嘘つきな唇〜もう貴方のことは必要ありません〜

みおな

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告白

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 ウェルズ元公爵夫妻との話し合いの翌日、ハデス様は我が家を訪れてくださった。

「・・・というわけで、俺は身分は一応伯爵令息となりますが、ウェルズ伯爵家は弟ゼウスが継ぐので、立場としては平民と同じになります」

 そのことは前もって聞いていたし、ハデス様がすっきりとした表情をされているから・・・結論として良かったのだと思う。

「そうか。それで弟君は?」

「親戚が成人まで後見に付きますが、爵位はゼウスが継ぐと国王陛下が公言して下さいました。元々伯爵位を持っている親戚なので、領地経営や伯爵家当主としての心得など教えてくれるそうです」

「陛下が目を光らせて下さるのなら、大丈夫だろう。同じ伯爵家だ。何かあればいつでも相談してくれていい。私もフレグランスに爵位を譲れば隠居の身だ」

「ありがとうございます。リビエラ伯爵がお力になって下さるなら、俺も安心です」

 ローゼン王国では、結婚して次代が生まれた時点で爵位を譲ることが多い。

 両親が健在なうちに引き継ぎをして、ちゃんとやれるのを確認する意味があるからだ。

 そして問題があった場合には爵位を戻すことがあるから、早いうちに譲渡するのだ。

 お父様に頭を下げたハデス様が、斜め前に座る私と目を合わすと・・・

 私の前までやって来ると跪いた。

「ハデス・・・様?」

「ジュエル・リビエラ伯爵令嬢。君のことが好きだ。エレメンタル帝国に戻る俺と一緒に来てくれないか?俺を知って、俺を選んでもらえるように大切にする。だから、この手を取って欲しい」

 私に差し出された手は、大きくて。剣ダコがあって。

 私を守り、支え、そして導いてくれる手。

 シリウス殿下に婚約者にと求められた時、この手を取ってもいいのかと迷った。

 伯爵令嬢の私が、王太子殿下の婚約者になってもいいのかって。

 でも、もし・・・

 ハデス様が王太子殿下だったとしても、私はこの手を取りたい。

 ハデス様と一緒にいると、私はもっと頑張れる気がするの。

 胸を張って、いられるの。

「私も・・・ハデス様をお慕いしております。どうぞ宜しくお願いします」

 そっとその手に右手を重ねると、ハデス様はギュッと握ってくれた。

「リビエラ伯爵。ジュエル嬢を・・・絶対に幸せにします。婚約を認めて下さいませんか」

「そう言ってくれて、ホッとしたよ。ジュエル君と一緒にいたいと言っていたからね。ジュエルには苦労させて来たから、ジュエルの望む相手と一緒にさせたかったんだ」

 お父様!

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