18 / 36
18 決意の昼下り(王妃視点)
しおりを挟む
これは、不思議な森でアスリート走りの大根が不審者を撃退するという大活躍をする少し前の話。
***
「母上、聞いてください!あの女は生きていました!やはりあの瓶底眼鏡が簡単に死ぬはずなかったんでぶふぅっ?!」
庭園でお茶を飲んでいた王妃の元にその息子である王子が興奮して鼻の穴を膨らませながら勢いよく飛び込んできた。
なんだかムカついたので、瞬時にその大口に手元にあったお茶請けの焼き菓子を詰め込んでやったが……こんなバカ息子に食べさせるには勿体なかったと後悔した。その辺の石でも詰めてやればよかったわ。と、ため息をつきたい衝動にかられたのは仕方がないだろう。
「……全く、我が息子ながらなぜこんなに馬鹿に育ってしまったのかしら」
この馬鹿が馬鹿なせいで、貴重な魔力持ちであるアリアーティアを王家に囲い損なったのだ。だいたい自分を庇って死んだ(事になっている)元婚約者を「あの瓶底眼鏡」などと呼ぶなんて学習能力がないのだろうか。あの事件は未だに皆の記憶に残っていて、アリアーティアを崇拝する者は多い。命をかけて婚約者を守った公爵令嬢が神格化されつつある中で、その公爵令嬢を裏切るような行動ばかりするこの馬鹿を支持するような貴族は減りつつある。それを知ってか知らずか、今日もまた護衛もつけずに街に行き遊び歩いていただろうこの馬鹿につける薬は無いものだろうか。
「……それで、なにを騒いでいるのかしら?子供でもあるまいし、そのように興奮してはしたない。だいたい、新しい婚約者候補との面会が控えているからしばらくはおとなしく勉強しているようにと陛下からもお話があったはずなのに、また下町へ行ったわね?」
「んぐっ……もぐもぐ、ごくん。いえ、母上!俺にはなぜかあの瓶底眼鏡が死んだとは信じられなくて、それで……だから、探していたんです!そしたら、やっぱり生きていたんですよ!だから、新しい婚約者はいりません!俺はアリアーティアを連れ戻しますから!」
慌てたように焼き菓子を飲み込み、ドヤ顔をしながらアリアーティアの事を報告してくるバカ息子。自分を庇って死んだ婚約者の葬儀までしたのに、本能の直感だけでアリアーティアを探し出すとは……。
やはり馬鹿なのだ。と、再びため息が口をついて出た。
悲劇ながらも死んで皆に崇められる存在となったアリアーティアが実はこっそり生きていて、さらに王子の婚約者に復帰する。そんなこと出来るはずがない。
たしかにアリアーティアは生きているだろうとは思っていたが、あの見事な手腕であんな婚約解消をされたのだ。潔く負けを認めておくべきである。だって、それくらい王子の婚約者でいるのが嫌だったとしか思えないからだ。あんな大掛かりな事をして、さらには穏便に婚約解消をして王家と公爵家の絆だけは深める、なんてそうそう出来ることではない。今は公爵家も落ち着き、王家からの見舞金を使って迎えた優秀な養子の教育に力をそそいでいるという。元々アリアーティアが公爵家で両親からどんな扱いを受けてきたかは影に調べさせたから知っている。そんな娘が生き返って戻ってきてもあの公爵夫妻は歓迎などしないだろう。
……もしも、アリアーティアが生きていると知られれば、きっと王家や民衆を騙した罪に問われ下手をしたら死罪になる。それくらい少し考えればわかるだろうに。もしもアリアーティアに少しでも好意があったのならば、生きていたとわかってもそっと胸にしまっておくべきだ。
このバカ息子は、今度こそ本当に元婚約者を殺したいのだろうか。
「……アリアーティア嬢は死にました。あの子は呼吸も脈も止まり医師からも死亡を認められ土に還ったのですよ。それはあなたも確認したでしょう?だいたい、あなたを助けるために身代わりになって死んだ元婚約者を「だから!本当に生きていたんです!母上が信じてくれないなら俺が自分の手で奴を捕まえて連れ戻してきます!」あ、まちなさ……行ってしまったわ」
我が子ながら、どうも昔から思い込みが激しく突っ走るところがあり困ってしまう。やはり、決めなければいけないかもしれない。
そっと手で合図を送ると、一緒にバカ息子の言動を見ていた老騎士がこくりと頷いた。
「……あの話を、進めましょう。陛下にも連絡を」
「畏まりました」
あの子は本当になにもわかっていない。なぜ自分が命を狙われたのかを。そして、何が自分の地位を脅かすことになるかも。
「王子の方はよろしいのですか?」
「放っておきなさい。なんど忠告しても聞かずに破滅するのなら、それまでの器だったということです。それに変な女にも追いかけ回されているらしいし、これ以上王家の名に泥を塗るのならば覚悟してのことでしょう」
アリアーティアの方は……まぁ、あんなバカに簡単に捕まるような事はないでしょうしね。
そして、王妃はとある場所に足を向けた。
その場所は王家の者だけが知る隠し部屋で、質素ながらも生活するには困らないだけの設備が整っている。そして、大量の本に囲まれているその人物に声をかけた。
「例の話、受けてくれる気になったかしら?」
ジャラッと、足枷の鎖の音が響く。その足枷は罪人の証だった。
「……本気なのか。オレは、あんたの息子の命を狙ったんだぞ」
薄暗い光に照らされた顔は王子と同じくらいの年頃に見えた。だが、その瞳は馴れ合いを拒み憎しみに溢れていた。
「もちろん、本気よ」
そう、そこにいたのは……かつて王子を狙い、アリアーティアに毒矢を刺した暗殺者だったのだ。
その後、大根に撃退された王子はボロボロになって戻ってきたのだが……もう時は遅かった。
その時には、王妃は王家の未来を“決めて”いたのだった。
***
「母上、聞いてください!あの女は生きていました!やはりあの瓶底眼鏡が簡単に死ぬはずなかったんでぶふぅっ?!」
庭園でお茶を飲んでいた王妃の元にその息子である王子が興奮して鼻の穴を膨らませながら勢いよく飛び込んできた。
なんだかムカついたので、瞬時にその大口に手元にあったお茶請けの焼き菓子を詰め込んでやったが……こんなバカ息子に食べさせるには勿体なかったと後悔した。その辺の石でも詰めてやればよかったわ。と、ため息をつきたい衝動にかられたのは仕方がないだろう。
「……全く、我が息子ながらなぜこんなに馬鹿に育ってしまったのかしら」
この馬鹿が馬鹿なせいで、貴重な魔力持ちであるアリアーティアを王家に囲い損なったのだ。だいたい自分を庇って死んだ(事になっている)元婚約者を「あの瓶底眼鏡」などと呼ぶなんて学習能力がないのだろうか。あの事件は未だに皆の記憶に残っていて、アリアーティアを崇拝する者は多い。命をかけて婚約者を守った公爵令嬢が神格化されつつある中で、その公爵令嬢を裏切るような行動ばかりするこの馬鹿を支持するような貴族は減りつつある。それを知ってか知らずか、今日もまた護衛もつけずに街に行き遊び歩いていただろうこの馬鹿につける薬は無いものだろうか。
「……それで、なにを騒いでいるのかしら?子供でもあるまいし、そのように興奮してはしたない。だいたい、新しい婚約者候補との面会が控えているからしばらくはおとなしく勉強しているようにと陛下からもお話があったはずなのに、また下町へ行ったわね?」
「んぐっ……もぐもぐ、ごくん。いえ、母上!俺にはなぜかあの瓶底眼鏡が死んだとは信じられなくて、それで……だから、探していたんです!そしたら、やっぱり生きていたんですよ!だから、新しい婚約者はいりません!俺はアリアーティアを連れ戻しますから!」
慌てたように焼き菓子を飲み込み、ドヤ顔をしながらアリアーティアの事を報告してくるバカ息子。自分を庇って死んだ婚約者の葬儀までしたのに、本能の直感だけでアリアーティアを探し出すとは……。
やはり馬鹿なのだ。と、再びため息が口をついて出た。
悲劇ながらも死んで皆に崇められる存在となったアリアーティアが実はこっそり生きていて、さらに王子の婚約者に復帰する。そんなこと出来るはずがない。
たしかにアリアーティアは生きているだろうとは思っていたが、あの見事な手腕であんな婚約解消をされたのだ。潔く負けを認めておくべきである。だって、それくらい王子の婚約者でいるのが嫌だったとしか思えないからだ。あんな大掛かりな事をして、さらには穏便に婚約解消をして王家と公爵家の絆だけは深める、なんてそうそう出来ることではない。今は公爵家も落ち着き、王家からの見舞金を使って迎えた優秀な養子の教育に力をそそいでいるという。元々アリアーティアが公爵家で両親からどんな扱いを受けてきたかは影に調べさせたから知っている。そんな娘が生き返って戻ってきてもあの公爵夫妻は歓迎などしないだろう。
……もしも、アリアーティアが生きていると知られれば、きっと王家や民衆を騙した罪に問われ下手をしたら死罪になる。それくらい少し考えればわかるだろうに。もしもアリアーティアに少しでも好意があったのならば、生きていたとわかってもそっと胸にしまっておくべきだ。
このバカ息子は、今度こそ本当に元婚約者を殺したいのだろうか。
「……アリアーティア嬢は死にました。あの子は呼吸も脈も止まり医師からも死亡を認められ土に還ったのですよ。それはあなたも確認したでしょう?だいたい、あなたを助けるために身代わりになって死んだ元婚約者を「だから!本当に生きていたんです!母上が信じてくれないなら俺が自分の手で奴を捕まえて連れ戻してきます!」あ、まちなさ……行ってしまったわ」
我が子ながら、どうも昔から思い込みが激しく突っ走るところがあり困ってしまう。やはり、決めなければいけないかもしれない。
そっと手で合図を送ると、一緒にバカ息子の言動を見ていた老騎士がこくりと頷いた。
「……あの話を、進めましょう。陛下にも連絡を」
「畏まりました」
あの子は本当になにもわかっていない。なぜ自分が命を狙われたのかを。そして、何が自分の地位を脅かすことになるかも。
「王子の方はよろしいのですか?」
「放っておきなさい。なんど忠告しても聞かずに破滅するのなら、それまでの器だったということです。それに変な女にも追いかけ回されているらしいし、これ以上王家の名に泥を塗るのならば覚悟してのことでしょう」
アリアーティアの方は……まぁ、あんなバカに簡単に捕まるような事はないでしょうしね。
そして、王妃はとある場所に足を向けた。
その場所は王家の者だけが知る隠し部屋で、質素ながらも生活するには困らないだけの設備が整っている。そして、大量の本に囲まれているその人物に声をかけた。
「例の話、受けてくれる気になったかしら?」
ジャラッと、足枷の鎖の音が響く。その足枷は罪人の証だった。
「……本気なのか。オレは、あんたの息子の命を狙ったんだぞ」
薄暗い光に照らされた顔は王子と同じくらいの年頃に見えた。だが、その瞳は馴れ合いを拒み憎しみに溢れていた。
「もちろん、本気よ」
そう、そこにいたのは……かつて王子を狙い、アリアーティアに毒矢を刺した暗殺者だったのだ。
その後、大根に撃退された王子はボロボロになって戻ってきたのだが……もう時は遅かった。
その時には、王妃は王家の未来を“決めて”いたのだった。
22
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢ベアトリスの仁義なき恩返し~悪女の役目は終えましたのであとは好きにやらせていただきます~
糸烏 四季乃
恋愛
「ベアトリス・ガルブレイス公爵令嬢との婚約を破棄する!」
「殿下、その言葉、七年お待ちしておりました」
第二皇子の婚約者であるベアトリスは、皇子の本気の恋を邪魔する悪女として日々蔑ろにされている。しかし皇子の護衛であるナイジェルだけは、いつもベアトリスの味方をしてくれていた。
皇子との婚約が解消され自由を手に入れたベアトリスは、いつも救いの手を差し伸べてくれたナイジェルに恩返しを始める! ただ、長年悪女を演じてきたベアトリスの物事の判断基準は、一般の令嬢のそれとかなりズレている為になかなかナイジェルに恩返しを受け入れてもらえない。それでもどうしてもナイジェルに恩返しがしたい。このドッキンコドッキンコと高鳴る胸の鼓動を必死に抑え、ベアトリスは今日もナイジェルへの恩返しの為奮闘する!
規格外で少々常識外れの令嬢と、一途な騎士との溺愛ラブコメディ(!?)
たいした苦悩じゃないのよね?
ぽんぽこ狸
恋愛
シェリルは、朝の日課である魔力の奉納をおこなった。
潤沢に満ちていた魔力はあっという間に吸い出され、すっからかんになって体が酷く重たくなり、足元はふらつき気分も悪い。
それでもこれはとても重要な役目であり、体にどれだけ負担がかかろうとも唯一無二の人々を守ることができる仕事だった。
けれども婚約者であるアルバートは、体が自由に動かない苦痛もシェリルの気持ちも理解せずに、幼いころからやっているという事実を盾にして「たいしたことない癖に、大袈裟だ」と罵る。
彼の友人は、シェリルの仕事に理解を示してアルバートを窘めようとするが怒鳴り散らして聞く耳を持たない。その様子を見てやっとシェリルは彼の真意に気がついたのだった。
【完結】魔女令嬢はただ静かに生きていたいだけ
⚪︎
恋愛
公爵家の令嬢として傲慢に育った十歳の少女、エマ・ルソーネは、ちょっとした事故により前世の記憶を思い出し、今世が乙女ゲームの世界であることに気付く。しかも自分は、魔女の血を引く最低最悪の悪役令嬢だった。
待っているのはオールデスエンド。回避すべく動くも、何故だが攻略対象たちとの接点は増えるばかりで、あれよあれよという間に物語の筋書き通り、魔法研究機関に入所することになってしまう。
ひたすら静かに過ごすことに努めるエマを、研究所に集った癖のある者たちの脅威が襲う。日々の苦悩に、エマの胃痛はとどまる所を知らない……
【完結】アラサー喪女が転生したら悪役令嬢だった件。断罪からはじまる悪役令嬢は、回避不能なヤンデレ様に溺愛を確約されても困ります!
美杉日和。(旧美杉。)
恋愛
『ルド様……あなたが愛した人は私ですか? それともこの体のアーシエなのですか?』
そんな風に簡単に聞くことが出来たら、どれだけ良かっただろう。
目が覚めた瞬間、私は今置かれた現状に絶望した。
なにせ牢屋に繋がれた金髪縦ロールの令嬢になっていたのだから。
元々は社畜で喪女。挙句にオタクで、恋をすることもないままの死亡エンドだったようで、この世界に転生をしてきてしあったらしい。
ただまったく転生前のこの令嬢の記憶がなく、ただ状況から断罪シーンと私は推測した。
いきなり生き返って死亡エンドはないでしょう。さすがにこれは神様恨みますとばかりに、私はその場で断罪を行おうとする王太子ルドと対峙する。
なんとしても回避したい。そう思い行動をした私は、なぜか回避するどころか王太子であるルドとのヤンデレルートに突入してしまう。
このままヤンデレルートでの死亡エンドなんて絶対に嫌だ。なんとしても、ヤンデレルートを溺愛ルートへ移行させようと模索する。
悪役令嬢は誰なのか。私は誰なのか。
ルドの溺愛が加速するごとに、彼の愛する人が本当は誰なのかと、だんだん苦しくなっていく――
悪役令嬢がヒロインからのハラスメントにビンタをぶちかますまで。
倉桐ぱきぽ
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生した私は、ざまぁ回避のため、まじめに生きていた。
でも、ヒロイン(転生者)がひどい!
彼女の嘘を信じた推しから嫌われるし。無実の罪を着せられるし。そのうえ「ちゃんと悪役やりなさい」⁉
シナリオ通りに進めたいヒロインからのハラスメントは、もう、うんざり!
私は私の望むままに生きます!!
本編+番外編3作で、40000文字くらいです。
⚠途中、視点が変わります。サブタイトルをご覧下さい。
悪役令嬢に転生!?わたくし取り急ぎ王太子殿下との婚約を阻止して、婚約者探しを始めますわ
春ことのは
恋愛
深夜、高熱に魘されて目覚めると公爵令嬢エリザベス・グリサリオに転生していた。
エリザベスって…もしかしてあのベストセラー小説「悠久の麗しき薔薇に捧ぐシリーズ」に出てくる悪役令嬢!?
この先、王太子殿下の婚約者に選ばれ、この身を王家に捧げるべく血の滲むような努力をしても、結局は平民出身のヒロインに殿下の心を奪われてしまうなんて…
しかも婚約を破棄されて毒殺?
わたくし、そんな未来はご免ですわ!
取り急ぎ殿下との婚約を阻止して、わが公爵家に縁のある殿方達から婚約者を探さなくては…。
__________
※2023.3.21 HOTランキングで11位に入らせて頂きました。
読んでくださった皆様のお陰です!
本当にありがとうございました。
※お気に入り登録やしおりをありがとうございます。
とても励みになっています!
※この作品は小説家になろう様にも投稿しています。
断罪される前に市井で暮らそうとした悪役令嬢は幸せに酔いしれる
葉柚
恋愛
侯爵令嬢であるアマリアは、男爵家の養女であるアンナライラに婚約者のユースフェリア王子を盗られそうになる。
アンナライラに呪いをかけたのはアマリアだと言いアマリアを追い詰める。
アマリアは断罪される前に市井に溶け込み侯爵令嬢ではなく一市民として生きようとする。
市井ではどこかの王子が呪いにより猫になってしまったという噂がまことしやかに流れており……。
魔法学園の悪役令嬢、破局の未来を知って推し変したら捨てた王子が溺愛に目覚めたようで!?
朱音ゆうひ@11/5受賞作が発売されます
恋愛
『完璧な王太子』アトレインの婚約者パメラは、自分が小説の悪役令嬢に転生していると気づく。
このままでは破滅まっしぐら。アトレインとは破局する。でも最推しは別にいる!
それは、悪役教授ネクロセフ。
顔が良くて、知性紳士で、献身的で愛情深い人物だ。
「アトレイン殿下とは円満に別れて、推し活して幸せになります!」
……のはずが。
「夢小説とは何だ?」
「殿下、私の夢小説を読まないでください!」
完璧を演じ続けてきた王太子×悪役を押し付けられた推し活令嬢。
破滅回避から始まる、魔法学園・溺愛・逆転ラブコメディ!
小説家になろうでも同時更新しています(https://ncode.syosetu.com/n5963lh/)。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる