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転生王女の告白

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 婚約してから、アルフレッド様は我がサフィロス王国に滞在し続けている。
宰相のフレイ様も。
 ・・・いいのかしら?魔国のトップ2が留守のままで。
 その旨、尋ねてみると、フレイ様が爽やかな笑顔で大丈夫だと答えてくれた。

「魔族は実力主義でしてね。上を倒さねば、上がることはできません。倒したければ追ってきますよ」

 ・・・それ、大丈夫っていうんでしょうか。というか、うちの国が危なくないですか?

「愛しいローゼ。そなたの憂いになるようなことはさせはしない。だから、笑って欲しい」

 アルフレッド様が、私の頬を撫でる。
ちなみに、お膝の上である。

 何だか、私に異常に甘甘の魔王陛下は、とにかく膝の上に座らせたがる。移動はお姫様抱っこでしようとするし。
 お兄様たちの嫉妬がものすごいから、勘弁して欲しい。
 あと父様が、ものすごくものすごくものすごく呆れた目で見るから、ホント勘弁して。

 それでも、今日こうしてお膝の上で大人しくしているのは、例の呪いについて話をしようと思っているからである。
 パーティー当日は、婚約騒動でそれどころじゃなかった。
 それ以降、誰かしら近くにいて、呪いについて話す機会がなかったのだ。

 今日はフレイ様がいるけど、まぁ魔国の宰相様ならいいだろう。

「あの、アルフレッド様。お聞きしたいことがあるのです」

「愛しい婚約者殿。何でも聞いて欲しい」

「人を死に追いやる『呪い』について何かご存知ではないですか?」

 私を撫でていた手がピタリと止まり、フレイ様も私の顔を凝視している。
 あら?これはもしかして、私が誰かを呪おうとしてると思ってるのかしら?

「愛しいローゼ。呪いはお勧めできない」

 再び、私の頬を撫でながら、アルフレッド様はそう言う。
 やっぱり、そう思ったんですね。というか、そんなことしそうに思われてるのかしら?
 愛しいって毎回毎回言われてるけど、そんなこと考える相手のこと、愛しいと思えるものなの?

「違いますわ。父しか知らないことなのですが、実は私・・・呪いを受けていたのです」

「それは、真実ですか?姫君」

 フレイ様が、目を見開いて聞いて来られる。

「ええ。アルフレッド様、私は・・・私はローズマリーではないのです」



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