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第21章:新たな出会い
第4話:聖地から性地へ
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「まあまあ、レオ。そんなにカッカしないでよ。レオは悪くはないわ。ただ……、わたしたちはとんでもないことに巻き込まれたことだけは察することが出来る。そうよね? コッシロー」
「さすがはレオンを尻で敷いているリリベルでッチュウ。いや、穿たれてアヒンアヒンブギーーー!! だったでッチュウ?」
「そんな安い挑発に乗るレオのようなわたしじゃないわよ。推測で良いから、何か情報を与えてよ、コッシロー」
コッシロー=ネヅはさも面白くないと言った感じで、身体の左右に両の前足を広げてみせる。そうした後、彼は彼が寝床としているクルス=サンティーモの蒼髪オカッパの頂点に移動する。そうした後、コッシロー=ネヅはゴホン……とわざとらしい咳を一度した後
「聖地:エルハレム。かつては天使族が住まい、そこに住む教皇が天界からの預言を言葉通り受け取り、世界へと発信していたでッチュウ。これはどの国の歴史書にも、児童向けの絵本にも綴られているのでッチュウ」
コッシロー=ネヅの言うことに一同がコクリと頷く。だが、ソフィア=グレイプだけは自分の胸周りに両腕を回し、自分の身を自分で抱く形となっていた。そして、続くコッシロー=ネヅたちの言葉でビクリッと身体を震わせることとなる。
「しかし、教皇の仕事をバルト帝国の帝が担うように変遷していったのでッチュウ。かの地を守護するのは竜皇なのでッチュウ。竜皇こそ、今の世で最も天界に近しい存在なのでッチュウ。当然、教皇の地位と権威はだだ下がりとなっていくのでッチュウ」
「そこにつけ込んだのが、四皇のうちのひとり、魔皇だったッスワン。魔皇はまず、瑞鳥である『鳳凰』を追い払わせ、さらには瑞獣である『麒麟』までもを聖地から追い出させたッスワン」
「ちょっと待ってくだせえや……。そんなの誰も知りやしませんぜ!? なになにさせたって言い方だと、教皇様自身が瑞鳥様と瑞獣様を追い出したってことになりますぜ!?」
いつの間にか気絶した状態から眼を覚ましていたホワイトウルフ号の船長であるルイ=マッケンドーも話の輪に混ざっていた。しかし、2匹の言う事は聞き捨てならぬとばかりに反論する。しかし、剣幕激しい彼を止めたのは意外なことにソフィア=グレイプの言葉であった。
「白銀の獣皇様とコッシロー様の言っていることは本当……です。わたくしの母はあの聖地出身です。母は幼きわたくしに子守歌のように聞かせてくれていま……した」
「そ。そんなことあるのか!? 俺たち五大湖の船乗りは聖地:エルハレムに足を向けぬようにと、寝る時には細心の注意を払っているんだぜ!? 俺様たちは得体の知れぬ何かを敬い続けてるのか!?」
「いえ……。足を向けずに寝るのは別に悪いことではありません……。魔皇と言えども、四皇のひとりなのですから。でも、魔皇が今年の贄に欲したのは男の娘なの……です」
ソフィア=グレイプのその言葉に甲板上に集まる一同が一斉に驚きの声をあげてしまう。ソフィア=グレイプは男装をさせれば、美少年と見間違えてしまうほどの美貌の持ち主だ。しかし、ソフィア=グレイプには、肝心のおちんこさんが付いていない。魔皇が欲するモノの内、男成分は満たしていても、おちんこさん成分がまるで足りていないのだ。
「バージニア王国はウィーゼ王国のように、公然とバルト帝国と戦争を行えるほどの戦力を保持していません。そして、バルト帝国は政変の真っただ中。必然的にウィーゼ王国の権威は高まります。そこで……」
ソフィア=グレイプは一度、言葉を切り、ごくりと喉奥へと生唾を押下する。本来なら、権勢を高めるウィーゼ王国に対して、ミシガン王国との繋がりを強固にしておこうと、白鳥騎士団の団長と副長が使節として、ミシガン王国に派遣したのだ。
しかし、運が悪いことにミシガン王国に紅玉眼の蒼き竜が現れ、ミシガン王国の首都であるジカーゴを半壊させてしまった。こうなってしまっては、ミシガン王国は復興に尽力せねばならなくなり、バージニア王国の使節を受け入れている余裕など全くない。
そして、ソフィア=グレイプは『贄』としての役目を果たすために、聖地:エルハレムへ向かうようにとホワイトウルフ号の船長であるルイ=マッケンドーに頼んだのであった。それを邪魔したの白鳥騎士団の団長であるトーマス=ロコモーティブであった。
「俺は断じて悪くねえっ! あいつがソフィアを斬捨てようとしたのは事実だっっっ!」
「レオ、落ち着いて? 誰もレオを責めてなんかないわよ?」
リリベル=ユーリィは暴れ馬と化しそうなレオナルト=ヴィッダーをどうどうとあやしてみせる。トーマス=ロコモーティブの言動はどう考えても一致していない。護るべき相手を斬捨てようとする行為は誰にも理解できないモノであった。ましてや、日頃、催眠術でソフィア=グレイプが自分へ好意を抱くようにと仕向けていた張本人である。そんな卑劣漢がどんな言葉を紡ごうが意味を為さないのは皆が同意するところである。
「トーマス=ロコモーティブさんが為そうとしていたことがいまいちわからないのです~~~」
「あちきもわからないのですニャン。好意を抱く相手を殺してしまおうとする行為は狂人のソレなのですニャン。考えれば考えるほど、泥沼になるだけの気がするのですニャン」
「とりあえず、トーマス=ロコモーティブのことなんて、脇においておくッスワン。話がめちゃくちゃになるッスワン」
白銀の獣皇ことシロちゃんのシメで脇に話が逸れかけていたのを本道へと戻るきっかけとなる。納得出来ないモノを無理やりに納得しようとするのはダメだというのが、シロちゃんの言い分であった。皆は頭を切り替えて、聖地についての話を聞くことになる。
「どこまで話をしたんだっけワン。ああ、そうそう、魔皇が瑞鳥と瑞獣を追い出したって話だったッスワン」
「そうでッチュウ。教皇自身が魔皇の口八丁手八丁に騙されて、魔皇が住みよい土地にされてしまったのでッチュウ。そして、魔皇は聖地:エルハレムに権威を与えると同時に贄を欲するようになったみたいでッチュウ」
シロちゃんとコッシロー=ネヅの説明で、皆はようやく『贄』の話が繋がることとなる。そして、今年の贄として、魔皇は『男の娘』を欲したのに、バージニア王国は『男装娘』を贈るという暴挙に出ようとしたのだ。その事実に戦々恐々となってしまう一同である。
「俺は裸にひん剥いたら男装娘でした! でも、おちんこさんをビッキビキに出来る自信はあるけどな。でも、魔皇様はその辺りの性癖はどうなんだ?」
「レオン様は裸にひん剥いたぼくにおちんこさんがついてても、ビッキビキに出来る性豪なのですゥ。レオン様との邂逅を思い出して、お尻が濡れてきちゃったんですゥ……」
「さすがはレオンを尻で敷いているリリベルでッチュウ。いや、穿たれてアヒンアヒンブギーーー!! だったでッチュウ?」
「そんな安い挑発に乗るレオのようなわたしじゃないわよ。推測で良いから、何か情報を与えてよ、コッシロー」
コッシロー=ネヅはさも面白くないと言った感じで、身体の左右に両の前足を広げてみせる。そうした後、彼は彼が寝床としているクルス=サンティーモの蒼髪オカッパの頂点に移動する。そうした後、コッシロー=ネヅはゴホン……とわざとらしい咳を一度した後
「聖地:エルハレム。かつては天使族が住まい、そこに住む教皇が天界からの預言を言葉通り受け取り、世界へと発信していたでッチュウ。これはどの国の歴史書にも、児童向けの絵本にも綴られているのでッチュウ」
コッシロー=ネヅの言うことに一同がコクリと頷く。だが、ソフィア=グレイプだけは自分の胸周りに両腕を回し、自分の身を自分で抱く形となっていた。そして、続くコッシロー=ネヅたちの言葉でビクリッと身体を震わせることとなる。
「しかし、教皇の仕事をバルト帝国の帝が担うように変遷していったのでッチュウ。かの地を守護するのは竜皇なのでッチュウ。竜皇こそ、今の世で最も天界に近しい存在なのでッチュウ。当然、教皇の地位と権威はだだ下がりとなっていくのでッチュウ」
「そこにつけ込んだのが、四皇のうちのひとり、魔皇だったッスワン。魔皇はまず、瑞鳥である『鳳凰』を追い払わせ、さらには瑞獣である『麒麟』までもを聖地から追い出させたッスワン」
「ちょっと待ってくだせえや……。そんなの誰も知りやしませんぜ!? なになにさせたって言い方だと、教皇様自身が瑞鳥様と瑞獣様を追い出したってことになりますぜ!?」
いつの間にか気絶した状態から眼を覚ましていたホワイトウルフ号の船長であるルイ=マッケンドーも話の輪に混ざっていた。しかし、2匹の言う事は聞き捨てならぬとばかりに反論する。しかし、剣幕激しい彼を止めたのは意外なことにソフィア=グレイプの言葉であった。
「白銀の獣皇様とコッシロー様の言っていることは本当……です。わたくしの母はあの聖地出身です。母は幼きわたくしに子守歌のように聞かせてくれていま……した」
「そ。そんなことあるのか!? 俺たち五大湖の船乗りは聖地:エルハレムに足を向けぬようにと、寝る時には細心の注意を払っているんだぜ!? 俺様たちは得体の知れぬ何かを敬い続けてるのか!?」
「いえ……。足を向けずに寝るのは別に悪いことではありません……。魔皇と言えども、四皇のひとりなのですから。でも、魔皇が今年の贄に欲したのは男の娘なの……です」
ソフィア=グレイプのその言葉に甲板上に集まる一同が一斉に驚きの声をあげてしまう。ソフィア=グレイプは男装をさせれば、美少年と見間違えてしまうほどの美貌の持ち主だ。しかし、ソフィア=グレイプには、肝心のおちんこさんが付いていない。魔皇が欲するモノの内、男成分は満たしていても、おちんこさん成分がまるで足りていないのだ。
「バージニア王国はウィーゼ王国のように、公然とバルト帝国と戦争を行えるほどの戦力を保持していません。そして、バルト帝国は政変の真っただ中。必然的にウィーゼ王国の権威は高まります。そこで……」
ソフィア=グレイプは一度、言葉を切り、ごくりと喉奥へと生唾を押下する。本来なら、権勢を高めるウィーゼ王国に対して、ミシガン王国との繋がりを強固にしておこうと、白鳥騎士団の団長と副長が使節として、ミシガン王国に派遣したのだ。
しかし、運が悪いことにミシガン王国に紅玉眼の蒼き竜が現れ、ミシガン王国の首都であるジカーゴを半壊させてしまった。こうなってしまっては、ミシガン王国は復興に尽力せねばならなくなり、バージニア王国の使節を受け入れている余裕など全くない。
そして、ソフィア=グレイプは『贄』としての役目を果たすために、聖地:エルハレムへ向かうようにとホワイトウルフ号の船長であるルイ=マッケンドーに頼んだのであった。それを邪魔したの白鳥騎士団の団長であるトーマス=ロコモーティブであった。
「俺は断じて悪くねえっ! あいつがソフィアを斬捨てようとしたのは事実だっっっ!」
「レオ、落ち着いて? 誰もレオを責めてなんかないわよ?」
リリベル=ユーリィは暴れ馬と化しそうなレオナルト=ヴィッダーをどうどうとあやしてみせる。トーマス=ロコモーティブの言動はどう考えても一致していない。護るべき相手を斬捨てようとする行為は誰にも理解できないモノであった。ましてや、日頃、催眠術でソフィア=グレイプが自分へ好意を抱くようにと仕向けていた張本人である。そんな卑劣漢がどんな言葉を紡ごうが意味を為さないのは皆が同意するところである。
「トーマス=ロコモーティブさんが為そうとしていたことがいまいちわからないのです~~~」
「あちきもわからないのですニャン。好意を抱く相手を殺してしまおうとする行為は狂人のソレなのですニャン。考えれば考えるほど、泥沼になるだけの気がするのですニャン」
「とりあえず、トーマス=ロコモーティブのことなんて、脇においておくッスワン。話がめちゃくちゃになるッスワン」
白銀の獣皇ことシロちゃんのシメで脇に話が逸れかけていたのを本道へと戻るきっかけとなる。納得出来ないモノを無理やりに納得しようとするのはダメだというのが、シロちゃんの言い分であった。皆は頭を切り替えて、聖地についての話を聞くことになる。
「どこまで話をしたんだっけワン。ああ、そうそう、魔皇が瑞鳥と瑞獣を追い出したって話だったッスワン」
「そうでッチュウ。教皇自身が魔皇の口八丁手八丁に騙されて、魔皇が住みよい土地にされてしまったのでッチュウ。そして、魔皇は聖地:エルハレムに権威を与えると同時に贄を欲するようになったみたいでッチュウ」
シロちゃんとコッシロー=ネヅの説明で、皆はようやく『贄』の話が繋がることとなる。そして、今年の贄として、魔皇は『男の娘』を欲したのに、バージニア王国は『男装娘』を贈るという暴挙に出ようとしたのだ。その事実に戦々恐々となってしまう一同である。
「俺は裸にひん剥いたら男装娘でした! でも、おちんこさんをビッキビキに出来る自信はあるけどな。でも、魔皇様はその辺りの性癖はどうなんだ?」
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