嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜

みおな

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帰国に向けて〜ハデス視点〜

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 マクラーレン王国の元王太子と、その婚約者である元公爵令嬢が毒杯を賜った。

 気を病んでしまった元公爵令嬢と、その令嬢への愛で狂いはじめた元王太子の姿に、あり得ないとは思うが万が一にもリビエラ嬢へ害が及ぶことを恐れたマクラーレン王国の王弟からの申し入れだった。

 リビエラ嬢と交わした処刑はしないとの約束があるため、しばらくは公表はされず数年後に病死との公表予定だそうだ。

 そもそも一般には病気静養のために王太子の座をおりたとしてあるため、大きな混乱はないだろう。

 現在は、王太子の座は空席だ。
王弟子息は、自分にも責任の一端はあると言い、また王太子の荷は自分には重いと言って辞退。

 国王夫妻や王弟も、自分たちの血を引く者を王太子に据えないと決めたようだ。

 自国の侯爵家以上のの選択に入ったらしい。

 ただ、ご令嬢なら優秀な者はいるらしいが、子息となると難航していたようだ。

 そこでエレメンタル帝国の皇帝陛下が、公約を交わして末の息子をその王太子候補の令嬢の婚約者にすると聞いた。

 その公約とは、この婚約が侵略を目的としないということ。

 ご令嬢が王太女となり、あくまでもエレメンタル帝国の皇帝子息は王配であること。

 ご令嬢が王太女として公務が滞りなく行えるようになれば、国王夫妻はその座を譲ること。

 王弟殿下は王太女の治世のため、護り役となること。

 あくまでもマクラーレン王国の改正のためなので、エレメンタル帝国は政治には介入しないこと。

 その他諸々、多くの制約が定められたそうだ。

 元々リビエラ嬢はマクラーレン王国ではなく、ローゼン王国の令嬢なので、義兄の母国とはいえ大きな影響はないだろう。

 そのローゼン王国は、新たな王太子の婚姻が間近だ。

 元王太子・・・リビエラ嬢の元婚約者とその母親である王妃が相次いで病死し、養子として迎えた公爵家嫡男が立太子した。

 なかなか優秀な王太子だそうで、婚約者との仲も良いらしい。

 そのあたりのことはリビエラ嬢も知っていて、長く母国を離れていた俺よりも詳しかった。

 その王太子の結婚式にはローゼン王国に戻るのだと、リビエラ嬢は現在両親と姉夫婦へのお土産選びに一生懸命だ。

 俺も、いい加減に現実を見なければならない。

 実家のウェルズ公爵家には、俺の居場所はない。

 だが、弟の資質を確認できるまでは、国王陛下は籍を抜くことを許可してくれなかった。

 今回結婚式のためにローゼン王国には戻るが、すぐにエレメンタル帝国に帰ってくるつもりだ。

 ローゼン王国の国王陛下には悪いが、俺にはエレメンタル帝国の空気が合っている。


 
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