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第三十一話 証拠を探します!
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「落ち着いたかい?」
「はい、なんとか」
ヴォルフ様に告白された事が嬉しくて、返事をした後に思わず泣いてしまった私は、ヴォルフ様の優しい言葉に小さく頷いた
やっぱりいまだに信じられない。あのヴォルフ様が、私のような内気でドジで駄目な人間を好きになってくれるなんて。これは夢でしたと言われても、簡単に信じてしまいそうだ。
「ヴォルフ様、セーラ様と結ばれたのは喜ばしいですが、今は他にする事があるかと」
「そうだね。僕の大切な店を燃やした犯人を、すぐに見つけないといけない」
「その通りですわ。いつまでも泣いてるだけには参りません」
「それは忘れてくれないか? あの時はさすがに心に来ていただけなんだ」
「し、仕方ないですよ。大切なお店が燃えちゃったんですから……私も、凄く悲しいです」
「慰めてくれてありがとう、セーラ。本当に君は優しいね」
ヴォルフ様は私の頭を優しく撫でながら、ニコリと微笑んだ。
きっとヴォルフ様は、無理をしている。あの時、変わり果てた酒場の前で取り乱した時の様に、今もきっと悲しいに違いない。
「わ、私……なんでもしますから。だから、辛かったら言ってください。その……色々してもらった恩返しがしたいんです」
「セーラ……わかった。僕はこれから、犯行を決定付ける為の、証拠を探すつもりだ」
「証拠?」
「ああ。恐らく犯人はマルク王子だ」
え、マルク様があの酒場を燃やしたの!? 確かに帰る時に、不穏な事を言っていたけど……まさかこんな酷い事をするなんて。下手したら死人が出てもおかしくないよ!
「だが、あくまでそれは僕が思っているだけだ。だから、証拠……具体的に言うと、目撃者を探す」
「目撃者……」
「現場を調べに来ていた自警団が言うには、事件は昨日から今日にかけての深夜に起こった事のようです。その時間帯は人通りが少ないとはいえ、ゼロではありません。なので、もしかしたら、目撃者がいるかもしれない……そういう事ですわよね?」
「まさにその通りだ」
口で言うのは簡単かもしれないけど、この城下町には沢山の人がいる。その中から、目撃者を探すなんて、かなり難しいだろう。
でも……それしか方法が無いのなら、私も一緒に探したい。
「私もやります! 一緒に目撃者を探しましょう!」
「ありがとう。僕は当主としての仕事もあるから、基本的には二人に任せたいんだが、良いだろうか? もちろん、空いている時間は僕も動くよ」
「はい、わかりました」
「かしこまりまし――誰ですか、そこにいるのは!!」
「ひゃわぁ!?」
エリカさんは、突然大声を上げながら窓の外に飛び出していった。しかし、当然そこには誰もいなかった。
び、ビックリした……思わずビックリしすぎて、変な声が出ちゃった……。
「おかしいですね。確かに誰かがいる気配を感じたのですが……」
「気のせいじゃないかい?」
「そうなのでしょうか……ところで、どうしてお二人は抱き合っておられるのですか?」
「「えっ?」」
エリカさんに言われて、そこで私はヴォルフ様にくっついている事に気が付いた。
きっとビックリしすぎて、無意識のうちにヴォルフ様の所に行っていたのだろう。ヴォルフ様も優しい人だから、私の守る為に抱きしめてくれて……結果的にこうなったんだと思う。
「ご、ごごご、ごめんなさいごめんなさい! 私、ビックリしちゃって……!」
「い、いや僕こそすまない……セーラを守ろうと思ったら、つい……!」
「仲がよろしいのは結構ですが、時と場合を選んでくださいませ。あと、そんな事が出来るなら、最初から偽物の婚約者など申し込む必要は無かったかと」
「うっ……」
エリカさんに注意されても、私の事を離さないヴォルフ様に、私も釣られて服をギュッと掴んだ。
確かにヴォルフ様は、エリカさんの言う通り、回り道をしてしまったかもしれない。でも、私の事を想ってくれたからこその行動だってわかってるから、嬉しく思っちゃうよ。
「まあいいですわ。とりあえず屋敷に戻って、情報収集の為に必要な物を準備しましょう。セーラ様、手伝っていただけますか?」
「は、はい! もちろんです!」
「二人共、本当にありがとう。必ず彼の犯行の証拠を掴んで、罪を白日の下に晒そう」
「はい! ヴォルフ様の夢だった店を燃やすなんて、絶対に許せないです!」
私はヴォルフ様の胸の中で、ギュッと握り拳を作って気合を入れる。
絶対に事件を見ていた人を探し出して、犯人の人にごめんなさいをしてもらうんだから……!
「これは思わぬ収穫だ……帰還して、主に報告せねば」
****
屋敷に戻ってきた私は、エリカさんと情報収集をするのに必要な物を作る為に、エリカさんの部屋へとやってきた。
別に私の部屋でやっても良かったんだけど、エリカさん曰く、ポスターを作るのに必要な紙や羽ペンといったものが、自分の部屋の方が多いとの事らしい。
確かに私の部屋には、紙なんて用が無いからあまりないし、羽ペンやインクも必要最低限のものしかない。
「どうぞ、お掛けになっていてください」
「はい」
エリカさんの部屋にあったソファに座った私は、エリカさんの部屋をザッと見渡す。
エリカさんの部屋って、可愛い物が本当に多い。ぬいぐるみや小物、人形といった、沢山の可愛い物が置かれている。
あっ……ベッドに置いてあるぬいぐるみ、私がプレゼントした子だ! ベッドに置くとは聞いていたけど、本当に置いてくれてるんだ……えへへ。
「以前、私の部屋にというお話はしましたが、まさかこのような形で来ていただくとは、思っても見ませんでしたわ」
「そ、そうですね」
「さて。では作る前に、どこで何をするかの打ち合わせをしましょう」
「えっと……?」
「人が全くいない所で聞き込みをしても、意味が無いでしょう?」
「あ、なるほど。いつ、どこで聞き込みをするかを決めるんですね」
「その通りです。明るいうちは、大通りや中央広場に人が多いです。夜は飲食店の近くに多いので、その辺りにしましょう」
うん、それで特に問題は無さそうだね。私がいてもいなくても、エリカさんだけで何とかなってしまいそうな気がするけど、足手まといにならないように頑張らないと!
「ポスターとかも使った方がいいですよね。町の掲示板に貼れますし」
「それがいいかと」
「わかりました。問題は、どういうものを作るかですよね……」
「お任せくださいませ。以前店の新メニューを作った際に、ポスターを作った経験があります。試作を作りますので、少々お待ちを」
新メニュー……あれからあんまり時間が経っていないはずなのに、なんだか凄く昔のように感じる。
「そういえば、あの時ってどうして新メニューを提供したり、値引きをしたりしたんでしょう? ヴォルフ様って、前はそういう事をしていなかったのに……」
「今だからお話し出来ますが、元々はあなたの為だったのです」
私の為? 新メニューや値引きが、私にどう関係があるのだろう……?
「あなたの旅の資金を支援したがっていたヴォルフ様が、何とかバレないように支援をする為に、意図的に店を忙しくなるように仕向けたのです」
「えっ……それじゃあ、あの数日でお給料が上がって、それで旅の資金が一気に貯まったのは……」
「はい。全てヴォルフ様の計画です」
ポスターを作りながら、淡々と話すエリカさんとは対照的に、私は戸惑いを隠せずにいた。
まさか、そんなところでまで、ヴォルフ様が私を助けてくれていたなんて……どれだけ私の事を助ければ気が済むのだろうか? 私、一生かけても全ての恩を返せる気がしないよ。
「完成しました。どうでしょう?」
「わあ、可愛い! このうさぎさんのイラスト、良いですね! 文字も独創的で良いです!」
「……つかぬ事を伺いますが、この文字が読めるのですか?」
「え? はい。人探しをしていますって見出しですよね? その下に事件の概要が書かれてます」
「…………」
エリカさんは、切れ長な黒い目をパチクリとさせてから、突然大粒の涙をポロポロと流し始めた。
「わ、私は……感動致しました……人生の中で、私からお伝えしなくても、私の字を読める方がいらっしゃるなんて……! ヴォルフ様があなたを選んだのは、間違いではなかったのですね!」
「ちょ、エリカさん!? よくわかりませんけど、泣かないでください~!」
あのクールでカッコいいエリカさんが泣くのを初めて見た私は、助けを求める相手を見つけられず、オロオロしながらエリカさんを慰める事しか出来なかった……。
「はい、なんとか」
ヴォルフ様に告白された事が嬉しくて、返事をした後に思わず泣いてしまった私は、ヴォルフ様の優しい言葉に小さく頷いた
やっぱりいまだに信じられない。あのヴォルフ様が、私のような内気でドジで駄目な人間を好きになってくれるなんて。これは夢でしたと言われても、簡単に信じてしまいそうだ。
「ヴォルフ様、セーラ様と結ばれたのは喜ばしいですが、今は他にする事があるかと」
「そうだね。僕の大切な店を燃やした犯人を、すぐに見つけないといけない」
「その通りですわ。いつまでも泣いてるだけには参りません」
「それは忘れてくれないか? あの時はさすがに心に来ていただけなんだ」
「し、仕方ないですよ。大切なお店が燃えちゃったんですから……私も、凄く悲しいです」
「慰めてくれてありがとう、セーラ。本当に君は優しいね」
ヴォルフ様は私の頭を優しく撫でながら、ニコリと微笑んだ。
きっとヴォルフ様は、無理をしている。あの時、変わり果てた酒場の前で取り乱した時の様に、今もきっと悲しいに違いない。
「わ、私……なんでもしますから。だから、辛かったら言ってください。その……色々してもらった恩返しがしたいんです」
「セーラ……わかった。僕はこれから、犯行を決定付ける為の、証拠を探すつもりだ」
「証拠?」
「ああ。恐らく犯人はマルク王子だ」
え、マルク様があの酒場を燃やしたの!? 確かに帰る時に、不穏な事を言っていたけど……まさかこんな酷い事をするなんて。下手したら死人が出てもおかしくないよ!
「だが、あくまでそれは僕が思っているだけだ。だから、証拠……具体的に言うと、目撃者を探す」
「目撃者……」
「現場を調べに来ていた自警団が言うには、事件は昨日から今日にかけての深夜に起こった事のようです。その時間帯は人通りが少ないとはいえ、ゼロではありません。なので、もしかしたら、目撃者がいるかもしれない……そういう事ですわよね?」
「まさにその通りだ」
口で言うのは簡単かもしれないけど、この城下町には沢山の人がいる。その中から、目撃者を探すなんて、かなり難しいだろう。
でも……それしか方法が無いのなら、私も一緒に探したい。
「私もやります! 一緒に目撃者を探しましょう!」
「ありがとう。僕は当主としての仕事もあるから、基本的には二人に任せたいんだが、良いだろうか? もちろん、空いている時間は僕も動くよ」
「はい、わかりました」
「かしこまりまし――誰ですか、そこにいるのは!!」
「ひゃわぁ!?」
エリカさんは、突然大声を上げながら窓の外に飛び出していった。しかし、当然そこには誰もいなかった。
び、ビックリした……思わずビックリしすぎて、変な声が出ちゃった……。
「おかしいですね。確かに誰かがいる気配を感じたのですが……」
「気のせいじゃないかい?」
「そうなのでしょうか……ところで、どうしてお二人は抱き合っておられるのですか?」
「「えっ?」」
エリカさんに言われて、そこで私はヴォルフ様にくっついている事に気が付いた。
きっとビックリしすぎて、無意識のうちにヴォルフ様の所に行っていたのだろう。ヴォルフ様も優しい人だから、私の守る為に抱きしめてくれて……結果的にこうなったんだと思う。
「ご、ごごご、ごめんなさいごめんなさい! 私、ビックリしちゃって……!」
「い、いや僕こそすまない……セーラを守ろうと思ったら、つい……!」
「仲がよろしいのは結構ですが、時と場合を選んでくださいませ。あと、そんな事が出来るなら、最初から偽物の婚約者など申し込む必要は無かったかと」
「うっ……」
エリカさんに注意されても、私の事を離さないヴォルフ様に、私も釣られて服をギュッと掴んだ。
確かにヴォルフ様は、エリカさんの言う通り、回り道をしてしまったかもしれない。でも、私の事を想ってくれたからこその行動だってわかってるから、嬉しく思っちゃうよ。
「まあいいですわ。とりあえず屋敷に戻って、情報収集の為に必要な物を準備しましょう。セーラ様、手伝っていただけますか?」
「は、はい! もちろんです!」
「二人共、本当にありがとう。必ず彼の犯行の証拠を掴んで、罪を白日の下に晒そう」
「はい! ヴォルフ様の夢だった店を燃やすなんて、絶対に許せないです!」
私はヴォルフ様の胸の中で、ギュッと握り拳を作って気合を入れる。
絶対に事件を見ていた人を探し出して、犯人の人にごめんなさいをしてもらうんだから……!
「これは思わぬ収穫だ……帰還して、主に報告せねば」
****
屋敷に戻ってきた私は、エリカさんと情報収集をするのに必要な物を作る為に、エリカさんの部屋へとやってきた。
別に私の部屋でやっても良かったんだけど、エリカさん曰く、ポスターを作るのに必要な紙や羽ペンといったものが、自分の部屋の方が多いとの事らしい。
確かに私の部屋には、紙なんて用が無いからあまりないし、羽ペンやインクも必要最低限のものしかない。
「どうぞ、お掛けになっていてください」
「はい」
エリカさんの部屋にあったソファに座った私は、エリカさんの部屋をザッと見渡す。
エリカさんの部屋って、可愛い物が本当に多い。ぬいぐるみや小物、人形といった、沢山の可愛い物が置かれている。
あっ……ベッドに置いてあるぬいぐるみ、私がプレゼントした子だ! ベッドに置くとは聞いていたけど、本当に置いてくれてるんだ……えへへ。
「以前、私の部屋にというお話はしましたが、まさかこのような形で来ていただくとは、思っても見ませんでしたわ」
「そ、そうですね」
「さて。では作る前に、どこで何をするかの打ち合わせをしましょう」
「えっと……?」
「人が全くいない所で聞き込みをしても、意味が無いでしょう?」
「あ、なるほど。いつ、どこで聞き込みをするかを決めるんですね」
「その通りです。明るいうちは、大通りや中央広場に人が多いです。夜は飲食店の近くに多いので、その辺りにしましょう」
うん、それで特に問題は無さそうだね。私がいてもいなくても、エリカさんだけで何とかなってしまいそうな気がするけど、足手まといにならないように頑張らないと!
「ポスターとかも使った方がいいですよね。町の掲示板に貼れますし」
「それがいいかと」
「わかりました。問題は、どういうものを作るかですよね……」
「お任せくださいませ。以前店の新メニューを作った際に、ポスターを作った経験があります。試作を作りますので、少々お待ちを」
新メニュー……あれからあんまり時間が経っていないはずなのに、なんだか凄く昔のように感じる。
「そういえば、あの時ってどうして新メニューを提供したり、値引きをしたりしたんでしょう? ヴォルフ様って、前はそういう事をしていなかったのに……」
「今だからお話し出来ますが、元々はあなたの為だったのです」
私の為? 新メニューや値引きが、私にどう関係があるのだろう……?
「あなたの旅の資金を支援したがっていたヴォルフ様が、何とかバレないように支援をする為に、意図的に店を忙しくなるように仕向けたのです」
「えっ……それじゃあ、あの数日でお給料が上がって、それで旅の資金が一気に貯まったのは……」
「はい。全てヴォルフ様の計画です」
ポスターを作りながら、淡々と話すエリカさんとは対照的に、私は戸惑いを隠せずにいた。
まさか、そんなところでまで、ヴォルフ様が私を助けてくれていたなんて……どれだけ私の事を助ければ気が済むのだろうか? 私、一生かけても全ての恩を返せる気がしないよ。
「完成しました。どうでしょう?」
「わあ、可愛い! このうさぎさんのイラスト、良いですね! 文字も独創的で良いです!」
「……つかぬ事を伺いますが、この文字が読めるのですか?」
「え? はい。人探しをしていますって見出しですよね? その下に事件の概要が書かれてます」
「…………」
エリカさんは、切れ長な黒い目をパチクリとさせてから、突然大粒の涙をポロポロと流し始めた。
「わ、私は……感動致しました……人生の中で、私からお伝えしなくても、私の字を読める方がいらっしゃるなんて……! ヴォルフ様があなたを選んだのは、間違いではなかったのですね!」
「ちょ、エリカさん!? よくわかりませんけど、泣かないでください~!」
あのクールでカッコいいエリカさんが泣くのを初めて見た私は、助けを求める相手を見つけられず、オロオロしながらエリカさんを慰める事しか出来なかった……。
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