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第25章:七人の天使
第5話:指先ひとつでダウン
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「俺の女を泣かせてんじゃねえよっ!」
レオナルト=ヴィッダーは強烈な悪寒を心に感じ、左腕を出来る限り、光の束に向かって伸ばす。それと同時に突き伸ばした左手の先から黒い玉を創り出し、光の束を暗黒の世界へ送り出そうとする。しかしながら、レオナルト=ヴィッダーの左手の指と左腕は曲がってはならぬ方向へとデタラメに曲がり始め、さらにはレオナルト=ヴィッダーの左手は光の束によって弾かれることになる。
「レオっ!」
「下がってろっ、リリベルっ! こいつは明けの明星のお仲間さんだっ! 俺とソフィアの仲を裂こうとしてやがるんだっ! 俺が決着をつけなきゃならねえ相手だっ!」
レオナルト=ヴィッダーは右手を左腕に添えつつ、怒りの炎で燃え滾る黒金剛石の双眸をギラギラと光の束へと向ける。左の腕先に食い込んでいる素戔嗚が細かな鳴動を繰り返すや否や、曲がってはいけない方向に曲がったレオナルト=ヴィッダーの左腕を元の姿へと戻す。
レオナルト=ヴィッダーは左腕から走る激痛で意識を飛ばされそうになるが、片膝をつくだけで堪えきり、よろよろとその場で立ち上がる。そして、もう一度、左腕を光の束に向けて、真っ直ぐと突き付けて、今度こそ、ソフィア=グレイプを泣かしている存在自体をこの世界か抹消させようとする。
「くだらヌ。ヒトの身で『七人の天使』であるワタシに触れようとするだけでなく、敵意を剥き出しにしてクル。それがどれほどに愚かなことかを教えてしんぜヨウカ?」
「ピカピカ眩しく光ってりゃ、誰でも額を地面に擦り付けるとでも思ってやがるところが腹立たしいぜっ!」
レオナルト=ヴィッダーは神力に負けぬように、素戔嗚から呪力を引き出し、光の束に真っ向から勝負を挑む。レオナルト=ヴィッダーはギリギリと歯ぎしりしながら、身体全体で左手の先にある黒い玉を光の束に喰らわせようとする。
しかしながら、その拮抗状態に飽きたのか、光の束はその収束を強め、一個の生命体へと生まれ変わる。背中に6枚の羽根を生やす存在に、レオナルト=ヴィッダーは一瞬であるが、眼を奪われ、怒りの炎を揺らがせることになる。しかし、その隙を見逃すほど、『幻惑の天使』であるジュレミエルは甘くなかった。
かの存在は右手の人差し指をコンッという軽快な音を伴わせて、レオナルト=ヴィッダーの額を軽く小突く。するとだ、レオナルト=ヴィッダーは魂が身体から抜け落ちたような錯覚を覚え、膝から崩れ落ちる格好となる。
「さあ、ワタシにひざまずくのデス。『七人の天使』のひとりであるこのジュレミエルに……」
レオナルト=ヴィッダーは無意識下において、両膝を甲板に付き、段々と首級が前へと傾いていく。まるで創造主に対して、祈りと懺悔をするような恰好へと変わっていく。
「ふざけんじゃ……ねぇっ!」
レオナルト=ヴィッダーは自分の左頬を左の拳で打ち抜く。レオナルト=ヴィッダーが進んで頭を下げる相手は自分の嫁たちだけである。そして、その嫁のひとりであるソフィア=グレイプを泣かせた相手に下げる頭なぞ、持っていない。下へと堕ちていく自分の頭を跳ね上げるようにレオナルト=ヴィッダーは自分の左頬を左斜め下から打ち抜く。そうすることで、レオナルト=ヴィッダーは無理やりにでも身体を起こそうとする。
だが、レオナルト=ヴィッダーが自身に放った一撃は重すぎたために、レオナルト=ヴィッダーは後ろへスッ転ぶことになる。意識が飛んでいたところに自分で痛打を入れたことで、レオナルト=ヴィッダーの膝は産まれたての小鹿のようにガクガクブルブルと振るえることになる。
「ちょっと待ってろっ! 今、立ち上がってやるからよっ!」
レオナルト=ヴィッダーは頭も身体もヨロヨロとよろめかせて、なんとかその場で立ち上がり、ファイティングポーズを取る。ジュレミエルはそんなレオナルト=ヴィッダーに対して、あからさまにやれやれといった所作を取ってみせる。レオナルト=ヴィッダーはベッ! と横に向けて、血が混ざっている唾を甲板に吐きつける。
「そのキレイな顔をぶっとばしてやるっ!」
レオナルト=ヴィッダーはまるで負け犬同然の台詞を吐いてみせる。大概、こういう台詞を吐いた後は、お約束通り、相手にぶっとばされるのが宿命だ。レオナルト=ヴィッダーはそのお約束を忠実に守り、ジュレミエルの右手の人差し指ひとつで、甲板上を転げまわることになる。
「てめえっ! 額を小突いてくるんじゃねえっ! ただでさえ、頭の悪い俺がこれ以上、馬鹿になったらどうする気だっ!」
「馬鹿も10周すれば、天才になるかもしれまセンネ。どうです? 試してみマスカ?」
ジュレミエルはレオナルト=ヴィッダーを突き飛ばした右手の人差し指をチョイチョイといった感じで軽く折り曲げて、かかってきなさいと言わんばかりの所作を取る。レオナルト=ヴィッダーは馬鹿は馬鹿でも北ラメリア大陸で1、2番を争うとコッシロー=ネヅに言われている本物の馬鹿である。何の策も持たぬままに、まさに狂犬そのままにジュレミエルに対して、真正面から突撃していく。
(俺に向けてきやがる人差し指をへし折ってやるっ!)
レオナルト=ヴィッダーはジュレミエルが未だに挑発のポーズを取ってくるため、まずはその挑発の発端となっている右手の人差し指をボキッ! と灌木の細い枝を折る時に響き渡る音と同じ音を出させてやろうと思った。しかし、レオナルト=ヴィッダーはジュレミエルの右手の人差し指を凝視しすぎた。ジュレミエルは『幻惑の天使』である。ジュレミエルはその人差し指から幻惑術を発しており、レオナルト=ヴィッダーはまさに赤子の手を捻るかのようにもてあそばれてしまうことになる。
「いってぇぇぇ!」
ジュレミエルがくるっと右腕を回すと同時に、レオナルト=ヴィッダーはジュレミエルの右手の人差し指と同調するような動きを自分で行い、宙を舞った後、背中から甲板にぶち当たることになる。レオナルト=ヴィッダーはしこたま背中を打ち付けてしまったために、ガハッ! という呼吸音と共に、盛大に口から血を吐くことになる。
レオナルト=ヴィッダーがここまで一個の存在によって、良いようにあしらわれる姿を見たのは、ソフィア=グレイプのみならず、リリベル=ユーリィたちも初めての出来事であった。そして、自分たちがレオナルトに加勢しても、ジュレミエルがレオンにしたことを、そのまま自分にされてしまう危惧を抱いてしまう。
「チュッチュッチュ。さすがは僕に幻惑術のイロハを教えてくれたジュレミエルでッチュウ。今のレオンでは、お前の幻惑術に対抗する手段は無さそうなのでッチュウ」
「おや? その声はコッシローか? いやあ、これは懐かしい。あの方にネズミに変えられた後、どこかで野垂れ死にしているとばかり思っていたのダガ」
「お生憎様でッチュウ。しぶとさはお前と変わらないレベルでッチュウ。お前もあの方とやらにはハラワタ煮えくりかえっているとばかり思っていたけど、今は従順な飼い犬でッチュウか?」
レオナルト=ヴィッダーは強烈な悪寒を心に感じ、左腕を出来る限り、光の束に向かって伸ばす。それと同時に突き伸ばした左手の先から黒い玉を創り出し、光の束を暗黒の世界へ送り出そうとする。しかしながら、レオナルト=ヴィッダーの左手の指と左腕は曲がってはならぬ方向へとデタラメに曲がり始め、さらにはレオナルト=ヴィッダーの左手は光の束によって弾かれることになる。
「レオっ!」
「下がってろっ、リリベルっ! こいつは明けの明星のお仲間さんだっ! 俺とソフィアの仲を裂こうとしてやがるんだっ! 俺が決着をつけなきゃならねえ相手だっ!」
レオナルト=ヴィッダーは右手を左腕に添えつつ、怒りの炎で燃え滾る黒金剛石の双眸をギラギラと光の束へと向ける。左の腕先に食い込んでいる素戔嗚が細かな鳴動を繰り返すや否や、曲がってはいけない方向に曲がったレオナルト=ヴィッダーの左腕を元の姿へと戻す。
レオナルト=ヴィッダーは左腕から走る激痛で意識を飛ばされそうになるが、片膝をつくだけで堪えきり、よろよろとその場で立ち上がる。そして、もう一度、左腕を光の束に向けて、真っ直ぐと突き付けて、今度こそ、ソフィア=グレイプを泣かしている存在自体をこの世界か抹消させようとする。
「くだらヌ。ヒトの身で『七人の天使』であるワタシに触れようとするだけでなく、敵意を剥き出しにしてクル。それがどれほどに愚かなことかを教えてしんぜヨウカ?」
「ピカピカ眩しく光ってりゃ、誰でも額を地面に擦り付けるとでも思ってやがるところが腹立たしいぜっ!」
レオナルト=ヴィッダーは神力に負けぬように、素戔嗚から呪力を引き出し、光の束に真っ向から勝負を挑む。レオナルト=ヴィッダーはギリギリと歯ぎしりしながら、身体全体で左手の先にある黒い玉を光の束に喰らわせようとする。
しかしながら、その拮抗状態に飽きたのか、光の束はその収束を強め、一個の生命体へと生まれ変わる。背中に6枚の羽根を生やす存在に、レオナルト=ヴィッダーは一瞬であるが、眼を奪われ、怒りの炎を揺らがせることになる。しかし、その隙を見逃すほど、『幻惑の天使』であるジュレミエルは甘くなかった。
かの存在は右手の人差し指をコンッという軽快な音を伴わせて、レオナルト=ヴィッダーの額を軽く小突く。するとだ、レオナルト=ヴィッダーは魂が身体から抜け落ちたような錯覚を覚え、膝から崩れ落ちる格好となる。
「さあ、ワタシにひざまずくのデス。『七人の天使』のひとりであるこのジュレミエルに……」
レオナルト=ヴィッダーは無意識下において、両膝を甲板に付き、段々と首級が前へと傾いていく。まるで創造主に対して、祈りと懺悔をするような恰好へと変わっていく。
「ふざけんじゃ……ねぇっ!」
レオナルト=ヴィッダーは自分の左頬を左の拳で打ち抜く。レオナルト=ヴィッダーが進んで頭を下げる相手は自分の嫁たちだけである。そして、その嫁のひとりであるソフィア=グレイプを泣かせた相手に下げる頭なぞ、持っていない。下へと堕ちていく自分の頭を跳ね上げるようにレオナルト=ヴィッダーは自分の左頬を左斜め下から打ち抜く。そうすることで、レオナルト=ヴィッダーは無理やりにでも身体を起こそうとする。
だが、レオナルト=ヴィッダーが自身に放った一撃は重すぎたために、レオナルト=ヴィッダーは後ろへスッ転ぶことになる。意識が飛んでいたところに自分で痛打を入れたことで、レオナルト=ヴィッダーの膝は産まれたての小鹿のようにガクガクブルブルと振るえることになる。
「ちょっと待ってろっ! 今、立ち上がってやるからよっ!」
レオナルト=ヴィッダーは頭も身体もヨロヨロとよろめかせて、なんとかその場で立ち上がり、ファイティングポーズを取る。ジュレミエルはそんなレオナルト=ヴィッダーに対して、あからさまにやれやれといった所作を取ってみせる。レオナルト=ヴィッダーはベッ! と横に向けて、血が混ざっている唾を甲板に吐きつける。
「そのキレイな顔をぶっとばしてやるっ!」
レオナルト=ヴィッダーはまるで負け犬同然の台詞を吐いてみせる。大概、こういう台詞を吐いた後は、お約束通り、相手にぶっとばされるのが宿命だ。レオナルト=ヴィッダーはそのお約束を忠実に守り、ジュレミエルの右手の人差し指ひとつで、甲板上を転げまわることになる。
「てめえっ! 額を小突いてくるんじゃねえっ! ただでさえ、頭の悪い俺がこれ以上、馬鹿になったらどうする気だっ!」
「馬鹿も10周すれば、天才になるかもしれまセンネ。どうです? 試してみマスカ?」
ジュレミエルはレオナルト=ヴィッダーを突き飛ばした右手の人差し指をチョイチョイといった感じで軽く折り曲げて、かかってきなさいと言わんばかりの所作を取る。レオナルト=ヴィッダーは馬鹿は馬鹿でも北ラメリア大陸で1、2番を争うとコッシロー=ネヅに言われている本物の馬鹿である。何の策も持たぬままに、まさに狂犬そのままにジュレミエルに対して、真正面から突撃していく。
(俺に向けてきやがる人差し指をへし折ってやるっ!)
レオナルト=ヴィッダーはジュレミエルが未だに挑発のポーズを取ってくるため、まずはその挑発の発端となっている右手の人差し指をボキッ! と灌木の細い枝を折る時に響き渡る音と同じ音を出させてやろうと思った。しかし、レオナルト=ヴィッダーはジュレミエルの右手の人差し指を凝視しすぎた。ジュレミエルは『幻惑の天使』である。ジュレミエルはその人差し指から幻惑術を発しており、レオナルト=ヴィッダーはまさに赤子の手を捻るかのようにもてあそばれてしまうことになる。
「いってぇぇぇ!」
ジュレミエルがくるっと右腕を回すと同時に、レオナルト=ヴィッダーはジュレミエルの右手の人差し指と同調するような動きを自分で行い、宙を舞った後、背中から甲板にぶち当たることになる。レオナルト=ヴィッダーはしこたま背中を打ち付けてしまったために、ガハッ! という呼吸音と共に、盛大に口から血を吐くことになる。
レオナルト=ヴィッダーがここまで一個の存在によって、良いようにあしらわれる姿を見たのは、ソフィア=グレイプのみならず、リリベル=ユーリィたちも初めての出来事であった。そして、自分たちがレオナルトに加勢しても、ジュレミエルがレオンにしたことを、そのまま自分にされてしまう危惧を抱いてしまう。
「チュッチュッチュ。さすがは僕に幻惑術のイロハを教えてくれたジュレミエルでッチュウ。今のレオンでは、お前の幻惑術に対抗する手段は無さそうなのでッチュウ」
「おや? その声はコッシローか? いやあ、これは懐かしい。あの方にネズミに変えられた後、どこかで野垂れ死にしているとばかり思っていたのダガ」
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