38 / 215
その自信はどこから?
「ルイス様ぁ。その人が私のことを、階段から突き落とそうとっ!私っ、私はぁ、ただルイス様と仲良くなりたいって思っただけなのにぃ!」
「・・・」
私は何を見せられているのかしら?
ルイス・ウイングバード公爵令息に泣きながら訴えている、リエナイ男爵令嬢。
その彼女を守るように支えている、何人かの令息たち。
そして、突き落とそうとしたと冤罪をかけられている私。
私の後ろにはリラとララがいて、リエナイ男爵令嬢を睨んでいる。
側から見たら、どう見ても私が悪者よね。
ルイス様なら大丈夫だとは思うけど、周りの方の中には、彼女の言い分を信用する方もいるかもしれないわ。
「今も、私を睨んでっ・・・怖いですぅ!」
「ドロシー!大丈夫だ。僕たちが守るからっ!」
「ウイングバード卿は、公平なお方だ!ちゃんと正しく裁いてくださる!」
リエナイ様を周りの令息たちが慰めているけど、さすがに私を貶める発言はしないわね。
彼らに見覚えもないし、もしかして下位貴族のご子息なのかしら?
「ひとつ聞きたい」
まるで舞台か何かのようだとぼんやり眺めていると、ルイス様が口を開いた。
「ルイス様っ!ルイス様は私の言ってること、信じてくれますよねっ?」
「下位貴族の学ぶ建屋と、リビエラ嬢が学ぶ建屋は全く別だ。建屋の行き来は基本的に禁じられている。そして、顔を合わせる可能性のある食堂は平屋。どうやって階段から突き落とせるんだ?」
「そっ、それは・・・そっ、その人が私たちの教室まで追いかけて来て・・・」
「ほぉ?リビエラ嬢には常に・・・片時も離れずに護衛が付いている。その護衛を撒いて、君を追いかけたと?」
私はあの日以来、絶対にリラとララのどちらかと行動を共にしている。
少し離れることがあるとしたら、ご不浄の個室に入っている時と、王太子殿下たちとの食事の時だけだ。
その時でも、付かず離れずの距離で仕えてくれている。
そもそも、何故私がリビエラ嬢を突き落とさなければならないのか。
理由があればして良いわけじゃないけど、そもそも理由すらない。
「そっそれは、その・・・」
「ああ。安心するが良い。本当にリビエラ嬢がそのようなことをしたのなら、キチンと罰せられる。幸いにも、王太子殿下がこの学園に通われている関係で、学園内には諜報の人間が配置されている。すぐに証拠は見つかるだろう」
「ふぇ?えっ?あの、諜報って・・・」
「心配いらない。彼らは王家に仕えている人間だ。知ったことを王族の許可なく口にすることはない。王太子殿下に話しておこう」
ルイス様の言葉に、リエナイ男爵令嬢たちは顔を青くした。
「・・・」
私は何を見せられているのかしら?
ルイス・ウイングバード公爵令息に泣きながら訴えている、リエナイ男爵令嬢。
その彼女を守るように支えている、何人かの令息たち。
そして、突き落とそうとしたと冤罪をかけられている私。
私の後ろにはリラとララがいて、リエナイ男爵令嬢を睨んでいる。
側から見たら、どう見ても私が悪者よね。
ルイス様なら大丈夫だとは思うけど、周りの方の中には、彼女の言い分を信用する方もいるかもしれないわ。
「今も、私を睨んでっ・・・怖いですぅ!」
「ドロシー!大丈夫だ。僕たちが守るからっ!」
「ウイングバード卿は、公平なお方だ!ちゃんと正しく裁いてくださる!」
リエナイ様を周りの令息たちが慰めているけど、さすがに私を貶める発言はしないわね。
彼らに見覚えもないし、もしかして下位貴族のご子息なのかしら?
「ひとつ聞きたい」
まるで舞台か何かのようだとぼんやり眺めていると、ルイス様が口を開いた。
「ルイス様っ!ルイス様は私の言ってること、信じてくれますよねっ?」
「下位貴族の学ぶ建屋と、リビエラ嬢が学ぶ建屋は全く別だ。建屋の行き来は基本的に禁じられている。そして、顔を合わせる可能性のある食堂は平屋。どうやって階段から突き落とせるんだ?」
「そっ、それは・・・そっ、その人が私たちの教室まで追いかけて来て・・・」
「ほぉ?リビエラ嬢には常に・・・片時も離れずに護衛が付いている。その護衛を撒いて、君を追いかけたと?」
私はあの日以来、絶対にリラとララのどちらかと行動を共にしている。
少し離れることがあるとしたら、ご不浄の個室に入っている時と、王太子殿下たちとの食事の時だけだ。
その時でも、付かず離れずの距離で仕えてくれている。
そもそも、何故私がリビエラ嬢を突き落とさなければならないのか。
理由があればして良いわけじゃないけど、そもそも理由すらない。
「そっそれは、その・・・」
「ああ。安心するが良い。本当にリビエラ嬢がそのようなことをしたのなら、キチンと罰せられる。幸いにも、王太子殿下がこの学園に通われている関係で、学園内には諜報の人間が配置されている。すぐに証拠は見つかるだろう」
「ふぇ?えっ?あの、諜報って・・・」
「心配いらない。彼らは王家に仕えている人間だ。知ったことを王族の許可なく口にすることはない。王太子殿下に話しておこう」
ルイス様の言葉に、リエナイ男爵令嬢たちは顔を青くした。
あなたにおすすめの小説
【完結】恋は、終わったのです
楽歩
恋愛
幼い頃に決められた婚約者、セオドアと共に歩む未来。それは決定事項だった。しかし、いつしか冷たい現実が訪れ、彼の隣には別の令嬢の笑顔が輝くようになる。
今のような関係になったのは、いつからだったのだろう。
『分からないだろうな、お前のようなでかくて、エマのように可愛げのない女には』
身長を追い越してしまった時からだろうか。
それとも、特進クラスに私だけが入った時だろうか。
あるいは――あの子に出会った時からだろうか。
――それでも、リディアは平然を装い続ける。胸に秘めた思いを隠しながら。
【完結】愛とは呼ばせない
野村にれ
恋愛
リール王太子殿下とサリー・ペルガメント侯爵令嬢は六歳の時からの婚約者である。
二人はお互いを励まし、未来に向かっていた。
しかし、王太子殿下は最近ある子爵令嬢に御執心で、サリーを蔑ろにしていた。
サリーは幾度となく、王太子殿下に問うも、答えは得られなかった。
二人は身分差はあるものの、子爵令嬢は男装をしても似合いそうな顔立ちで、長身で美しく、
まるで対の様だと言われるようになっていた。二人を見つめるファンもいるほどである。
サリーは婚約解消なのだろうと受け止め、承知するつもりであった。
しかし、そうはならなかった。
婚約者の私を見捨てたあなた、もう二度と関わらないので安心して下さい
神崎 ルナ
恋愛
第三王女ロクサーヌには婚約者がいた。騎士団でも有望株のナイシス・ガラット侯爵令息。その美貌もあって人気がある彼との婚約が決められたのは幼いとき。彼には他に優先する幼なじみがいたが、政略結婚だからある程度は仕方ない、と思っていた。だが、王宮が魔導師に襲われ、魔術により天井の一部がロクサーヌへ落ちてきたとき、彼が真っ先に助けに行ったのは幼馴染だという女性だった。その後もロクサーヌのことは見えていないのか、完全にスルーして彼女を抱きかかえて去って行くナイシス。
嘘でしょう。
その後ロクサーヌは一月、目が覚めなかった。
そして目覚めたとき、おとなしやかと言われていたロクサーヌの姿はどこにもなかった。
「ガラット侯爵令息とは婚約破棄? 当然でしょう。それとね私、力が欲しいの」
もう誰かが護ってくれるなんて思わない。
ロクサーヌは力をつけてひとりで生きていこうと誓った。
だがそこへクスコ辺境伯がロクサーヌへ求婚する。
「ぜひ辺境へ来て欲しい」
※時代考証がゆるゆるですm(__)m ご注意くださいm(__)m
総合・恋愛ランキング1位(2025.8.4)hotランキング1位(2025.8.5)になりましたΣ(・ω・ノ)ノ ありがとうございます<(_ _)>
【完結】愛してました、たぶん
たろ
恋愛
「愛してる」
「わたしも貴方を愛しているわ」
・・・・・
「もう少し我慢してくれ。シャノンとは別れるつもりだ」
「いつまで待っていればいいの?」
二人は、人影の少ない庭園のベンチで抱き合いながら、激しいキスをしていた。
木陰から隠れて覗いていたのは男の妻であるシャノン。
抱き合っていた女性アイリスは、シャノンの幼馴染で幼少期からお互いの家を行き来するぐらい仲の良い親友だった。
夫のラウルとシャノンは、政略結婚ではあったが、穏やかに新婚生活を過ごしていたつもりだった。
そんな二人が夜会の最中に、人気の少ない庭園で抱き合っていたのだ。
大切な二人を失って邸を出て行くことにしたシャノンはみんなに支えられてなんとか頑張って生きていく予定。
「愛してる」
「わたしも貴方を愛しているわ」
・・・・・
「もう少し我慢してくれ。シャノンとは別れるつもりだ」
「いつまで待っていればいいの?」
二人は、人影の少ない庭園のベンチで抱き合いながら、激しいキスをしていた。
木陰から隠れて覗いていたのは男の妻であるシャノン。
抱き合っていた女性アイリスは、シャノンの幼馴染で幼少期からお互いの家を行き来するぐらい仲の良い親友だった。
夫のラウルとシャノンは、政略結婚ではあったが、穏やかに新婚生活を過ごしていたつもりだった。
そんな二人が夜会の最中に、人気の少ない庭園で抱き合っていたのだ。
大切な二人を失って邸を出て行くことにしたシャノンはみんなに支えられてなんとか頑張って生きていく予定。
嘘つきな貴方を捨てさせていただきます
梨丸
恋愛
断頭台に上がった公爵令嬢フレイアが最期に聞いた言葉は最愛の婚約者の残忍な言葉だった。
「さっさと死んでくれ」
フレイアを断頭台へと導いたのは最愛の婚約者だった。
愛していると言ってくれたのは嘘だったのね。
嘘つきな貴方なんて、要らない。
※投稿してから、誤字脱字などの修正やわかりにくい部分の補足をすることがあります。(話の筋は変わらないのでご安心ください。)
11/27HOTランキング5位ありがとうございます。
※短編と長編の狭間のような長さになりそうなので、短編にするかもしれません。
1/2累計ポイント100万突破、ありがとうございます。
完結小説ランキング恋愛部門8位ありがとうございます。
奪われる人生とはお別れします 婚約破棄の後は幸せな日々が待っていました
水空 葵
恋愛
婚約者だった王太子殿下は、最近聖女様にかかりっきりで私には見向きもしない。
それなのに妃教育と称して仕事を押し付けてくる。
しまいには建国パーティーの時に婚約解消を突き付けられてしまった。
王太子殿下、それから私の両親。今まで尽くしてきたのに、裏切るなんて許せません。
でも、これ以上奪われるのは嫌なので、さっさとお別れしましょう。
◇2024/2/5 HOTランキング1位に掲載されました。
◇第17回 恋愛小説大賞で6位&奨励賞を頂きました。
◇レジーナブックスより書籍発売中です!
本当にありがとうございます!
「私に愛まで望むとは、強欲な女め」と罵られたレオノール妃の白い結婚
きぬがやあきら
恋愛
「私に愛まで望むな。褒賞に王子を求めておいて、強欲が過ぎると言っている」
新婚初夜に訪れた寝室で、レオノールはクラウディオ王子に白い結婚を宣言される。
それもそのはず。
2人の間に愛はないーーどころか、この結婚はレオノールが魔王討伐の褒美にと国王に要求したものだった。
でも、王子を望んだレオノールにもそれなりの理由がある。
美しく気高いクラウディオ王子を欲しいと願った気持ちは本物だ。
だからいくら冷遇されようが、嫌がらせを受けようが心は揺るがない。
どこまでも逞しく、軽薄そうでいて賢い。どこか憎めない魅力を持ったレオノールに、やがてクラウディオの心は……。
すれ違い、拗れる2人に愛は生まれるのか?
焦ったい恋と陰謀+バトルのラブファンタジー。
【完結】優しいあなたに、さようなら。二人目の婚約者は、私を殺そうとしている冷血公爵様でした
ゆきのひ
恋愛
伯爵令嬢であるディアの婚約者は、整った容姿と優しい性格で評判だった。だが、いつからか彼は、婚約者であるディアを差し置き、最近知り合った男爵令嬢を優先するようになっていく。
彼と男爵令嬢の一線を越えた振る舞いに耐え切れなくなったディアは、婚約破棄を申し出る。
そして婚約破棄が成った後、新たな婚約者として紹介されたのは、魔物を残酷に狩ることで知られる冷血公爵。その名に恐れをなして何人もの令嬢が婚約を断ったと聞いたディアだが、ある理由からその婚約を承諾する。
しかし、公爵にもディアにも秘密があった。
その秘密のせいで、ディアは命の危機を感じることになったのだ……。
※本作は「小説家になろう」さん、カクヨムさんにも投稿しています
※表紙画像はAIで作成したものです