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第九話
しおりを挟む「君、刈谷くんだよね?」
「誰ですか?それ」
「酷いな、朱理のクラスメイトだよ」
(えっ呼び捨て?キュンッ)
「知りませんそんな刈谷くん」
「確か、朱理の後ろの席だよ」
イケメンゾンビ改め、刈谷くんはずっと下を向いている。
「刈谷くん?だっけ、なんでそんなメイクしてるの?」
私が聞くと、刈谷くんは顔をあげ私の顔をじーっと見つめる。
「怒らないで聞いてくれる?」
「なによ」
「実は僕、女子トイレを盗撮してたんだ」
「は?」
「おい、それ犯罪だぞ」
(先生が先生らしい事を言った)
「怒らないって言ったじゃん」
「言ってないけど、どうゆう事?ずっと私たちのお尻見てたって事?」
「そのデータ今すぐよこしなさい」
(先生頼もしい)
「それは無理」
「どうして無理なんだ!」
「だってロッカーに入れたから」
「ロッカーならあるじゃないか、教室に!」
「違う、朱理ちゃんのロッカーだよん」
私と先生は察した。
「てかなんで私のロッカーなんかに?」
「好きだから」
「は?」
「朱理ちゃんの事が好きなのー!」
このイケメン、喋るとかなりキモい。
「色々聞きたいけど、まずなんでゾンビメイクなんかしてるの?」
「聞きたいかあ?」
「うん、聞きたいわあ」
「話は遡る事一週間」
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