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11 いつもとは違う年末の日
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絶対起きる。次はさっさと起きる。先に起きたい。
でも疲れてるから、無理かも。
断ってもいいんだよね、怒らないよね。
疲れたから。すごく。朝・・・・昼から。
ベッドから動いてないのに。
帰った方が身のため・・・・。そう思った。
ちょっとうとうとしたけど目が覚めた時も最後に思ったことは覚えていて。
そっと起きだした。
服を集めてバスルームに駆け込んでシャワーを浴びた。
もうお腹空いて気持ち悪い。
喉も痛い、体もいたい、トイレが・・・辛い。
服を着て勝手にコーヒーをもらい温める。
クッションを抱きしめて壁にもたれる。
疲れた・・・・なんで起きだして一番のセリフがこれなの。
起きる気配のない寝室の方を睨む。
お腹空いた・・・・・。
起こしに行こうか。
コーヒーを飲み終わっても起きてこない。
寝室に入り寝顔を眺める。
どうやって起こそうか。
キスはしない、ハグもなし。
シンプルに名前を呼んでみた。
「青野君、お腹空いた。」
「もっと優しく起こしてよ。」
「起きてたの?」
「うん。どうしようかと思って、待ってた。」
目が開いた。
「じゃあ起きませんか?お腹空いてないの?」
「どうしても優しい起こし方はしてくれないんだね。しょうがない起きるか。」
いきなり起き上がり両手を上に伸ばす。
パッと背を向ける。ギリギリでした。
忘れてます、裸だって。
急いで寝室を出る。
トランクス一枚でバスルームに行きシャワーを浴びて着替えて出てくる。
早い。
こんな時男の人がうらやましくなる。
楽・・・・。
入れ替わりに洗面台を借りて化粧をして着替える。
準備できた。
ご飯ご飯。
「本当に外に行きたいみたいだね。」
「お腹空いたの。」
「何か作ってもいいよ。」
そういえば買い物してた・・・・。
「あ・・・・。うん。」
一緒にデートしたい。それだけ。
「じゃあ、夜は作る。何か作る。」
「作ってくれるの?」
あ・・・・ダメ。料理はダメ。
「もしかして反自炊派?いいよ。僕が作る。焼きそばとかで良かったら。」
それくらいはできる。さすがに。ちょっとムッっとした。
「あの、それくらいならできる。普通の物ならできる。」
さすがにあまりに女子力が低いと思われるのも悲しい。
「おせちは無理。そばは茹でられる。」麺類は何とか。
「煮物も作れるかも。」
「ご飯も炊ける。」
出来る物さえ列挙できない自分。ご飯も入れた時点でどうよ。
「別にいいよ。そんな強制はしないし。一緒に作れば。便利な世の中だから何とかなるよ。」
「でも上手な方がうれしいとか思ってるでしょう?」
「それは何事も器用だと重宝するのはどこでも一緒だよ。そんな一般的な意見ね。」
じっと見ると笑顔だったから、納得した。
「で、何食べる?」
「外に行って考えよう。」
外は寒かった。当たり前だ。冬休みなんだから。
腕を巻き付けてそのまま探るようにポケットの中で手をつなぐ。
握られた手が恋人つなぎになった。
世間も冬休み。
人が多く、あちこちで暖かそうに着ぶくれた集団がいる。
「青野君、いつもどうやって過ごしてた?」
「うん、適当。あんまり人といることもなかったから、気が向いたら外に出てお腹空いたらご飯食べて、買い物したりお店を見て回って歩いて疲れたら帰る。」
本当に適当。
「一緒にいてもらえると嬉しいなあ。何する?」
笑顔で聞いてくる。
確か帰りたいなあなんて思ったんだけど。
そんな顔されるとても言い出せないし。
そもそも帰っても一人で寂しくなるだけ。
部屋に帰る前にきっとまた電車で折り返して来ちゃうから。
「いろいろ、する。いろんなことを。お蕎麦一緒に食べたい。」
エビエビ。
毎年大きなエビ天を一匹買うのも寂しいから、ほとんどお蕎麦は実家で食べていた。
美味しいんだけどなあ。
今年はいつ行くんだか未定。
お蕎麦は作れると言ったし、エビ天買って乗っけるだけだけど作ろう。
年末のスーパーは混んでいた。
多くの主婦に交じり買い物をする。
1日はスーパーはお休み。
でも次の日には開くのに。
追い立てられるように買い物をする人達、自分はそれほどでもない。
1人暮らしの冷蔵庫に詰め込むのは難しいから。
代わりにお酒とおつまみを買い。
忘れてはいない、エビ天。蕎麦。
ごみごみと混み合ったスーパーから押し出されるようにして部屋に帰る。
実家にいると当たり前の様におせちが出てくる。
今年は食べずじまいかな。
まだ実家には連絡を入れてない。
そろそろ電話がかかって来そうな気がする。
・・・・。
でも疲れてるから、無理かも。
断ってもいいんだよね、怒らないよね。
疲れたから。すごく。朝・・・・昼から。
ベッドから動いてないのに。
帰った方が身のため・・・・。そう思った。
ちょっとうとうとしたけど目が覚めた時も最後に思ったことは覚えていて。
そっと起きだした。
服を集めてバスルームに駆け込んでシャワーを浴びた。
もうお腹空いて気持ち悪い。
喉も痛い、体もいたい、トイレが・・・辛い。
服を着て勝手にコーヒーをもらい温める。
クッションを抱きしめて壁にもたれる。
疲れた・・・・なんで起きだして一番のセリフがこれなの。
起きる気配のない寝室の方を睨む。
お腹空いた・・・・・。
起こしに行こうか。
コーヒーを飲み終わっても起きてこない。
寝室に入り寝顔を眺める。
どうやって起こそうか。
キスはしない、ハグもなし。
シンプルに名前を呼んでみた。
「青野君、お腹空いた。」
「もっと優しく起こしてよ。」
「起きてたの?」
「うん。どうしようかと思って、待ってた。」
目が開いた。
「じゃあ起きませんか?お腹空いてないの?」
「どうしても優しい起こし方はしてくれないんだね。しょうがない起きるか。」
いきなり起き上がり両手を上に伸ばす。
パッと背を向ける。ギリギリでした。
忘れてます、裸だって。
急いで寝室を出る。
トランクス一枚でバスルームに行きシャワーを浴びて着替えて出てくる。
早い。
こんな時男の人がうらやましくなる。
楽・・・・。
入れ替わりに洗面台を借りて化粧をして着替える。
準備できた。
ご飯ご飯。
「本当に外に行きたいみたいだね。」
「お腹空いたの。」
「何か作ってもいいよ。」
そういえば買い物してた・・・・。
「あ・・・・。うん。」
一緒にデートしたい。それだけ。
「じゃあ、夜は作る。何か作る。」
「作ってくれるの?」
あ・・・・ダメ。料理はダメ。
「もしかして反自炊派?いいよ。僕が作る。焼きそばとかで良かったら。」
それくらいはできる。さすがに。ちょっとムッっとした。
「あの、それくらいならできる。普通の物ならできる。」
さすがにあまりに女子力が低いと思われるのも悲しい。
「おせちは無理。そばは茹でられる。」麺類は何とか。
「煮物も作れるかも。」
「ご飯も炊ける。」
出来る物さえ列挙できない自分。ご飯も入れた時点でどうよ。
「別にいいよ。そんな強制はしないし。一緒に作れば。便利な世の中だから何とかなるよ。」
「でも上手な方がうれしいとか思ってるでしょう?」
「それは何事も器用だと重宝するのはどこでも一緒だよ。そんな一般的な意見ね。」
じっと見ると笑顔だったから、納得した。
「で、何食べる?」
「外に行って考えよう。」
外は寒かった。当たり前だ。冬休みなんだから。
腕を巻き付けてそのまま探るようにポケットの中で手をつなぐ。
握られた手が恋人つなぎになった。
世間も冬休み。
人が多く、あちこちで暖かそうに着ぶくれた集団がいる。
「青野君、いつもどうやって過ごしてた?」
「うん、適当。あんまり人といることもなかったから、気が向いたら外に出てお腹空いたらご飯食べて、買い物したりお店を見て回って歩いて疲れたら帰る。」
本当に適当。
「一緒にいてもらえると嬉しいなあ。何する?」
笑顔で聞いてくる。
確か帰りたいなあなんて思ったんだけど。
そんな顔されるとても言い出せないし。
そもそも帰っても一人で寂しくなるだけ。
部屋に帰る前にきっとまた電車で折り返して来ちゃうから。
「いろいろ、する。いろんなことを。お蕎麦一緒に食べたい。」
エビエビ。
毎年大きなエビ天を一匹買うのも寂しいから、ほとんどお蕎麦は実家で食べていた。
美味しいんだけどなあ。
今年はいつ行くんだか未定。
お蕎麦は作れると言ったし、エビ天買って乗っけるだけだけど作ろう。
年末のスーパーは混んでいた。
多くの主婦に交じり買い物をする。
1日はスーパーはお休み。
でも次の日には開くのに。
追い立てられるように買い物をする人達、自分はそれほどでもない。
1人暮らしの冷蔵庫に詰め込むのは難しいから。
代わりにお酒とおつまみを買い。
忘れてはいない、エビ天。蕎麦。
ごみごみと混み合ったスーパーから押し出されるようにして部屋に帰る。
実家にいると当たり前の様におせちが出てくる。
今年は食べずじまいかな。
まだ実家には連絡を入れてない。
そろそろ電話がかかって来そうな気がする。
・・・・。
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