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第三章:初めての夜
夜の訪問者
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妊娠を告げた後、レオニードが僕を抱く理由はもうなくなったはずだった。なのに昨日、寝室にいろと言われて、僕は抱かれた。
今夜は、僕は自分の自室で横になった。
窓から差し込む夜の光が、カーテン越しに柔らかく部屋を照らしている。もうさすがにないはずだと思いながら、天蓋を見上げる。
憎んでいる家のオメガを引き取り、伯爵になる引き換えに結婚してやっただけ。
(僕が子どもがほしいとお願いした)
レオニードにとっても後継者ができたのなら、もう抱く必要もない。生まれた子が女の子だったら、『もう一人』となるかもしないが。年齢的に間に合うかどうかはわからない。
夕食を終え、入浴を済ませて自室に戻った。侍女が寝衣を着せてくれて、髪を乾かしてくれる。寝台に横になり、本を読もうとしたが文字が頭に入ってこなくて、諦めて本を閉じた。
暖炉の火が揺れ、パチパチと木の爆ぜる音が静かな部屋に響く。早々にベッドに潜り、目を閉じて、眠りにつこうとした。
ウトウトとしかけたところで、部屋の扉が勢いよく開いた。
足音が一直線に寝台へと向かってきて、毛布が捲られる。冷たい空気が身体に触れ、思わず身体を縮めた。
誰かが寝台に滑り込んできて、後ろから強く抱きしめられた。硬い胸板が背中に押し当てられ、腕が腰に回される。耳朶が甘噛みされ、痛いくらいに歯が食い込んだ。
「エミール、起きろ」
耳元で命令が響く。
「レオニード……?」
名前を呼ぶと、腕に力が込められて身体が強く抱きしめられた。
「なぜ、夫婦の寝室にいない」
不機嫌な声で問われ、振り返ろうとすると腕が緩められた。身体を反転させて、レオニードの顔を見上げる。
月明かりが窓から差し込み、レオニードの顔を照らしていた。表情が硬く、眉間に深い皺が刻まれている。いつもより不機嫌そうで、紺色の瞳が僕を見つめていた。
「もう僕を抱く必要はないと言ったはずです」
言葉を告げると、レオニードの眉間の皺がさらに深くなった。
「憎き家のオメガを抱く必要はもうないんです。僕は身籠りました。あとはもう……僕はこの子と静かに暮らしますので」
お腹に手を当てて告げると、レオニードの手が伸びてきて僕の肩を掴んだ。横向きだった身体を仰向けにされ、レオニードが覆い被さってくる。
唇が重ねられ、激しく吸われた。舌が侵入してきて、口内を蹂躙するように動く。貪るような甘いのに荒々しいキスで、息ができなくて苦しい。
必死で息を吸おうとすると、レオニードが一瞬だけ唇を離してくれて、すぐにまた深いキスが始まった。
何度もキスをされ、唇が腫れて痛い。キスの合間に見えるレオニードの顔が、ひどく寂しそうに見えて胸が高鳴った。
紺色の瞳が揺れていて、いつもの冷たさはなく、熱を帯びているように見える。
「抱きたいから抱く」
低い声が耳元で響き、首筋にキスを落とされた。
「妻を抱きに来て何が悪い」
強く吸われ、痕がつくほど執拗に同じ場所を責められる。
「これからも毎晩、夫婦の寝室に来い」
命令するような口調に、反論の言葉が見つからない。
レオニードが寝台から降り、僕を横抱きに抱き上げる。軽々と持ち上げられ、思わず首に腕を回した。レオニードが部屋を出て、廊下を進んでいく。
月明かりだけが頼りで、影が長く伸びている。使用人に見られたらどうしようと思いながらも、レオニードの腕の中は温かくて心地よかった。
「エミールの部屋のベッドでは小さくて、自由に抱けない」
囁くように告げられ、頬が熱くなる。夫婦の寝室の扉が開き、中へと入った。扉が閉まる音が響き、鍵をかける音が聞こえる。
寝台へと優しく降ろされ、柔らかい感触が背中に伝わった。レオニードが僕の上に覆い被さり、顔を近づけてくる。
「鍵は閉めた」
低い声が耳元で響き、唇が首筋を這った。
「この前みたいに途中で誰も入ってこないから、安心して乱れていい」
唇が重ねられ、今度は優しく丁寧にキスをされた。舌が絡み合い、くちゅりと水音が響く。甘い吐息が漏れ、身体が熱くなっていく。
寝衣が脱がされ、肌が露わになった。冷たい空気が触れて鳥肌が立つが、すぐにレオニードの手が身体を撫でて温めてくれる。胸を揉まれ、先端を指で転がされた。甘い声が漏れ、腰が浮いてしまう。
レオニードの唇が胸の先端に触れ、吸い上げられた。舌で転がされ、軽く歯が当たる。
「あ、んっ」
声が止まらず、自分でも驚くほど甘ったるい声が部屋に響いた。レオニードの手が下腹部を撫で、太腿の内側を這う。蜜口に指が触れ、ゆっくりと撫でられた。濡れていく自分が分かり、恥ずかしさに顔を背ける。
「見せろ」
顎を掴まれて顔を向けられ、レオニードの瞳が僕を見つめていた。指が中へと入ってきて、ゆっくりと動く。奥を探るように曲げられ、敏感な場所を擦られた。
「ああっ」
声が大きくなり、腰が跳ねる。レオニードが何度も同じ場所を擦り、快楽が波のように押し寄せてきた。指が増え、中を広げられる。
出し入れを繰り返され、水音が部屋に響く。恥ずかしさと快楽が混ざり合い、頭の中が真っ白になっていった。
指が抜かれ、物足りなさが残る。レオニードが僕の足を開き、間に入り込んだ。熱く硬いものが孔に押し当てられ、ゆっくりと侵入してくる。
妊娠しているから慎重に、優しく入れてくれているのが分かった。奥まで満たされ、繋がった感覚に安堵する。レオニードが動き始め、ゆっくりと腰を引いて押し込む。今までのような激しさはなく、優しく丁寧に抱かれた。
今夜は、僕は自分の自室で横になった。
窓から差し込む夜の光が、カーテン越しに柔らかく部屋を照らしている。もうさすがにないはずだと思いながら、天蓋を見上げる。
憎んでいる家のオメガを引き取り、伯爵になる引き換えに結婚してやっただけ。
(僕が子どもがほしいとお願いした)
レオニードにとっても後継者ができたのなら、もう抱く必要もない。生まれた子が女の子だったら、『もう一人』となるかもしないが。年齢的に間に合うかどうかはわからない。
夕食を終え、入浴を済ませて自室に戻った。侍女が寝衣を着せてくれて、髪を乾かしてくれる。寝台に横になり、本を読もうとしたが文字が頭に入ってこなくて、諦めて本を閉じた。
暖炉の火が揺れ、パチパチと木の爆ぜる音が静かな部屋に響く。早々にベッドに潜り、目を閉じて、眠りにつこうとした。
ウトウトとしかけたところで、部屋の扉が勢いよく開いた。
足音が一直線に寝台へと向かってきて、毛布が捲られる。冷たい空気が身体に触れ、思わず身体を縮めた。
誰かが寝台に滑り込んできて、後ろから強く抱きしめられた。硬い胸板が背中に押し当てられ、腕が腰に回される。耳朶が甘噛みされ、痛いくらいに歯が食い込んだ。
「エミール、起きろ」
耳元で命令が響く。
「レオニード……?」
名前を呼ぶと、腕に力が込められて身体が強く抱きしめられた。
「なぜ、夫婦の寝室にいない」
不機嫌な声で問われ、振り返ろうとすると腕が緩められた。身体を反転させて、レオニードの顔を見上げる。
月明かりが窓から差し込み、レオニードの顔を照らしていた。表情が硬く、眉間に深い皺が刻まれている。いつもより不機嫌そうで、紺色の瞳が僕を見つめていた。
「もう僕を抱く必要はないと言ったはずです」
言葉を告げると、レオニードの眉間の皺がさらに深くなった。
「憎き家のオメガを抱く必要はもうないんです。僕は身籠りました。あとはもう……僕はこの子と静かに暮らしますので」
お腹に手を当てて告げると、レオニードの手が伸びてきて僕の肩を掴んだ。横向きだった身体を仰向けにされ、レオニードが覆い被さってくる。
唇が重ねられ、激しく吸われた。舌が侵入してきて、口内を蹂躙するように動く。貪るような甘いのに荒々しいキスで、息ができなくて苦しい。
必死で息を吸おうとすると、レオニードが一瞬だけ唇を離してくれて、すぐにまた深いキスが始まった。
何度もキスをされ、唇が腫れて痛い。キスの合間に見えるレオニードの顔が、ひどく寂しそうに見えて胸が高鳴った。
紺色の瞳が揺れていて、いつもの冷たさはなく、熱を帯びているように見える。
「抱きたいから抱く」
低い声が耳元で響き、首筋にキスを落とされた。
「妻を抱きに来て何が悪い」
強く吸われ、痕がつくほど執拗に同じ場所を責められる。
「これからも毎晩、夫婦の寝室に来い」
命令するような口調に、反論の言葉が見つからない。
レオニードが寝台から降り、僕を横抱きに抱き上げる。軽々と持ち上げられ、思わず首に腕を回した。レオニードが部屋を出て、廊下を進んでいく。
月明かりだけが頼りで、影が長く伸びている。使用人に見られたらどうしようと思いながらも、レオニードの腕の中は温かくて心地よかった。
「エミールの部屋のベッドでは小さくて、自由に抱けない」
囁くように告げられ、頬が熱くなる。夫婦の寝室の扉が開き、中へと入った。扉が閉まる音が響き、鍵をかける音が聞こえる。
寝台へと優しく降ろされ、柔らかい感触が背中に伝わった。レオニードが僕の上に覆い被さり、顔を近づけてくる。
「鍵は閉めた」
低い声が耳元で響き、唇が首筋を這った。
「この前みたいに途中で誰も入ってこないから、安心して乱れていい」
唇が重ねられ、今度は優しく丁寧にキスをされた。舌が絡み合い、くちゅりと水音が響く。甘い吐息が漏れ、身体が熱くなっていく。
寝衣が脱がされ、肌が露わになった。冷たい空気が触れて鳥肌が立つが、すぐにレオニードの手が身体を撫でて温めてくれる。胸を揉まれ、先端を指で転がされた。甘い声が漏れ、腰が浮いてしまう。
レオニードの唇が胸の先端に触れ、吸い上げられた。舌で転がされ、軽く歯が当たる。
「あ、んっ」
声が止まらず、自分でも驚くほど甘ったるい声が部屋に響いた。レオニードの手が下腹部を撫で、太腿の内側を這う。蜜口に指が触れ、ゆっくりと撫でられた。濡れていく自分が分かり、恥ずかしさに顔を背ける。
「見せろ」
顎を掴まれて顔を向けられ、レオニードの瞳が僕を見つめていた。指が中へと入ってきて、ゆっくりと動く。奥を探るように曲げられ、敏感な場所を擦られた。
「ああっ」
声が大きくなり、腰が跳ねる。レオニードが何度も同じ場所を擦り、快楽が波のように押し寄せてきた。指が増え、中を広げられる。
出し入れを繰り返され、水音が部屋に響く。恥ずかしさと快楽が混ざり合い、頭の中が真っ白になっていった。
指が抜かれ、物足りなさが残る。レオニードが僕の足を開き、間に入り込んだ。熱く硬いものが孔に押し当てられ、ゆっくりと侵入してくる。
妊娠しているから慎重に、優しく入れてくれているのが分かった。奥まで満たされ、繋がった感覚に安堵する。レオニードが動き始め、ゆっくりと腰を引いて押し込む。今までのような激しさはなく、優しく丁寧に抱かれた。
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