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番外編
私達のこれまで
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あれからあっという間に八年が経ち、私達は今でも幸せで満ち足りた毎日を送っている。そしてその間に家族も増え、二男二女の母親となっている私は、慌ただしい日々でも愛に包まれていて。そんな中、最近あることに不安になってしまって…
長男のエリックは、今年十五歳。来年にはきっと、ガセルダムスに入学することになる。そうなればエリックの持つ、珍しい特性が世間に明らかになってしまう。それを考えると、どうしても心配になって。そして今日だって…
「かあたま!ミーもオタレするぅ~」
「えっ…ミランダもオシャレを?」
次女のミランダはまだ二歳。末っ子だということもあり、とっても甘えっ子で!今日は家族全員で城に招かれいて、朝からその準備で慌ただしい…
表向きの用向きは、まだ国王陛下に御目通りしたことのない次男のローリーと、お会いいただける機会を設けてくださった。だけどそれだけな筈もなく…
そんな中、ミランダはまだ小さいからお留守番になる予定だったんだけど?
「お母様、僕がみててあげるから一緒に行っちゃダメ?一人だけ留守番なんて可哀想過ぎるよ~」
直ぐ上の次男のローリーことロクシミリアンが、そう言って上目遣いで見つめてくる。そんな可愛い顔するのズルいなぁ~と笑いながら、どうする?とチラッとアレックスを見る。
そもそも今日の王城行きに、乗り気では無かったアレックスは、ちょっと顰めっ面になりながらも、ミランダとローリーの可愛いさを無視出来るわけなどなくて。途端に顔を緩ませコックリと頷いてしまっていて…
それに、やれやれ…とは思うけど、私と同じで不安を隠しきれないアレックスを思うと複雑で。それなら家族が多い方が安心出来るかも知れないと、私もそれを許すことにした。
「ミランダ~こっちにおいで!お姉様が可愛くしてあげるわよ?ピンクのリボンも貸してあげるわね」
八歳になりぐんと大人っぽくなったララが、ミランダを手招きしている。それに嬉しそうな顔をしながら、トテテと駆け寄るミランダ。それを近くで見ていたアレックスは、突然胸を押さえて…
「グハッ…娘が二人共可愛過ぎるっ。お嫁になんか、とてもじゃないけどやれない!」
それ、まだまだずっと先ですけど?とは思うけど、その気持ちは分からなくもない。どの子も立派に育ってくれているのを見ると、まさに感無量で…
「フフッ…お父様もお母様も、親馬鹿過ぎない?」
そんな涼やかな声な振り向くと…エリック!
まだ十五歳だというのに、もうアレックスと同じくらいまで身長が伸びて、ここのところ一気に格好良くなっていて…
艶やかな黒髪を横に流して、光の渦のような金の瞳を煌めかせて、フッと笑いながら壁にもたれ掛かっている。
以前はあんなに可愛くて、一時も私から離れなかったのに…と、母としては淋しい気持ちになるけど、だけどこれが誰でも通る道なんだと微笑んで…
「エリックはもう用意が出来たみたいね?物凄く素敵よ!ほらほら、あなた達もお兄ちゃまを見習って用意をしてきて!」
「は~い!」
そう返事した子供達は、メイド達に連れられて各自の部屋へと向かっている。家族が増えると共に、すっかり使用人の数も増えて…
ケイトは四年前、結婚によりここを去って行った。その相手は何と…ブルック男爵のロッド!
孤児院の経営をしているロッドを、ずっと以前から好きだったケイト。また孤児院へ慰問に行くようになったことで、再び距離が近付いて…それで結婚する運びとなった。それで今や男爵夫人のケイトとは、もちろん今でも交流がある。ミランダと同じ歳の男の子が一人いて、二人は仲の良い友達にもなっていて。それから…
私が一番驚いたのは、クリスティンの再婚。その相手が、私達が離婚した後直ぐに自身も離婚したローズだというのも驚き!今では二人して、家門の商団をより発展させていると聞く。この国はもちろんだが、大陸中に勢力を延ばす押しも押されぬ大商団に!それにローズの連れ子である息子を、とても可愛がっていると聞く。昔の仏頂面のクリスティンを思い浮かべると、信じられない気もするけど…良い方に変わったのね?
──今でもあなたの幸せを心から祈っているわ。クリスティン…
「シルビアも用意は出来たのかい?それでは気が重いけど、そろそろ行こうか?」
ポンと肩に手を置かれて我に返る。隣を見ると、少し目尻の皺が増えたアレックスが顔を覗き込んでいて…思わずその逞しい身体をぎゅっと抱き締める。すると…
「どうした?俺がいるから何も心配ないよ。シルビアはいつもの明るいままでいてくれ!」
そう言って優しい笑顔を向けてくるアレックスに、微笑んで大きく頷く。私が心配していたら、子供達にもそれが伝わる…だからもう考えないわ!
「さあ、みんな~そろそろ出掛けましょうか?」
「はーい!お母様~」
早速家族六人で馬車に乗り込む。すると最近使用人を引退したボードウィンとスーザン夫婦が散歩しているのに出くわして、みんな笑顔で「行ってきまーす!」と手を振っている。
二人は使用人じゃなくなっても、私達は家族同然で…今でも離れの家に住んでいて、子供達にとっても掛け替えのない存在でいてくれる。それに私もアレックスも懸命に手を振り返して…
そして王城までの道のりを賑やかに進むと、遠くに城が見えてくる。これに緊張でゴクリと唾を飲み込む私がいる。
長男のエリックは、今年十五歳。来年にはきっと、ガセルダムスに入学することになる。そうなればエリックの持つ、珍しい特性が世間に明らかになってしまう。それを考えると、どうしても心配になって。そして今日だって…
「かあたま!ミーもオタレするぅ~」
「えっ…ミランダもオシャレを?」
次女のミランダはまだ二歳。末っ子だということもあり、とっても甘えっ子で!今日は家族全員で城に招かれいて、朝からその準備で慌ただしい…
表向きの用向きは、まだ国王陛下に御目通りしたことのない次男のローリーと、お会いいただける機会を設けてくださった。だけどそれだけな筈もなく…
そんな中、ミランダはまだ小さいからお留守番になる予定だったんだけど?
「お母様、僕がみててあげるから一緒に行っちゃダメ?一人だけ留守番なんて可哀想過ぎるよ~」
直ぐ上の次男のローリーことロクシミリアンが、そう言って上目遣いで見つめてくる。そんな可愛い顔するのズルいなぁ~と笑いながら、どうする?とチラッとアレックスを見る。
そもそも今日の王城行きに、乗り気では無かったアレックスは、ちょっと顰めっ面になりながらも、ミランダとローリーの可愛いさを無視出来るわけなどなくて。途端に顔を緩ませコックリと頷いてしまっていて…
それに、やれやれ…とは思うけど、私と同じで不安を隠しきれないアレックスを思うと複雑で。それなら家族が多い方が安心出来るかも知れないと、私もそれを許すことにした。
「ミランダ~こっちにおいで!お姉様が可愛くしてあげるわよ?ピンクのリボンも貸してあげるわね」
八歳になりぐんと大人っぽくなったララが、ミランダを手招きしている。それに嬉しそうな顔をしながら、トテテと駆け寄るミランダ。それを近くで見ていたアレックスは、突然胸を押さえて…
「グハッ…娘が二人共可愛過ぎるっ。お嫁になんか、とてもじゃないけどやれない!」
それ、まだまだずっと先ですけど?とは思うけど、その気持ちは分からなくもない。どの子も立派に育ってくれているのを見ると、まさに感無量で…
「フフッ…お父様もお母様も、親馬鹿過ぎない?」
そんな涼やかな声な振り向くと…エリック!
まだ十五歳だというのに、もうアレックスと同じくらいまで身長が伸びて、ここのところ一気に格好良くなっていて…
艶やかな黒髪を横に流して、光の渦のような金の瞳を煌めかせて、フッと笑いながら壁にもたれ掛かっている。
以前はあんなに可愛くて、一時も私から離れなかったのに…と、母としては淋しい気持ちになるけど、だけどこれが誰でも通る道なんだと微笑んで…
「エリックはもう用意が出来たみたいね?物凄く素敵よ!ほらほら、あなた達もお兄ちゃまを見習って用意をしてきて!」
「は~い!」
そう返事した子供達は、メイド達に連れられて各自の部屋へと向かっている。家族が増えると共に、すっかり使用人の数も増えて…
ケイトは四年前、結婚によりここを去って行った。その相手は何と…ブルック男爵のロッド!
孤児院の経営をしているロッドを、ずっと以前から好きだったケイト。また孤児院へ慰問に行くようになったことで、再び距離が近付いて…それで結婚する運びとなった。それで今や男爵夫人のケイトとは、もちろん今でも交流がある。ミランダと同じ歳の男の子が一人いて、二人は仲の良い友達にもなっていて。それから…
私が一番驚いたのは、クリスティンの再婚。その相手が、私達が離婚した後直ぐに自身も離婚したローズだというのも驚き!今では二人して、家門の商団をより発展させていると聞く。この国はもちろんだが、大陸中に勢力を延ばす押しも押されぬ大商団に!それにローズの連れ子である息子を、とても可愛がっていると聞く。昔の仏頂面のクリスティンを思い浮かべると、信じられない気もするけど…良い方に変わったのね?
──今でもあなたの幸せを心から祈っているわ。クリスティン…
「シルビアも用意は出来たのかい?それでは気が重いけど、そろそろ行こうか?」
ポンと肩に手を置かれて我に返る。隣を見ると、少し目尻の皺が増えたアレックスが顔を覗き込んでいて…思わずその逞しい身体をぎゅっと抱き締める。すると…
「どうした?俺がいるから何も心配ないよ。シルビアはいつもの明るいままでいてくれ!」
そう言って優しい笑顔を向けてくるアレックスに、微笑んで大きく頷く。私が心配していたら、子供達にもそれが伝わる…だからもう考えないわ!
「さあ、みんな~そろそろ出掛けましょうか?」
「はーい!お母様~」
早速家族六人で馬車に乗り込む。すると最近使用人を引退したボードウィンとスーザン夫婦が散歩しているのに出くわして、みんな笑顔で「行ってきまーす!」と手を振っている。
二人は使用人じゃなくなっても、私達は家族同然で…今でも離れの家に住んでいて、子供達にとっても掛け替えのない存在でいてくれる。それに私もアレックスも懸命に手を振り返して…
そして王城までの道のりを賑やかに進むと、遠くに城が見えてくる。これに緊張でゴクリと唾を飲み込む私がいる。
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