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24 やっと進み始めた関係。
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一体この電車はどこを走っているのか、見える景色はさっきから変わらない。
そんな気分だった。
本当に慣れてない・・・・のか?
軽くお互いに腕が巻き付いたまま時間が過ぎても、何も動きがない。
少し顔をあげる。
見えるのは胸元から首のあたり。
少し動いた私につられるように顔を動かされたのは分かった。
そろそろと動いた手が私の頭を引き寄せる。
「ハニートラップみたい。」
そうつぶやかれた。
何を目的でそんなトラップを仕掛けると言うのだろうか?
メリットを教えて欲しい。
さすがに飽きる、それは・・・諦めたとも言う。
軽く体を押すようにして離れる。
残念な顔をしていそうな自分を見られたくなくて、そのまま寝室に歩いて行った。
ドアにもたれたまま、ため息をつく。
ハニートラップ・・・・。
他の意味があるんだろうか?
あんまり考えても分からない。
頼むから酔っぱらって欲しい、ちょっとだけそう思った。
思い返せば、あの時は本当に面白かったかも。
良くしゃべり、林が言うように、意外な本音がのぞいてたのかもしれない?
今ならそう思う。
いきなり背中に振動が来た。
と思ったら、ドアの向こう側をノックされていた。
「ごめん。また何かしたかな?」
また・・・・というあたり反省はしてみたらしい。
ノブに手をかけて出て行く。
「気にしないで。」
いきなり開いたドアに驚いて後ろに下がる佐々木君。
油断し過ぎだ。
表情も分かりやすい。
裏もないと分かってる。
「ねえ、ハニートラップって、どういうこと?」
ソファに座りながら聞いた。
「なんとなく・・・起こりそうにないことが起こったら罠かドッキリを疑えってことで・・・・・。」
私は佐々木君には裏がないと思ってたのに、私の裏は探られたらしい。
ぎこちない感じが相変わらずだ。
微妙な距離、さっきまでくっついていた二人に改めてあると感じる距離。
「林以外となら、誰と飲みに行くの?」
「あんまり行かないよ、林君が一緒にって誘ってくれる時に誰かがいても、二人とか三人とか、林君がいないことはない。自分から誘う方じゃないし。」
「そうなんだ。」
「誰と仲がいいの?大迫さん以外は。」
「誰とも。・・・・嫌われてるから。」
「ごめん・・・・。」
「謝られると余計に傷つく。他の同期女子とは話をしてない?」
「まったく。」
「じゃあ、話をしたら好きになるかもよ、誰か、もっといい子はいるよ。素直で、優しくて、友達の多い子。」
「今度はやんわりと断られてるのかな。一緒に食事に行ってくれるようなうれしい流れに喜んでいたら、いきなり夢のようなドッキリのような流れになったのに、何か間違ったらしくて、今度は逃げようとしてる?」
そうやってやっぱり裏を探られる。
だって自分で今言ったから。
私は素直じゃなくて、優しくもなくて、友達もいない。
私を選んだ理由は小さなきっかけで、他の誰かより先に目についただけ。
それをずっと引きずったのも他の人と話をする接点がなかったから。
じゃあ、もっといろんな人に出会ったらどうなるのって思ったから、そう言った。
「慣れてないって言ったのに。正直に言ったんだから分かってよ。小学校では大人びた女子について行けずに、中学では地味過ぎて、高校は男子校で、大学は勉強を真面目にやっただけのつまらない男で。」
ん?もしかして????本当に?
いるかも、いてもおかしくない、いると思う。
私の周りにはいなかっただけで。
慣れてないってそういうこと?
驚いた表情を隠して、顔をあげた。
珍しくこっちを見ていてくれてて。
「林君の初恋は小学生の頃だったのに、僕はそんなぎりぎり大学生の時だったってこと。しかも人生の中でもバタバタの時期で、本当に一目ぼれの数分で終わるはずだったから、今ここにいるのは奇跡だよね。これも初恋の人に再会ってパターンでいいよね。」
「この間の時、1人で酔って寝てしまったのをどんなに後悔したか分かってくれた?その前の二週間が僕にとってどんなに貴重な時間だったか分かってくれた?」
・・・多分、分かりました。
全て、そのまま、正面から信じます。
「そんなふうに告白されたことはない。」
正直に言った。
「でも、肝心のセリフはないね。」
それもちゃんと言った。
「初めて言うのに?今でいいの?ちゃんと聞いてくれるなら言う。」
「聞く。ちゃんと聞く。」
ゴクリと音がしそうなくらいに喉元が動いた。
どこまでも冷静に見てる自分が嫌になる。
「また会えてよかったと思ってる。あの時からずっと好きだから。すごく大切な存在、それは全く変わらない、どんな噂も聞かない、信じてない。だから印象は変わってない。あの時の親切な機転の利いた女の人のまま。僕と、付き合って欲しい。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
「ええっ、・・・・いいの?ちゃんと考えた?」
「考えた、私にも考える時間は二週間以上あったから。」
「そうなの?」
驚いた表情を見せてくれる。
そうだろう。まさかだろう。
でも嘘じゃない。多分、ずっと考えていた。
好きも嫌いもずっと考えていた。
「あったよ。最初は大嫌いだと思ったけど。」
まさか丸焼きにするために仕留めて羽をもぎ取ったとは言わない。
そこは内緒。
大嫌いだった七面鳥に見えた二日間。
そのあと一度も見てない夢。
ビールをあおって寝ていた残りの日々だった。
それでも情緒を乱すほど揺すぶられたのは事実。
危うく大嫌いで終わって、他の会社の人と付き合ったかもしれない未来は全くなくなった。
そっと手を伸ばされた。
やっと鈍行電車を進めてくれるらしい。
酔ったら少し自己主張が強くなるから、少しは強く出るところもあるのかと思ったのに。
その腕に誘われるように、ゆっくりとそのままもたれた。
「明日、暇?」
私が動かないと何も終らないし、始まりの合図もないかもしれない。
「暇だよ。今夜から続く夜から朝までも。」
「・・・・何か食べに行く?何か食べたいものある?」
「目の前の亜弓さんを食べたい。」
顔を見上げた。
「・・・・・そんな事、言うの?」
「初めて言ってみた、歯が浮きそうだった。」
「浮いてたよ。」
「ばれた?」
「うん、丸分かり。」
「ほら、慣れてないから。」
「そうみたいだね。」
「ねえ、一緒に食事する?」
改めて、そう聞かれた。
「今夜のこと?明日のこと?」
「ううん、今のこと。」
「もしかして、お昼食べてないとか?」
「さっきゼリー食べた。」
「ごめん、食べてきたばっかりで、全然思いつかなかった。」
「ねえ、本当に・・・・・歯が浮いてもいいから、食べたい。」
「シュークリームも食べたのに。」
「もっと違うデザートを。」
そう言ったのに顔が寄ってくることがなくて。
首に手をかけるようにして途中まで引き寄せたら、やっと動いてくれた。
キスを繰り返して、笑顔で体ごと近寄った。
絶対見たことない笑顔をしてるんだと思う。
自分でもそう思う。
一瞬大きく開かれた目。
今すごく近くにあるし、自分がそこに映ってるのを疑わない。
絶対社内の人は相手にしないつもりだったのに。
ビル内の人まで含めて禁止令を出したばかりだったのに。
でも誰も知らないかもしれない。
本当に外に出ない人みたいだから。
存在感薄すぎ。
ビルの外でなら、まさか同僚とは思われないかも。
だから、そういうことにしておこう。
最初から素直に優しくしてくれてたら、あんな人に声かけられる羽目にもならなかったのに。
少しは楽しい2週間を過ごせたと思うのに。
背中を強くひきつけるように抱きしめられた。
引き寄せられたと言うより、絶対私の方が力を込めたと思う。
どうか気がついてませんように。
気がついてたら、それが普通のパターンだと思ってくれますように。
初めては、ぎこちない触れ合いだったけど、繰り返されると、もうどっちが引き寄せてるのか分からなくなってくる。
ゆっくり鈍行運転の間にすっかり夕方になっていて、部屋も薄暗い。
キスの音だけが響いて、熱い息遣いが後を追うようにのってきた。
お酒は必要なかった。
良かった。
しっかり目は覚めている。
そんな気分だった。
本当に慣れてない・・・・のか?
軽くお互いに腕が巻き付いたまま時間が過ぎても、何も動きがない。
少し顔をあげる。
見えるのは胸元から首のあたり。
少し動いた私につられるように顔を動かされたのは分かった。
そろそろと動いた手が私の頭を引き寄せる。
「ハニートラップみたい。」
そうつぶやかれた。
何を目的でそんなトラップを仕掛けると言うのだろうか?
メリットを教えて欲しい。
さすがに飽きる、それは・・・諦めたとも言う。
軽く体を押すようにして離れる。
残念な顔をしていそうな自分を見られたくなくて、そのまま寝室に歩いて行った。
ドアにもたれたまま、ため息をつく。
ハニートラップ・・・・。
他の意味があるんだろうか?
あんまり考えても分からない。
頼むから酔っぱらって欲しい、ちょっとだけそう思った。
思い返せば、あの時は本当に面白かったかも。
良くしゃべり、林が言うように、意外な本音がのぞいてたのかもしれない?
今ならそう思う。
いきなり背中に振動が来た。
と思ったら、ドアの向こう側をノックされていた。
「ごめん。また何かしたかな?」
また・・・・というあたり反省はしてみたらしい。
ノブに手をかけて出て行く。
「気にしないで。」
いきなり開いたドアに驚いて後ろに下がる佐々木君。
油断し過ぎだ。
表情も分かりやすい。
裏もないと分かってる。
「ねえ、ハニートラップって、どういうこと?」
ソファに座りながら聞いた。
「なんとなく・・・起こりそうにないことが起こったら罠かドッキリを疑えってことで・・・・・。」
私は佐々木君には裏がないと思ってたのに、私の裏は探られたらしい。
ぎこちない感じが相変わらずだ。
微妙な距離、さっきまでくっついていた二人に改めてあると感じる距離。
「林以外となら、誰と飲みに行くの?」
「あんまり行かないよ、林君が一緒にって誘ってくれる時に誰かがいても、二人とか三人とか、林君がいないことはない。自分から誘う方じゃないし。」
「そうなんだ。」
「誰と仲がいいの?大迫さん以外は。」
「誰とも。・・・・嫌われてるから。」
「ごめん・・・・。」
「謝られると余計に傷つく。他の同期女子とは話をしてない?」
「まったく。」
「じゃあ、話をしたら好きになるかもよ、誰か、もっといい子はいるよ。素直で、優しくて、友達の多い子。」
「今度はやんわりと断られてるのかな。一緒に食事に行ってくれるようなうれしい流れに喜んでいたら、いきなり夢のようなドッキリのような流れになったのに、何か間違ったらしくて、今度は逃げようとしてる?」
そうやってやっぱり裏を探られる。
だって自分で今言ったから。
私は素直じゃなくて、優しくもなくて、友達もいない。
私を選んだ理由は小さなきっかけで、他の誰かより先に目についただけ。
それをずっと引きずったのも他の人と話をする接点がなかったから。
じゃあ、もっといろんな人に出会ったらどうなるのって思ったから、そう言った。
「慣れてないって言ったのに。正直に言ったんだから分かってよ。小学校では大人びた女子について行けずに、中学では地味過ぎて、高校は男子校で、大学は勉強を真面目にやっただけのつまらない男で。」
ん?もしかして????本当に?
いるかも、いてもおかしくない、いると思う。
私の周りにはいなかっただけで。
慣れてないってそういうこと?
驚いた表情を隠して、顔をあげた。
珍しくこっちを見ていてくれてて。
「林君の初恋は小学生の頃だったのに、僕はそんなぎりぎり大学生の時だったってこと。しかも人生の中でもバタバタの時期で、本当に一目ぼれの数分で終わるはずだったから、今ここにいるのは奇跡だよね。これも初恋の人に再会ってパターンでいいよね。」
「この間の時、1人で酔って寝てしまったのをどんなに後悔したか分かってくれた?その前の二週間が僕にとってどんなに貴重な時間だったか分かってくれた?」
・・・多分、分かりました。
全て、そのまま、正面から信じます。
「そんなふうに告白されたことはない。」
正直に言った。
「でも、肝心のセリフはないね。」
それもちゃんと言った。
「初めて言うのに?今でいいの?ちゃんと聞いてくれるなら言う。」
「聞く。ちゃんと聞く。」
ゴクリと音がしそうなくらいに喉元が動いた。
どこまでも冷静に見てる自分が嫌になる。
「また会えてよかったと思ってる。あの時からずっと好きだから。すごく大切な存在、それは全く変わらない、どんな噂も聞かない、信じてない。だから印象は変わってない。あの時の親切な機転の利いた女の人のまま。僕と、付き合って欲しい。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。」
「ええっ、・・・・いいの?ちゃんと考えた?」
「考えた、私にも考える時間は二週間以上あったから。」
「そうなの?」
驚いた表情を見せてくれる。
そうだろう。まさかだろう。
でも嘘じゃない。多分、ずっと考えていた。
好きも嫌いもずっと考えていた。
「あったよ。最初は大嫌いだと思ったけど。」
まさか丸焼きにするために仕留めて羽をもぎ取ったとは言わない。
そこは内緒。
大嫌いだった七面鳥に見えた二日間。
そのあと一度も見てない夢。
ビールをあおって寝ていた残りの日々だった。
それでも情緒を乱すほど揺すぶられたのは事実。
危うく大嫌いで終わって、他の会社の人と付き合ったかもしれない未来は全くなくなった。
そっと手を伸ばされた。
やっと鈍行電車を進めてくれるらしい。
酔ったら少し自己主張が強くなるから、少しは強く出るところもあるのかと思ったのに。
その腕に誘われるように、ゆっくりとそのままもたれた。
「明日、暇?」
私が動かないと何も終らないし、始まりの合図もないかもしれない。
「暇だよ。今夜から続く夜から朝までも。」
「・・・・何か食べに行く?何か食べたいものある?」
「目の前の亜弓さんを食べたい。」
顔を見上げた。
「・・・・・そんな事、言うの?」
「初めて言ってみた、歯が浮きそうだった。」
「浮いてたよ。」
「ばれた?」
「うん、丸分かり。」
「ほら、慣れてないから。」
「そうみたいだね。」
「ねえ、一緒に食事する?」
改めて、そう聞かれた。
「今夜のこと?明日のこと?」
「ううん、今のこと。」
「もしかして、お昼食べてないとか?」
「さっきゼリー食べた。」
「ごめん、食べてきたばっかりで、全然思いつかなかった。」
「ねえ、本当に・・・・・歯が浮いてもいいから、食べたい。」
「シュークリームも食べたのに。」
「もっと違うデザートを。」
そう言ったのに顔が寄ってくることがなくて。
首に手をかけるようにして途中まで引き寄せたら、やっと動いてくれた。
キスを繰り返して、笑顔で体ごと近寄った。
絶対見たことない笑顔をしてるんだと思う。
自分でもそう思う。
一瞬大きく開かれた目。
今すごく近くにあるし、自分がそこに映ってるのを疑わない。
絶対社内の人は相手にしないつもりだったのに。
ビル内の人まで含めて禁止令を出したばかりだったのに。
でも誰も知らないかもしれない。
本当に外に出ない人みたいだから。
存在感薄すぎ。
ビルの外でなら、まさか同僚とは思われないかも。
だから、そういうことにしておこう。
最初から素直に優しくしてくれてたら、あんな人に声かけられる羽目にもならなかったのに。
少しは楽しい2週間を過ごせたと思うのに。
背中を強くひきつけるように抱きしめられた。
引き寄せられたと言うより、絶対私の方が力を込めたと思う。
どうか気がついてませんように。
気がついてたら、それが普通のパターンだと思ってくれますように。
初めては、ぎこちない触れ合いだったけど、繰り返されると、もうどっちが引き寄せてるのか分からなくなってくる。
ゆっくり鈍行運転の間にすっかり夕方になっていて、部屋も薄暗い。
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