鬼オーグの心臓に達することとなる。
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