嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜

みおな

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ハデス様のお気持ち

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「モブナノ侯爵令嬢のことは、リビエラ嬢の姉君に任せておけば良さそうだな。ならば、本題に入るか。ウェルズ公爵家だが、弟マトモな精神の持ち主のようだ。先日、両親が自分を後継にすると言っているが、嫡男である兄に何の瑕疵もないのにそれはおかしい、と進言してきた」

 あら。まぁ。
ハデス様も弟さんもマトモなのね。

 トンビが鷹を産んだというやつかしら?

 そりゃ、多少は弟が可愛いとかの好みはあるかもしれないわ。
 五歳歳が離れているのだから、少しぐらいなら理解できる。

 でもねぇ、優秀な嫡男がいて、本人が望んだわけでもないのに勝手に自分が可愛がってる方だけを贔屓するのって、ある意味虐待だと思うわ。

「ゼウスが?いや、でも、しかし・・・」

 ハデス様の弟さんは、ゼウス様とおっしゃるのね。

 ハデス様としては、ゼウス様に後を継いで欲しいのね。

 きっとご両親と距離を取りたいのだわ。

「一度、弟とじっくり話し合ってみたらどうだ?両親とも籍を抜くなら、話はしなければならないだろう。リビエラ嬢との婚約のこともある。王宮で場を作るから、話し合ってみろ」

「俺は・・・いえ、分かりました。先にゼウスと話をして、その結果を以て両親と話します」

「両親との話し合いの際は、私も同席しよう。リビエラ嬢はどうする?」

「婚約のお話では、両親に同席してもらう必要があるので、ウェルズ公爵家の道行きが決まってから改めてご挨拶したいと思います」

 ハデス様が平民になるのなら・・・まぁ、エレメンタル帝国の皇帝陛下なら男爵位くらいはくれそうだけど、問題ないんだけど・・・

 もしウェルズ公爵家を継ぐとなったら、伯爵令嬢である私では不満とおっしゃるかもしれないのよね。

 あの態度から見ても、選民意識の強い方々のように感じたわ。

 私とハデス様の婚約は、マクラーレン王国からの婚約を避けるためだけど、その・・・ハデス様が良いのなら、このまま婚約を継続したい、のよね。

 私、ハデス様と一緒にいると、とても自分が好きになれるの。

 そのことも含めて、お父様やお母様お姉様とお話しなくちゃ。

 あ。でも、ハデス様はどうお考えなのかしら?

 家に帰ったら、少しお話させていただこうかしら?

 別に私の片想いでも良いのだけど、婚約者となるとそうも言っていられないもの。

 もちろんハデス様に利があるなら、両想いでなくても婚約者でいたいわ。

 政略結婚は貴族として当たり前だけど、好きな人と結婚したいもの。

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