関係者の皆様、私が立派な大人になれるその日まで、あと少しだけお待ちください。

羽月☆

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22 ただ、『楽しかった。』と言って欲しかっただけなのに。

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月曜日、出勤したら朝陽さんがいつものように笑顔で挨拶してくれた。

「おはよう、芽衣ちゃん。金曜日は飲み過ぎなかったんだね。」

忘れてた・・・・・。
今思い出した。
本当に何もなかったと言うレベルに忘れてた。

「朝陽さん、あの番号は社長の携帯でした。何でですか?朝陽さんが出るんだと思って電話したんです。ちゃんと帰れますって。」

「うん、社長から連絡が来たから知ってる。社長はびっくりしてた?」

「多分、そうです。無口だったので留守電かと思ったくらいで。社長だと分かって私もビックリでした。」

「だって社長も心配してたから。飲み過ぎるなって言っておくようにって。」

「それは心配というか、単なる注意です。警告です。」

「違うよ、心配してたんだよ。ちゃんと帰れるんだなって聞かれたでしょう?」

「それは、確かに・・・・。」

ちょっと思い出して、ドキドキして無言になった。
だって、あんなに耳元で話をされたことないし・・・・・電話だからあたり前だけど。

ドアがノックされて社長が入ってきた。

「おはようございます。芽衣ちゃんに怒られました。社長の携帯に電話するなら、それなりの心構えが要るからって。」

何だか言葉が大分違いますが。

「金曜日はお休みの時間にすみませんでした。」

「無事に帰れたんだったらいい。」

そう言われた。


本当に心配してくれてたらしい?

背中を見てもう一度お辞儀をして、席に着いた。


「仲良くできる子はいた?」

「女の人とは距離があってあんまり喋れなくて。営業の堤さんとたくさん話をしました。」

「仲良くなったの?」

「はい。みんなで飲むときは声をかけるって言ってもらいました。いい人でした。」

「じゃあ、楽しかったんだ?」

「はい。」


9時になり二人は朝礼に、私はタブレットで今日の社長の予定を確認して。
それでも、ひたすら声をかけられるのを待つ。
それまではひたすら自習。

そんな私の毎日は変わらない。



ある日、社長と夕方からの予定に同行した。
一時間くらいの残業になった。
それでもまだ明るいくらいで、社長の背中を見ながら緩い坂を上っていた。

ひらけたところにある広場にイベントの旗が翻っていて、人が集まってるのが見えた。

お酒のイベントらしい。

つい視線が止まる。
横にいた社長が珍しく、本当に珍しく声をかけてくれた。

「寄りたそうだけど?」

立ち止まってよく見るといろんな酒蔵が地酒を持ち寄り、試飲会をしているようだった。

「・・・あの、ここでお終いでいいですか?」

当たり前だが今日の予定はさっき終わった。
今は駅に向かっていた。
このままここで別れても、問題ない・・・・。
さっきまで少し先を歩く背中にそう思っていても、さすがに言い出せなかった。

さすがに微妙な顔をされた。

「あの、飲みすぎませんので。」

明日も仕事だし。少しだけ、もしかしたら見るだけかもしれない。
駅は本当にもう見えている。
ちゃんと帰れる。

「あの・・・・・春日さんも行きますか?」

今度は驚くような顔をされた。
まあ、自分でも勇気がある誘いだとは思う。
朝陽さんのいない二人は相変わらず静かな雰囲気のままで、もはや妄想レベルの会話さえ浮かばないし、期待することも止めた。


だから本当に誘いにのってくるなんて思わなかった。

「じゃあ、行こう。一人で行かせると後で朝陽に怒られる。」

「私は1度目の失敗をずっと言われるんでしょうか?」

「そうかもな。」

まるで保護者だ。
楽しく飲めない・・・・いや、気を付けている。
さすがに学生の時のようにはいかない。

先に歩き出した社長について行く。

受け付けがあり、ワンコインで小さなお猪口が3つ並んだ木枠をもらう。

「春日さん、これ可愛いですね。楽しそうです。私は見るだけでも楽しそうだと思ってたのですが。飲む気満々になってきました。」

テンションが上がる。

そう言った私を無言で見ろしてる気がする。

あ・・・。

「すみません、後でお支払いいたします。」

すっかり忘れてた。
ついグラスの可愛さに視線を奪われて。


「別にいい。」

多分そう言われた

それを手に持って奥に歩いて行く。

お酒の瓶がずらっと一列に並んで、いろんな作務衣のような作業着やエプロンなどを締めた人が対応してくれている。
順番はバラバラで、いろんな地域のお酒がざっくり県ごとに並んでいるかなって感じだった。

「春日さん、日本酒詳しいですか?」

「いや、よくわからない。残念だが売り手の言葉を信じるしかないな。」

「どうしましょうか?有名なところか、ラベルが可愛い所か。」

奥にはテーブルがたくさんある。
立ち飲みのための小さな高いテーブルだ。
ワゴン車でお肉やチーズなど、おつまみまで売ってる。
ワインやソフトドリンクなども売っているのが見える。

「直感ですかね。」

あまり時間をかけても遅くなる。端から見ていって、適当に3種類選んで注いでもらった。

満足して先へ行き止まってると、後ろから春日さんもやってきた。
何を頼んだかは小さな紙を渡される。

空いてるテーブルにお酒を置いて、テーブルの足にくっついてるフックに荷物をかけた。

「おつまみ買って来ましょうか?さっきの借金もありますし。」

「ああ、適当でいい、好きなものを。足りなかったらこれで。」

財布を丸ごと渡された。

「そんなに食べますか?」

「いや、そんなに食べないんだったらいいけど。」

「じゃあ、予算は1000円にします。これは絶対欲しいと言うものありますか?」

ぐるりと社長の視線が売り場をめぐっている。

「特にない。本当に食べたいものでいいよ。」

「はい。行ってきます。お酒と荷物をお願いします。」

そう言って端から見ていく。

定番の物も日本酒と合うような感じのものが多い。
チーズの醤油漬け、根菜のマリネ、ミックスナッツも桜チップでスモークしてるらしい。

小さなっプラカップに入っているのでそれを持って会計をするだけ。
お肉がないのに気が付いた。

厚切りベーコンも足す。

1400円。

まあこんなものだろう。


手に持って社長のところに戻る。

ぼんやりとして遠くを見てるが。

「春日さん、お待たせしました。もしかして疲れてますか?」

無理に付き合ってるもらってるだろうか?

「いや。別に大丈夫だけど。」

グラスを手にもたれて掲げられた。

しばらく、見つめ合って・・・・、あっ。

同じように持って乾杯した。

小さいグラスが当たり、カチンと音がした。

随分今日は普通だ。
まさか買い物をしてる間に先に飲んでいるとは思ってなかったけど、待っててくれるだろうとは思ったけど、・・・・まさか乾杯までするなんて。
そもそも付き合ってくれるなんて。

朝陽さんもびっくりの気まぐれじゃないですか?


お酒は美味しかった。
サラリとしたものを2つと、甘めの物を一つ選んでいた。

小さいグラスだとあっという間に飲んでしまいそう。
飲んで食べたら帰るだけ。

そう思ったらゆっくり時間をかけたくなった。

プラカップを開けておつまみを見つめる。


「あそこにセットがあるけど、音楽のセットだね。」

視線の方を見る。

そうですね。

春日さんが携帯でイベント名を入力して検索した。

「あと少ししたら始まるらしい。ミニライブだって書いてある。」

見せられた画面を一緒にのぞき込む。

「聞いて行きますか?」

「勿論、急いでなければ、・・・・起きてたら。」

「もう、それはいいですから。春日さん、根に持つタイプですか?」

「部下の安全を守るのは自分の使命でもあるから。」

いつも朝陽さんに任せてる癖に・・・・なんて言えない。

でも、今はなんだかすごく・・・・いつも見る顔よりずっと表情が緩んでる気がする。
冗談でだったら言えそうな感じだ。
ゆっくり飲んでても、そう量が多い訳ではなくて。
まさか、酔ってるわけではないだろう。
楽しんでくれてるんだろうか?
終わった後に私が楽しかったですと聞いたら、そうだねって、たまには言ってもらえるんだろうか?

『ああ。』『任せる。』『了解。』『問題ない。』・・・たまには違う言葉で答えてもらいたい。


小さい丸テーブルで距離は近い。いつも隣にも正面にも朝陽さんがいることが多くて。
それでもこんなに近いって感じることはなかった気がする。

周りがうるさいから、話をするときには少し近寄って。
さっきから心臓がドキドキしてるのを感じてる。
ふと顔をあげた瞬間視線があったり、間に広げたおつまみに伸ばす手が同時に動いたり。

心の中で『あっ。』って思って勝手に恥ずかしくなってしまう。

おつまみは2人分のお金で買った。
ちょっとオーバーしたけど、いつもごちそうになってる。
気が付いてるかもしれないけど、何も言ってこない。

それでも私が美味しいですと言うとうなずいてくれる。
私と同じスピードで食べてるから、気に入ってくれてると思いたい。
朝陽さんに配られて、半分無理に付き合わされてるようなお菓子よりは美味しいと思ってもらえてるかもしれない。
そうは言っても、私は選んだだけ、私が作って出したわけではない。

・・・・そう、それでも一緒に食べて美味しいと思ってもらいたいと思ってる。
もし自分で作るとしたら、もっともっと、褒めて欲しいと思うかもしれない。

・・・・って、何で? 
そんなことはあり得ないのに。どうかしてる。

お母さんの声がした気がして。
『相手に美味しいって言ってもらえるものを作りたいと、そう思えれば料理も楽しい。』って
お父さんも美味しいって言ってくれるけど、多分お母さんの指導の下で私が作れば何だっておいしいと思う。だってお母さんの味だし。


「春日さんは・・・・出身はどこですか?」

お酒のグラスを持って聞けば変な質問じゃないと思う。 

「・・・東京かな。」

『かな』って何だろう?引っ越しが多かったの?
今住んでるところよりは田舎って事だろうか?

自分のお酒を選ぶのに夢中で、春日さんがどの地域のどのお酒を選んだかは知らない。
紙があるはずなのに、どこにやってるんだろう?



四人の人が楽器を持って真ん中に来た。
音が鳴り響いて、少しだけ照明が落ちて、真ん中にライトが当てられた。


「春日さん、始まります。起きてますよ。」

「寝てても返事は良かったけどね。寝ぼけてないことを祈るよ。記憶も飛ぶらしいから。」

ん?

ボーカルと、ギターとキーボードと、変わったリズムのドラムみたいな楽器。

演奏された曲はよく聞くお酒のCMの曲だった。
その曲でCMまで思い出す、セリフまで。

ボーカルと思ったけど違った。
手に持ったハーモニカや鈴・・・やタンバリンみたいなものを鳴らす人だった。


それはとても楽しそうで、皆で手を打って楽しんだ。
ある程度アレンジしてるみたいで、テンポが時々変えられたりする。

実はサビしか知らなかったCMの曲だったり。

同じ方向を見るから、少しだけ丸テーブルの向かいじゃなくて、ちょっとだけ隣り合うように並んでた。
動いたのは私だ。
曲の合間に話しかけたりするときに近くに行って、そのままだった。
だって元々小さなテーブルだったから。

『最後の曲です・・・・。』

そう言われた。
お酒もおつまみもほとんどなくなってた。

私のお酒のグラスの位置を不自然に感じるくらいに自分が移動したのが分かる。

「春日さん、楽しいです。一緒に来てもらえて良かったです。」

1人だったら試飲くらいで帰ったかもしれない。
それすら無かったかも。

距離のある背中にちょっとだけ寂しさも感じていて。
いっそここで離れようと思った。

「どうかした?」

顔を覗き込まれるように寄せられて聞かれた。

「いいえ、本当に楽しいなあって思ってます。すごく思ってます。」

涙が出そう。
ドキドキは少し鎮まり、代わりにぐっと押されるくらい胸が痛い。

最後の曲が始まり、そして終わった。

さすがにアンコールはないみたい。
お辞儀をしてその場から動いたメンバーの人たち。

いつの間にか暗くなり、あちこちの明かりがつけられた。

お酒の並んだテントの端には明かりのはいった赤提灯があった。
茶色の植物のボールもあった。
造り酒屋の軒下で吊るされてるやつだ。

私はその場から動かずに、近い距離のまま。

「春日さん、春日さんも楽しいと思ってくれましたか?」

精一杯普通の顔をして聞いてみた。
そうだね、って返事を期待して待った。

見上げた私に、応えようと少し口が動くのを見てた。

でも、言葉よりも、そのまま、ゆっくり近寄って来て、キスをされて・・・・、目を開けたまま驚いた。

もちろん、すぐに離れて。
何だったのか実感する前に、言われた言葉は、望んだ返事でもなく、むしろ余計に分からなくなった。


そのまま視線を合わせることなくバッグを手にいなくなった。
混乱した頭で、私はその背中が人ごみに消えるまで見ていた。
テーブルに残されたのは二人分のグラスのセットで、確かに一緒に過ごした時間があったと分かる。
でも今は、その時間の記憶さえ消したくなった。


間違えたって・・・・誰と?
勘違いしてるみたいって・・・・誰が?

忘れて欲しいと言われた。
だから忘れる。
上司の命令ですから。

ゆっくり荷物を手にして、テーブルの上の物を一人で持って所定の位置に置いて、ほろ酔いの賑わいの中を不似合いな寂しい心のまま、外に出た。

目の前の駅から自宅に帰った。

部屋に入って、やっと涙が出た。


声を出して泣いた。
お風呂も入らずに。
明日は仕事だから、早く着替えて、お風呂に入って。

お母さんが名前を呼ぶ。

ただいまも言わずに部屋に入ったから。
ご飯いらないって連絡するのさえ忘れてた。

返事もしないで部屋にいる私を心配したのか、部屋をノックしてから入ってきた。

「芽衣、どうしたの?」

「お母さん・・・・・。」

「どうしたの?」

隣に座って頭を撫でてもらう。

「何があったの?失敗した?誰かを怒らせたの?迷惑かけた?」

俯いて泣いてるのに、やっぱり話せなくて。

「大丈夫。忘れる。今夜寝たら、明日には忘れる。」

「芽衣。」

「ごめんなさい。食事要らないって連絡するの忘れてたの。」

「芽衣、お酒飲んだのね?ちゃんと食べたのよね。」

「うん。」

「じゃあ、お風呂に入って、下にいるから、出来たら話をして欲しいけど。」

首を振る。

「大丈夫だから、ごめんなさい。心配かけて。」



「明日、朝陽さんに愚痴を言ったら、もう大丈夫。」

「会社の人の事なんだったら、あまり・・・・どうなの?」

「大丈夫・・・・じゃないか。」

嘘だった。絶対に言えない、知られたくない。
社長はもっとだと思う。

言われた通り今日の事を忘れて、今までと何も変わりのない感じで。

大丈夫、問題ない。

お互いに忘れて、少しも問題はない。

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