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第三章:止められない欲望
崩れ始める理性
リエルのヒートから一週間が過ぎた。
今日は健診日だ。ヒート後の様子を見たくて、呼んでいる。
ヒートは通常三日間と言われているなか、リエルは一晩だけだった。念の為に、私の家にいる間はずっと仕事を休ませていたが、すっかり落ちついていた。
弟たちにも、リエルがヒートだったことは知られず、ただの風邪のひきはじめだったと本人が説明していた。
帰る時もリエルは普段通りに弟たちと笑い、馬車に乗り込んでいった。窓から私を見上げて、小さく手を振った。その笑顔が、妙に切なく見えた。
何事もなかったように過ごすことがお互いにとっていいはずなのに、どうしてだろうか。
独占したい気持ちが疼く。
リエルたち兄弟が帰り、いつも通りの日常になると、一人で過ごす屋敷が寂しく感じた。ここにリエルがいたら――と何度想像したことか。食事の時、読書をする時、眠る時。いつもリエルの姿を探してしまう。
ベッドも、微かに残るリエルの匂いに身体が反応してしまう。シーツを変えても、枕に顔を埋めると、まだアリエルの香りが残っている気がした。すずらんと月光を混ぜたような、清涼な香り。それを嗅ぐだけで、身体が熱くなる。下腹部が疼き、簡単に勃起する。
枯れたはずの欲望が、アリエルの匂いに敏感に反応して、一人で何度も抜いてしまった――。
煩悩が消えて研究に没頭できると、喜んでいた自分はどこにいってしまったのか。
今は煩悩だらけだ。リエルのことばかり考えている。研究が手につかない。論文を読んでいても、頭に入ってこない。
データを見ていても、リエルの顔が浮かんでくる。
今日もリエルに会えると考えただけで、身体の奥が疼き、熱が滾る。
十代の若者でもあるまいし。
いい歳の大人が、恥ずかしすぎる。こんなこと、シオンに知られたら極刑ものだ。ユーリ似の溺愛した息子が四十八歳のおじさんに、激しく求められているなんて――。シオンは激怒するだろう。私を殺すかもしれない。
自分でも情けなく思う。
それでもリエルが欲しい。
リエルじゃないと駄目なんだ。
研究室の扉がノックされた。
「先生、検診をお願いします」
リエルの声だった。心臓が跳ねた。深く息を吸い、気持ちを落ち着かせる。
「どうぞ」
扉が開き、リエルが入ってきた。いつもと変わらない様子で穏やかな笑顔だ。翡翠色の瞳が、私を見つめている。
「お久しぶりです、先生」
「ああ、久しぶりだね、リエル」
平静を装って答えた。医師としての、淡々とした口調を心がける。
「では、診察台に」
私は指示を出すと、アリエルが頷き、カーテンの向こう側へと姿を消す。診察台に乗り前に、ズボンと下着を脱ぎ始めるのだろう。
衣擦れの音が聞こえ、アリエルが脱いでいるかと思うだけで艶かしく聞こえてくるから厄介だ。
アリエルが診察台に横になった。下半身が露出しており、白い肌が目に入る。
(――駄目だ)
医師としてあるまじき思考だ。アリエルの誘惑的な白い太腿を撫で回したい欲求にかられる。もっと言うなら、唇を這わせて、自分の徴を刻みたい。わざと焦らすような動きで、太腿を触り、孔を濡らしたい。
(煩悩が、邪魔だ)
咳払いをした。気持ちを切り替えようとした。医師として。冷静に対処しなければならない。
「腹部を診ますね」
私は手を伸ばした。アリエルの腹に触れる。温かくて、柔らかい――。
(集中しろ)
医師として……リエルをただの患者として診るんだ。
でも――手が震えた。
こんなこと、今まで一度もなかった。何千人ものオメガを診てきた。冷静に、的確に、感情を挟まずに。触診も、内診も、何百回と行ってきた。
なのに。
リエルに触れると――理性が揺らぐ。
指が、リエルの肌を滑る。腹を撫で、触診を進めていく。すべて正常。医学的には、何の問題もない。
「先生……?」
リエルが不思議そうに私を見上げた。頬がほんのり赤い。
「……何でもない。続けるよ」
私は答え、首筋の腺を確認した。指が、アリエルの首筋に触れる。
ここは――ヒートのときに私が何度も口づけた場所だ。
アリエルのヒート中に番の証として噛みたいと、何度も思いながらキスに留めた。ここに歯を立てて、番契約を結びたいと。アリエルを永遠に私のものにしたいと。
指が触れた瞬間、リエルの身体がビクンと震えた。
「ん……あっ」
小さく甘い吐息が漏れた。
(敏感になっている――?)
まずい、我慢しろ、私の欲望。
心の中で自分に言い聞かせる。でも、身体が反応している。下腹部が熱くなり、ズボンの中で硬くなり始めていた。
「リエル、内診をする」
白いゴムの手袋をはめる。
リエルの足を開かせた。白い太腿――その間に見える、ピンク色の入口。
呼吸が荒くなった。心臓が激しく打ち、身体が熱い。
(駄目だ。抑えろ)
でも――指がリエルの奥に入った瞬間。
「先生……あっ……んぁ」
リエルの喘ぐ声が、最後の防波堤を崩していった。
抱きたい。
キスしたい。
今すぐに。
気づいたら、リエルの唇に噛み付くようなキスをしていた。
閉じている唇を舌でこじ開けて、攻め立てる。リエルの口内に侵入し、舌を絡め合わせる。深く、激しく。
「んふっ、ん、んぅ」
リエルの吐息が漏れるたびに、中に入っている指が柔らかい内壁に締め付けられる。熱くて、柔らかくて。指だけで、こんなに気持ちいい。
唇を離した。銀糸が名残惜しそうに伸びていく。
「先生……」
リエルが艶のある声で呼んだ。頬は赤く染まり、目がとろんとして涙ぐんでいる姿が妖艶だ。昨夜まで子どもだと思っていたのに、今は大人の色気を纏っている。
「リエル……抱きたい」
掠れた声で欲望を伝えた。もう隠せない。医師としての仮面が、完全に外れた瞬間だ。
「先生、きて。僕もしたい」
リエルが言った。診察台に横たわったまま、さらに足を開いて濡れて輝く孔を見せてくる。恥ずかしげもなく。私を誘うように。
ここは研究室だ。
誰かが来るかもしれない。
軽く脳裏を横切った。でも、診察台はカーテンで外からは見えない。たとえ誰かが入ってきても、音でわかる。
そのときは、ズボンを直して、私が対応すればいい。
「リエル、外に聞こえないように声は抑えてね。あまり大きいと廊下にまで響いてしまうから」
そう言いながら、私はズボンを下ろした。すでに硬くなっているものが、解放される。リエルが目を見開き、私のものを見つめた。
「先生……」
アリエルが手を伸ばしてきた。私の首に腕を回し、引き寄せる。
私はリエルの入口に、自分のものを押し当てた。ゆっくりと、入れていく。まだ先ほどの指で濡れている。ぬるりとした感触がすんなりと、受け入れてくれる。
「ああっ……」
リエルが声を上げた。私は口を塞ぐように、再びキスをした。声を吸い取る。舌を絡め合わせながら、奥まで入れていく。
ゆっくりと、慎重に。アリエルの身体が震え、中が私を締め付けてくる。
「んんっ……!」
中は柔らかくて気持ちいい。私のものを、優しく包み込んでくれる。
(奥まで入った)
診察台の上で繋がっている。医師として、あるまじき行為だ。でもリエルの前にして、我慢できなかった。
私は腰を動かし始めた。ゆっくりと、引いて、また押し込む。診察台が軋む音が響く。
「先生……っ、あ、ああっ」
リエルが声を抑えようと頷くが、快感に身悶えして漏れてしまう声は我慢しきれないようだ。甘い吐息で私を呼ぶ。それだけで私を狂わせる。
もっと聞きたい。もっと感じさせたい。
リエルが私にしがみついた。華奢な身体。細い腕。爪が背中に食い込む。痛みが、快楽に変わる。
私は強く抱きしめた。
(可愛い、リエル)
私を求めてしがみつく姿が愛おしい。小さな孔で、必死に受け止めてくれる姿も狂おしいくらいに美しい。
白い肌に汗が滲み、頬が紅潮している。翡翠の瞳が潤んで、涙が溢れそうになっていた。
アリエルの中は温かくて、強い快感をくれる。今までにない心地よさと安心。そのうえ、強い欲の衝動。もっと深く。もっと激しく。もっとリエルを感じたい。
一度、抱いてしまったら。
もう、止まれない。
私は腰を動かす速度を上げた。診察台が大きく揺れ、金属の音が響く。カーテンが揺れ、影が壁に映る。
「あっ、ああっ、先生……!」
アリエルの声が大きくなった。慌てて口を塞ぐ。キスをしながら、何度も突き上げる。奥を擦り、敏感な場所を刺激する。アリエルの身体が跳ね、中が強く締め付けてきた。
「んっ、んんっ……!」
甘いキスに吸われるリエルの声。呼吸が荒くなり、心臓が激しく打ち鳴らす。
激しく肌がぶつかり合う音に繋がった場所から響く水音――ぬちゅぬちゅと卑猥な音が、部屋で奏でる。
互いを求め合う吐息が室内を満たし、むせ返るほどの甘い空気にしていた。
一度達しても、欲望の熱は止まらなかった。
リエルが痙攣し、私も同時に中に白濁の液を注入する。なのに私の剛直はまだ硬いまま。
まだ欲しい。もっとアリエルを感じたい。
二度目も、三度目も――何度達しても欲望が満たされない。
体勢を変えながら、リエルを激しく求めた。
時間も忘れて、診察台の上で、何度も身体を重ね合う。
気がつけば、窓の外がオレンジ色に染まっていた。
夕日が部屋に差し込んで診察台を照らし、リエルの白い肌を金色に染めていた。時間の流れに気づいてハッと我に返ると、リエルがぐったりと動けずに気を失っているのが見えた。
診察台で、リエルを抱き潰してしまった。
「リエル……悪い」
(こんなつもりじゃなかったんだ)
ちゃと診察をしようと思っていた。リエルの誘惑に負けて、理性を失って、時間も忘れて求め続けてしまった。
眠っているリエルの額に、優しいキスを落とした。汗で湿った髪が額に張り付いている。疲れ果てた表情だった。
私は白衣を脱いで、露出したままのリエルの下半身を優しく覆うようにかけた。冷えてしまわないように。
今日は健診日だ。ヒート後の様子を見たくて、呼んでいる。
ヒートは通常三日間と言われているなか、リエルは一晩だけだった。念の為に、私の家にいる間はずっと仕事を休ませていたが、すっかり落ちついていた。
弟たちにも、リエルがヒートだったことは知られず、ただの風邪のひきはじめだったと本人が説明していた。
帰る時もリエルは普段通りに弟たちと笑い、馬車に乗り込んでいった。窓から私を見上げて、小さく手を振った。その笑顔が、妙に切なく見えた。
何事もなかったように過ごすことがお互いにとっていいはずなのに、どうしてだろうか。
独占したい気持ちが疼く。
リエルたち兄弟が帰り、いつも通りの日常になると、一人で過ごす屋敷が寂しく感じた。ここにリエルがいたら――と何度想像したことか。食事の時、読書をする時、眠る時。いつもリエルの姿を探してしまう。
ベッドも、微かに残るリエルの匂いに身体が反応してしまう。シーツを変えても、枕に顔を埋めると、まだアリエルの香りが残っている気がした。すずらんと月光を混ぜたような、清涼な香り。それを嗅ぐだけで、身体が熱くなる。下腹部が疼き、簡単に勃起する。
枯れたはずの欲望が、アリエルの匂いに敏感に反応して、一人で何度も抜いてしまった――。
煩悩が消えて研究に没頭できると、喜んでいた自分はどこにいってしまったのか。
今は煩悩だらけだ。リエルのことばかり考えている。研究が手につかない。論文を読んでいても、頭に入ってこない。
データを見ていても、リエルの顔が浮かんでくる。
今日もリエルに会えると考えただけで、身体の奥が疼き、熱が滾る。
十代の若者でもあるまいし。
いい歳の大人が、恥ずかしすぎる。こんなこと、シオンに知られたら極刑ものだ。ユーリ似の溺愛した息子が四十八歳のおじさんに、激しく求められているなんて――。シオンは激怒するだろう。私を殺すかもしれない。
自分でも情けなく思う。
それでもリエルが欲しい。
リエルじゃないと駄目なんだ。
研究室の扉がノックされた。
「先生、検診をお願いします」
リエルの声だった。心臓が跳ねた。深く息を吸い、気持ちを落ち着かせる。
「どうぞ」
扉が開き、リエルが入ってきた。いつもと変わらない様子で穏やかな笑顔だ。翡翠色の瞳が、私を見つめている。
「お久しぶりです、先生」
「ああ、久しぶりだね、リエル」
平静を装って答えた。医師としての、淡々とした口調を心がける。
「では、診察台に」
私は指示を出すと、アリエルが頷き、カーテンの向こう側へと姿を消す。診察台に乗り前に、ズボンと下着を脱ぎ始めるのだろう。
衣擦れの音が聞こえ、アリエルが脱いでいるかと思うだけで艶かしく聞こえてくるから厄介だ。
アリエルが診察台に横になった。下半身が露出しており、白い肌が目に入る。
(――駄目だ)
医師としてあるまじき思考だ。アリエルの誘惑的な白い太腿を撫で回したい欲求にかられる。もっと言うなら、唇を這わせて、自分の徴を刻みたい。わざと焦らすような動きで、太腿を触り、孔を濡らしたい。
(煩悩が、邪魔だ)
咳払いをした。気持ちを切り替えようとした。医師として。冷静に対処しなければならない。
「腹部を診ますね」
私は手を伸ばした。アリエルの腹に触れる。温かくて、柔らかい――。
(集中しろ)
医師として……リエルをただの患者として診るんだ。
でも――手が震えた。
こんなこと、今まで一度もなかった。何千人ものオメガを診てきた。冷静に、的確に、感情を挟まずに。触診も、内診も、何百回と行ってきた。
なのに。
リエルに触れると――理性が揺らぐ。
指が、リエルの肌を滑る。腹を撫で、触診を進めていく。すべて正常。医学的には、何の問題もない。
「先生……?」
リエルが不思議そうに私を見上げた。頬がほんのり赤い。
「……何でもない。続けるよ」
私は答え、首筋の腺を確認した。指が、アリエルの首筋に触れる。
ここは――ヒートのときに私が何度も口づけた場所だ。
アリエルのヒート中に番の証として噛みたいと、何度も思いながらキスに留めた。ここに歯を立てて、番契約を結びたいと。アリエルを永遠に私のものにしたいと。
指が触れた瞬間、リエルの身体がビクンと震えた。
「ん……あっ」
小さく甘い吐息が漏れた。
(敏感になっている――?)
まずい、我慢しろ、私の欲望。
心の中で自分に言い聞かせる。でも、身体が反応している。下腹部が熱くなり、ズボンの中で硬くなり始めていた。
「リエル、内診をする」
白いゴムの手袋をはめる。
リエルの足を開かせた。白い太腿――その間に見える、ピンク色の入口。
呼吸が荒くなった。心臓が激しく打ち、身体が熱い。
(駄目だ。抑えろ)
でも――指がリエルの奥に入った瞬間。
「先生……あっ……んぁ」
リエルの喘ぐ声が、最後の防波堤を崩していった。
抱きたい。
キスしたい。
今すぐに。
気づいたら、リエルの唇に噛み付くようなキスをしていた。
閉じている唇を舌でこじ開けて、攻め立てる。リエルの口内に侵入し、舌を絡め合わせる。深く、激しく。
「んふっ、ん、んぅ」
リエルの吐息が漏れるたびに、中に入っている指が柔らかい内壁に締め付けられる。熱くて、柔らかくて。指だけで、こんなに気持ちいい。
唇を離した。銀糸が名残惜しそうに伸びていく。
「先生……」
リエルが艶のある声で呼んだ。頬は赤く染まり、目がとろんとして涙ぐんでいる姿が妖艶だ。昨夜まで子どもだと思っていたのに、今は大人の色気を纏っている。
「リエル……抱きたい」
掠れた声で欲望を伝えた。もう隠せない。医師としての仮面が、完全に外れた瞬間だ。
「先生、きて。僕もしたい」
リエルが言った。診察台に横たわったまま、さらに足を開いて濡れて輝く孔を見せてくる。恥ずかしげもなく。私を誘うように。
ここは研究室だ。
誰かが来るかもしれない。
軽く脳裏を横切った。でも、診察台はカーテンで外からは見えない。たとえ誰かが入ってきても、音でわかる。
そのときは、ズボンを直して、私が対応すればいい。
「リエル、外に聞こえないように声は抑えてね。あまり大きいと廊下にまで響いてしまうから」
そう言いながら、私はズボンを下ろした。すでに硬くなっているものが、解放される。リエルが目を見開き、私のものを見つめた。
「先生……」
アリエルが手を伸ばしてきた。私の首に腕を回し、引き寄せる。
私はリエルの入口に、自分のものを押し当てた。ゆっくりと、入れていく。まだ先ほどの指で濡れている。ぬるりとした感触がすんなりと、受け入れてくれる。
「ああっ……」
リエルが声を上げた。私は口を塞ぐように、再びキスをした。声を吸い取る。舌を絡め合わせながら、奥まで入れていく。
ゆっくりと、慎重に。アリエルの身体が震え、中が私を締め付けてくる。
「んんっ……!」
中は柔らかくて気持ちいい。私のものを、優しく包み込んでくれる。
(奥まで入った)
診察台の上で繋がっている。医師として、あるまじき行為だ。でもリエルの前にして、我慢できなかった。
私は腰を動かし始めた。ゆっくりと、引いて、また押し込む。診察台が軋む音が響く。
「先生……っ、あ、ああっ」
リエルが声を抑えようと頷くが、快感に身悶えして漏れてしまう声は我慢しきれないようだ。甘い吐息で私を呼ぶ。それだけで私を狂わせる。
もっと聞きたい。もっと感じさせたい。
リエルが私にしがみついた。華奢な身体。細い腕。爪が背中に食い込む。痛みが、快楽に変わる。
私は強く抱きしめた。
(可愛い、リエル)
私を求めてしがみつく姿が愛おしい。小さな孔で、必死に受け止めてくれる姿も狂おしいくらいに美しい。
白い肌に汗が滲み、頬が紅潮している。翡翠の瞳が潤んで、涙が溢れそうになっていた。
アリエルの中は温かくて、強い快感をくれる。今までにない心地よさと安心。そのうえ、強い欲の衝動。もっと深く。もっと激しく。もっとリエルを感じたい。
一度、抱いてしまったら。
もう、止まれない。
私は腰を動かす速度を上げた。診察台が大きく揺れ、金属の音が響く。カーテンが揺れ、影が壁に映る。
「あっ、ああっ、先生……!」
アリエルの声が大きくなった。慌てて口を塞ぐ。キスをしながら、何度も突き上げる。奥を擦り、敏感な場所を刺激する。アリエルの身体が跳ね、中が強く締め付けてきた。
「んっ、んんっ……!」
甘いキスに吸われるリエルの声。呼吸が荒くなり、心臓が激しく打ち鳴らす。
激しく肌がぶつかり合う音に繋がった場所から響く水音――ぬちゅぬちゅと卑猥な音が、部屋で奏でる。
互いを求め合う吐息が室内を満たし、むせ返るほどの甘い空気にしていた。
一度達しても、欲望の熱は止まらなかった。
リエルが痙攣し、私も同時に中に白濁の液を注入する。なのに私の剛直はまだ硬いまま。
まだ欲しい。もっとアリエルを感じたい。
二度目も、三度目も――何度達しても欲望が満たされない。
体勢を変えながら、リエルを激しく求めた。
時間も忘れて、診察台の上で、何度も身体を重ね合う。
気がつけば、窓の外がオレンジ色に染まっていた。
夕日が部屋に差し込んで診察台を照らし、リエルの白い肌を金色に染めていた。時間の流れに気づいてハッと我に返ると、リエルがぐったりと動けずに気を失っているのが見えた。
診察台で、リエルを抱き潰してしまった。
「リエル……悪い」
(こんなつもりじゃなかったんだ)
ちゃと診察をしようと思っていた。リエルの誘惑に負けて、理性を失って、時間も忘れて求め続けてしまった。
眠っているリエルの額に、優しいキスを落とした。汗で湿った髪が額に張り付いている。疲れ果てた表情だった。
私は白衣を脱いで、露出したままのリエルの下半身を優しく覆うようにかけた。冷えてしまわないように。
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