禁じられた運命の香り〜白銀の研究者と翡翠の王子〜

ひなた翠

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第三章:止められない欲望

エスカレートする関係

「リエル、悪いんだけど、ラインハルト先生にお菓子を届けてくれない?」

 母がそう言いながら、包みを差し出してきた。白い布に包まれた、温かい包み。中からは甘い香りが漂ってくる。

「ノエルが熱を出して寝込んでしまって。せっかく作ったし、先生に渡してほしいんだ」

 末の弟が熱を出して、母の予定が狂ってしまったようだ。今日は午後から、先生のところに行く予定で朝から作っていたお菓子。

 ノエルの体調不良で、母は看病のために僕にお菓子を託してくた。弟の体調が心配だが、軽い風邪だと母は言っていた。

(今までこんなことなかったのに)

 なんで僕にお菓子を届けろなんて言ってきたのだろうか。今までだって、急な予定変更はあっただろうに。母が日付をずらして自分で届けにいっていたのに。

 今回だって、ノエルが元気になってから届ければいい。どうして僕に届けるように言ったのだろうか。不思議だ。

「わかりました。行ってきます」
 お菓子の包みを受け取るとまだ温かかった。母が焼いたばかりなのだろう。

 きっと先生は母に会えると楽しみにしている。僕が行ったら、せっかく二人きりで会うチャンスを減らしてしまのではないだろうか。

 申し訳なく思いながらも、僕は先生の家へ向かった。王宮から馬車で十分ほど。白い石造りの屋敷が見えてくる。薬草園が広がり、窓からは研究室の明かりが見える。

 玄関の扉をノックして、しばらくしたら扉が開いた。

 白いシャツを着て、髪を束ねている先生が顔を出す。いつもの先生の姿だ。青い瞳が僕を見つめ――そして、驚きの表情に変わった。

 笑顔から、驚きへ。
 やっぱり先生は母に来てもらいたかったんだ。僕じゃない――母なんだ。

「ノエルの体調が悪くて、僕が代わりに……ごめんなさい」
 僕は謝りながら、包みを差し出す。先生がお菓子を受け取り、僕を見つめてきた。

「ノエルが? 大丈夫なのか?」
「はい。軽い風邪だそうです」
「そうか……心配だね」

 そういうことなら、別日で良かったのに――そう思われていたらどうしようと心が震える。

「リエルも食べてみる?」

 先生が尋ねてきた。僕は驚きながらも頷いた。このお菓子は先生と母を繋ぐ大切なものではないのか。その大切なお菓子を僕が食べていいのだろうか。

「はい」
「じゃあ、上がって。お茶を淹れるから」

 先生が優しく微笑んだ。でも、母に向ける笑顔とは違う気がする。

 先生の家のダイニングルームに通された。窓からは薬草園が見える。
 先生が紅茶を用意してくれ、銀のティーポットから、琥珀色の液体が注がれる。お皿に母が作ったお菓子を乗せてくれる。丸い形の、素朴な焼き菓子だった。

「これはなんですか?」
 見たことのない形のお菓子だ。

「スコーンっていうんだ。私がイギリスに留学したときに――いや、勉強のために一時期、この国にいなかったときがあって。そのときのお菓子を定期的に作ってもらっているんだよ。同じものは作れないから、似たような材料になってしまうんだけど」

 イギリス。聞いたことのない国の名前だ。先生は、この国を離れていたことがあるのか。

「どうやって食べるのでしょうか」
「こうやって一口にちぎって……」

 先生が僕のお皿にあるスコーンをちぎった。指で丁寧に割り、口元に持ってくる。僕はそのお菓子を口に入れて食べた。一緒に先生の指までも口に入り、軽く舐めた。甘くて、ほろほろと崩れる食感だった。

「美味しいです」

 先生がふっと微笑んだ。それから、腰を折って僕にキスをした。唇が重なり、舌が絡む。甘いキス。焼き菓子の香りと、先生の香りが混ざり合う。

「母は国外に出たことはないはずですが」

 ぼうっとする頭で僕が質問をした。なぜ母が、外国のお菓子を作れるのか。
 先生が困った表情になった。

「ユーリ君が内緒にしていることを、私の口からは言えないんだ。ごめんね」

 先生が悲しげな表情で頭を撫でてくれる。先生と母には、誰にも言えない秘密を抱えているんだ――と理解した。
 だから二人は親密なんだ。

 先生が母をいつも気にするのは、同じ秘密があるから。愛している人の秘密は、強い絆になる。秘密を共有するということは、信頼の証であり、特別な関係の証。

 僕には到底、入り込めない。

 最初から、僕が先生に振り向いてもらおうと思うこと自体、浅はかで愚かな行為なんだ。母と先生の間には、十八年以上の時間と、共有された秘密がある。僕が何をしても、その絆には届かない。

「――大丈夫です」
 僕はやっとの思いで言葉にした。

 全然、大丈夫じゃないのに。平気なふりをする。胸が痛い。喉に何かが詰まって息苦しかった。
 僕がどんなに頑張っても、先生と母が築き上げた仲にはなれないから。

 先生が僕を抱くのは、僕のヒートが人よりも強くて薬が効かないからにすぎない。運命の番だから、身体が反応してしまう。

(それだけなんだ)

「リエル……できたら、今度はリエルが作ったのを食べたいな」
 先生が優しい声で言った。

「……え? 僕が作っていいんですか?」
 驚いて聞き返した。

(僕が? 母じゃなくて?)

「作り方はユーリ君に聞いてくれる?」
「はい。僕でいいならいくらでも作ります」

 嬉しい。

 先生が、僕の作ったものを食べたいと言ってくれたのが。母じゃなくて、僕のものを――。

「楽しみにしているよ」

 先生が甘くてとろけるようなキスをしてきた。舌が絡み合い、唾液が混ざり合う。先生の舌が僕の口内を侵し、隅々まで舐め上げる。

 心臓が激しく跳ね、下腹部が疼く。先生のキスに、身体が敏感に反応してしまう。孔からはとろりと愛液が染み出すのがわかり、下着が濡れていくのを感じた。

(恥ずかしい)

「先生、待って。これ以上は……」
 唇を離して、先生の胸を押した。でも、力が入らない。

「……その、したくなる、から」

 頬が熱い。顔が真っ赤になっているのがわかる。ヒートを迎えてから、先生に触れられるだけでしたくなる。キスをされるだけで、身体が抱かれる準備を始めてしまう。

「いいよ」
 先生が低く掠れた声で耳元で囁いた。軽々と身体を持ち上げられ、横抱きで先生の腕の中に収まる。

「移動しようか」
 ダイニングを出て、廊下にいた使用人に、先生が指示を出す。

「皿に置いてあるお菓子をしまっておいてくれ」
「かしこまりました」

 使用人が頭を下げた。先生は二階の寝室へと向かっていく。

 寝室の扉が開くと大きなベッドが目に入り、見慣れた部屋が広がっていた。先生の匂いが鼻をくすぐり、下腹部が疼きだす。

 ベッドに優しく置かれると、甘いキスが降ってきた。唇に、頬に、額に。優しく口づけられる。

「リエル」
 先生に囁かれるだけで身体が反応してしまう。

 僕は先生の下腹部に手を触れた。硬いものが、ズボンを押し上げている。熱くて、すごく大きい。

(先生はいつから反応していたのだろうか)

「先生の……すごい」
「リエルのせい。どんどん色っぽくなっていくから、私は怖いよ」
「怖い?」

(先生が怖い? 何が?)

「他の男に奪われないか、不安になる」
 先生が真剣な顔で言った。青い瞳が、僕を見つめている。

(奪われるわけない)
 僕には先生しか見えてない。先生以外は、誰もドキドキしないのだから。

「そんな! それを言うなら先生のほう――先生は格好いいし、モテるから」

 先生はとても綺麗だ。格好いいし、王立オメガ研究施設のトップだ。先生に抱かれたい、愛されたいと思っている人は数多くいるはずだ。

「私はモテないよ。誰にも反応しないから」
「嘘だ……今だって」

 こんなに大きくなってる。ズボンの中で、硬く脈打っている。

「リエルだけ。今日はリエルが、上がいいな」
 先生が優しく微笑んだ。

「やったことなっ……い、です」
「ゆっくりでいいから」

 先生がベッドに横になって、安心させるようににっこりと微笑んだ。

 僕は先生のズボンを脱がせた。ベルトを外し、ボタンを外し、下ろしていく。先生のものが現れる。大きくて、硬くて、先端から透明な液体が滴っている。

 自分のズボンと下着を脱いだ。下着は愛液で濡れていて、恥ずかしかった。先生の上に跨り、膝をベッドについて、先生のものの上に腰を下ろす位置に身体を置く。

 先生のものが、入口に触れた。熱くて、大きいのがわかる。

「リエル、ゆっくりでいい。自分のペースで」

 先生が優しく言った。大きな手が、僕の腰を支えてくれる。

 僕は腰をゆっくりと下ろし始めた。先生のものが、僕の中に入ってくる。じわじわと広がっていく感覚。熱いものが、奥へと進んでいった。

「ああ……」

 声が漏れた。深く入ってくる。自分で入れる深さを調整できるから、ゆっくりと身体を慣らしていけた。

(奥まで……届く)

「リエル……気持ちいい……」

 先生が息を荒くした。僕を見上げている。青い瞳が、熱を帯びている。
 全部、入った。

 先生のものが、僕の奥まで届いていた。

(先生と繋がってる)
 上下にゆっくりと腰を動かし始めた。内壁を擦られ、快楽が走る。

「んっ……ああっ……」
「リエル……綺麗だ……」

 先生が愛おしそうな目で僕を見上げていた。先生の手が、僕の腰を撫でる。腹を撫で、胸を撫でる。

「先生……」

 僕は先生に覆い被さった。唇を重ね合わせてると、舌を絡めて、腰を振り続ける。
 先生が僕を抱き起こして、対面座位の体勢にした。先生の膝の上に座り、抱き合いながら繋がっている。

「リエル……」
 先生が僕の背中を撫でる。腰を掴み、上下に動かす。深く、奥まで入ってくる。

「あっ、ああっ、先生……!」
(気持ちいい)

 先生と繋がっているのが嬉しい。先生に抱かれているのが幸せだ。
 キスをしながら、激しく腰を動かす。

「リエル……もう……」
「僕も……先生……」

 限界が近づいてくる。快楽が高まり、身体が震えた。

「……好き」
 思わず、口から本音が溢れた。先生の手が、僕を強く抱きしめた。

「リエル……!」

 先生が最奥で止まり、熱いものが注がれる。どくどくと脈打ちながら、僕の中を満たしていった。

「ああああっ……!」

 僕も絶頂を迎え身体が痙攣し、視界が白くなる。快楽が全身を駆け巡った。

(ああ、どうしよう――痙攣が止まらない)

 身体が震え続け、中が先生のものを締め付け続ける。波が引いていかない。快楽が、何度も押し寄せてくる。

「先生、どうしよう……終わらない」

 僕は先生に抱きついた。身体が震え、涙が溢れる。全然、痙攣が落ち着かない。快楽が繰り返し襲ってきた。

「大丈夫、リエル。私がいるから」

 先生が優しく抱きしめてくれた。背中を撫で、髪を撫でながら、優しい声で何度も名前を呼んでくれる。
 しばらくして、やっと痙攣が収まった。どっと疲労が押し寄せてきて全身の力が抜けて、先生にもたれかかる。

「リエル……」
 先生が優しく額にキスを落とした。

 僕の「好き」という言葉に、先生は何も答えてくれなかった。

(やっぱり、先生は僕を愛していない)

 身体だけの関係なんだ。運命の番だから、抱いているだけ。それでも、僕は先生が好き。
 先生の腕の中で、僕は目を閉じた。
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