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第九章・エリオット、危機一髪?
72・意外な真実
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僕は記憶を辿って、緑の屋根のあの宿屋へと駆け出した。もっと近くだと思っていたが、思ったよりも距離があったのは誤算だった。だけどあともう少しだから…と、その足を止めることは無かった。
どんどんその宿が近くなって来ると、もう十年も経っているからなのか、思った以上に寂れているのが分かる。もしかして、もうやってない?という思いに囚われる。だけど、そうだとしてもそれを確認しなきゃ!と近付いて行った。
「これ…ホントにやってないかも?宿屋は廃業しちゃったのかなぁ」
目の前まで来ると、壁は所々剥げ落ちて宿の前には雑草が生い茂っている。夜なら明かりが点いているかいないかで判断出来るだろうが、入ってみないことには分からないな…そう思って、扉を押してみる。
──ギィーッ…
開かないかも?と思いながら押してみたけど、意外にもすんなりと扉が開け放たれる。だけどやっぱり中は薄暗い。これ…ホントにやってるの?もしかして宿屋は廃業して、住居になっているのかも知れないな…そう思いながら奥へと進ん行く。
「誰か…誰かいらっしゃいませんか?怪しい者ではありませんよ…」
そう言いながら恐る恐る奥へと。
──ガタリッ。
突然の物音に驚いて、身体が飛び上がる。ギイッと奥の扉が開いて現れたのは…
「おや?お久しぶりです。誰だかお分かりでしょうか」
目の前の人に驚愕する。人生で二番目に驚いたかも知れない…一度目はこの世界で坊ちゃまと出会った時だけどね。
明るい赤い髪に、深淵のような黒い瞳…だけどその顔を見ると、見知った人で。僕は混乱した、何故?って…
「あなたは…ベンさん?だけど髪色が違う。元から…違ったのか!?」
戸惑う筈だ…顔は間違いなく見知ったベンで、だけど髪は黒髪ではなく真っ赤だ。おまけにこの組み合わせはよく知っている…あの父と、そして異母兄弟のイーライ。何で…
そう思った時、バラバラになったピースが一箇所に集まり、それがカチリと台座に嵌まったかのようにある結論に至る。ベンがジェイデンだったのだと。そうなるとベンなどという人は、最初から存在しなかったのだと分かる。意図してベンという人物を作り出していたのだと…
「お前はジェイデンだったのか…それにどうしてここに?」
唖然としてジェイデンを見つめたまま、ここにいる意味が分からない…といったふうに質問をぶつける。
「そうですよね?それが正常の反応です。まずはその答えですが、アノー伯爵家の家を出た身で従者など付けられると思いますか?無理でしょうね。王都学園では授業料は無料ですけど、寮に入るのは別料金ですから…それなのに従者を雇うなど夢のまた夢です。だけど一人で入るのは、外聞や手続きの上で色々と都合が悪い…それで自らもう一人の人物を作り出したのです」
そう言ってジェイデンは、薄ら笑いを浮かべる。僕は今まで自分が一番苦労していると思っていた。それなのにあの弟達は、のうのうと何の不自由なく暮らしているんだろう?と。それなのに…
「それからこの建物ですが…ここはアノー伯爵家の持ち物になっているのですよ?」
「アノー伯爵家の…持ち物?宿屋だった建物が何でそうなんだ?嘘だろう…」
その事実に頭の理解が付いていかない。だってそうだろう?こんな寂れた建物を所有してどうなるんだ?それに何かに利用している様子もない。ただ、空き家として存在しているだけのように見えるが。
「不思議でしょう?それは兄上の存在が最後に確認された所だということと関係があります。それを指示したのは我らが父上ですから。」
──父さんが…それを指示しただと?一体どうして…
おまけに、僕がここに泊まったから買ったのだと言っているように聞こえるけど…
僕がどういうことなのか分からず困惑している様子を眺めて、ジェイデンはフフッと可笑しそうに笑う。
「どうしてって、愛してるからですよ…兄上を!それに亡くなっているかも知れないと聞いて、その最後の足跡だけは残しておきたいと思うのは、親だからこその想いでしょう?それにあの古びた鞄もあるんですよ。兄上の持ち物がほんの少し入っていました。金目の物など入っておらず、父上がそれを見てどれほど心を痛めたか…」
──亡くなって…だと?
もしかして、ここまで探しに来たってこと?あの父さんが…それに、僕を死んだと思っていたってことだよね?
そう思って、あの闘技場で会った時を思い出す。驚き目を見開いて僕へと手を伸ばしてきたあの父を…
それと同時に、それなら何故あの時僕を見捨てるような行動をしたんだよ?と憤る。
虐げられていた僕を一瞥しただけで、何の感情も読み取れ無かった。だから僕はそれに絶望して、あの家を出たのに!それが…違ったというのか?
「嘘だ…あの人が僕を愛していたなんて。それに母のことだって、愛してなんていなかっただろ?そう聞いたよ!」
「フフフッ…馬鹿だなぁ。誰から聞いたのそれ?僕の母さんからだよね。それが間違っているって、考えたこと無かったのかな…あんな人が言うことを真に受けちゃってさ」
馬鹿…そうなのか?あれは義母が僕を騙そうとした嘘だったのか?それを今まで疑わずに信じていた。それなら何故、あんなに冷たい態度を?母さんが生きていた時から、温かみなど感じたこともなかったよ…
「凄く動揺しているよね?それが父上のダメなところなんだよ。黙っているから…真意が全然伝わってないんだ。僕らもそれで、振り回されたよね…」
その黒い瞳は何を映しているのだろう?ジェイデンはそう言って、遠い目をしている。僕はそれに思い知った…思っていることが直ぐ顔に出る単純明快なイーライとは、全く違っているのだと。同じ兄弟でも違うんだと…
「それでどうしてここへ?学園にも行かずに何故ここにいるんだ?」
思わずそう聞いた。確か九月から復学すると言っていたじゃないか?それに、一緒に居る筈の義母はどうしているのだろう?
「ああ…知らないですよね?あの母さんは亡くなりました。事故でなんて…最後までどこまでも勝手な人でしたよ」
──あ、あの人が亡くなっただと?信じられない!例え殺しても死にそうにない人だったよ…
そう驚愕して、僕は思い浮かべた。義母を最後に見た、あの勝ち誇ったような表情を。もはや何が真実で、何がそうでなかったのか分からない!僕の家族の真実が…
どんどんその宿が近くなって来ると、もう十年も経っているからなのか、思った以上に寂れているのが分かる。もしかして、もうやってない?という思いに囚われる。だけど、そうだとしてもそれを確認しなきゃ!と近付いて行った。
「これ…ホントにやってないかも?宿屋は廃業しちゃったのかなぁ」
目の前まで来ると、壁は所々剥げ落ちて宿の前には雑草が生い茂っている。夜なら明かりが点いているかいないかで判断出来るだろうが、入ってみないことには分からないな…そう思って、扉を押してみる。
──ギィーッ…
開かないかも?と思いながら押してみたけど、意外にもすんなりと扉が開け放たれる。だけどやっぱり中は薄暗い。これ…ホントにやってるの?もしかして宿屋は廃業して、住居になっているのかも知れないな…そう思いながら奥へと進ん行く。
「誰か…誰かいらっしゃいませんか?怪しい者ではありませんよ…」
そう言いながら恐る恐る奥へと。
──ガタリッ。
突然の物音に驚いて、身体が飛び上がる。ギイッと奥の扉が開いて現れたのは…
「おや?お久しぶりです。誰だかお分かりでしょうか」
目の前の人に驚愕する。人生で二番目に驚いたかも知れない…一度目はこの世界で坊ちゃまと出会った時だけどね。
明るい赤い髪に、深淵のような黒い瞳…だけどその顔を見ると、見知った人で。僕は混乱した、何故?って…
「あなたは…ベンさん?だけど髪色が違う。元から…違ったのか!?」
戸惑う筈だ…顔は間違いなく見知ったベンで、だけど髪は黒髪ではなく真っ赤だ。おまけにこの組み合わせはよく知っている…あの父と、そして異母兄弟のイーライ。何で…
そう思った時、バラバラになったピースが一箇所に集まり、それがカチリと台座に嵌まったかのようにある結論に至る。ベンがジェイデンだったのだと。そうなるとベンなどという人は、最初から存在しなかったのだと分かる。意図してベンという人物を作り出していたのだと…
「お前はジェイデンだったのか…それにどうしてここに?」
唖然としてジェイデンを見つめたまま、ここにいる意味が分からない…といったふうに質問をぶつける。
「そうですよね?それが正常の反応です。まずはその答えですが、アノー伯爵家の家を出た身で従者など付けられると思いますか?無理でしょうね。王都学園では授業料は無料ですけど、寮に入るのは別料金ですから…それなのに従者を雇うなど夢のまた夢です。だけど一人で入るのは、外聞や手続きの上で色々と都合が悪い…それで自らもう一人の人物を作り出したのです」
そう言ってジェイデンは、薄ら笑いを浮かべる。僕は今まで自分が一番苦労していると思っていた。それなのにあの弟達は、のうのうと何の不自由なく暮らしているんだろう?と。それなのに…
「それからこの建物ですが…ここはアノー伯爵家の持ち物になっているのですよ?」
「アノー伯爵家の…持ち物?宿屋だった建物が何でそうなんだ?嘘だろう…」
その事実に頭の理解が付いていかない。だってそうだろう?こんな寂れた建物を所有してどうなるんだ?それに何かに利用している様子もない。ただ、空き家として存在しているだけのように見えるが。
「不思議でしょう?それは兄上の存在が最後に確認された所だということと関係があります。それを指示したのは我らが父上ですから。」
──父さんが…それを指示しただと?一体どうして…
おまけに、僕がここに泊まったから買ったのだと言っているように聞こえるけど…
僕がどういうことなのか分からず困惑している様子を眺めて、ジェイデンはフフッと可笑しそうに笑う。
「どうしてって、愛してるからですよ…兄上を!それに亡くなっているかも知れないと聞いて、その最後の足跡だけは残しておきたいと思うのは、親だからこその想いでしょう?それにあの古びた鞄もあるんですよ。兄上の持ち物がほんの少し入っていました。金目の物など入っておらず、父上がそれを見てどれほど心を痛めたか…」
──亡くなって…だと?
もしかして、ここまで探しに来たってこと?あの父さんが…それに、僕を死んだと思っていたってことだよね?
そう思って、あの闘技場で会った時を思い出す。驚き目を見開いて僕へと手を伸ばしてきたあの父を…
それと同時に、それなら何故あの時僕を見捨てるような行動をしたんだよ?と憤る。
虐げられていた僕を一瞥しただけで、何の感情も読み取れ無かった。だから僕はそれに絶望して、あの家を出たのに!それが…違ったというのか?
「嘘だ…あの人が僕を愛していたなんて。それに母のことだって、愛してなんていなかっただろ?そう聞いたよ!」
「フフフッ…馬鹿だなぁ。誰から聞いたのそれ?僕の母さんからだよね。それが間違っているって、考えたこと無かったのかな…あんな人が言うことを真に受けちゃってさ」
馬鹿…そうなのか?あれは義母が僕を騙そうとした嘘だったのか?それを今まで疑わずに信じていた。それなら何故、あんなに冷たい態度を?母さんが生きていた時から、温かみなど感じたこともなかったよ…
「凄く動揺しているよね?それが父上のダメなところなんだよ。黙っているから…真意が全然伝わってないんだ。僕らもそれで、振り回されたよね…」
その黒い瞳は何を映しているのだろう?ジェイデンはそう言って、遠い目をしている。僕はそれに思い知った…思っていることが直ぐ顔に出る単純明快なイーライとは、全く違っているのだと。同じ兄弟でも違うんだと…
「それでどうしてここへ?学園にも行かずに何故ここにいるんだ?」
思わずそう聞いた。確か九月から復学すると言っていたじゃないか?それに、一緒に居る筈の義母はどうしているのだろう?
「ああ…知らないですよね?あの母さんは亡くなりました。事故でなんて…最後までどこまでも勝手な人でしたよ」
──あ、あの人が亡くなっただと?信じられない!例え殺しても死にそうにない人だったよ…
そう驚愕して、僕は思い浮かべた。義母を最後に見た、あの勝ち誇ったような表情を。もはや何が真実で、何がそうでなかったのか分からない!僕の家族の真実が…
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