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第十八話 お父さんの元へ!
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「わぁ……凄く綺麗……!」
ついに港に到着した私の前には、青く輝く広大な海が広がっていた。
私、海を見るの初めてなの! だからなのかな……胸がドキドキしっぱなしで、興奮が抑えきれない!
「港の方に伺いましたが、目的地に向かう船の出航まで、まだ少し時間があるそうです」
「そうか、聞いてきてくれてありがとう、エリカ」
「あのあの、それなら海に遊びに行ってもいいですか!?」
「ああ、もちろん。一緒に行こう――って、走ったら危ないよ!」
私は、ヴォルフ様の声に全く耳を傾けず、波打ち際まで駆け出した。
初めての海の香り、波の優しい音、砂浜を踏む感触……そのどれもが私にとって、初めての体験だった。
「海ってこんなに綺麗だったんだ……確か、海の水ってしょっぱいんだよね……ちょっと舐めてみようかな……」
半信半疑で海の水を指につけて舐めてみると、口の中に塩を舐めたようなしょっぱさが広がった。
「凄い、本当に海の水ってしょっぱかったんだ!」
「ふう、やっと追いついた。急に走ったら危ないじゃないか」
「ご、ごめんなさい……初めての海だったので、つい興奮しちゃって……」
「おや、そうだったのか。それじゃあ、今度一緒にゆっくり海に行こうか」
「いいんですか!? えへへ、楽しみです!」
ヴォルフ様と一緒に海だなんて、今から楽しみすぎる! あ、でも……海って事は泳ぐのかな? 私、全然泳げない……それに、水着なんて恥ずかしすぎて死んじゃうかも……。
「ヴォルフ様、そんな自然にデートに誘えるようになったなんて、成長いたしましたね」
「で、デート!?」
「た、確かにそういう事になるのか……ぼ、僕とした事が、なんて大胆な事を……!」
偽物とはいえ、婚約者同士が海に遊びに行くのは、確かにデートと言われてもおかしくない。
おかしくない、けど……改めて言われると恥ずかしすぎる! 想像しただけで、顔に火がついたみたいに熱くなってる!
「はあ、お二人共……デートと指摘されただけでそんなに赤くなってしまわれて……まだまだ先は長そうですわね」
恥ずかしくて顔を赤くする私と、なぜかヴォルフ様も顔を赤くする中、エリカさんの溜息が波音にかき消されていった――
****
のんびりと浜辺で過ごした後、私はお二人と一緒に船へと乗り込んだ。
船は沢山の人が運べるように、大きく設計されている帆船だった。そのおかげか、私達以外にも、沢山のお客さんが船に乗り込んでいる。
「船ってこんな感じなんだ……ヴォルフ様は乗った事があるんですか?」
「ああ。数はあまりないけど、仕事で他の大陸に行く事があるからね」
さすがは侯爵家の当主様だ。国を出て他の大陸に行くだなんて、私には想像もできないよ。
「錨を上げろー! 出航だー!!」
船乗りの人の勇ましい声を合図に、船は目的地に向かってゆっくりと動き出した。
船ってこんな感じで動くんだ……凄い! 今日はお父さんに会えるかもしれないのに加えて、初めての事が多すぎて、興奮が抑えられないよ!
「あとはのんびり過ごしていれば、目的地に到着だ。さて……エリカ、君に一つ命令がある」
「はい、なんでしょう?」
「船が到着するまでの間、休暇を与える。存分に羽を伸ばすんだ」
「え、急にどうしたのですか? 何か悪い物でも食べたのですか?」
「言っただろう。これは命令だ」
「……承知いたしました」
エリカさんは深々とお辞儀をしてから、着ていたメイド服を一瞬で脱ぎ捨てた。すると、いつの間にか水着姿になり、デッキチェアを置いて寝そべった。
「え、えっと……? 急にどうしたんですか?」
「ああ、実はエリカもこの旅をもの凄く楽しみにしていてね。ああでも言わないと、彼女を楽しませてあげられないからさ」
確かにエリカさんの真面目な性格なら、ずっと働いていそうな雰囲気がある。それをヴォルフ様はしっかりと理解し、その対応の仕方も熟知しているって事だね。
「まあ、まさかあそこまで徹底するのは想定外だったけどね」
「真面目なエリカさんらしいじゃないですか」
「ははっ、違いない。僕らは僕らでのんびりと海でも眺めて過ごそうじゃないか」
ヴォルフ様の言葉に頷いてから、私は一面に広がる海を眺める。
今日のお天気は快晴――そのおかげか、海はとても穏やかだ。空には沢山の鳥が気持ちよさそうに飛んでいる。
……家族がいなくなり、一人ぼっちになった私が、こうして誰かと一緒に海を眺める日が来るなんて、思ってもなかったなぁ。
「最近思っていた事があってさ」
「なんでしょうか?」
「屋敷に出迎えた時のセーラよりも、最近のセーラは何倍も美しくなったなって思ってさ」
「んふっ!?」
何を言うのかと思ったら、まさかの誉め言葉に驚いてしまった私は、変な息の噴き出し方をしてしまった……。
「ゴホッゴホッ……急に何を言うんですか……」
「僕の本心だよ。表情が明るくなったし、声も以前に比べて張りがある。僕が言うんだから、間違いないよ」
「そ、そうなんでしょうか……?」
自分ではよくわからないけど、ヴォルフ様にそう言ってもらえると、そうなんじゃないかと思えるから不思議だ。
「そうだ。セーラはお父上に会ったら、何をしたい?」
「そうですね……話したい事も沢山ありますし、したい事もあるので、悩んじゃいます」
「それもそうだね。何年も会っていないんだったよね」
「はい。五年ぶりに会います」
五年……長かったような、あっという間だったような、不思議な感覚だ。
この五年で、お母さんが亡くなって孤独になり、生活をする為に働き始めて……マスターのお店で働き始めて……マルク様に婚約されたと思ったら嘘で、ヴォルフ様やエリカさんに会って……。
私にとって、この五年は良い事もあり、悪い事もあった五年だったなぁ。
「でも、まずはお父さんを見つけないとですよね。炭鉱の町にいるはずなんですが……」
「きっといるさ。何か事情があって、連絡が取れなくなっているだけだよ」
「ヴォルフ様……」
ヴォルフ様は、お父さんがもう死んでいるとか、そういう悪い事は絶対に言わない。私が必ず会えると信じてくれている。それは、私にとって凄く心強い。
「今のうちに、僕も自己紹介を考えておかないといけないな。とりあえず婚約者というのと、セーラを世界一愛している事を伝えるのは確定で……」
「ヴォルフ様!? あのあの、一応私って偽物の婚約者ですよね!」
「んー……娘さんの事はお任せ下さいと言うべきか……流石に重いか……?」
「き、聞いてくださいー!」
結局その後も、恥ずかしい自己紹介を考え続けるヴォルフ様を止めようとする私の声が、甲板に虚しく響き続けた――
ついに港に到着した私の前には、青く輝く広大な海が広がっていた。
私、海を見るの初めてなの! だからなのかな……胸がドキドキしっぱなしで、興奮が抑えきれない!
「港の方に伺いましたが、目的地に向かう船の出航まで、まだ少し時間があるそうです」
「そうか、聞いてきてくれてありがとう、エリカ」
「あのあの、それなら海に遊びに行ってもいいですか!?」
「ああ、もちろん。一緒に行こう――って、走ったら危ないよ!」
私は、ヴォルフ様の声に全く耳を傾けず、波打ち際まで駆け出した。
初めての海の香り、波の優しい音、砂浜を踏む感触……そのどれもが私にとって、初めての体験だった。
「海ってこんなに綺麗だったんだ……確か、海の水ってしょっぱいんだよね……ちょっと舐めてみようかな……」
半信半疑で海の水を指につけて舐めてみると、口の中に塩を舐めたようなしょっぱさが広がった。
「凄い、本当に海の水ってしょっぱかったんだ!」
「ふう、やっと追いついた。急に走ったら危ないじゃないか」
「ご、ごめんなさい……初めての海だったので、つい興奮しちゃって……」
「おや、そうだったのか。それじゃあ、今度一緒にゆっくり海に行こうか」
「いいんですか!? えへへ、楽しみです!」
ヴォルフ様と一緒に海だなんて、今から楽しみすぎる! あ、でも……海って事は泳ぐのかな? 私、全然泳げない……それに、水着なんて恥ずかしすぎて死んじゃうかも……。
「ヴォルフ様、そんな自然にデートに誘えるようになったなんて、成長いたしましたね」
「で、デート!?」
「た、確かにそういう事になるのか……ぼ、僕とした事が、なんて大胆な事を……!」
偽物とはいえ、婚約者同士が海に遊びに行くのは、確かにデートと言われてもおかしくない。
おかしくない、けど……改めて言われると恥ずかしすぎる! 想像しただけで、顔に火がついたみたいに熱くなってる!
「はあ、お二人共……デートと指摘されただけでそんなに赤くなってしまわれて……まだまだ先は長そうですわね」
恥ずかしくて顔を赤くする私と、なぜかヴォルフ様も顔を赤くする中、エリカさんの溜息が波音にかき消されていった――
****
のんびりと浜辺で過ごした後、私はお二人と一緒に船へと乗り込んだ。
船は沢山の人が運べるように、大きく設計されている帆船だった。そのおかげか、私達以外にも、沢山のお客さんが船に乗り込んでいる。
「船ってこんな感じなんだ……ヴォルフ様は乗った事があるんですか?」
「ああ。数はあまりないけど、仕事で他の大陸に行く事があるからね」
さすがは侯爵家の当主様だ。国を出て他の大陸に行くだなんて、私には想像もできないよ。
「錨を上げろー! 出航だー!!」
船乗りの人の勇ましい声を合図に、船は目的地に向かってゆっくりと動き出した。
船ってこんな感じで動くんだ……凄い! 今日はお父さんに会えるかもしれないのに加えて、初めての事が多すぎて、興奮が抑えられないよ!
「あとはのんびり過ごしていれば、目的地に到着だ。さて……エリカ、君に一つ命令がある」
「はい、なんでしょう?」
「船が到着するまでの間、休暇を与える。存分に羽を伸ばすんだ」
「え、急にどうしたのですか? 何か悪い物でも食べたのですか?」
「言っただろう。これは命令だ」
「……承知いたしました」
エリカさんは深々とお辞儀をしてから、着ていたメイド服を一瞬で脱ぎ捨てた。すると、いつの間にか水着姿になり、デッキチェアを置いて寝そべった。
「え、えっと……? 急にどうしたんですか?」
「ああ、実はエリカもこの旅をもの凄く楽しみにしていてね。ああでも言わないと、彼女を楽しませてあげられないからさ」
確かにエリカさんの真面目な性格なら、ずっと働いていそうな雰囲気がある。それをヴォルフ様はしっかりと理解し、その対応の仕方も熟知しているって事だね。
「まあ、まさかあそこまで徹底するのは想定外だったけどね」
「真面目なエリカさんらしいじゃないですか」
「ははっ、違いない。僕らは僕らでのんびりと海でも眺めて過ごそうじゃないか」
ヴォルフ様の言葉に頷いてから、私は一面に広がる海を眺める。
今日のお天気は快晴――そのおかげか、海はとても穏やかだ。空には沢山の鳥が気持ちよさそうに飛んでいる。
……家族がいなくなり、一人ぼっちになった私が、こうして誰かと一緒に海を眺める日が来るなんて、思ってもなかったなぁ。
「最近思っていた事があってさ」
「なんでしょうか?」
「屋敷に出迎えた時のセーラよりも、最近のセーラは何倍も美しくなったなって思ってさ」
「んふっ!?」
何を言うのかと思ったら、まさかの誉め言葉に驚いてしまった私は、変な息の噴き出し方をしてしまった……。
「ゴホッゴホッ……急に何を言うんですか……」
「僕の本心だよ。表情が明るくなったし、声も以前に比べて張りがある。僕が言うんだから、間違いないよ」
「そ、そうなんでしょうか……?」
自分ではよくわからないけど、ヴォルフ様にそう言ってもらえると、そうなんじゃないかと思えるから不思議だ。
「そうだ。セーラはお父上に会ったら、何をしたい?」
「そうですね……話したい事も沢山ありますし、したい事もあるので、悩んじゃいます」
「それもそうだね。何年も会っていないんだったよね」
「はい。五年ぶりに会います」
五年……長かったような、あっという間だったような、不思議な感覚だ。
この五年で、お母さんが亡くなって孤独になり、生活をする為に働き始めて……マスターのお店で働き始めて……マルク様に婚約されたと思ったら嘘で、ヴォルフ様やエリカさんに会って……。
私にとって、この五年は良い事もあり、悪い事もあった五年だったなぁ。
「でも、まずはお父さんを見つけないとですよね。炭鉱の町にいるはずなんですが……」
「きっといるさ。何か事情があって、連絡が取れなくなっているだけだよ」
「ヴォルフ様……」
ヴォルフ様は、お父さんがもう死んでいるとか、そういう悪い事は絶対に言わない。私が必ず会えると信じてくれている。それは、私にとって凄く心強い。
「今のうちに、僕も自己紹介を考えておかないといけないな。とりあえず婚約者というのと、セーラを世界一愛している事を伝えるのは確定で……」
「ヴォルフ様!? あのあの、一応私って偽物の婚約者ですよね!」
「んー……娘さんの事はお任せ下さいと言うべきか……流石に重いか……?」
「き、聞いてくださいー!」
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