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第十三話 つかみ所のない家族
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「……なんだか読みにくい……あれっ!?」
一人になってからずっと本を読んでいたら、いつの間にか外が暗くなり、部屋の中も同じ様に暗くなっていた。当然そうなれば文字が読みにくくなってきて……そこで自分は、休まずにずっと読んでいたことに気が付いた。
昔から何かに集中すると、時間を忘れてしまう癖があるんだけど、今日もやってしまったみたい。酷い時は朝まで気づかずに読書をしていたこともあったから、それよりはマシだけどね。
「時間に気が付いたら、急にお腹がすいてきたなぁ……」
よくよく考えたら、朝市でお魚を沢山食べてから、何も口にしていない。これではお腹がすくのも無理はないよね。
……え、あれだけお魚を食べたら、お腹はすかない? そんなことはないよ! 別に私が食いしん坊だからすぐにお腹がすくとか……そういうのじゃないんだからね!
「美しく愛らしい少女よ、そろそろ食事の準備が出来る頃だよ!」
「あ、そうなんだ! 楽しみ……えっ!?」
待望の食事についての情報に喜んだのも束の間、すぐに私は異変に気が付いて後ろを振り向いた。
そこには、短く揃えられた真っ赤な髪と目が特徴的な人物が立っていた。
うわぁ、凄く綺麗な人……えっと、男性……だよね? 顔や声は中性的だけど、髪はとても短いし、服装はタキシードだし、きっと男性だと思う。
「あの~……どちら様ですか? それに、いつの間に部屋の中に?」
「はっはっはっ! これは失礼! あなたを食堂に呼びに来たのだよ! さあ、私の手を取りたまえ!」
「は、はあ……ありがとうございます?」
なんだかとても個性的な話し方をする彼の手を取ると、そのまま手を引かれて部屋を後にした。
「なるほど、君がシエルちゃんか……ふむふむ、弟が気にいるのもわかるくらいの愛らしさだ!」
「弟……ってことは、ラルフのお兄様ですか!? あれ、でもお兄様は亡くなったって……」
「お兄様? ふふっ……そうだね、君の言っていることは間違っていないよ。ラルフの兄は、既にこの世を去っている。私は、この屋敷に取り憑いた、兄のオバケみたいなものさ!」
「お、オバケ!? ひぃぃぃぃ!? なんでオバケなのに触れるのぉぉぉぉ!? 離してぇぇぇぇ!!」
ペロッと舌で唇を舐めながら、ニヤリと笑う。それがあまりにも怖く感じた私は、悲鳴を上げながら後ずさりした。
お、オバケとかそういう怖いのダメなの! お願いだからどっか行って~! 呪わないで~!
「ぷっ……あはははははっ! すまない、冗談だよ!」
「じょ、冗談!?」
「まさか、こんな子供だましの冗談を信じてしまうなんて、本当に可愛らしい子だ!」
「……むぅ~……!!」
彼は遊びに夢中になる子供のように笑う一方、私は思い切り頬を膨らませて、不満を表す。その姿も、きっと他の人が見たら子供の様だと思うだろう。
「からかってすまなかった。私は家長のクリスティアの連れ子でね。ラルフは血の繋がりがない弟ということだ」
「あぁ、なるほど。それなら納得できます」
「なにごとだ!? シエル様、ご無事ですか!!」
彼の言葉に納得していると、血相を変えたラルフが飛んできた。その表情は、今までにないくらいに焦りに満ちている。
「おやラルフ、お早いご到着だね!」
「……姉上、一体これは?」
「ちょっとからかったら、想像以上に可愛い反応をされただけさ!」
「何が可愛い反応ですか! シエル様で遊ぶのはおやめください! あと、何故手を繋いでおられるのですか!?」
「ほう、嫉妬かい? ラルフも結構可愛いところがあるじゃないか!」
「くっ……」
ら、ラルフが圧倒されている!? さすがはラルフのお姉様……力関係を垣間見た気がするよ!
……あれ、ちょっと待って。今、自分で思っていて、何か不自然なことが……あっ!
「姉上って……」
「はっはっはっ! 気づかれてしまったようだね! 私の名はナディア・バーランド。ラルフの義理の姉で、バーランド家の次期家長さ!」
「えぇぇぇ!? わ、私……てっきり男性かと……! こ、これは大変失礼を!」
「あははっ、むしろこの見た目で女性と気づかれたら、逆に驚いてしまうね!」
驚いて目を丸くする私や、眉間にしわを寄せて頭を抱えるラルフとは対照的に、ナディアと名乗った男性――じゃなかった、女性は高らかに笑い続ける。
た、確かに中性的な見た目で、服装は男性用のタキシードを着ているから、完全に男性だと思い込んじゃってたよ。
「姉が大変失礼いたしました。姉は人をからかうのがお好きな方で……」
「からかうだなんて心外だね。私は気に入った子の可愛い反応を見るのが好きなだけさ! 見たまえ、このキョトンとした顔! シエルちゃんに惚れたラルフならわかるだろう?」
ナディア様は私の顎をクイっと持ち上げて、ラルフに見せつけるようにする。
これ、私は一体どういう反応をすればいいんだろうか? とりあえず、笑って誤魔化すとか?
「確かにそれは理解できますが……ごほんっ。シエル様が困ってるので、お戯れはその辺りでおやめください」
「わかったわかった、悪かったよ。そんなに迫ってこなくてもいいだろう。顔同士がぶつかってしまうぞ?」
「これくらい言わないと止めない姉上に原因があるのです」
「……ふふっ」
ラルフがナディア様にからかわれてムキになっているのが面白くて、ついクスクスと笑ってしまった。
だって、いつも冷静でビシッと背筋を伸ばして、何をしてもあまり動じない人だと思っていたラルフが、こんなに感情をむき出しにするとは思わないもん。
なんだか、マーチャント家を出てから、私に恋心を伝えたり、なんでも直球で気持ちを伝えたり、ナディア様と言い争いをしたり……ラルフの新しい一面を沢山見れて、凄く嬉しいな。
「さてと、思った以上に時間が経ってしまった! これでは母上が待ちくたびれて眠ってしまうな! さあ行こう! 私についてきたまえ! はーっはっはっはっ!」
「姉上がお戯れになるから遅くなったんですよ……」
ラルフの言葉も虚しく、ナディア様は高笑いをしながら先に行ってしまった。
……結局あの人は何をしに来たのだろう? ごはんが出来るから迎えに来てくれたのだと思っていたけど、先に行っちゃったし……ただ単に、私をからかいにきたのかな?
からかうと一言で言っても、私がマーチャント家でされていた嫌がらせと違って、嫌悪感は全くないなぁ。
なんていうか、相手が怒らない内容でからかって、その反応を楽しんでるっていうか……うまく言語化できないけど。
「申し訳ございません、シエル様。姉が色々とご迷惑をおかけして」
「大丈夫だよ。ラルフはナディア様と、とっても仲良しなんだね」
「ええ。彼女も私のこの容姿を一切嫌悪せず、私の気持ちを尊重して送り出してくれた、優しくて大切な家族ですから」
「そっか! 素敵なお姉様ができて、良かったね!」
ラルフに向かって、私は満面の笑みと祝福の気持ちを伝えると、ラルフも微笑みながら頷いてくれた。
私と出会った頃は、きっとつらかったと思う。でも、ラルフが頑張ったご褒美が、こういう形で来るのは、自分のことのように嬉しく思うよ!
「もう食事の準備が出来ていると思いますので、共に参りましょう」
「うんっ。もうお腹ペコペコで……」
「朝市で食べてから、何も食べてませんからね。今日はコックにお願いして、たくさん用意してもらったので、期待してください」
「本当に? 楽しみ~!」
私は心と足を弾ませながら、ラルフの案内に従って食堂まで行くと、クリスティア様とナディア様、そして大きなテーブルに置かれた数々の料理に出迎えられた。
「いらっしゃい、シエル。お腹、すいているでしょう? 一緒に食べましょう」
「我が家の料理人達は最高の腕を持っていてね! ほっぺたを落とさないように気を付けたまえ!」
「こ、こんなにたくさん……!?」
「シエル様、はしたないですよ」
山のように用意された料理を前にして、無意識の間によだれが垂れてしまった私の顔を、ラルフに優しく拭かれた。
凄くおいしそうだし、嬉しいんだけど……こんなにしてもらっていいのかな?
「どうしたの? ほら、席について」
「あ、その……私の部屋を用意してくれたり、たくさんごはんを用意してもらったり……こんなに良くしてもらった良いのかなって」
「おやおや、初日からそんな遠慮をしていたら、これから毎日身が持たないよ?」
「え? ナディア様、それって……」
「ラルフから、今日からここに住むと聞いているが?]
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よくよく考えたら、朝市でお魚を沢山食べてから、何も口にしていない。これではお腹がすくのも無理はないよね。
……え、あれだけお魚を食べたら、お腹はすかない? そんなことはないよ! 別に私が食いしん坊だからすぐにお腹がすくとか……そういうのじゃないんだからね!
「美しく愛らしい少女よ、そろそろ食事の準備が出来る頃だよ!」
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そこには、短く揃えられた真っ赤な髪と目が特徴的な人物が立っていた。
うわぁ、凄く綺麗な人……えっと、男性……だよね? 顔や声は中性的だけど、髪はとても短いし、服装はタキシードだし、きっと男性だと思う。
「あの~……どちら様ですか? それに、いつの間に部屋の中に?」
「はっはっはっ! これは失礼! あなたを食堂に呼びに来たのだよ! さあ、私の手を取りたまえ!」
「は、はあ……ありがとうございます?」
なんだかとても個性的な話し方をする彼の手を取ると、そのまま手を引かれて部屋を後にした。
「なるほど、君がシエルちゃんか……ふむふむ、弟が気にいるのもわかるくらいの愛らしさだ!」
「弟……ってことは、ラルフのお兄様ですか!? あれ、でもお兄様は亡くなったって……」
「お兄様? ふふっ……そうだね、君の言っていることは間違っていないよ。ラルフの兄は、既にこの世を去っている。私は、この屋敷に取り憑いた、兄のオバケみたいなものさ!」
「お、オバケ!? ひぃぃぃぃ!? なんでオバケなのに触れるのぉぉぉぉ!? 離してぇぇぇぇ!!」
ペロッと舌で唇を舐めながら、ニヤリと笑う。それがあまりにも怖く感じた私は、悲鳴を上げながら後ずさりした。
お、オバケとかそういう怖いのダメなの! お願いだからどっか行って~! 呪わないで~!
「ぷっ……あはははははっ! すまない、冗談だよ!」
「じょ、冗談!?」
「まさか、こんな子供だましの冗談を信じてしまうなんて、本当に可愛らしい子だ!」
「……むぅ~……!!」
彼は遊びに夢中になる子供のように笑う一方、私は思い切り頬を膨らませて、不満を表す。その姿も、きっと他の人が見たら子供の様だと思うだろう。
「からかってすまなかった。私は家長のクリスティアの連れ子でね。ラルフは血の繋がりがない弟ということだ」
「あぁ、なるほど。それなら納得できます」
「なにごとだ!? シエル様、ご無事ですか!!」
彼の言葉に納得していると、血相を変えたラルフが飛んできた。その表情は、今までにないくらいに焦りに満ちている。
「おやラルフ、お早いご到着だね!」
「……姉上、一体これは?」
「ちょっとからかったら、想像以上に可愛い反応をされただけさ!」
「何が可愛い反応ですか! シエル様で遊ぶのはおやめください! あと、何故手を繋いでおられるのですか!?」
「ほう、嫉妬かい? ラルフも結構可愛いところがあるじゃないか!」
「くっ……」
ら、ラルフが圧倒されている!? さすがはラルフのお姉様……力関係を垣間見た気がするよ!
……あれ、ちょっと待って。今、自分で思っていて、何か不自然なことが……あっ!
「姉上って……」
「はっはっはっ! 気づかれてしまったようだね! 私の名はナディア・バーランド。ラルフの義理の姉で、バーランド家の次期家長さ!」
「えぇぇぇ!? わ、私……てっきり男性かと……! こ、これは大変失礼を!」
「あははっ、むしろこの見た目で女性と気づかれたら、逆に驚いてしまうね!」
驚いて目を丸くする私や、眉間にしわを寄せて頭を抱えるラルフとは対照的に、ナディアと名乗った男性――じゃなかった、女性は高らかに笑い続ける。
た、確かに中性的な見た目で、服装は男性用のタキシードを着ているから、完全に男性だと思い込んじゃってたよ。
「姉が大変失礼いたしました。姉は人をからかうのがお好きな方で……」
「からかうだなんて心外だね。私は気に入った子の可愛い反応を見るのが好きなだけさ! 見たまえ、このキョトンとした顔! シエルちゃんに惚れたラルフならわかるだろう?」
ナディア様は私の顎をクイっと持ち上げて、ラルフに見せつけるようにする。
これ、私は一体どういう反応をすればいいんだろうか? とりあえず、笑って誤魔化すとか?
「確かにそれは理解できますが……ごほんっ。シエル様が困ってるので、お戯れはその辺りでおやめください」
「わかったわかった、悪かったよ。そんなに迫ってこなくてもいいだろう。顔同士がぶつかってしまうぞ?」
「これくらい言わないと止めない姉上に原因があるのです」
「……ふふっ」
ラルフがナディア様にからかわれてムキになっているのが面白くて、ついクスクスと笑ってしまった。
だって、いつも冷静でビシッと背筋を伸ばして、何をしてもあまり動じない人だと思っていたラルフが、こんなに感情をむき出しにするとは思わないもん。
なんだか、マーチャント家を出てから、私に恋心を伝えたり、なんでも直球で気持ちを伝えたり、ナディア様と言い争いをしたり……ラルフの新しい一面を沢山見れて、凄く嬉しいな。
「さてと、思った以上に時間が経ってしまった! これでは母上が待ちくたびれて眠ってしまうな! さあ行こう! 私についてきたまえ! はーっはっはっはっ!」
「姉上がお戯れになるから遅くなったんですよ……」
ラルフの言葉も虚しく、ナディア様は高笑いをしながら先に行ってしまった。
……結局あの人は何をしに来たのだろう? ごはんが出来るから迎えに来てくれたのだと思っていたけど、先に行っちゃったし……ただ単に、私をからかいにきたのかな?
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「ええ。彼女も私のこの容姿を一切嫌悪せず、私の気持ちを尊重して送り出してくれた、優しくて大切な家族ですから」
「そっか! 素敵なお姉様ができて、良かったね!」
ラルフに向かって、私は満面の笑みと祝福の気持ちを伝えると、ラルフも微笑みながら頷いてくれた。
私と出会った頃は、きっとつらかったと思う。でも、ラルフが頑張ったご褒美が、こういう形で来るのは、自分のことのように嬉しく思うよ!
「もう食事の準備が出来ていると思いますので、共に参りましょう」
「うんっ。もうお腹ペコペコで……」
「朝市で食べてから、何も食べてませんからね。今日はコックにお願いして、たくさん用意してもらったので、期待してください」
「本当に? 楽しみ~!」
私は心と足を弾ませながら、ラルフの案内に従って食堂まで行くと、クリスティア様とナディア様、そして大きなテーブルに置かれた数々の料理に出迎えられた。
「いらっしゃい、シエル。お腹、すいているでしょう? 一緒に食べましょう」
「我が家の料理人達は最高の腕を持っていてね! ほっぺたを落とさないように気を付けたまえ!」
「こ、こんなにたくさん……!?」
「シエル様、はしたないですよ」
山のように用意された料理を前にして、無意識の間によだれが垂れてしまった私の顔を、ラルフに優しく拭かれた。
凄くおいしそうだし、嬉しいんだけど……こんなにしてもらっていいのかな?
「どうしたの? ほら、席について」
「あ、その……私の部屋を用意してくれたり、たくさんごはんを用意してもらったり……こんなに良くしてもらった良いのかなって」
「おやおや、初日からそんな遠慮をしていたら、これから毎日身が持たないよ?」
「え? ナディア様、それって……」
「ラルフから、今日からここに住むと聞いているが?]
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