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第1章
第14話 幼馴染みとの再会と奴隷の腕輪 ①
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謁見の間に入った俺とイル。
そこはバスケットボールのコートが二面できるような広さがあり、貴族っぽい人達と、その後ろには騎士達がいて、クラスメイト達が中央にズラリと並べられているテーブルに並んで、ザワザワと談笑しながら前を見て座っていた。
貴族達は左右の壁際に並んでいるテーブルについて、その後ろに騎士達が立っているから……三十……いや、もっと沢山、相当な人数がいるように見える。
俺とイルは、クラスメイト達が座る席の一番後ろへ向かう。
正面にある一番奥の椅子は、他の質素な椅子とは違い、金ピカだ。
あれは王様が座るんだろうな。
その椅子の方を見ているクラスメイトの一番後ろに到着した俺は自分で椅子を引き、小さくガタガタと小さな音を立て、みんなと同じように座った。
その音で気付いたのか正面の子が俺の方をチラリと見て、驚いた顔をしただけでまた前を向いてしまう。
あれ? この子――。
「勇者の皆様、王が参ります。そのままで結構ですのでお待ち下さい」
――ヤバい、王様が来たようだ。
目線を前に戻し、部屋の奥にある扉前にいたメイドさんが、王様が来たことを知らせてくれた後、すぐに扉が開いた。
部屋に入ってきた人物は、金ピカな椅子まで来てメイドに椅子を引いてもらい座ったのだが……金ピカな服を着た『これぞ王様!』って格好の王様だろう人物だ。
だが、まだ三十歳いってるかどうかの王様が話し始めたところへ、かぶせるように喋り始める空気読めない奴がいた。
「勇者様方、お越しいただき感謝する。ビスマス王国国王のカドミウム・フォン・ビスマスだ。皆に来――」
「なあなあ王様~、神様に聞いてんだけどよ、俺達は元の世界にゃ帰れねえようだな、それもお前らのせいでよ」
いきなり話しかけ、この場にいた貴族、騎士、メイドなどの使用人達が『はっ』と息を飲む音が耳に届いた。
「王様よ~分かってんだろ? それに自由に生きて良いらしいんだ、そのためにとりあえず使いきれねえ金と、誰にも命令されねえ地位をくれよ」
クラスメイトの中で素行が悪く、俺の事を無視するだけじゃなく、筆箱やノート、教科書なども隠したり壊し破きしていた奴だ。
そういや先生の話も聞かないで、ホームルームも早く帰りたいのに邪魔とかしていたな金谷は。
それに王様に向かってトンでもない事を言い始めるってか、もう用意された食事に手をつけているぞ……。
「金谷~、住むところも貰おうぜ、美人なメイドもよ~」
「おっ、お前頭良いな、それも頼むぜ王様よ」
金谷のグループで、いつもつるんでいた二人も同調してそんなことを言い始めたが、ガタンと壁際から音が響いた。
「何と言う無礼!」
「不敬であるぞ!」
まわりの立ち上がった貴族達から非難の声があがるが、王様が一声『よい、座れ』と言った途端、まわりは静かになって貴族達は金谷達を睨みながら座った。
マジで召喚の部屋からここに連れてきた騎士達に何も言われたり注意されなかったのか? いや、言われても聞かないか……。
それもだけどメイドの言った通り、みんなの顔を見渡し分かったことは、クラス全員が異世界に勇者召喚されたようだ。
その中の一人、俺の横でふひふひ言ってる奴もヤバそうだ。
――――――――――――――――――――
ふひひっ、僕が勇者ですか、光の玉が浮きながら話しかけてきた時は驚いたけど、異世界に来ても僕はトップになる運命なのですね♪
そう言えばクラス全員がって言ってたのに僕が付き合うつもりだった、西風 茜に色目を使った友里の野郎はいないな? まあ、その後言うことを聞かなかった西風も無視して苛めてやったけどな。
まあ二人ともいてもいなくても、僕が県議会議員で保護者会の会長である父の権威を使い、クラスメイトの親に圧力をかけ、ちょっと無視させただけで登校拒否する奴と、言うことを聞かない女など、僕の異世界ライフの駒には必要ないか。
――――――――――――――――――――
は? 森辻のやろうが俺の事を無視するように命令してたのか? 俺はてっきり金谷の仕業だと思っていたんだが……。
ってかよ、コイツ、さっき俺の事を見ただろ! 横に来てるっての! 目が腐っているのか!
「――心配は不要、この世界で生きていくために必要な魔道具は渡すつもりだ。魔道士長」
「はっ」
え? 色々と考えてたりしたら何も聞いてなかった……だが何か木箱に入れて持ってきたけど魔道具?
「お、おい委員長、魔道具とはなんの事だ?」
森辻の隣にいつもいて、俺を最初に宣言して無視を始めたクラス委員長の国分に小声で話しかけている。
「なんだ、話を聞いてなかったのかい? この世界は召喚者には厳しい世界、魔物と命のやり取りをしなきゃならないって聞いたよね?」
「お、おう」
ヤバい、何も聞いてなかったぞ……魔物か、俺なら大丈夫なのか? 魔法なんかもいっぱい神様からもらったし大丈夫だよな?
そこはバスケットボールのコートが二面できるような広さがあり、貴族っぽい人達と、その後ろには騎士達がいて、クラスメイト達が中央にズラリと並べられているテーブルに並んで、ザワザワと談笑しながら前を見て座っていた。
貴族達は左右の壁際に並んでいるテーブルについて、その後ろに騎士達が立っているから……三十……いや、もっと沢山、相当な人数がいるように見える。
俺とイルは、クラスメイト達が座る席の一番後ろへ向かう。
正面にある一番奥の椅子は、他の質素な椅子とは違い、金ピカだ。
あれは王様が座るんだろうな。
その椅子の方を見ているクラスメイトの一番後ろに到着した俺は自分で椅子を引き、小さくガタガタと小さな音を立て、みんなと同じように座った。
その音で気付いたのか正面の子が俺の方をチラリと見て、驚いた顔をしただけでまた前を向いてしまう。
あれ? この子――。
「勇者の皆様、王が参ります。そのままで結構ですのでお待ち下さい」
――ヤバい、王様が来たようだ。
目線を前に戻し、部屋の奥にある扉前にいたメイドさんが、王様が来たことを知らせてくれた後、すぐに扉が開いた。
部屋に入ってきた人物は、金ピカな椅子まで来てメイドに椅子を引いてもらい座ったのだが……金ピカな服を着た『これぞ王様!』って格好の王様だろう人物だ。
だが、まだ三十歳いってるかどうかの王様が話し始めたところへ、かぶせるように喋り始める空気読めない奴がいた。
「勇者様方、お越しいただき感謝する。ビスマス王国国王のカドミウム・フォン・ビスマスだ。皆に来――」
「なあなあ王様~、神様に聞いてんだけどよ、俺達は元の世界にゃ帰れねえようだな、それもお前らのせいでよ」
いきなり話しかけ、この場にいた貴族、騎士、メイドなどの使用人達が『はっ』と息を飲む音が耳に届いた。
「王様よ~分かってんだろ? それに自由に生きて良いらしいんだ、そのためにとりあえず使いきれねえ金と、誰にも命令されねえ地位をくれよ」
クラスメイトの中で素行が悪く、俺の事を無視するだけじゃなく、筆箱やノート、教科書なども隠したり壊し破きしていた奴だ。
そういや先生の話も聞かないで、ホームルームも早く帰りたいのに邪魔とかしていたな金谷は。
それに王様に向かってトンでもない事を言い始めるってか、もう用意された食事に手をつけているぞ……。
「金谷~、住むところも貰おうぜ、美人なメイドもよ~」
「おっ、お前頭良いな、それも頼むぜ王様よ」
金谷のグループで、いつもつるんでいた二人も同調してそんなことを言い始めたが、ガタンと壁際から音が響いた。
「何と言う無礼!」
「不敬であるぞ!」
まわりの立ち上がった貴族達から非難の声があがるが、王様が一声『よい、座れ』と言った途端、まわりは静かになって貴族達は金谷達を睨みながら座った。
マジで召喚の部屋からここに連れてきた騎士達に何も言われたり注意されなかったのか? いや、言われても聞かないか……。
それもだけどメイドの言った通り、みんなの顔を見渡し分かったことは、クラス全員が異世界に勇者召喚されたようだ。
その中の一人、俺の横でふひふひ言ってる奴もヤバそうだ。
――――――――――――――――――――
ふひひっ、僕が勇者ですか、光の玉が浮きながら話しかけてきた時は驚いたけど、異世界に来ても僕はトップになる運命なのですね♪
そう言えばクラス全員がって言ってたのに僕が付き合うつもりだった、西風 茜に色目を使った友里の野郎はいないな? まあ、その後言うことを聞かなかった西風も無視して苛めてやったけどな。
まあ二人ともいてもいなくても、僕が県議会議員で保護者会の会長である父の権威を使い、クラスメイトの親に圧力をかけ、ちょっと無視させただけで登校拒否する奴と、言うことを聞かない女など、僕の異世界ライフの駒には必要ないか。
――――――――――――――――――――
は? 森辻のやろうが俺の事を無視するように命令してたのか? 俺はてっきり金谷の仕業だと思っていたんだが……。
ってかよ、コイツ、さっき俺の事を見ただろ! 横に来てるっての! 目が腐っているのか!
「――心配は不要、この世界で生きていくために必要な魔道具は渡すつもりだ。魔道士長」
「はっ」
え? 色々と考えてたりしたら何も聞いてなかった……だが何か木箱に入れて持ってきたけど魔道具?
「お、おい委員長、魔道具とはなんの事だ?」
森辻の隣にいつもいて、俺を最初に宣言して無視を始めたクラス委員長の国分に小声で話しかけている。
「なんだ、話を聞いてなかったのかい? この世界は召喚者には厳しい世界、魔物と命のやり取りをしなきゃならないって聞いたよね?」
「お、おう」
ヤバい、何も聞いてなかったぞ……魔物か、俺なら大丈夫なのか? 魔法なんかもいっぱい神様からもらったし大丈夫だよな?
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