36 / 44
第三十六話 波乱の婚約パーティー
しおりを挟む
馬車に三十分程乗っていると、目的地であるグリゼル家の屋敷にやってきた。どうやら会場は、グリゼル家にある、パーティー専用の建物を使うみたいだ。
沢山の人を招待しているのか、会場の入口の前には、多くの馬車が停まっている。
「ようこそいらっしゃいました。招待状をお見せください」
「はい」
「ラルフ・バーランド様とシエル・バーランド様ですね。どうぞ中にお入りください」
受付の女性から許可を貰い、中に入ると、多くの貴族が談笑を楽しんでいた。幼い頃から見慣れた社交界という感じ……と思っていたんだけど、何かちょっぴり変だった。
「シエル様、お気づきになられましたか?」
「……なにがってわけじゃないけど、ちょっと変な雰囲気かも?」
「はい。あちらをご覧ください」
ラルフの視線の先には、普通に会話を楽しんでいる女性が二人いた。楽しそうに笑って話しているその姿は、特に変な所はなさそうに見える。
「あそこは普通って感じだね」
「ええ。次はあちらをご覧ください」
もう一度ラルフの視線を追うと、そこでは三人の男性が話をしていた。
でも、なんていうか……会話はしているけど、全く人の話を聞いていなさそうというか……目が変っていうか……心ここにあらずって感じで、不気味だった。
彼らだけではなく、会場に既に来ている半分くらいの貴族の雰囲気が変だった。それも、全員が男性だというのも、おかしな話だ。
「なんか、まるで人形が人間の真似をしてるみたいだよ……」
「その表現は的を射ているかもしれませんね。彼らの中には、私がバーランド家に赴く前に、社交界でお見かけした方が、何人もいます。その時は、あんな雰囲気ではなかったのですが……」
やっぱり、今の状態が変だというのは私の勘違いじゃないんだね。一体この会場で何が起こっているというの?
「やあやあ、久しぶりですねラルフ殿。ようこそ、僕の婚約パーティーへ。心から歓迎いたしますよ」
「ダニエル様、お久しぶりでございます」
周りの視線に警戒をしていると、少しお年を召した白髪の男性が話しかけてきた。
この人がダニエル様? 話し方は柔和で、優しい方なんだろうなって感じだし、表情も笑顔だけど……め、目が怖い! なにこれ、目から生気が感じられない!
「ダニエル様、顔色が優れない様子ですが、もしかしてお体の具合が悪いのですが?」
「何を突然変なことを仰るのです? 私はこの通り、ピンピンしておりますよ」
ダニエル様は笑ったまま、その場で腕立て伏せをしてみせて、自分の健康さをアピールしてきた。
……い、いやちょっと待って。こんな公共の場ですることじゃないよね? 意味がわからな過ぎて、虫を見た時と同じ様な、背中が冷たくなる感覚を覚えたよ……。
「ね、ねえラルフ……この人って、その……こんなにユニークな人なの?」
「いえ……私が知っているダニエル様は、もっと聡明なお方でした」
聞こえないようにヒソヒソと話をしていると、ダニエル様はまるで爆発したかのような勢いで立ち上がると、私達に詰め寄ってきた。
「ラルフ殿、なんですかその目は。あなたが無駄に心配などするから、こうして応えてやったというのに。目の色が違うと、人を見下すようなことが出来るのですか?」
「なっ!? あなた、失礼じゃありませんか!? 急に変なことをしたのは、あなたですよね!!」
ラルフの悪口なんて、絶対に私が許さない。その気持ちが咄嗟に出た私は、ラルフの前に立って反論をする。
私の悪口はいくら言われてもいいけど、大好きなラルフの悪口を言うなんて、信じられない!
「ちょっと人と目の色が違うからって、ラルフが何か悪口を言われるような酷いことをしましたか!? むしろ、あなたの心配をしたんですよ!!」
「シエル様、お気持ちは大変嬉しいですが、落ち着いてくださいませ」
「なんでよ! 私は……えっ?」
感情をぶつけることに夢中になっている間に、さっきまで不気味な雰囲気だった人達の視線が、一斉に私達へと向いていた。
「バケモノが、偉そうに表舞台に出てくるな」
「素直に揃って死んでいればよかったものを」
「お前らは地面に這いつくばっているのがお似合いだ」
全く声に抑揚がない……まるで誰かに言わされているだけの人形が発しているような罵声は、私に更なる恐怖を与えてきた。
そう思ったのは私だけじゃなかったようで、ラルフも周りを警戒しているし、普通な雰囲気の貴族の人達も、おかしい人達を見ながら、巻き込まれないように一歩引いた位置に移動していた。
こんな状況で、巻き込まれないようにするのは、正しい判断だろう。そう思っていると、一人だけ私達の間に割り込んできた。
「談笑中に失礼する。少々彼女達に話があるので、申し訳ないが借りていくよ」
「ま、マーヴィン様!?」
「さあ、こっちに」
助けに来てくれた人の正体に驚きを隠せないまま、私とラルフは、マーヴィン様に連れられて会場の外へとやってきた。
「マーヴィン様、ありがとうございます。おかげで助かりました」
「なに、気にする必要は無い。君達を助けるのは、当然のことだからね」
「マーヴィン様も招待されていたなんて、驚きました! その……一応確認なんですけど、マーヴィン様はいつものマーヴィン様ですよね?」
「ああ、大丈夫」
もしかしたら、マーヴィン様まで彼らみたいにおかしくなっているんじゃないかと不安に思ったけど、その心配はいらなかったみたい。本当に良かった!
「私も、君達がこのパーティーに参加しているとは思わなかった」
「ダニエル様に招待されたのです。これがその招待状です」
マーヴィン様は、ラルフに手渡された招待状を見ながら、不思議そうに首を傾げた。
「いつの間に、ダニエル様にラルフとシエルがバーランド家にいることを伝えたんだ?」
「いや、我々は何も伝えていないのです」
「……? なら、どうして君達を招待できたんだ?」
「私達にもさっぱり……ところでマーヴィン様、一体彼らに何があったのでしょう?」
「私にもわからない。だが、おかしなことが起こっているのは確かだ」
やっぱりマーヴィン様も同じ考えだったんだね。さっきもダニエル様の悪口をきっかけに、おかしい人達が一斉に注目してきたし……一体何がどうなっているの?
「最初から何か怪しい雰囲気のあるパーティーでしたが、まさかこのようなことになるとは」
「ダニエル様が、婚約をしたということか? 私もその点はとても気になっていたが、人間の気持ちなんていくらでも変わると思って、気にしないようにしていたんだが……蓋を開ければこの有様だ」
「どうしてこんなことに……」
私なんかが考えても、原因なんてわかるわけがない。とにかく今するべきことは、別にあると思う。
「こんな怪しいパーティーに参加するのは危険だ。君達は適当に理由をつけて、帰った方が良い」
「私も賛成です。馬車は一度帰ってしまったので徒歩になってしまいますが、ここにいるよりは良いかと」
別に歩きとか馬車とか、そんなの気にしてる余裕は無いし、私は無事に帰れれば何でもいいかな。
「うん、わかった。急いで帰ろう!」
「そうと決まれば、門まで送っていこう。もし行く途中に何かあったら、悔やんでも悔やみきれないからね」
「今回も迷惑をかけちゃってごめんなさい、マーヴィン様」
「ははっ、それならお礼として、今度バーランド家に行った時に、私の好きな菓子を出してもらおうかな」
私に責任を感じさせないように、そしてこの重くなった空気を払拭するように、軽口を叩くマーヴィン様に、もう一度お礼を言ってから、私は二人と一緒に門へとやってきた。
「失礼。パーティーの最中に申し訳ないが、至急の用事が出来てしまったので、そこを通してもらえませんか?」
「パーティーの最中は、誰も出入りをさせるなと命じられている」
「お願いします! 急いで帰らないと、間に合わないかもしれないんです!」
「パーティーの最中は、誰も出入りをさせるなと命じられている」
門番をしていた二人の男性は、私達の話を一切聞かず、同じことしか言わなかった。
二人揃って同じことしか言わないのも変だけど、この二人の目……会場にいたダニエル様達と、同じ様な感じだ。
ということは、まさかこの二人も……!?
「誰も出入りをさせるなと命じられている。その邪魔をするのなら、死んでもらう」
沢山の人を招待しているのか、会場の入口の前には、多くの馬車が停まっている。
「ようこそいらっしゃいました。招待状をお見せください」
「はい」
「ラルフ・バーランド様とシエル・バーランド様ですね。どうぞ中にお入りください」
受付の女性から許可を貰い、中に入ると、多くの貴族が談笑を楽しんでいた。幼い頃から見慣れた社交界という感じ……と思っていたんだけど、何かちょっぴり変だった。
「シエル様、お気づきになられましたか?」
「……なにがってわけじゃないけど、ちょっと変な雰囲気かも?」
「はい。あちらをご覧ください」
ラルフの視線の先には、普通に会話を楽しんでいる女性が二人いた。楽しそうに笑って話しているその姿は、特に変な所はなさそうに見える。
「あそこは普通って感じだね」
「ええ。次はあちらをご覧ください」
もう一度ラルフの視線を追うと、そこでは三人の男性が話をしていた。
でも、なんていうか……会話はしているけど、全く人の話を聞いていなさそうというか……目が変っていうか……心ここにあらずって感じで、不気味だった。
彼らだけではなく、会場に既に来ている半分くらいの貴族の雰囲気が変だった。それも、全員が男性だというのも、おかしな話だ。
「なんか、まるで人形が人間の真似をしてるみたいだよ……」
「その表現は的を射ているかもしれませんね。彼らの中には、私がバーランド家に赴く前に、社交界でお見かけした方が、何人もいます。その時は、あんな雰囲気ではなかったのですが……」
やっぱり、今の状態が変だというのは私の勘違いじゃないんだね。一体この会場で何が起こっているというの?
「やあやあ、久しぶりですねラルフ殿。ようこそ、僕の婚約パーティーへ。心から歓迎いたしますよ」
「ダニエル様、お久しぶりでございます」
周りの視線に警戒をしていると、少しお年を召した白髪の男性が話しかけてきた。
この人がダニエル様? 話し方は柔和で、優しい方なんだろうなって感じだし、表情も笑顔だけど……め、目が怖い! なにこれ、目から生気が感じられない!
「ダニエル様、顔色が優れない様子ですが、もしかしてお体の具合が悪いのですが?」
「何を突然変なことを仰るのです? 私はこの通り、ピンピンしておりますよ」
ダニエル様は笑ったまま、その場で腕立て伏せをしてみせて、自分の健康さをアピールしてきた。
……い、いやちょっと待って。こんな公共の場ですることじゃないよね? 意味がわからな過ぎて、虫を見た時と同じ様な、背中が冷たくなる感覚を覚えたよ……。
「ね、ねえラルフ……この人って、その……こんなにユニークな人なの?」
「いえ……私が知っているダニエル様は、もっと聡明なお方でした」
聞こえないようにヒソヒソと話をしていると、ダニエル様はまるで爆発したかのような勢いで立ち上がると、私達に詰め寄ってきた。
「ラルフ殿、なんですかその目は。あなたが無駄に心配などするから、こうして応えてやったというのに。目の色が違うと、人を見下すようなことが出来るのですか?」
「なっ!? あなた、失礼じゃありませんか!? 急に変なことをしたのは、あなたですよね!!」
ラルフの悪口なんて、絶対に私が許さない。その気持ちが咄嗟に出た私は、ラルフの前に立って反論をする。
私の悪口はいくら言われてもいいけど、大好きなラルフの悪口を言うなんて、信じられない!
「ちょっと人と目の色が違うからって、ラルフが何か悪口を言われるような酷いことをしましたか!? むしろ、あなたの心配をしたんですよ!!」
「シエル様、お気持ちは大変嬉しいですが、落ち着いてくださいませ」
「なんでよ! 私は……えっ?」
感情をぶつけることに夢中になっている間に、さっきまで不気味な雰囲気だった人達の視線が、一斉に私達へと向いていた。
「バケモノが、偉そうに表舞台に出てくるな」
「素直に揃って死んでいればよかったものを」
「お前らは地面に這いつくばっているのがお似合いだ」
全く声に抑揚がない……まるで誰かに言わされているだけの人形が発しているような罵声は、私に更なる恐怖を与えてきた。
そう思ったのは私だけじゃなかったようで、ラルフも周りを警戒しているし、普通な雰囲気の貴族の人達も、おかしい人達を見ながら、巻き込まれないように一歩引いた位置に移動していた。
こんな状況で、巻き込まれないようにするのは、正しい判断だろう。そう思っていると、一人だけ私達の間に割り込んできた。
「談笑中に失礼する。少々彼女達に話があるので、申し訳ないが借りていくよ」
「ま、マーヴィン様!?」
「さあ、こっちに」
助けに来てくれた人の正体に驚きを隠せないまま、私とラルフは、マーヴィン様に連れられて会場の外へとやってきた。
「マーヴィン様、ありがとうございます。おかげで助かりました」
「なに、気にする必要は無い。君達を助けるのは、当然のことだからね」
「マーヴィン様も招待されていたなんて、驚きました! その……一応確認なんですけど、マーヴィン様はいつものマーヴィン様ですよね?」
「ああ、大丈夫」
もしかしたら、マーヴィン様まで彼らみたいにおかしくなっているんじゃないかと不安に思ったけど、その心配はいらなかったみたい。本当に良かった!
「私も、君達がこのパーティーに参加しているとは思わなかった」
「ダニエル様に招待されたのです。これがその招待状です」
マーヴィン様は、ラルフに手渡された招待状を見ながら、不思議そうに首を傾げた。
「いつの間に、ダニエル様にラルフとシエルがバーランド家にいることを伝えたんだ?」
「いや、我々は何も伝えていないのです」
「……? なら、どうして君達を招待できたんだ?」
「私達にもさっぱり……ところでマーヴィン様、一体彼らに何があったのでしょう?」
「私にもわからない。だが、おかしなことが起こっているのは確かだ」
やっぱりマーヴィン様も同じ考えだったんだね。さっきもダニエル様の悪口をきっかけに、おかしい人達が一斉に注目してきたし……一体何がどうなっているの?
「最初から何か怪しい雰囲気のあるパーティーでしたが、まさかこのようなことになるとは」
「ダニエル様が、婚約をしたということか? 私もその点はとても気になっていたが、人間の気持ちなんていくらでも変わると思って、気にしないようにしていたんだが……蓋を開ければこの有様だ」
「どうしてこんなことに……」
私なんかが考えても、原因なんてわかるわけがない。とにかく今するべきことは、別にあると思う。
「こんな怪しいパーティーに参加するのは危険だ。君達は適当に理由をつけて、帰った方が良い」
「私も賛成です。馬車は一度帰ってしまったので徒歩になってしまいますが、ここにいるよりは良いかと」
別に歩きとか馬車とか、そんなの気にしてる余裕は無いし、私は無事に帰れれば何でもいいかな。
「うん、わかった。急いで帰ろう!」
「そうと決まれば、門まで送っていこう。もし行く途中に何かあったら、悔やんでも悔やみきれないからね」
「今回も迷惑をかけちゃってごめんなさい、マーヴィン様」
「ははっ、それならお礼として、今度バーランド家に行った時に、私の好きな菓子を出してもらおうかな」
私に責任を感じさせないように、そしてこの重くなった空気を払拭するように、軽口を叩くマーヴィン様に、もう一度お礼を言ってから、私は二人と一緒に門へとやってきた。
「失礼。パーティーの最中に申し訳ないが、至急の用事が出来てしまったので、そこを通してもらえませんか?」
「パーティーの最中は、誰も出入りをさせるなと命じられている」
「お願いします! 急いで帰らないと、間に合わないかもしれないんです!」
「パーティーの最中は、誰も出入りをさせるなと命じられている」
門番をしていた二人の男性は、私達の話を一切聞かず、同じことしか言わなかった。
二人揃って同じことしか言わないのも変だけど、この二人の目……会場にいたダニエル様達と、同じ様な感じだ。
ということは、まさかこの二人も……!?
「誰も出入りをさせるなと命じられている。その邪魔をするのなら、死んでもらう」
124
あなたにおすすめの小説
婚約者を譲れと姉に「お願い」されました。代わりに軍人侯爵との結婚を押し付けられましたが、私は形だけの妻のようです。
ナナカ
恋愛
メリオス伯爵の次女エレナは、幼い頃から姉アルチーナに振り回されてきた。そんな姉に婚約者ロエルを譲れと言われる。さらに自分の代わりに結婚しろとまで言い出した。結婚相手は貴族たちが成り上がりと侮蔑する軍人侯爵。伯爵家との縁組が目的だからか、エレナに入れ替わった結婚も承諾する。
こうして、ほとんど顔を合わせることない別居生活が始まった。冷め切った関係になるかと思われたが、年の離れた侯爵はエレナに丁寧に接してくれるし、意外に優しい人。エレナも数少ない会話の機会が楽しみになっていく。
(本編、番外編、完結しました)
ボロボロになるまで働いたのに見た目が不快だと追放された聖女は隣国の皇子に溺愛される。……ちょっと待って、皇子が三つ子だなんて聞いてません!
沙寺絃
恋愛
ルイン王国の神殿で働く聖女アリーシャは、早朝から深夜まで一人で激務をこなしていた。
それなのに聖女の力を理解しない王太子コリンから理不尽に追放を言い渡されてしまう。
失意のアリーシャを迎えに来たのは、隣国アストラ帝国からの使者だった。
アリーシャはポーション作りの才能を買われ、アストラ帝国に招かれて病に臥せった皇帝を助ける。
帝国の皇子は感謝して、アリーシャに深い愛情と敬意を示すようになる。
そして帝国の皇子は十年前にアリーシャと出会った事のある初恋の男の子だった。
再会に胸を弾ませるアリーシャ。しかし、衝撃の事実が発覚する。
なんと、皇子は三つ子だった!
アリーシャの幼馴染の男の子も、三人の皇子が入れ替わって接していたと判明。
しかも病から復活した皇帝は、アリーシャを皇子の妃に迎えると言い出す。アリーシャと結婚した皇子に、次の皇帝の座を譲ると宣言した。
アリーシャは個性的な三つ子の皇子に愛されながら、誰と結婚するか決める事になってしまう。
一方、アリーシャを追放したルイン王国では暗雲が立ち込め始めていた……。
行き遅れ令嬢の婚約者は王子様!?案の定、妹が寄越せと言ってきました。はあ?(゚Д゚)
リオール
恋愛
父の代わりに公爵家の影となって支え続けてるアデラは、恋愛をしてる暇もなかった。その結果、18歳になっても未だ結婚の「け」の字もなく。婚約者さえも居ない日々を送っていた。
そんなある日。参加した夜会にて彼と出会ったのだ。
運命の出会い。初恋。
そんな彼が、実は王子様だと分かって──!?
え、私と婚約!?行き遅れ同士仲良くしようって……えええ、本気ですか!?
──と驚いたけど、なんやかんやで溺愛されてます。
そうして幸せな日々を送ってたら、やって来ましたよ妹が。父親に甘やかされ、好き放題我が儘し放題で生きてきた妹は私に言うのだった。
婚約者を譲れ?可愛い自分の方がお似合いだ?
・・・はああああ!?(゚Д゚)
===========
全37話、執筆済み。
五万字越えてしまったのですが、1話1話は短いので短編としておきます。
最初はギャグ多め。だんだんシリアスです。
18歳で行き遅れ?と思われるかも知れませんが、そういう世界観なので。深く考えないでください(^_^;)
感想欄はオープンにしてますが、多忙につきお返事できません。ご容赦ください<(_ _)>
「地味で無能」と捨てられた令嬢は、冷酷な【年上イケオジ公爵】に嫁ぎました〜今更私の価値に気づいた元王太子が後悔で顔面蒼白になっても今更遅い
腐ったバナナ
恋愛
伯爵令嬢クラウディアは、婚約者のアルバート王太子と妹リリアンに「地味で無能」と断罪され、公衆の面前で婚約破棄される。
お飾りの厄介払いとして押し付けられた嫁ぎ先は、「氷壁公爵」と恐れられる年上の冷酷な辺境伯アレクシス・グレイヴナー公爵だった。
当初は冷徹だった公爵は、クラウディアの才能と、過去の傷を癒やす温もりに触れ、その愛を「二度と失わない」と固く誓う。
彼の愛は、包容力と同時に、狂気的な独占欲を伴った「大人の愛」へと昇華していく。
婚約破棄は別にいいですけど、優秀な姉と無能な妹なんて噂、本気で信じてるんですか?
リオール
恋愛
侯爵家の執務を汗水流してこなしていた私──バルバラ。
だがある日突然、婚約者に婚約破棄を告げられ、父に次期当主は姉だと宣言され。出て行けと言われるのだった。
世間では姉が優秀、妹は駄目だと思われてるようですが、だから何?
せいぜい束の間の贅沢を楽しめばいいです。
貴方達が遊んでる間に、私は──侯爵家、乗っ取らせていただきます!
=====
いつもの勢いで書いた小説です。
前作とは逆に妹が主人公。優秀では無いけど努力する人。
妹、頑張ります!
※全41話完結。短編としておきながら読みの甘さが露呈…
傷物令嬢シャルロットは辺境伯様の人質となってスローライフ
悠木真帆
恋愛
侯爵令嬢シャルロット・ラドフォルンは幼いとき王子を庇って右上半身に大やけどを負う。
残ったやけどの痕はシャルロットに暗い影を落とす。
そんなシャルロットにも他国の貴族との婚約が決まり幸せとなるはずだった。
だがーー
月あかりに照らされた婚約者との初めての夜。
やけどの痕を目にした婚約者は顔色を変えて、そのままベッドの上でシャルロットに婚約破棄を申し渡した。
それ以来、屋敷に閉じこもる生活を送っていたシャルロットに父から敵国の人質となることを命じられる。
悪役令嬢は調理場に左遷されましたが、激ウマご飯で氷の魔公爵様を餌付けしてしまったようです~「もう離さない」って、胃袋の話ですか?~
咲月ねむと
恋愛
「君のような地味な女は、王太子妃にふさわしくない。辺境の『魔公爵』のもとへ嫁げ!」
卒業パーティーで婚約破棄を突きつけられた悪役令嬢レティシア。
しかし、前世で日本人調理師だった彼女にとって、堅苦しい王妃教育から解放されることはご褒美でしかなかった。
「これで好きな料理が作れる!」
ウキウキで辺境へ向かった彼女を待っていたのは、荒れ果てた別邸と「氷の魔公爵」と恐れられるジルベール公爵。
冷酷無慈悲と噂される彼だったが――その正体は、ただの「極度の偏食家で、常に空腹で不機嫌なだけ」だった!?
レティシアが作る『肉汁溢れるハンバーグ』『とろとろオムライス』『伝説のプリン』に公爵の胃袋は即陥落。
「君の料理なしでは生きられない」
「一生そばにいてくれ」
と求愛されるが、色気より食い気のレティシアは「最高の就職先ゲット!」と勘違いして……?
一方、レティシアを追放した王太子たちは、王宮の食事が不味くなりすぎて絶望の淵に。今さら「戻ってきてくれ」と言われても、もう遅いです!
美味しいご飯で幸せを掴む、空腹厳禁の異世界クッキング・ファンタジー!
仕事で疲れて会えないと、恋人に距離を置かれましたが、彼の上司に溺愛されているので幸せです!
ぽんちゃん
恋愛
――仕事で疲れて会えない。
十年付き合ってきた恋人を支えてきたけど、いつも後回しにされる日々。
記念日すら仕事を優先する彼に、十分だけでいいから会いたいとお願いすると、『距離を置こう』と言われてしまう。
そして、思い出の高級レストランで、予約した席に座る恋人が、他の女性と食事をしているところを目撃してしまい――!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる