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第二十八話 終戦記念特別ドラマの脚本
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『陣さん、新しい脚本、書いたよ。
タイトルは『あの日、あの場所で……ぼくらは……』
冒頭
――戦後、広島と長崎に落とされた原爆は
多大な被害者を出した。
被爆者は差別され、職さえもらえず――
中略
――それでも、生きていかなくてはいけない。
必死にその日その日を生きていかなくてはいけない――
『こんな感じで書いたんだけど
クライマックスに迷ってて』
『……おまえ、また泣かせるつもりだな。
途中までは淡々としてるのに、
読んでるうちに胸が苦しくなった。
でも……クライマックスは“悲しいまま終わらせる”のか、“希望を残す”のかで
印象が変わるぞ。
俺は……後者がいいと思う。
未来へ手を伸ばす映像が欲しい』
陣や撮影スタッフの意見を聞いて
黎都はノートにペンを走らせた。
『みんなありがとう。
クライマックスが決まったよ』
クライマックス
――被爆者の一人の兼光とき子は今年で九十歳。
六人の子供たちを一人で育て上げ
五人の孫と四人のひ孫に恵まれた。
ある日、ひ孫の宿題で戦争体験を
話すことになったとき子。
話終えた時、とき子は泣いていた。
終戦後、とき子は初めて泣いたのだ。
「ありがとうね」
穏やかな声で曾祖母に礼を言われた
ひ孫は首を傾げたが
とき子は黙ってひ孫の頭を撫で涙を拭った。
――
『こんな感じで締めくくってみたよ」
タイトルは『あの日、あの場所で……ぼくらは……』
冒頭
――戦後、広島と長崎に落とされた原爆は
多大な被害者を出した。
被爆者は差別され、職さえもらえず――
中略
――それでも、生きていかなくてはいけない。
必死にその日その日を生きていかなくてはいけない――
『こんな感じで書いたんだけど
クライマックスに迷ってて』
『……おまえ、また泣かせるつもりだな。
途中までは淡々としてるのに、
読んでるうちに胸が苦しくなった。
でも……クライマックスは“悲しいまま終わらせる”のか、“希望を残す”のかで
印象が変わるぞ。
俺は……後者がいいと思う。
未来へ手を伸ばす映像が欲しい』
陣や撮影スタッフの意見を聞いて
黎都はノートにペンを走らせた。
『みんなありがとう。
クライマックスが決まったよ』
クライマックス
――被爆者の一人の兼光とき子は今年で九十歳。
六人の子供たちを一人で育て上げ
五人の孫と四人のひ孫に恵まれた。
ある日、ひ孫の宿題で戦争体験を
話すことになったとき子。
話終えた時、とき子は泣いていた。
終戦後、とき子は初めて泣いたのだ。
「ありがとうね」
穏やかな声で曾祖母に礼を言われた
ひ孫は首を傾げたが
とき子は黙ってひ孫の頭を撫で涙を拭った。
――
『こんな感じで締めくくってみたよ」
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