8 / 108
第一章・思ってもみない結婚
8・オメガのセクシャリティ
「ふぁ~~っ。昨日はごめんね。お世話掛けました。」
大あくびをしながら伊織が起きてきた。
「今日予定ないの?良く寝てたし起きるまで放っておいたけど。」
ベッドを占領した伊織のせいで、ソファで寝るハメになった私は、ちょっと不機嫌そうにそう言う。
「僕は今日予定ないよ。涼は?昼どっか出掛ける?一緒にさ。」
まずはシャワー!とバスルームに入って行った。
「そう言えば昨日さ、チラッと例の人見たよ。涼が言った通りイケメンだったよね?」
風呂上がりの伊織に、やるな~と肩を突かれる。
「やるな┉って。政略で偽装な結婚だし。イケメンって関係ないよね?」
そう言った私に伊織は目を丸くして┉
「違うでしょ!周りにしてみれば結婚相手そのものだって。込み入った事情なんて傍からみたらわかんないしさ┉だったらイケメン捕まえたね~って言われた方が良くないか?」
そう言われたらそうかも?イケメンの方が自慢にはなる。
「涼あんたさ、前から聞いてみたかった事いい?今さ。その┉涼は経験はあるの?」
経験┉あるわけないだろ?この前やっと初デートだったわ!!と突っ込みたいけど、恥ずかしくてとてもじゃないけど言えない┉。
伊織は聞かなくても私の様子で察したようで、可哀想な子を見るような目でみてきた。
「伊織だってそうだよね?経験があるとは言わせない!」
──ん。んんん┉?嘘でしょう┉?
「僕はあるよ、もちろん。」
「┉嘘だ。だって何時よ?高校の時じゃないよね?周りオメガばっかりだったし。大学か┉?」
てっきり自分と同じ未経験だと思い込んでいた伊織が、まさかの経験済!ショックすぎる┉。
さらに伊織は追い討ちをかけるように爆弾発言を┉
「僕さ、男も女も経験してみた。」
──男も、女も┉ですか?
「だってさ、オメガだって言ってもどっちが好きかなんて人それぞれだろ?どっちも経験してみたら判るかな?って思って。」
なるほど┉それでどっちなのよ?
「僕はね、どっちも抵抗なかった。ようは好きになった人によるんだろうな、男でも女でも。」
──ちょっとだけ父を思ってしまった。
父親の性的嗜好を考えるのも┉なんだけど、ようはそういう事だよね。
男の人のとの結婚が破談になって女の人と結婚したんだから。
そんな事を考えていたら┉
「でも涼は男の人だけだよね?間違いなく。」
本当に?何でそう思うんだろ?と不思議な顔をしていると
「だって自分の事『私』って言うよね?いつも。社会に出たらさ、そういう風に言う事多いよ。でもプライベートもって言ったら少ないんじゃない?それに僕の記憶が確かなら、高校の始めの頃までは『僕』って言ってたと思う。それがいつの間にか『私』になってたよ。オメガホルモンが安定してそっちを無意識に選択したんじゃないかな?自分の呼び名だけで一概には言えないけど┉どう?違う?」
自分のセクシャリティを親友から教えられる┉って言う事にビックリしつつも納得する。
そう言われればそうかもな?自分が女の人と┉って事は考えられない。
私と伊織は共にオメガで、高校はオメガしかいない専門の所へ行った。
オメガはその特性上、見た目は男でも結婚相手によってまるで違う人生になる。
相手が男性だった場合、女性のようになる必要はないが、立場上それを求められる可能性は高い。
それを学ぶ事に特化した学校を選ぶのが、早いうちから性を判別できるようになった現在の常識なのだ。
だから、出会いの場が極端に少なくなる訳で┉。
大学は専門校じゃなかったけど、一緒に居たのはオメガかベータだったよね?
「伊織、何処で知り合うの?会社の人とか?」
「ん?アルファとオメガの出会いのコミュニティがあるんだよ。そこでかな?」
なんだって!どうして誘ってくれなかった┉とちょっと不満顔に。
「ハハハっ。涼はムリムリ!そんなトコ行くタイプじゃないでしょ?」
なんか、凄いバカにされてる気がする┉。だから、行ってみたい!って言っちゃう。
そんな私に伊織は驚いたようだったけど、だったらちょうどいい具合に今夜その会があるというので一緒に行く!って。
ちょっとした好奇心だったのに┉私は今ピンチだ┉。
ピンチと言うか┉バツが悪い、悪過ぎる。
その場に何故か直哉さんの姿が──。
大あくびをしながら伊織が起きてきた。
「今日予定ないの?良く寝てたし起きるまで放っておいたけど。」
ベッドを占領した伊織のせいで、ソファで寝るハメになった私は、ちょっと不機嫌そうにそう言う。
「僕は今日予定ないよ。涼は?昼どっか出掛ける?一緒にさ。」
まずはシャワー!とバスルームに入って行った。
「そう言えば昨日さ、チラッと例の人見たよ。涼が言った通りイケメンだったよね?」
風呂上がりの伊織に、やるな~と肩を突かれる。
「やるな┉って。政略で偽装な結婚だし。イケメンって関係ないよね?」
そう言った私に伊織は目を丸くして┉
「違うでしょ!周りにしてみれば結婚相手そのものだって。込み入った事情なんて傍からみたらわかんないしさ┉だったらイケメン捕まえたね~って言われた方が良くないか?」
そう言われたらそうかも?イケメンの方が自慢にはなる。
「涼あんたさ、前から聞いてみたかった事いい?今さ。その┉涼は経験はあるの?」
経験┉あるわけないだろ?この前やっと初デートだったわ!!と突っ込みたいけど、恥ずかしくてとてもじゃないけど言えない┉。
伊織は聞かなくても私の様子で察したようで、可哀想な子を見るような目でみてきた。
「伊織だってそうだよね?経験があるとは言わせない!」
──ん。んんん┉?嘘でしょう┉?
「僕はあるよ、もちろん。」
「┉嘘だ。だって何時よ?高校の時じゃないよね?周りオメガばっかりだったし。大学か┉?」
てっきり自分と同じ未経験だと思い込んでいた伊織が、まさかの経験済!ショックすぎる┉。
さらに伊織は追い討ちをかけるように爆弾発言を┉
「僕さ、男も女も経験してみた。」
──男も、女も┉ですか?
「だってさ、オメガだって言ってもどっちが好きかなんて人それぞれだろ?どっちも経験してみたら判るかな?って思って。」
なるほど┉それでどっちなのよ?
「僕はね、どっちも抵抗なかった。ようは好きになった人によるんだろうな、男でも女でも。」
──ちょっとだけ父を思ってしまった。
父親の性的嗜好を考えるのも┉なんだけど、ようはそういう事だよね。
男の人のとの結婚が破談になって女の人と結婚したんだから。
そんな事を考えていたら┉
「でも涼は男の人だけだよね?間違いなく。」
本当に?何でそう思うんだろ?と不思議な顔をしていると
「だって自分の事『私』って言うよね?いつも。社会に出たらさ、そういう風に言う事多いよ。でもプライベートもって言ったら少ないんじゃない?それに僕の記憶が確かなら、高校の始めの頃までは『僕』って言ってたと思う。それがいつの間にか『私』になってたよ。オメガホルモンが安定してそっちを無意識に選択したんじゃないかな?自分の呼び名だけで一概には言えないけど┉どう?違う?」
自分のセクシャリティを親友から教えられる┉って言う事にビックリしつつも納得する。
そう言われればそうかもな?自分が女の人と┉って事は考えられない。
私と伊織は共にオメガで、高校はオメガしかいない専門の所へ行った。
オメガはその特性上、見た目は男でも結婚相手によってまるで違う人生になる。
相手が男性だった場合、女性のようになる必要はないが、立場上それを求められる可能性は高い。
それを学ぶ事に特化した学校を選ぶのが、早いうちから性を判別できるようになった現在の常識なのだ。
だから、出会いの場が極端に少なくなる訳で┉。
大学は専門校じゃなかったけど、一緒に居たのはオメガかベータだったよね?
「伊織、何処で知り合うの?会社の人とか?」
「ん?アルファとオメガの出会いのコミュニティがあるんだよ。そこでかな?」
なんだって!どうして誘ってくれなかった┉とちょっと不満顔に。
「ハハハっ。涼はムリムリ!そんなトコ行くタイプじゃないでしょ?」
なんか、凄いバカにされてる気がする┉。だから、行ってみたい!って言っちゃう。
そんな私に伊織は驚いたようだったけど、だったらちょうどいい具合に今夜その会があるというので一緒に行く!って。
ちょっとした好奇心だったのに┉私は今ピンチだ┉。
ピンチと言うか┉バツが悪い、悪過ぎる。
その場に何故か直哉さんの姿が──。
あなたにおすすめの小説
あなたと過ごせた日々は幸せでした
蒸しケーキ
BL
結婚から五年後、幸せな日々を過ごしていたシューン・トアは、突然義父に「息子と別れてやってくれ」と冷酷に告げられる。そんな言葉にシューンは、何一つ言い返せず、飲み込むしかなかった。そして、夫であるアインス・キールに離婚を切り出すが、アインスがそう簡単にシューンを手離す訳もなく......。
僕はお別れしたつもりでした
まと
BL
遠距離恋愛中だった恋人との関係が自然消滅した。どこか心にぽっかりと穴が空いたまま毎日を過ごしていた藍(あい)。大晦日の夜、寂しがり屋の親友と二人で年越しを楽しむことになり、ハメを外して酔いつぶれてしまう。目が覚めたら「ここどこ」状態!!
親友と仲良すぎな主人公と、別れたはずの恋人とのお話。
⚠️趣味で書いておりますので、誤字脱字のご報告や、世界観に対する批判コメントはご遠慮します。そういったコメントにはお返しできませんので宜しくお願いします。
もう一度君に会えたなら、愛してると言わせてくれるだろうか
まんまる
BL
王太子であるテオバルトは、婚約者の公爵家三男のリアンを蔑ろにして、男爵令嬢のミランジュと常に行動を共にしている。
そんな時、ミランジュがリアンの差し金で酷い目にあったと泣きついて来た。
テオバルトはリアンの弁解も聞かず、一方的に責めてしまう。
そしてその日の夜、テオバルトの元に訃報が届く。
大人になりきれない王太子テオバルト×無口で一途な公爵家三男リアン
ハッピーエンドかどうかは読んでからのお楽しみという事で。
テオバルドとリアンの息子の第一王子のお話を《もう一度君に会えたなら~2》として上げました。
※画像は男の子メーカーpicrewさんよりお借りしました。
運命じゃない人
万里
BL
旭は、7年間連れ添った相手から突然別れを告げられる。「運命の番に出会ったんだ」と語る彼の言葉は、旭の心を深く傷つけた。積み重ねた日々も未来の約束も、その一言で崩れ去り、番を解消される。残された部屋には彼の痕跡はなく、孤独と喪失感だけが残った。
理解しようと努めるも、涙は止まらず、食事も眠りもままならない。やがて「番に捨てられたΩは死ぬ」という言葉が頭を支配し、旭は絶望の中で自らの手首を切る。意識が遠のき、次に目覚めたのは病院のベッドの上だった。
当たり前の幸せ
ヒイロ
BL
結婚4年目で別れを決意する。長い間愛があると思っていた結婚だったが嫌われてるとは気付かずいたから。すれ違いからのハッピーエンド。オメガバース。よくある話。
初投稿なので色々矛盾などご容赦を。
ゆっくり更新します。
すみません名前変えました。
【完結済】極上アルファを嵌めた俺の話
降魔 鬼灯
BL
ピアニスト志望の悠理は子供の頃、仲の良かったアルファの東郷司にコンクールで敗北した。
両親を早くに亡くしその借金の返済が迫っている悠理にとって未成年最後のこのコンクールの賞金を得る事がラストチャンスだった。
しかし、司に敗北した悠理ははオメガ専用の娼館にいくより他なくなってしまう。
コンサート入賞者を招いたパーティーで司に想い人がいることを知った悠理は地味な自分がオメガだとバレていない事を利用して司を嵌めて慰謝料を奪おうと計画するが……。
繋ぎの婚約を契約通り解消しようとしたら、王宮に溺愛軟禁されました
こたま
BL
エレンは子爵家のオメガ令息として産まれた。年上のアルファの王子殿下と年齢が釣り合うオメガ令息が少なく、他国との縁組も纏まらないため家格は低いが繋ぎとして一応婚約をしている。王子のことは兄のように慕っており、初恋の人ではあるけれど、契約終了時期か王子に想い人が現れた時には解消されるものと考えていた。ところが婚約解消時期の直前に王子宮に軟禁された。結婚を承諾するまでここから出さないと王子から溢れるほどの愛を与えられる。ハッピーエンドオメガバースBLです。