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私の方が〜モブナノ侯爵令嬢視点〜
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私の名前はエレノア・モブナノ。
父はモブナノ侯爵よ。
ローゼン王国の唯一の王太子殿下、シリウス様が十歳の時に、婚約者選びのパーティーに参加したの。
ローゼン王国の五歳から十二歳までのご令嬢が呼ばれたけど、公爵令嬢は年上や年下だったし、シリウス殿下と同い年で一番身分が高いのが私だったから、絶対に私が選ばれると思っていた。
シリウス殿下は、黄金のような金髪に、サファイアの瞳をされていて、とても格好良かった。
シリウス殿下の隣に並ぶ自分を想像していたわ。
なのに、選ばれたのはジュエル・リビエラ伯爵令嬢だった。
この国では珍しいピンク色の髪と瞳をしていて、まぁ可愛くないとは言わないけど、伯爵令嬢なのよ!
身分を考えたら、辞退しなさいよ!
それなのに、彼女はシリウス殿下の婚約者になった。
嫌味を言ったら最初は辛そうにしていたけど、彼女が婚約者を辞退することはなかった。
そして、何よりシリウス殿下が彼女を大切にしていた。
一年経ち、二年経ち・・・
私はお父様に言われて婚約者を決めた。
その頃には、リビエラ様に嫌味を言っても受け流されるようになっていたから。
私は三歳年下の伯爵家のご令息と婚約した。
二年も婚約しなかったから同い年の令息にはほとんど婚約者がいたからだ。
三年経ち・・・
十五歳になり私は王立学園に入学した。
もちろん、王太子殿下やリビエラ様も。
その頃には、二人のことを気にする余裕はなかった。
年下の婚約者が、同い年の幼馴染と仲良くしていて、それどころではなかったのだ。
だから。
突然、リビエラ様がシリウス殿下と婚約を解消した上で学園からいなくなったことに驚いた。
理由はすぐに分かった。
シリウス殿下が、コンフォート公爵令嬢と婚約したからだ。
コンフォート公爵令嬢。
公爵令嬢とは名ばかりの庶子。
教養もマナーも、何ひとつ貴族令嬢らしくない、エミリ・コンフォート。
何なのよ!
こんな子より、私の方が絶対に王太子妃に相応しいじゃない!
最初は伯爵令嬢だからと見下していたけど、五年のうちに王太子妃教育を終えたリビエラ様のことは、認めていたのに!
こんな、名ばかりの公爵令嬢に負けるだなんて!
こんな子に負けるくらいなら、最初から辞退してくれていたら!
私は、婚約者と幼馴染の関係に頭を悩ませていた。
両親には、やっと見つけた婚約者なのだから逃すなと言われるし、婚約者のご両親には年上なのだから息子の友人関係くらいおおらかに見ろと言われるし・・・
もし、シリウス殿下と婚約していたら!
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だから。
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